ニケシュ・アローラ氏は今月、ソフトバンクの副社長および同社のグローバルインターネットサービスのトップとしてスタートを切った。
アローラ氏にとって大きな転機であり、ソフトバンクは逸材をつかまえた。そのわけを見ていこう。
アローラ氏は10年以上、グーグルに在籍し、最高事業責任者(CBO)として実績を残してきた。グーグルは検索サービス業界でヤフーに次ぐ二番手だったが、同氏の在任期間中に業界トップの座についた。
私が最初にアローラ氏の名前を初めて聞いたのは数年前。ダボスにいた(作家でジャーナリストの)クリスティア・フリーランド氏と話をしたときだ。私の最初の印象は、世界一簡単な職、つまりグーグルのセールス部門のトップに就いている男という程度だった。「ご用聞き以外の何物でもないだろうな」と思ったことを覚えている。アローラ氏は身なりをきちんと整え、語り口も上品。ダボスでは世界中から集まったエリートたちと打ち解け、酒を酌み交わし談笑していた。きつい仕事だ。
しかし、グーグルのセールス部門トップというのは、同じような職務につく他の人とはちょっと違う(とはいえ、こうした人たちを気の毒に思えないのだが)。歴代の人物は、確かに「ご用聞き」タイプではない。これまでにグーグルでセールスの中心的役割を果たした人は3人いる。ニケシュのほか、現在はAOLを経営するティム・アームストロング氏、そしてオーミッド・コーデスタニ氏だ。ティムとニケシュはどちらも、オーミッドの元で働いていた。やがてオーミッドが引退した。現在は、ニケシュがグーグルを離れたため、オーミッドが復帰して後を継いでいる。3人ともよく働き、やる気に満ちて、聡明で、極めて成功した男たちである。
ティムとニケシュに対して、私がこれまでにツイッターや記事で述べてきた批判は、どうやら的外れだったようだ。私が第一印象でビジネスエリートを見誤るのは、今回が初めてではない。今回でおしまいにしたいところだが、そうもいかないだろうと思う。
アローラ氏の名前は、私が思い出せるだけでもここ5年ほどの間で少なくとも2回、ヤフーのトップに就任するという話と関連して、うわさにのぼっている。もしうわさが本当だったとしても、ヤフーの経営陣が冴えないことやヤフーの中核事業が苦境に立たされていることを考えれば、アローラ氏がオファーを引き受けなかったことに驚きは感じない。
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