航空機のタラップを降りるロシアのウラジーミル・プーチン大統領。ロシア側は、訪日延期のシグナルを送ってきている=2014年8月13日、クリミア半島・特別市セバストポリ(ロイター)。※2014年3月18日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は首都モスクワのクレムリン(大統領府)での演説で、ウクライナ南部クリミア自治共和国と特別市セバストポリのロシア連邦への併合を宣言した。【拡大】
9月に森喜朗元首相が訪露するときに安倍晋三首相からどのような内容のメッセージがプーチン大統領に届けられるかによって、今後の日露関係の展望がはっきりするという見方を示す。日本は、米国との同盟関係を毀損(きそん)しないように注意しながら、日露間の良好な関係を維持しようとしてきたが、もはやそのようなゲームはできないということをロシアはこの放送を通じて率直に伝えている。森氏の訪露までに日本政府は明確な対露外交方針を定める必要に迫られている。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優(まさる)/SANKEI EXPRESS)