功利的な面は、単純にそのような人たちだけが持っているものではないということも、この世の現実でもある。
そして、そこに人生における多くの葛藤や悲劇が生まれてくるのである。
苦しい環境にあった人たちが、多大な援助や好意を受けた後に、自分が楽になったからということで、苦しかった時の援助や助けのことを忘れ、あるいはあえて忘れたふりをして、ほんの目の前のわずかな利益につられながら、それまで多大な援助や好意を寄せてくれた人たちを見向きもしなくなったり、あるいは大した理由もないのにわざと敵にまわり、叩き潰そうとしている例がよくあることも知っている。
また男女関係でもさんざん尽くしてくれた女性を簡単に捨ててしまったり、夫婦でも長い間尽くしてくれた妻を冷遇して捨ててしまうということもよく見る光景である。