人の心は外側から見てもわからないものであり、特に自分の心を隠しきることが非常にうまい人もいる。
この功利的な人たちの中にもそのような人もいる。
言わば、他の人間を自分の実利や便宜のためのひとつの道具、ひとつの手段としてしか見ていないのである。
そしてそのひとつの道具であり、手段であると思っている時は珍重するが、役に立たなくなるとまるで使い古された靴を捨てるかのように、見向きもしなくなるのである。
そのような人を見ていると人間的に冷たい、非常に卑しい人間に見える。
そして今まで尽くしてきてくれた人の不利になることでも平然と行ってしまい、相手の心まで蹂躙しても平気ですましてしまうということになる。