御嶽山:闘う 灰と時間と 間もなく雪、未知の捜索へ

毎日新聞 2014年10月07日 11時40分(最終更新 10月07日 16時32分)

ぬかるんだ火山灰で足が膝上まで埋まる中、捜索する自衛隊員=御嶽山頂付近で7日午前8時50分ごろ、陸上自衛隊提供
ぬかるんだ火山灰で足が膝上まで埋まる中、捜索する自衛隊員=御嶽山頂付近で7日午前8時50分ごろ、陸上自衛隊提供

 現在も登山者が取り残されている可能性が高い御嶽山(おんたけさん)で7日、警察や消防、自衛隊による捜索が再開されたが、山頂付近は間もなく雪が降り始める時期だ。水分を含む火山灰の上に雪が積もった状態の現場は、2次災害の可能性が高まると指摘され、捜索隊は時間との闘いも強いられている。

 土石流など2次災害の被害を防ぐため、長野県は2日、降雨後に捜索を再開する際の基準を策定した。雨がやんでから斜面が安定する3時間が経過▽ヘリコプターで登山道や山頂付近の状況を確認し、まず先遣隊を派遣する−−など厳格な内容だ。

 基準作りで県に助言した国土交通省国土技術政策総合研究所の長井義樹・深層崩壊対策研究官は「火山灰が積もった現場での作業は過去にほとんど例がなく、データの蓄積もない。2次災害を避けるには、慎重に基準を設定する必要があった」と語る。

 捜索は雨でたびたび中断を余儀なくされ、5、6日も終日、中止。捜索活動を阻む雨は間もなく雪に変わる。ふもとの長野県木曽町観光協会によると、例年は10月中旬以降、早ければ上旬にも山頂は雪が降り始め、下旬に冠雪。積雪は1.5〜2メートルになるという。

 火山灰の上に雪が積もるとどうなるのか。独立行政法人土木研究所雪崩・地すべり研究センターの松下拓樹主任研究員は「知見がないので、はっきりしたことは言えない」とした上で「雪の水分を含んだ火山灰の層が崩れることが考えられる。火山灰が積もって地表に起伏が少なくなれば、少量の積雪で雪崩が起きる危険性もある」と指摘する。

 遭難者救助のエキスパートとして知られる県警山岳遭難救助隊は、今回の噴火で発生当初に出動。現在も隊員の一部が捜索隊に加わっているが、担当者は「火山灰と雪が重なれば、普段の救助現場と状況が全然違う。経験則からのアドバイスをすることさえ難しい」と話した。【光田宗義】

 ◇「今日こそ」祈る家族

 捜索が再開したことを受け、自宅などに戻っていた安否不明者の家族らは7日午前、ふもとにある長野県木曽町の待機所に入り、「今日こそは見つかってほしい」と連絡を待った。

 待機所となっている旧帝室林野局木曽支局庁舎では午前9時15分ごろ、不明者の関係者とみられる男女2人が車で到着。2人とも足取りは重く、警察官に付き添われて庁舎内に入った。

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