前回の記事。やや感情的になりすぎたのか、周りからわかりにくいと言われました。この場を借りてお詫びします。
今までも書いてきた近藤理論への反論。他の医師達も言ってますが、本やテレビの影響力に比べそれほど高くありませんでした。今回のテレビ出演で医師達がまとめてくれています(近藤医師はテレビに出ていたんですね~ ③金スマ、近藤医師が危険すぎるワケ&実際に「放置」した人の顛末。)
ガンもどき理論信奉者は
「近藤氏の理論が医師から叩かれるのは製薬会社と医師が繋がっている陰謀だ! 」
「一般の医師は患者を実験台にしている」
「近藤先生はいままで患者のことを考えてくれ既得権力と戦っているいい医師だ。」
などと反論し、近藤理論を正当化しようとしてきます 。
近藤氏のガンもどき理論と戦っている先生達は正しい医師なので、近藤氏のように極端な断言をしません。
近藤氏の文章力はすばらしく、そして本の中身も医療的に一部正しいものがあります。そうすると一般の人にしてみれば普通の医師の言葉は歯切れが悪く感じてしまい、がんは放置しろという近藤氏の意見を信じてしまうわけです。
彼ががん放置療法を言いはじめた10年以上前、進行したがんに対する治療法は少なく、悲しいかな抗がん剤治療は副作用のほうが主作用より強く感じられることが少なくありませんでした。
血液内科の抗がん剤治療はこの理論の前から効果はありました。しかし一部の血液悪性腫瘍には効果は乏しく(骨髄腫、MDS等)いちかばちかといった感じで抗がん剤治療がおこなわれ、副作用防止も今程すぐれておらず苦しめていたことは事実です。
いわんや当時消化器、呼吸器のがんの大多数は、抗がん剤の治療で、がんは一部小さくはなるが症状の改善は乏しく、治療を行うことで得られる患者さんのメリットは長くて数ヶ月といったものでした。しかも入院でその数ヶ月は使われてしまい、治療の無意味さを感じてしまうものでした。
このとき彼のがん放置療法、所謂緩和療法の変形が生まれました。当時はひとつの考え方として受け入れられる点があったと思います。
ただそこから、医学は進歩しています。副作用の防止、治療成績の向上など、医療が介入することで患者さんのメリットはあきらかに増えてきています。10年前とは明らかに状況が変わってきているのです。
がん全てを治療しろなんて医師は言っていません。状況に応じながらしっかりと判断をしています。そして悲しいかな、一般の人が理解しやすい、このがんは治療しろという100%正しいマニュアルはないのです。(高齢者、社会環境の違い等。現在作る努力が必要と感じています。)
その結果、普通の医師の言葉は近藤氏のように歯切れが良くないのです。
そしてその歯切れの良い言葉で患者をだまし、ビジネスにそれを取り入れていることもまた問題です。こういうトンでも医療は近藤氏だけではなく、全て患者をだまして金儲けが行われています。
NATROMさんのツイートです。
「治療しても治らない癌」が存在するのは事実。「放置しても悪さしない癌」が存在するのも事実。この点について意見の相違は無い。問題は、近藤誠氏は「放置すると悪さするけど治療すれば治る癌」が存在しないって言っていること。
— なとろむ (@NATROM) 2014, 10月 4
「放置すると悪さするけど治療すれば治る癌」
「治療すれば長生きできるが、放置すれば早死にする癌」
「治療しないと、治療した時より数年から10年単位、いや数10年早死にする癌」
言葉を変えるとイメージが湧くでしょうか
最後に米国の腫瘍内科の上野先生のブログです。(近藤批判と二軍レベルのがん医療従事者をなくす)
肝に銘じなければいけません。ただ患者さんへの説明、心理カウンセリング等、仕事がきっちり分けられている米国の医師と、雑用も含めて何でも医師がさせられている日本の状況は区別する必要があります。
歴史を知ることが必要です。がんに対する医学は進歩し続けています。10年前の知識が今もそのまま受け入れられることはほとんどなくなってきています。そのことを理解して今の医療を判断し、とんでも医療にだまされないことを望みます。
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