低価格帯機種の市場では、中国の小米(シャオミ)、聯想(レノボ)、華為(ファーウェイ)が急成長し、サムスンの牙城を切り崩している。中国市場のシェアは6月時点でサムスンは小米に追い抜かれた。
ハイエンドと呼ばれる高価格帯では、米アップルの「iPhone(アイフォーン)6」が立ちふさがる。中古スマホなどの買い取りサイト米ガゼルは、iPhone6の発売当日、サムスン製スマホの売却が通常の3倍になったことを明かした。日本の調査会社BCNが9月末に発表した携帯電話の販売ランキングでも、1位から19位までiPhoneの各機種が独占、サムスンの機種は36位にようやく登場している。
iPhone6をめぐっては、中国のユーザーや中国向けの転売狙いの人が先行して発売された日本などに大挙して押し寄せる騒動となったのは記憶に新しいが、今月17日からは中国本土でも正式に発売される。
政治だけでなく、経済でも中国への依存度が大きい韓国だが、自国の経済を支える主力産業が中国によって打ちのめされようとしているのだ。
週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は、「スマホがどこでも安いコストで生産できる普及段階に入ったが、サムスンは製品の差別化に失敗した。価格競争せざるを得ない事態に追い込まれ、収益を悪化させている。さらに、ベトナムで巨大な生産能力を持つ携帯電話の新工場を作ったため、今後さらなる供給過剰を招く恐れもある」と指摘する。