韓国のサムスン電子の業績はどこまで落ち込むのか。7日に公表予定の2014年第3四半期(7〜9月)の業績速報で、営業利益が前年同期比5〜6割の大幅減益になるとの予測が広がり、株価も下げ止まらない。サムスンの不振は「中国要因」が大きい。朴槿恵(パク・クネ)政権が頼みとする中国に稼ぎ頭を叩き壊された皮肉な構図だ。韓国経済のガリバーであるサムスンの危機はすなわち韓国経済の危機となる。
ちょうど1年前、昨年7〜9月期には、四半期ベースで過去最高となる営業利益10兆2000億ウォン(約1兆468億円)をたたき出していたサムスンだが、どうやらここが業績のピークだったようだ。
続く昨年10〜12月期から前年割れが続き、今年7〜9月期でも4四半期連続減益となるのは確実だ。当初は減益といえども6兆〜7兆ウォン程度に踏みとどまるとみられていたが、韓国の証券会社による業績予測は日増しに下方修正されていった。
サムスングループのサムスン証券が9月下旬に4兆7000億ウォン(約4823億円)と予想したほか、現代証券は4兆2000億ウォン(約4310億円)と予測、中には4兆ウォン割れを予測する証券会社もあった。
ネガティブな見通しが相次いでいるのは、業績悪化の最大の要因であるスマートフォンの低迷に歯止めがかからないためだ。