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 大型で強い台風18号は5日、九州の南の海上を北上した。沖縄で米兵が波にさらわれて1人が死亡、2人が行方不明となり、宮崎では4人がけが。台風は速度を上げて北東に進み、6日昼前には東日本に上陸するおそれがある。

 気象庁によると、台風18号は6日午前0時時点で、高知県室戸岬の南約120キロを時速約35キロで北東に進んでいる。中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル。中心から半径190キロ圏で風速25メートル以上の暴風になっている。

 鹿児島地方気象台によると5日午後、鹿児島県屋久島町で最大瞬間風速43・7メートル、種子島の同県西之表市で同43・4メートルを観測した。種子島では、午後8時20分までの24時間雨量が335ミリに達し、10月の最多記録を更新した。

 沖縄県国頭村では5日午後4時ごろ、海岸で写真を撮っていた米兵たちが高波にさらわれ、在沖縄米空軍兵1人は海保のヘリに救助されたが、米軍嘉手納基地によると、その後に死亡が確認された。このほか米兵2人の行方がわかっていない。宮崎市では、強風で転倒した56~90歳の男女4人が顔や腰などにけがをした。神奈川県藤沢市では5日午後、サーフィン中の男性(21)の行方が分からなくなった。東京都足立区では10代の少年が増水した川に流され、意識不明の重体。

 6日は強い勢力を保ったまま、本州南岸を進み、東日本に上陸するおそれがある。西日本から東日本の広い範囲で強い雨が降るおそれがあり、気象庁は引き続き大雨や暴風、高潮に注意を呼びかけている。

 一方、12人が今も行方不明になっている御嶽山周辺では、6日午後6時までの24時間雨量は120ミリと予想されている。頂上付近では、6日午後まで風速20メートル以上の風が吹く見込みという。