東京外為:円安106円台…GDP下方修正が影響

毎日新聞 2014年09月09日 12時29分(最終更新 09月09日 12時46分)

 9日午前の東京外国為替市場は、米経済の回復期待から円売り・ドル買いが進み、円相場は一時、1ドル=106円台前半まで下落した。106円台はリーマン・ショック直後の2008年10月初旬以来、約5年11カ月ぶりの円安水準。

 先週末の5日に発表された米雇用統計は市場予測を下回ったが、最近の他の景気指標は総じて好調を維持していることから米経済の回復が改めて意識されている。8日発表された日本の4〜6月期の実質国内総生産(GDP)の改定値が速報値から下方修正されたことも円売りの材料となり、前日8日のニューヨーク市場で1ドル=106円09銭まで円安が進行。9日の東京市場でも一段と円が売られ、円相場は一時、1ドル=106円30銭台まで下落した。正午現在は、前日比1円09銭円安・ドル高の1ドル=106円21〜22銭。

 市場では、米景気の回復を背景に、16、17日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)で「早期利上げの声が強まる」との観測が出ている。一方、消費増税後、国内景気の回復がもたつき、日銀は一層の追加金融緩和を迫られるとの見方もあり、「当面は円が売られやすい」(アナリスト)との声が強まっている。【赤間清広、サンフランシスコ平地修】

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