謎解きはディナーのあとでスペシャル〜風祭警部の事件簿〜【椎名桔平ほか】 2014.09.23

めて認定され、今回の審査で再び認定されました。
世界ジオパークには他にも熊本の阿蘇など国内で6ヵ所が認定されています。

(影山)ほう。
見事なツバキの織り柄でございますね。
(影山)ようやく謎が解けました。
今回の連続殺人事件を陰から導いていたのはあなただったのですね?光川さん。

(シャッター音)・
(拍手・歓声)
(風祭)はいはいはいは〜い!
(並木)あちらのお席でまず警部からご挨拶を頂きその後マスコミ各社からの質疑応答になります。
(アナウンサー)警察官のオリンピックともいわれるワールドポリスチャンピオンシップで優勝を飾った警視庁国立署の警部風祭京一郎さんが今帰国しました。
はい!日本のレディース&ジェントルマン!世界一の刑事になりました風祭です!
(拍手・歓声)
(記者)警部!おめでとうございます。
世界一になられたその感想を一言聞かせてください。
あなた方はどんな名探偵名刑事をご存じですか!?ホームズ?コロンボ?ポワロ?いつの時代なの?今はもう風祭でしょ。
(一同)お〜!
(記者)風祭!
(記者たち)風祭!
(一同)風祭!風祭!風祭!風祭!風祭!風祭!風祭!
(麗子)ホントは全部影山のおかげなのに。
(麗子)《世界有数の大財閥宝生グループ》《私はその総帥宝生清太郎の一人娘宝生麗子》《つまりは世界屈指のお嬢さま》《でも普段は国立署の刑事として殺人事件を捜査している》《そんな私の執事が謎の男影山》《並外れた推理力でこれまで数々の難事件を解決してきた》《しかし影山が表に出ることはなく事件解決のお手柄は全て私の上司である風祭警部のものに》《しかもあろうことか犯人逮捕術や推理力などを競うインターポール主催の世界大会で運良く優勝》《何と世界一の名刑事になってしまったのである》《アイムナンバーワン!》
(麗子)《もちろん肩書はビッグになっても中身は残念なまま》どうされました?警部。
相変わらず鈍感だね宝生君。
鈍感って…。
僕はポリスチャンピオンポリチャンだよ!
(男性)《風祭死ね!》《ハメハメカ〜!》
(男性たちのうめき声)《あちょっあちょっ…》世界中の無法者が僕の首に賞金を懸けているに違いない。
そんな…。

(車の走行音)ヘルプミー!
(小山田)ハァ〜間に合いました。
突然申し訳ございません。
私国立市長の秘書をしております小山田と申します。
市長の秘書?
(小山田)おめでとうございます風祭京一郎さま。
あなたはわが国立市の名誉市民に選ばれました。
国立の名誉市民?後日市長より正式に表彰させていただきます。
それとポリスチャンピオンになられたお祝いに…。
これは?温泉宿のペア宿泊券です。
ぜひお受け取りください。
そこまでおっしゃるんなら頂きましょう!光川いつも言ってるじゃないか。
海外から帰ってきた日は和食にしてくれと。
フォアグラのテリーヌじゃなくて風呂吹き大根だよ。
(光川)はっ私としたことがうっかりしておりました。
あっそれと戸締まりは厳重にしてくれたまえ。
何しろこの僕は今最もデンジャラスと隣り合わせな男なんだからねえ。
なっ…。

(発砲音)あっ!
(光川)ポリチャン&名誉市民おめでとうございま〜す!京坊ちゃま〜!光川いつも言っているだろう。
はっ。
サプライズは暗い部屋を明るくしてからクラッカーだと。
暗闇で鳴らされたらそれはもうたちの悪いドッキリじゃないか。
はっ私としたことがまた同じ過ちを。
まあ気持ちだけはありがたく頂戴しておくよ。
さすが京坊ちゃま。
何と器の大きい。
そうだ光川君にプレゼントがあるんだ。
えっプレゼント?名誉市民のお祝いで頂いた温泉旅館の宿泊券だ。
よろしいのでございますか?ああ。
僕もしばらく休暇を取ってバカンスに出掛けるから君もゆっくりすればいい。
ありがとう存じます。
まあうれしい。
龍宮温泉でございますね。
龍宮温泉?はい。
奥多摩のさらに奥国立市の飛び地にある秘湯中の秘湯でございます。
何と国立市にそんな場所があったのか?はい。
昔から「美人の郷」として知られております。
美人の郷?はい。
美肌効果が高い泉質からかなぜかそこの温泉地には美女が多くまるで竜宮城のような場所だと。
美女だらけ…。
竜宮城…。
《風祭さま》僕を呼ぶ声がする。
どうされましたか?京坊ちゃま。
決めたよ光川僕も龍宮温泉に行くよ。
今回のバカンスは長年連れ添った君を温泉でねぎらうことにするよ。
なっ何ともったいないお言葉。
感激でございます。
は〜い。
光川しかしずいぶんと浮っついた格好だね。
アハハお恥ずかしい。
ジャガーの助手席が似合うレディーになろうとつい背伸びを。
OK。
では存分とジャガーのドライブを楽しんでくれたまえ。
はい!さすがは秘湯。
まさか車で入れないとは。
私としたことがまったくもって山歩きには不釣り合いな格好で。
(光川・風祭)ハァハァハァ…。
あっ坊ちゃまあれを。
んっ?あと2km?まだそんなに。
大変そうですしやめましょうか?坊ちゃま。

(女性)お肌つるつる。

(女性)ね〜気持ちよかったね。
楽しかったね。
(女性)また行こうね。
(女性)楽しかった。
光川。
はい。
見たか?今のレディーたちを。
はい。
奇麗な娘さんたちでございましたねえ。
この先どんな天国が待っているというのか。
行くぞ竜宮城へ!はっはい!こっちか。
あれが噂の竜宮城。
こんな山奥にあんなに立派なお宿があるとは。
苦労してようやくたどりつくことができる。
それが本当の桃源郷というものだ。
なるほど。
さすがは京坊ちゃま。
物事の本質をよく見抜いていらっしゃる。
(金森)あの…宿にいらしたお客さまでございましょうか?あっ…あっはい。
(金森)あっいらっしゃいませ。
私浦島本陣の番頭をしております金森と申します。
山道大変だったでございましょう?いえたまには山歩きも楽しいものです。
この辺りはもともと戦国時代武田家の隠し湯だったんでございますがその後徳川の天領になりましてね。
どうりでご立派なわけでございますねえ。
で美女はいずこに?はい?あっ今悲鳴が!宿の方からです。
美女が僕を呼んでいる。
あっ…。
あっあっ…坊ちゃま!
(俊子)女将さん!どうされました!?
(薫)あっ。
人が人が倒れ…。
(俊子)女将さん!女将さん!女将さん!鍵は!?
(俊子)女将さんしか持ってないんです。
内側から鍵が掛けられていて。
下がって!
(俊子)あっはい。
は〜!あっ!痛い痛い痛い…。
坊ちゃま〜!えっ大丈夫でございますか!?
(金森)あっ女将さん!
(手塚)すいません。
すいません。
(和美)どうしたの?
(俊子)女将さんが…。
(琴美)えっ?
(琴美の悲鳴)
(和美)お母さん。
は〜い。
はいはいはいはい。
現場には触れないように。
ご安心ください。
何とここに世界一の名刑事がおります。
どう?これ影山。
(影山)大変お似合いでございますよ。
もう影山ったら正直者なんだから。
(影山)週末からの船旅に持っていかれる靴でございますか?そう。
豪華客船に乗ったら毎日おしゃれができるでしょ?シンガポールまでのクルーズ楽しみ過ぎる。
(麗子)風祭警部からだわ。
はい宝生です。
やあ宝生君。
君は奇跡を信じるかい?はっ?何言ってるんですか?警部。
というか今日からお休みを取られているはずですよね?ああ。
それでプライベートで温泉に来ているんだがそこで何が待っていたと思う?さあ。
殺人事件だよ。
まさに2時間ドラマのど定番。
リアル『湯けむりミステリーツアー』になってしまったというわけさ。
そっそれはすごいですね。
やはり世界のポリチャン。
持ってるデカは違うね。
さてさてどんなヒロインに出会うんだろう。
『湯けむりミステリー』といえばラブロマンスが付き物だからね。
ラブロマンスって…。
ただ1つだけ恐れていることがあるんだ。
何でしょう。
僕の才能さ。
はっ?すぐに事件が解決してしまってはラブもロマンスも楽しむ暇がないからね。
あっすみません警部何だろうあれ?電波が途切れ…。
警部は何と?また意味のない自慢話よ。
(和美)これで次の女将は長女の私に決まりね。
聡さん。
あなたももう迷わないで済むんじゃなくって?知ってるのよ。
あなたが妹にもちょっかい出してること。
別にいいわよ。
でもこれからはちゃんとしてね。
まるで宝物庫だねこれは。
(山繁)はい。
作業は終わりましたので遺体は搬出します。
ご苦労。
死亡したのはこの旅館の女将児玉絹江60歳。
昨夜からこの蔵にこもりっきりだったそうです。
死亡推定時刻は昨夜9時ごろ。
凶器はあの花瓶ですね。
頭をぷいんと。
指紋は部分的にしか残っていないので判別できません。
(宗森)警部。
(江尻)ご苦労さまです。
オ〜マイスイートガールズ。
こんな遠くまで来てくれて。
山道大変だったろう?
(宗森)警部のためならどこへでも。
(江尻)地元の駐在さんが案内してくれましたし。
はい。
(風祭・江尻)あ〜ん。
駐在さん?
(阿部)警視庁国立警察署龍宮温泉駐在所勤務阿部豊巡査…巡査部長です。
何とアベッチじゃないか。
おいまっ…おい!おいもすかしてお前マツリじゃねえかおい!え〜?
(山繁)あら?警部お知り合いですか?彼とは警察学校の同期なんだよ。
成績優秀で僕の次に立派な刑事になると思っていたんだがなぜかへき地に飛ばされてしまってね。
おうもう卒配からずっとここの駐在所に詰めてんだ。
しかしえっ?マツリがいてくれて助かった。
何せよこの飛び地でよ殺人事件とか初めてだからよ。
なあ。

(山繁)あっ一般の方はちょっと。
あ〜これこれ光川ここは入っちゃ駄目だよ。
すぐに出なさい。
これは失礼いたしました。
坊ちゃま。
(山繁)えっ坊ちゃま?彼女は僕のメードなんだよ。
一緒に旅行に来たところで事件に巻き込まれてしまったというわけだ。
光川と申します。
いつも坊ちゃまがお世話になっております。
(3人)こちらこそ。
(阿部)いや〜しかしこれ奇妙な事件だなや。
えっ?内側からよ鍵が掛けられてんのによどうやって犯人は逃げたんだろうねえ。
あっ!んっ?どうしたアベッチ。
これ…もすかしてえっ?これ密室殺人ってやつじゃねえの?あら〜まるで推理小説のようでございますね。
ハハハハ完全なる密室などこの世には存在しない。
どこかに必ず抜け穴があるはずだ。
抜け穴!?例えばその扉!中から鍵をしていると見せ掛けて実は外から鍵を掛けているだけかもしれない。
いえ。
ここは蔵を改装して女将専用の倉庫として使用していたそうですが鍵は女将が肌身離さず首に掛けていて遺体発見時も掛けていました。
ならば犯人はあの窓から出たんだよ。
全て格子が付いてます。
実はそれを外すことが…。
(江尻)できません。
はめ殺しの窓です。
じゃあ壁のどこかに隠し扉が!そんな物はありませんでした。
じゃあ分かったよ。
女将が自分で中から鍵を締めたってことさ。
(山繁)無理です。
殺されてますから。
すげえ全部外れ。
これやっぱり完全なる密室だわ。
京坊ちゃま。
何だい?光川。
あっいえ。
じゃあまあ密室のことは後回しにして宿の人間を集めたまえ。
この僕が直々に事情聴取しようじゃないか。
お待たせいたしました。
私が捜査を担当いたします風祭です!え〜じゃああのご紹介します。
えっとこちらが亡くなられた絹江さんの娘さんで客室主任をされている児玉和美さん。
え〜でこちらが営業主任をされている妹の琴美さん。
え〜であちらがえ〜板長の手塚さん。
え〜でえ〜あのあっ…あんた誰?えっ?あっあのかな…金森。
(阿部)あっおっおうおう番頭の金森さん。
で現場にいたのが仲居の前田俊子さん。
名前だけで結構。
えっ?優秀な刑事というのは顔やしぐさ服装を見ただけでその人間の全てが分かってしまうのですよ。
和美さんと琴美さん。
お二人は亡くなった絹江さんの実の子ではなく再婚した夫の連れ子。
しかし父親はすでに他界し血のつながっていない絹江さんと宿を切り盛りしていた。
違いますか?はい。
前田俊子さんはこの宿に来て3年目。
美しいあなたは和美さんと琴美さんにこっぴどくいじめられている。
板長の手塚さんは傷害罪で服役したことがおありだ。
そして番頭の金森さん。
あなたは最古参でこの中で唯一この土地で生まれ育った人間ですね?違いますか!?すごい全部当たってる。
な〜にこの僕の洞察力と推理力があれば簡単なことなのですよ。
全部さっき俺が教えたことだべ。
(従業員たち)えっ?アベッチ!
(阿部)何?捜査はチームワークだよ?余計な言葉は慎んでくれたまえ。
わっ分かった分かった。
も〜。
分かった。
あなたは最初に被害者を発見された宿泊客の方ですね?
(薫)あっはい。
お名前は?さっ…佐藤と申します。
もしかしてアルゴリゾートの佐藤薫さまですか?
(金森)えっ?琴美さんお知り合いでしたか?あっええ。
ああ。
あのどちらさまで?リゾート開発会社の方。
宿のことでちょっと相談があってお呼びしてたの。
リゾート開発会社?あっそうでしたか。
それはお世話になります。
あっ…。
(琴美)すみません。
ご足労いただいたのにこんなことになってしまいまして。
いえ。
(矢島)どうされました?お客さま。
あっすいません勝手なことして。
皆さまにお茶をお持ちしようと思いまして。
(矢島)そんなことお客さまにさせるわけに…。
いえいえいいんでございますよ。
皆さまは坊ちゃまの捜査にご協力お願いいたします。
お茶は私がお持ちしますので。
え〜っと湯飲みは…。
まあ!どうされました?奇麗な薩摩切子がたくさんあるものですから。
前の大女将の趣味ですよ。
鹿児島出身の人だったんで。
(富子)《いらっしゃいませ》前の大女将?あっ余計なことを。
(阿部)最近ですねえ〜絹江さんに何か変わったことはなかったですか?おやおや?何かあるようですな。
実は母は引退すると言いだして近々後継者を発表すると言っていたんです。
ほう。
その後継者とは?もちろん長女の私が母の遺志を継いでこの宿を。
ちょっと待って勝手に決めないでよ。
長女が継ぐのは当然でしょ?
(琴美)そうかしら。
女将が後継者選びに迷ってたのは長女が力不足だったからじゃない?ちょっとあんたね…。
(琴美)もしかして姉さん女将に後継者は私って言われてたんじゃないの?それでカッとして…。
(和美)まさか私が殺したって言うの?冗談じゃないわよ。
あんたこそ心底女将のこと嫌ってたじゃない。
それは姉さんだって。
(和美)だいたいあんた何でリゾート開発会社の人なんて呼んでるのよ。
そちらの佐藤さんって方も怪しいもんだわ。
ちょっと失礼でしょ。
(金森)まあまあお二人とも。
金森さんだってそうでしょ?ううん。
ここにいる人はみ〜んな女将のこと嫌ってたわよねえ?ほう。
というと?あの蔵見たでしょ?あの人は従業員をこき使ってがめつく金をため込んでたの。
誰が殺したっておかしくないわ。
そうね。
特に俊子は本当に殺したいほど憎んでたんじゃない?
(阿部)あっ?どういうことだ?
(琴美)3年間ずっと女将の付き人みたいなことさせられて相当いびられてましたから。
(俊子)そんな…。
(和美)何?あんた文句あんの?いえ。
すいません。
つまりここにいる全員が容疑者。
そういうことでよろしいですかな?皆さま!坊ちゃまの取り調べにご協力いただきありがとう存じます。
さあさあお茶でもどうぞ。
はい。
光川ちょっと。
はい。
確か君はミステリーファンだったね?いえいえそんな…。
せっかくだから本物の捜査というものを教えてあげよう。
僕の推理ではおそらく犯人はこの中にいる。
えっ?いいかい?光川大事なのはアリバイだ。
アリバイのない人物こそが最重要容疑者である。
と見せ掛けておいて実はそうでもない。
事実はその逆だ。
とおっしゃられますと?犯人はたいていアリバイ工作を用意しているものだよ。
つまりアリバイを主張する人物こそが一番怪しい。
何と奥深い。
この光川感服いたしました。
さ〜て犯人に偽のアリバイを主張してもらうとするか。
ではここで皆さんにお聞きします。
絹江さんの死亡推定時刻昨日の夜9時ごろのアリバイを立証できる方はいらっしゃいますか!?
(阿部)あ〜誰も特にアリバイはないってことですね?きょっきょっ京坊ちゃまこれは…。
なぜだ?なぜ誰もアリバイを主張しない?お前らバカか?アリバイを主張しろ。
気を確かに坊ちゃま。
そうだ。
こういうときこそ現場だ。
現場には必ず事件解決のヒントがある!
(阿部)え〜この部屋で何か変わったことはありませんでしたか?これは?まあ!何て見事な帯なんでしょう!光川捜査の邪魔をしないでくれたまえ。
あっ申し訳ございません。
(金森)あ〜。
それって…。
小判ですか。
それが何か?警部大変です!んっ?どうした?
(山繁)女将の寝室に遺言状が。
(和美)遺言状?確かに女将さんの文字です。
お確かめください。
(和美)「浦島本陣含む全ての財産を板長の手塚聡に譲る」そんな…。
(琴美)手塚さんが?
(手塚)俺なんかが何で?
(琴美)あら風呂吹き大根?ずいぶん作ったわね。
(手塚)お客さまから特別に注文が入りまして。
宿のあるじがこんなことしてていいの?自分は板前ですから。
まさか手塚さんが宿の後継者に選ばれるとはね。
(手塚)いえ自分なんかとても…。
でもよかった。
これでこの宿はあなたと私だけの物になる。
あ〜。
あっそれであの遺言状は本物だったのでございますか?筆跡鑑定の結果女将が書いていた宿の案内状の文字と一致したよ。
見てごらんまったく一緒だろ?はっ。
このお品書きもいつも1週間分女将がまとめて書いていたそうだ。
(矢島)失礼いたします。
ご飯とご注文の風呂吹き大根お持ちいたしました。
は〜いはいはいはいはい〜。
これこれ日本に帰ってきたらやっぱりこの風呂吹き大根さ。
あらこれは珍しい。
山川漬ですか?はい。
よくご存じで。
(矢島)あらお客さまスーツの袖それ血ですか?ああ現場検証のときにうっかりね。
もっ申し訳ございません坊ちゃま。
私としたことが大事なスーツの汚れに気付きませんで。
すぐに落としてまいります。
あ〜いいですいいです。
こちらでやっておきますから。
俊子ちゃんお願いね。
(俊子)はい。
お手数おかけいたします。
(俊子)失礼いたします。
(矢島)お召し上がりくださいませ。
血はなかなか落ちないんですよねえ。
大丈夫です。
染み抜きは俊子ちゃん女将さんに厳しくしつけられてましたから。
そんなことまで?ええ。
女将さんはもう何もかも俊子ちゃんに無理難題を押し付けて。
あっそうそうその漬物も。
漬物?一度俊子ちゃんが客室に漬物を運び忘れたことがあったんですけど…。
(絹江)《お漬物だって大事なお料理の1つだよ?》《あんたそんなことも分かんないのかい?》《申し訳ございません》《あっそうだ》《これからお客さまへ出す漬物はあんたが作んな》《えっ?そんな…》《いいからやるんだよ》《でも私漬物なんて…》《そんなことは自分で考えな》《分かったね?》
(矢島)それからはずっと俊子ちゃんが作らされてたんですよ。
じゃあこれも俊子さんが?まあしつけというかいじめというか。
あっすいません亡くなった方の悪口なんて。
でもこう言っちゃあれですけど俊子ちゃんが付き人になってからは女将さんの矛先が全部あの子に向いたんで私たち仲居はみんな助かってたんですよ。
だから私たちの間じゃ本当にあの子が殺したんじゃないかなんて噂してるくらいですよ。
んっ?どうなさいました?京坊ちゃま。
見たまえ光川。
これが何か?「開けないでください」と言われて開けないわけにはいかないではないか。
さすがは京坊ちゃま。
飽くなき探求心でございますねえ。
(金森)あっあっそこは…そこは入らないでください。
あのこの下は地下室なんですが大女将が開かずの間に。
開かずの間…。
と聞いたらなおさら…。
あの〜大女将というのは?あの…そっその…。
何か事情がありそうですね。
お聞かせ願えますかな?
(金森)じゃどうぞこちらへ。
(金森)あの旅館は別の一族が経営していたんです。
別の一族?はい。
安城家という徳川の時代からこの温泉を守ってきた地元の名家です。
殺された絹江さんはもともとその安城家の大女将に雇われて仲居をしていました。
でも若旦那の安城達也さんってのが悪い人でね。
奥さんがいるのにしょっちゅう仲居に手を出してて絹江さんも旦那の手込めにされてしまいまして。
でそれが当時の大女将にバレて絹江さんがこの土地を追い出されてしまったんですよ。
その絹江さんがなぜ女将に?絹江さんが出ていった直後に安城家には美穂子さんという娘さんが生まれてしばらくは平和だったんです。
その子の肩に亀のようなあざがありましてね。
特に大女将は喜んでました。
(富子)《龍宮温泉に亀とは縁起がいい》《美穂子は立派な女将になるよ。
ねえ?》ところがそこからたたられたように不幸が続いたんです。
たたられた?さっきの地下室。
(金森)あそこで若旦那が謎の死を遂げたのが始まりでした。
それを追うように同じ場所で今度は若女将が自殺されて。
息子と嫁を続けざまに失いショックだったんでしょうね。
大女将も体を壊して寝込みがちになりまして旅館ががたんと傾いてしまったんですよ。
で借金が膨らんでにっちもさっちもいかなくなって宿を売りに出したんです。
それを買い取ったのがあの絹江さんだったんです。
なっ何と!かつての仲居に宿取られたんですからそりゃ悔しかったんでしょうね。
大女将は孫の美穂子さん連れて逃げるように故郷の鹿児島に帰ってしまいました。
いやでも戻ってきた絹江さん見たときは驚きましたよ。
すっかりあか抜けちゃってて。
何でも資産家の男と結婚して遺産を継いだらしくてそのお金で宿を買い取ったんですよ。
そのときはみんな言ってましたよ。
「絹江さんが安城家に復讐を果たしたんだ」って。
女は恐ろしいですな。
お待たせいたしました。
何をしているんだい?光川。
あちらでママさんがお休みですので代わりに。
ウフ…一度やってみたかったのでございます。
ところで1つ気になることがあるのですが。
現場に落ちていたあの小判。
あれは何なのでございますか?実は安城家をつぶしたたたりと関係があるんです。
たたりと?はい。
この龍宮温泉は幕府の勘定奉行を務めていた小栗忠順が隠した埋蔵金が眠っているという言い伝えがあるんです。
(風祭・光川)埋蔵金…。
江戸城無血開城の際幕府が所持していた小判をひそかに天領だったこの地に移して隠したと。
それが世にいう国立小判です。
何と!あの国立七不思議の最大のミステリー国立小判!?国立市民なら誰もが知っているあの伝説の?事件現場に残っていたのはまさにその国立小判です。
まさか実在したとは。
この地を守る安城家に2枚だけ授かっていました。
まあ旅館のあるじの証しみたいなもんでしたからね。
取られるのは惜しかったんだろうな。
1枚だけは大女将が宿を去る際に無理やり持ち出していって残った1枚は絹江さんが。
では現場に落ちていたのはその1枚?
(金森)はい。
他にもあるという噂ですが見つかっていません。
昔から小判を狙って多くのやからがやって来ましたが採掘中にこの温泉地特有の硫化水素にやられて犠牲になりました。
実は若旦那が死んだのも小判が原因かもしれないんです。
小判が?あの地下室。
あそこで謎の古地図が見つかったんです。
若旦那は小判探しに夢中になって夜な夜な地下室に通ってたんですがその地図の前で謎の死を遂げたんですよ。
でそのときの格好が白シャツでしてね。
その後自殺した若女将も着物は白でした。
それ以来もしかしたら安城家は小判を狙ったから白のたたりによって殺されたんじゃないかなんていう噂がささやかれるようになったんです。
白のたたり…。
亡くなった絹江さんの着物覚えてますか?
(風祭・光川)白!
(金森)だから小判を見つけたときみんな思ったんです。
もしかすると女将さんも白のたたりで死んだんじゃないかって。

(物音)あの怪しげな男は?ああタヌキさんですね。
タヌキ?あっ芸術家の綿貫さんです。
集落の外れの小屋で何かつくってるらしいですけど…。
何ですかね。
芸術家…。
(綿貫)あっもしもし?ええ。
さっきも宿の外で刑事が小判の話を。
はい分かりました。
ようやく入れましたね京坊ちゃま。
さすが美人の湯。
炭酸水素塩泉でお肌がつるつるでございますよ〜。
ああ。
アルカリ性でちょっと癖のある味ですけど飲めるみたいですよ。
あ〜そうかい。
ど〜しましょう。
温泉を出たらぴちぴちのお嬢さまになっちゃってたりして。
まあ。
あ〜そうなってたらいいねえ。
光川まだか〜い?鍵は君が持ってるんだろう?申し訳ございません!すぐに!遅いよ光川。
ひっ…光川!本当にぴちぴちに。
何ですか?いや〜驚かせてしまって失礼いたしました。
おわびにいかがですか?
(薫)あっいえ。
実は初めてあなたに会ったときから僕には分かっていたんですよ。
何のお話ですか?ずばり申し上げましょう。
佐藤薫さん。
あなたが今回の事件の…。
ヒロインなのですね?はっ?『湯けむりミステリー』には必ずヒロインが登場します。
やはり僕の予想していたとおりでしたか。
あの刑事さん…。
大丈夫ですご心配なく。
こんな事件に巻き込まれて少々不安でしょうがすでに僕には真相が見えています。
えっ?この事件は全て白のたたりなのです。
白のたたり?おやご存じでしたか?あっいえ私にはさっぱり。
あの失礼します。
あっ…。
そういえばお似合いですね。
えっ?白。
うわ〜!坊ちゃま坊ちゃま。
私でございます。
お待たせして申し訳ございません。
お肌のケアに時間が。
フフフ…。
あ〜。
飲むかい?はいお相伴にあずかります。
(薫)ええそう明日の早朝。
誰にも見つからないように気を付けて。
大丈夫でございますか?坊ちゃま。
だいじょうび。
今酔いざましに何かもらってきますので。
ではぼきが行こう。
でも…。
ジェントルマンはレディーに優しくなければいけない。
まあ。
君が教えてくれたことだろ?君は部屋に戻って休んでてくれたまえ。
う〜ん…あっ。
坊ちゃま。
グッドナイト。
グッドナイト。
(風祭)《「Sheisalady.Iamagentleman.」》《さすがは京坊ちゃま。
素晴らしい発音でございますね》《英国の貴族の方かと思いました》
(風祭)《英語なんてフィーリングだよ》《それより光川僕はいつになったら真のジェントルマンになれるんだい?》《そうでございますね…》《30年後くらいでしょうか》《そうか》《ならば30年後感謝の気持ちを込めて君の誕生日に深紅のバラを贈ろう》《それは楽しみでございますねえ》《まあまあ》あれからちょうど30年。
もうお忘れでございますよねえ。
あっちょうどよかっら〜!あららら。
ちみちょっとこれをもらえるかな?えっ?う〜ん。
二日酔いにならないためにはこれが一番さ!大丈夫ですか?そんなに食べて。
んっ?あしたはサバ塩ですか?ええまあ。
そりゃ楽しみだ。
ハブアナイスクッキング。
とお!ヘブン!サバ。
ほう!サバというのはこんなに血の気の多い魚なのですか!?何と!
(山繁)死亡推定時刻はけさの4時ごろ。
腹を包丁で一突きですね。
それと遺体の近くにまたこれが。
これは国立小判。
白い服。
やはりこれは白のたたり。
こりゃ何だべ?サバ味噌用の味噌のようでございますねえ。
サバ味噌?それはおかしいねえ。
(阿部)おうおう…どうした?マツリ。
板長はゆうべ「サバ塩を作る」と言っていたはず。
もともとサバ味噌だったみたいですよ。
ほらお品書きにも書いてあります。
おいおいマツリお前よ酔っ払って聞き間違えたんじゃねえの?いいやサバ塩に違いない。
サバ塩がサバ味噌に変わったことがこの事件を解く鍵に違いない!そうだタヌキさん…タヌキさんを見たぞ。
タヌキさん!?ああ!どうやらタヌキさんは逃げたようだねえ。
(山繁)ですね。
(阿部)おうおうおう…マツリちょっといいか?アベッチどうしたんだい?そんな怖い顔して。
凶器の包丁から容疑者の指紋が検出された。
何とそれは決定的な証拠。
いったい誰のだい?マツリお前んだ。
えっ?あっそれは遺体発見時につい握ってしまったんだ。
それとなもう1つ重要な証拠が出てきた。
証拠?さっきマツリの部屋を掃除していた仲居さんがこんな物を見つけたそうだ。
それは国立小判。
これはどういうことだ?マツリ。
そうか。
白のたたり。
たたり?これは次は僕を狙うという警告さ。
このままだと僕は死ぬ。
(阿部)うんしょうがねえうん。
おいマツリ話はな駐在所で聞こう。
(綿貫)ありがとうございました。
例の物は無事です。
では。
(綿貫)あっ。
聡さんまで殺されて。
もうこの宿もおしまいよ。
姉さんこんな宿もう売っちゃいましょうよ。
(和美)えっ売る?あの佐藤っていうリゾート開発会社のコンサルタント。
実はあの人に宿の売却の相談をするつもりだったの。
何勝手なこと…。
後継者が姉さんだったときのことを考えてね色々準備してたってわけ。
あんたねえ…。
(琴美)でどうすんの?売ってお金を手に入れるのかそれとも一生この呪われた旅館やっていくつもりかしら?分かったわよ。

(麗子)どれにしようかしら。
(影山)お嬢さまならどれもお似合いだと思いますが。
(麗子)もう影山ったら。
そんなこと言われなくたって分かってる。
これは失礼を。
(麗子)じゃあこっからここまで全部ちょうだい。
かしこまりました。
旅に持っていかれるドレスでございますか?そう。
船に乗ったら毎日パーティー三昧でしょ?警部ったら。
私今日非番なのに。
はい宝生です。
たたりだよ宝生君。
はっ?だから白のたたりだよ!このままだと僕は小栗の亡霊に殺されてしまう。
あのまったくついていけないんですけれど。
昨日おっしゃってた殺人事件のことですか?いいから早く助けに来たまえ。
そういうことでしたら地元の警察に頼んでください。
何を言ってるんだい君は。
ここは国立署管内の龍宮温泉だよ。
えっ?うちの管内だったんですか?これは上司からの命令だよ。
急ぎたまえ。
意味が分かんない。
どうされたんでございますか?お嬢さま。
龍宮温泉って所で殺人事件が起きたから応援に来てくれってことみたい。
でも国立市に温泉なんてあったかしら。
龍宮温泉といえばかつて旦那さまのお父さまが埋蔵金伝説にロマンをはせて土地を購入し当時の市長に売却。
その後国立市の飛び地として編入された場所でございますね。
それで国立署が動くことになったってわけね。
もうおじいさまったら余計なことを。
(影山)どうされますか?船の出港は明後日でございますが。
そうだ影山一緒に行ってこんな事件ちゃっちゃと解決してちょうだいよ。
謎解きでございますか。
お嬢さまのお望みとあらばこの影山喜んで。
《助けて!京一郎さ〜ん!》薫さん。

(戸の開く音)何やつ?私でございます坊ちゃま。
何だ光川か。
どうした?実は大変なことになっておりましてご報告を。
まさか佐藤薫さんの身に何か?何と。
坊ちゃまはこうなることを予想されていたのでございますか?佐藤薫さんが行方不明になられました。
しかも彼女のかばんの中には国立小判が。
着ていた服は?仲居さんの話によりますと白いワンピースだったと。
やはり白のたたり!僕のせいだ。
僕の代わりに狙われたに違いない!はっ?オ〜マイヒロイン。
助けに参ります。
ほら光川!はっお任せを。
どちらへ?薫さんはあの開かずの間にいるに違いない!たくましくなられて。
ほっ!とお!あ〜痛っ。
はっ!はっ!う〜ん。
開いた!薫さん助けに参りました!あっ!薫さん!
(阿部)マツリ!お前こんなとこで何してん…。
あ〜!
(金森)あっ!もう!困りますよ刑事さん。
「ここ入っちゃ駄目だ」って言ったじゃないですか。
でも薫さんが…。
(阿部)バッ…もうお前バカ!えっ?あの佐藤薫さんはいやあの〜さっき近くの山小屋に監禁されてるのを発見されたばかりだ。
山小屋?しかし僕には見えたのさ。
ここで薫さんが小栗の亡霊に刀でうわって…。
(金森)傷一つなく無事です。
あっそう?・坊ちゃま〜!あっ。
うわ〜!まあ!坊ちゃままあ大丈夫でございますか?あ〜ら〜あらま〜。
んっ?これが古地図?あっ。
いや〜しかし薫さんが無事でよかったなアベッチ。
(阿部)おい待てよおいマツリ。
全然よくねえだろお前。
お前勾留中に脱走してきたってことだべ?違うよ!僕はマイヒロインを助けるためにちょっと抜け出しただけさ。
なるほどな。
あの逮捕だ。
あっ違う待て僕は犯人じゃない。
うん分かった。
話後で聞こう。
なっ?行こう…。
あっ分かった。
そう分かったんだよ。
分かったんだよ真犯人が!お前またどうせ当てずっぽうだべ?お前これ。
違うよ!本当だよ!何言ってんだバカ!宿の人間を集めたまえ!この僕が犯人を捕まえてみせよう!本当だろうな?うん!まあそれは楽しみでございますねえ。
でも皆さまおなかがすいていらっしゃるのでは?坊ちゃまの華麗なる謎解きはお夕食の後にいたしましょうか?は〜い!
(ため息)皆さんお集まりいただいてありがとうございます。
2つの殺人。
それと佐藤薫さんの誘拐監禁。
この犯人はこの中にいます!全ての謎が解けました。
この事件は忌まわしきたたり!この宿の経営者だった安城家を滅ぼしたあの白のたたりが原因だったのです!お〜マツリお前それ本気で言ってんのけ?
(和美)信じられない。
いやいやいや今のはちょっとした例えだよ。
じゃあ誰が犯人なんですか?まあまあそう焦らずに。
物事には順序というものが…。
だったら順番どおり聞きますけど女将の蔵の密室。
あれどうやってつくるんですか?もしかしてホントはまだ謎が解けてないんじゃ…。
あれは…そう。
殺された絹江さんが死の直前に自分で内側から鍵を掛けたのです!
(従業員たち)はっ?そんなわけないじゃない。
どうして女将がそんなことを?そんなのは決まってるじゃないですか。
つまりあれは…うん!犯人をかばうためだったのです!何それ。
あのこの人ホントに世界一の名刑事なんですか?バカみたい。
あなたさっきから適当なことばっかり言ってるだけじゃない。
ホントは何にも分かってないんでしょ?何だい?光川そのまなざしは。
あっいえ。
言いたいことがあるんなら言いたまえ。
よろしいのでございますか?言いたいことを言っても。
もちろんだよ。
では謹んで申し述べさせていただきます。
失礼ながらお坊ちゃま。
お坊ちゃまの目は…。
全てお見通しなのでございますね?えっ?さすがは京坊ちゃま。
完璧な推理でございました。
(和美)いいかげんにしてください。
メードがそんなに褒めてばかりだからこんな男になっちゃったんじゃないんですか?いえ坊ちゃまの推理は至極まっとうでございます。
どういうことでしょうか。
ではせんえつながら私が坊ちゃまの見事な推理を皆さまにも分かるように補足説明させていただきます。
補足説明?まず坊ちゃまが目を付けられたのは最初の殺害現場の状況です。
そこには2つの疑問点がございました。
1つ目は凶器となった花瓶。
その周りにこぼれていた液体でございます。
その液体にはぬめりがございました。
そして独特な硫黄の臭いも。
《間違いない》《これはアルカリ性の炭酸水素塩泉》《つまり美人の湯龍宮温泉のお湯だ》温泉って…。
何であの部屋に温泉が?《ヒントはこれさ》そう。
空になった湯飲みでございます。
その湯飲みからも硫黄の臭いがしておりました。
おそらく絹江さんは日常的に温泉を飲んでいたのではありませんか?ええ飲んでました。
(琴美)健康にいいからって毎日。
つまり犯行の直後何者かが凶器となった花瓶に温泉を掛けたということさ。
何でそんなことを?アルカリ性の温泉にはせっけんと同じ効能がございます。
皮脂やタンパク質を分解する力があるため古い角質を溶かしお肌がつるつるになるというわけです。
そしてその温泉の効能を利用すれば指紋を消すこともできるのでございます。
んじゃ犯人は凶器に付いた指紋を消すために温泉を?いやそれなら単純に花瓶を持ち去ればいいはずだよ。
坊ちゃまのおっしゃるとおりでございます。
じゃあ誰がそんなことを?殺された絹江さんです。
絹江さんは温泉の効能を熟知しておりました。
そして死の間際に犯人の指紋を消したのでございます。
(従業員たち)えっ?どうして被害者の女将が証拠を消すのよ。
ですから先ほど坊ちゃまが言っていたではありませんか。
あ〜。
そう犯人をかばうためさ。
そして現場にもう1つ坊ちゃまが疑問を持ったポイントがございました。
《きり箱に入っていたこの真新しい帯だよ》
(和美)えっ?でも女将は毎日着物を着てたのよ。
帯があってもおかしくないでしょ?はい。
ただし女将さんは相当なしゃれ者。
あえてアンティークの帯を使っておりました。
しかし置いてあった帯は新調したばかりの真新しい帯。
《つまりこれは女将の帯ではなかったということさ》
(阿部)でもよそれはたまたま殺されたときに女将さんがしていた帯がアンティークの物だったってだけじゃねえの?いいえ。
たんすにしまってあった帯は全てアンティークの帯でございました。
女将さんはいつもアンティークの帯を使っていたということです。
じゃあどうして真新しい帯が?そうよ。
どうしてあの帯があったのよ。
それはプレゼントさ。
プレゼント?私も坊ちゃまの推理に賛成でございます。
絹江さんは後継者を選ぼうとしておりました。
あの帯はその方に女将の証しとして贈るつもりだったのでございましょう。
それはおかしいですよ。
男性の手塚さんに帯を贈るのは変じゃないですか?そうですよ。
遺言状には「宿は手塚さんに譲る」ってちゃんと書いてありましたから。
あの遺言状は偽物でございます。
何と。
(従業員たち)偽物?マツリ今お前も驚いてなかったか?いいやちっとも。
(琴美)でも女将が書いた帳簿や手紙お品書きの文字と遺言状の文字は一致したんですよね?それは当然でございます。
もともとそれらは絹江さん以外の人物が書いていたのですから。
(従業員たち)はっ?おそらくどこかの段階で別の誰かに任せるようになっていたのでございましょう。
(和美)何でそんなことが言い切れるのよ。
それはサバ塩がサバ味噌に変わっていたからです。
サバ味噌?そうそうそう。
やはりあのメニュー変更が事件の謎を解く鍵になっていたのさ。
坊ちゃまのおっしゃるとおりでございました。
絹江さんは1週間分のお品書きを自分でいつも書いていらっしゃったんですよね?
(金森)あっええ。
ところが絹江さんが亡くなった後お品書きがサバの塩焼きから味噌煮に書き換えられた。
死んだ人間がメニューを変更できるわけがございません。
そう!筆跡鑑定した女将の文字は他の誰かが書いたということさ。
でもそれはお品書きが書き換えられたのではなくてもともとサバ味噌だっただけじゃないですか?いいえ。
前の晩に板長は「サバ塩を作る」と言っていましたからね。
ちょいちょいマツリお前の記憶違いじゃねえの?それはございません。
ですよね?坊ちゃま。
うん。
何しろ僕はサバ味噌が大嫌いなのさ!サバ味噌が?
(矢島)大嫌いって…。
あのときに「サバ味噌を作る」と言っていれば「サバ塩にしてくれ」と頼んだはずだよ。
でも何でサバ味噌に変わってたのかしら。
それは犯人がある物を使ってしまったからでございます。
ある物?大根おろしでございます。
手塚さんを刺したとき犯人はわずかながら返り血を浴びてしまった。
そこでその汚れを消すために昔ながらの知恵を使った。
サバ塩用に手塚さんが用意していた大根おろしを布に包みおろし汁で返り血を拭き取ったのでございます。
そんなことで消えるんですか?ダイコンには血液を分解するジアスターゼが含まれており昔から血の染み抜きに使われてきました。
しかし染み抜きをした後犯人は気付きました。
もうダイコンが残ってないことに。
サバ塩に大根おろしがないのは不自然でございます。
このままだと犯人がダイコンを使ったことに警察が気付いてしまうかもしれない。
そこで犯人は鍋に酒砂糖みりんしょうゆ味噌を入れあたかもサバ味噌を作っていたかのような状況をつくりだしたのでございます。
そして最後にお品書きも書き換えた。
でもダイコンは結構仕入れてあったはずですけど。
ところがある人物のファインプレーによってもうほとんど残っていなかったのです。
特別注文した風呂吹き大根。
酔いざましの大根おろし。
誰もが予想していなかった風祭のダイコン祭り。
つまりこの僕が犯人のミスを誘ったというわけです!言ったでしょ?「僕には全ての謎が解けている」と。
じゃあ犯人は?それは…。
連続殺人と誘拐監禁。
一連の事件の犯人は…あなただ!一連の事件の犯人は…あなただ!えっ誰?あっ私?
(せきばらい)そう。
犯人はあなただ。
前田俊子さん。
大根おろしで染みを抜く。
女将さんにしつけられた知恵が思わぬ形であなたを追い込んでしまったようですねえ。
そんな…。
確かに私は女将さんに厳しくしつけられていました。
だけど殺すなんて…。
ええ。
俊子さんの恨みはそれだけではないはずです。
この事件の根底には坊ちゃまが最初おっしゃられたとおり忌まわしきたたりがございますから。
安城家を滅ぼした白のたたり。
俊子さんあなたはかつてこの旅館を追われた安城家の娘さんですね?そんなまさか…。
この子が名家のお嬢さま?あり得ないでしょそんなこと。
気付いたきっかけは俊子さんの作った漬物でした。
俊子さんが漬けていた山川漬は鹿児島県指宿地方の名物料理です。
一方宿を出ていった大女将は薩摩切子の産地鹿児島のご出身。
故に俊子さんが山川漬の漬け方をおばあさまに習っていたのではないかと考えたのです。
安城家の娘さんには肩にあざがあったそうです。
あなたの肩にもあるのではありませんか?亀の形をしたそのあざが。
あっ。
(金森)あっ!美穂子さん…。
大女将と一緒にこの宿を出ていった美穂子さんなのですね?おばあちゃんはいつも言ってました。
(富子)《あんたはねホントは名旅館の女将になるはずだったの》《絹江っていう女がお父さんをたぶらかしてから全部おかしくなったんだ》《あいつが安城家から宿を奪ったんだ》
(せき)《おばあちゃん》《美穂子…》《いつかあの女から宿を取り返しておくれ》
(俊子)それがおばあちゃんの最期の言葉でした。
だから私は龍宮温泉へやって来た。
この旅館を取り返すために。
内情を探るために働き始めたのですがあの人はなぜか私に目を付けてまるでしもべのようにこき使って。
気付いたら帳簿の管理からお品書きまで仕事は全部押し付けられていました。
しかもあのとき私にこう言ったんです。
《俊子》《はい》《決めたよ》《この宿は娘に譲る》
(俊子)《何で私にそんなことを?》《昔ろくでもない人間がこの宿を傾かせてしまったからね》《今度はちゃんと選ばないとね》《ろくでもない人間…》
(絹江)《こんなくだらない物に手出して死んでった愚かな男がいたのさ》《バカだよまったく》《でももっと大バカなのはたった1人の娘にろくに情けも掛けてやれなかったあんたの親だよ》《あんた美穂子だね?》
(俊子)あの人は私の素性に気付いていた。
私は怒りと恐怖で…。
(絹江のうめき声)・
(物音)
(俊子)物音が聞こえたのでとっさに逃げたのですが後で指紋が付いた花瓶を置いてきてしまったことに気が付いたんです。
(俊子)それで花瓶を取りに蔵に戻ったらなぜか扉が閉まっていました。
(俊子)そこに手塚さんがやって来て…。
(手塚)《見たぜ》《あんたが殺したところ》
(俊子)手塚さんは私がお品書きの代筆をしていることを知っていたので「偽物の遺言状を書け」と言ってきました。
それで手塚さんが後継者に。
でもなぜその手塚さんを?宿を守るためです。
(俊子)《これから宿をどうするつもりですか?》
(手塚)《えっ?ぶっつぶして廃棄物の処分場にする》《えっ?》《知り合いが新しい廃棄場所探してんだ》《旅館なんかやるよりよっぽどもうかるぞ》《そんな!》《安心しなよ》《あんたがやったことは誰にも言わないよ》《ただし女将の下僕だったようにこれからは一生俺に尽くしてもらうけどな》
(手塚の笑い声)
(俊子)私は…。
(手塚のうめき声)厨房に落ちていた小判は大女将からもらった形見だったんですね?
(俊子)はい。
女将さんの現場と同じ状況にしようとした。
小判のたたりだと思わせるために。
じゃあ何で佐藤薫さんを?和美さんと琴美さんの話を聞いてしまったからです。
(琴美)《でどうすんの?》《売ってお金を手に入れるのかそれとも一生この呪われた旅館やっていくつもりかしら?》《分かったわよ》それで宿が買収されるのを阻止するために薫さんを狙った。
宿のたたりと思わせ脅すことが目的だったのですね?私は絶対にこの旅館を失うわけにはいかなかった。
いつか取り戻して家族の無念を晴らしたかった。
本当にその恨みは正しいんでしょうか?あの帯をちゃんとご覧になりましたか?帯?着物は季節に合わせてあしらうものでございます。
特に帯は着物の顔といわれるほど大切な物です。
後継者のために新調されたあの帯の柄はツバキでした。
そして私は生まれたばかりのあなたが写った写真を坊ちゃまのお導きによって拝見いたしました。
そこに咲いていた花もツバキでした。
(薫)どういうことですか?つまり絹江さんは俊子さんにあの帯と女将の座を譲ろうとしていた。
まさか…。
(金森)それはおかしい。
絹江さんは安城家を恨んでいたはずです。
素性を分かっていながら安城の娘を後継者に選ぶはずがないのでは?それに俊子さんを守るために指紋を消したり密室をつくったっていうのもおかしな話ですよね?おっしゃるとおりでございます。
なぜ絹江さんは俊子さんを後継者に選んだのか。
そしてなぜあなたをかばったのか。
その理由を考えればおのずと最後の謎が解けるはずでございます。
どういうことです?では坊ちゃま最後の謎解きを。
は〜い。
つまりはこういうことです。
俊子さんあなたは本当は絹江さんの娘なのです。
かつて安城達也と関係を結んだ絹江さんは赤ちゃんを身ごもった。
しかし大女将の逆鱗に触れその赤ちゃんつまり俊子さんを出産後俊子さんは取り上げられ絹江さんはこの地を追われてしまった。
そんな…。
勝手なこと言わないでください!いいえ。
証拠はきっと残っているはずです。
証拠?本物の遺言状が。
絹江さんの目元には涙の痕が残っていました。
発見したとき顔はあお向けでしたが涙の向きは両目とも左。
つまり死の直前左を向いて涙を流したということでございましょう。
遺体の左方向その視線の先に大切な何かが残っているはずです。
ビンゴ。
お確かめください。

(絹江)「龍宮温泉・浦島本陣の全ての権利を生き別れた最愛の娘安城美穂子に譲り渡す」そんな…。
日付は24年前。
この宿を買い取った直後ですか。
つまり絹江さんはつぶれかけていたこの宿をあなたのために買い取り立て直したということですねえ。
そして3年前宿にやって来たあなたを見たとき絹江さんはすぐに自分の娘だと気付いたのでございましょう。
その日以来あなたを誰よりも厳しくしつけた。
立派な女将に育てるために。
そしてついに俊子さんに宿を継がせることを決意した。
《決めたよ》《この宿は娘に譲る》しかし実の母の本心に気付かなかったあなたは…。
《あんた美穂子だね?》
(絹江のうめき声)そこから絹江さんは最後の力を振り絞り俊子さんをかばおうとした。
もうろうとした意識の中あなたの指紋を温泉で消し入り口まではいつくばって進みどうにか内側から鍵を掛け密室をつくりだしたのです。
あなたを犯人にしないために。
息絶える瞬間彼女は遺言状の方向を見て娘を思い涙した。
つまり全ては母親が娘を愛するが故に取った行動だったのでございます。
(絹江)《でもホントの大バカ者はたった1人の娘にろくに情けも掛けてやれなかったあんたの親さ》「親の心子知らず」とはよくいったものです。
罪を憎んでレディーを憎まず。
お母さんのためにも罪を償って戻ってきてください。
あなたを逮捕します。
(麗子)あ〜疲れた。
(影山)ほほう。
これは歴史を感じさせる旅館でございますね。
事件の薫りがぷんぷんいたします。
(麗子)何わくわくしてんのよ。
早く謎を解いてちょうだい。
かしこまりました。
(阿部)まあねあの〜詳しい話はねえ国立署で聞くからねえ。
はいくぐって。
ねえあの心配しなくてもねえ怖い人そんなにはいないからねっ?そんなにはいないから。
ねえあのまあ俺も国立署行ったことないんだけどね。
は〜い宝生君。
一足遅かったようだねえ。
事件は無事解決さ。
えっ嘘ですよね?嘘とはどういうことだい?いえすみません。
ではもろもろと後処理は頼むね。
僕のヒロイン薫さんが見当たらないんだよ。
チャオ!宝生君。
(佐藤)あっあのすいません。
あの浦島本陣はこちらでよろしいですか?あなたは?
(佐藤)あっ私あの…アルゴリゾートの佐藤薫と申します。
佐藤…薫!?
(佐藤)どうも看板が間違ってたみたいで山中で道に迷ってしまいましてホントひどいことに…。
どうされました?・
(影山)ほう。
見事なツバキの織り柄でございますね。
(影山)ようやく謎が解けました。
今回の連続殺人事件を陰から導いていたのはあなただったのですね?光川さん。
あなたは?申し遅れました。
私宝生家の執事をしております影山と申します。
まああの宝生家の執事でいらっしゃいますか?フフフフ…同業者でございますね。
宿の方々からお話を伺ってまいりました。
光川さんの披露された推理お見事でございます。
この影山感服いたしました。
いいえそんな…。
風祭警部お一人では少々荷が重いと思っていたのですがよもやあなたのような名探偵がご一緒されていたとは…。
お待ちください。
私のあるじをさげすむような発言は撤回していただけませんか?これは失礼を。
事件を解決したのは京坊ちゃまでございます。
私はほんの少しだけ坊ちゃまの名推理を補足したまで。
《じゃあ分かったよ》《女将が自分で中から鍵を締めたってことさ》全ては坊ちゃまの最初の推理です。
驚くべきことに坊ちゃまは初めから真実にたどりついていらっしゃった。
あの非凡なる発想がなければ真相にたどりつくことなどできませんでした。
私など足元にも及びません。
ご自分のあるじに心底ほれ込んでらっしゃるのですね。
もう30年も前のことでございます。
私が初めて坊ちゃまにお会いしたのは。
昔からあのような突き抜けたお方でしたのでそのころ坊ちゃまはクラスでいじめに遭っておられました。
私はまず服装から正そうとしました。
いつも白い服で目立つ格好をしているからいじめに遭うのだと思ったからです。
《今日から厳しくご指導させていただきます》《坊ちゃま明日からこの服をお召しくださいませ》《そんなの嫌だよ光川》《僕は白が好きなのさ》それからもお坊ちゃまは白い服を着続け泥まみれで戻ってこられる日々が続きました。
強情なお方ですね。
はい。
私も最初は正直偏屈な子供だと高をくくっておりました。
《はいはいはいはい》《はいはいはいはい》でもあの日京坊ちゃまが初めて同級生たちを追い返したあのとき気付いたのです。
《はい》《何だこいつ気持ち悪い》《もういいよ行こう》あのお方はご自分のプライドを懸けてあえて白い服を着ていたのだと。
私は指導する立場でありながら逆に大切なものを教わったのでございます。
以来私は坊ちゃまの全てを受け入れそのお言葉に従ってまいりました。
あのお方に何かを教えるなんてとんでもない。
ただただ真っすぐ育っていただく。
それだけでよかったのでございます。
自分の全てを捧げたくなるようなあるじに仕える。
何ともうらやましい。
まあ。
あなたもお幸せそうに見えますけど。
まだなのかい?市長は。
(小山田)すみませんせっかくご足労いただいているのに。
まったく呼び出しておいて待たせるとはねえ。
名誉市民のこの僕を。
あっ市長。
こちらが風祭警部です。
薫さん?
(夏希)初めまして。
国立市長の佐藤夏希と申します。
佐藤夏希!?少し警部と2人きりにしてくれるかしら?
(小山田)はい。
では失礼いたします。
あのときはあまりにもみんなが薫さんって人と勘違いするものだからついそのまま乗っかっちゃったの。
いったいそれはどういうことでしょうか?全てはこれのためです。
これは!?国立ライオン。
通称Kライオン。
Kライオン?友好都市の証しとしてシンガポールに贈呈される純金製のアート作品です。
作者は国立在住のアーティスト綿貫さん。
あのタヌキさん?私は龍宮温泉にこの作品の最終確認に行っていたというわけ。
そこで名誉市民に会うなんて思ってもいなかったわ。
しかしなぜあなたは市長だと名乗り出なかったんですか!ご存じかしら?国立市は面積が日本で4番目に小さいこと。
でも何でそんな小さな行政区がこれほど豊かな町を築けているのかしら。
そして財政難の中どうして黄金の彫像を作る特別予算を編成することができたのかしら。
まさか国立小判?なるほど。
あっいやいや不思議だったのですよ。
もともと小判は2枚しかなかったはず。
なのにこの事件ではそれ以上の枚数が出てきた。
あなたの部屋に小判を置いて阿部さんにあなたを拘束させたのは私よ。
秘密を守るためだったの。
ごめんなさいね。
でいったいどれほどの枚数の小判が?これ以上は内緒。
国立七不思議最大のミステリーは謎のままにしておいてくれるかしら?レディーの仰せとあらばそのように。
よしと。
よかったよかった。
(夏希)実は折り入ってあなたにお願いがあるの。
明日出港するKライオンを運ぶ客船に世界的に有名な窃盗犯が乗り込んでいる可能性があるっていう情報がインターポールから届いてね。
インターポール?だからKライオンをシンガポールまであなたに届けてもらいたいの。
世界一の名刑事に頼めば安心でしょ?あなたのためなら喜んで。
ありがとう。
それともしよかったら船旅の前に今夜食事でもどうかしら。
この前ビール飲み損ねちゃったしね。
失礼!ああ光川かい?今夜はすてきなレディーとデートになったからディナーはいらないよ。
それと明日からはシンガポールへ向けて船旅さ。
荷物の準備をしておいてくれたまえ。
《30年後感謝の気持ちを込めて君の誕生日に深紅のバラを贈ろう》「親の心子知らず」でございますか。
えっ?・
(発砲音)
(悲鳴)ハッピーサプラ〜イズ!驚いたかい?光川。
クラッカーは明るくしてからやるものでございましょうに。
いつものドッキリ返しさ。
今夜はおデートだったのでは?断ってきたよ。
ずいぶんと昔に先約を入れてしまったからねえ。
30年分の愛を込めて。
坊ちゃま。
(泣き声)困るよ光川。
レディーを泣かせるなんて…。
それでは僕は最低の男ではないか。
いいえ。
やはり私は間違っておりませんでした。
京坊ちゃまは私が見込んだとおり世界一のジェントルマンでございます。

(麗子)ようやく終わったわよ事件の事務処理。
お疲れさまでございました。
(麗子)影山急いで港へ向かってちょうだい。
残念ながら船はもう横浜港より出港してしまいましたが。
えっ?そこを何とかするのがあなたの仕事でしょ?分かりました。
では何とかいたしましょう。
(麗子)でも驚いたわよね。
(影山)何がでございますか?
(麗子)だってあの風祭警部が1人で事件を解決しちゃったのよ。
ちょっと見直しちゃったわ。
どうしたの?あっ…。
いえ。
何よ正直におっしゃいなさいよ。
では正直に申し上げさせていただきます。
失礼ながらお嬢さま。
お嬢さまの目はいつまでたっても節穴でございますね。
(麗子)首よ首!首〜!2014/09/23(火) 14:57〜16:48
関西テレビ1
謎解きはディナーのあとでスペシャル〜風祭警部の事件簿〜[再][字]【椎名桔平ほか】

容疑者全員動機あり!!毒舌執事VS御曹司刑事!?…史上最も奇怪な超完全密室殺人を前代未聞の探偵が華麗に紐解く!

詳細情報
番組内容
 警視庁国立署の警部・風祭京一郎(椎名桔平)は、部下の宝生麗子(北川景子)に仕える執事の影山(櫻井翔)が解決してきた事件を、いつも自分の手柄にしてきた。その風祭があろうことか『ワールド・ポリス・チャンピオンシップ』で運よく優勝、世界一の刑事となってしまった。
 国立市の名誉市民に選ばれた風祭は、温泉宿のペア宿泊券をゲット。長年、連れ添ったメイドの光川(余貴美子)と目的の温泉宿「浦島本陣」に到着する
番組内容2
と、蔵の方から女の悲鳴が…。風祭が向かうと、蔵の前で宿泊客の佐藤夏希(矢田亜希子)が震え、仲居の前田俊子(原田夏希)が格子戸を開けようしている。格子網の隙間からは血を流し、死んでいる女将・児玉絹江(根岸季衣)の姿が…。
 現場検証が行われたが、それは完全な密室殺人だった。風祭が宿の関係者に事情聴取を行った。児玉和美(小沢真珠)と琴美(岩崎ひろみ)は絹江が再婚した夫の連れ子姉妹で、絹江と宿を切り盛り
番組内容3
していたが、後継者をめぐって争っている様子だ。仲居の俊子はこの姉妹にいじめられていた上、女将からもこき使われていた。
 風祭が再び現場となった蔵を観察すると、阿修羅像の足下に小判が一枚落ちていた。その夜、風祭が風呂を浴びに向かう途中、「開けないでください」と書かれた扉を見つける。その扉を開けようとすると、通りがかった金森(半海一晃)から制止され、金森は、そこが開かずの間になった訳を語り始めた…。
出演者
椎名桔平 
余貴美子 

櫻井翔(特別出演) 
北川景子(特別出演) 

原田夏希 
小沢真珠 
岩崎ひろみ 
丸山智己 
木下隆行(TKO) 
バカリズム 
佐藤二朗 
根岸季衣 
矢田亜希子
スタッフ
【原作】
東川篤哉「謎解きはディナーのあとで」(小学館刊)

【脚本】
黒岩勉

【プロデュース】
成河広明 
永井麗子

【企画協力】
金井卓也

【編成企画】
佐藤未郷

【演出】
土方政人

【音楽】
菅野祐悟

【制作】
フジテレビ

【制作著作】
共同テレビ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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