(一柳)
旬の食材を使った季節感あふれる料理で人気の京都の…
京都の山里にある料理旅館に生まれた大原さんは子どもの頃から店のまかないを任され手早く作れるおいしい料理を常に考えていました
そんな大原さんが提案する「シンプル京ごはん」
大原さんが「おいしくするために必要」と絞り込んだものだけで構成したシンプルレシピを毎月シリーズでお送りします
(テーマ音楽)シリーズでお送りしている「シンプル京ごはん」。
放送を見てからでも間に合うシンプルなレシピをご紹介します。
大原さん今日もよろしくお願いします。
秋…このシーズンは行楽。
目いっぱい遊んで帰ってくると「ごはん作る時間がない」って…。
そう思いがちですけど食欲の秋でもあるのでね。
パパッと作れるシンプルなレシピ今日も頑張っていきたいと思います。
(2人)よろしくお願いします。
今月のテーマの食材がこちらです。
きのこですね。
いい香りがもうしてきてますね。
もうすごくね。
いろんな種類がありますがどれもうまみがたっぷりな上に食物繊維が豊富で低カロリーなので積極的にとりたい食材だと思いますね。
うまみに使えば調味料も少なくて済みますので。
あの手この手をご紹介していきたいと思います。
それでは今回のメニューです。
今回はこちらの4品をご紹介します。
まずは…えのきのうまみをドレッシングのおだし代わりにした一品にしています。
サラダ感覚で頂けるサッパリしたあえ物で生のえのきを召し上がって頂く…珍しいかと思いますけど食感を楽しんで頂けたらと思います。
そして…きのことかんきつ類っていうのは本当に相性が良くておみそ汁で使う事の多いなめこなんですけども柚子の風味がたくさん利いた爽やかな常備菜に仕上げていっております。
プルッとしておいしそうです。
続いて…きのこを焼いて引き出したうまみをおだしに使うおすましです。
何種類ものきのこを使ってごちそう感を演出した一品になっています。
最後は…エリンギのうまみを使った秋らしい炊き込みご飯にしています。
特別に高級なきのこでなくても十分ごちそう感を出せる事をご紹介できたらと思っています。
では「えのきだけのレモンあえ」から教えて頂きたいと思います。
まず材料ですけどもこちら主な材料は…そしてこのプロセスが…。
切ってあえるだけという。
2ステップなんですね。
はい。
じゃあまずえのきだけですけれども石突きねもろもろの付いた所をちょっと切り落として頂いて半分の長さに切って頂きますね。
こちらの太い方はほぐしておくといいと思います。
これは小さな袋1袋分。
100gぐらい。
大小いろいろサイズがあると思いますのでその辺はグラムで見て頂いたらいいと思います。
これでほぐせて…。
ちょっとバラバラにしておきます。
じゃあこちらの方で…あとは青じそですね。
こちらの青じそはせん切りにしていきます。
軸が気になるので外しておいて半分に切って…。
そんなに細くなくっていいです。
5mm幅ぐらいにして頂く方が食べやすいかなと思います。
青じそは5枚です。
こちらをお皿に取りましてあとレタスですね。
レタスの方は手でちぎっていきたいと思います。
もう包丁を使わず。
その方が味がらみもいいですしザクザクとした感じでおいしく食べられると思います。
2枚をこうして大きめの一口大ぐらいにちぎって頂きますね。
堅い芯の所はおいといて頂いたらいいと思います。
ちぎれました。
こちらの方に合わせ地の材料合わせていきたいと思います。
ボウルの方にまずレモン汁ですね。
そしてにんにく。
ほんとに少しなんです。
おろしたものですね。
ほんとに風味付けのためだけになります。
あとお塩ですね。
もう油も何にも入りません。
ちょっと混ぜたところに先ほどのえのきを入れていきますね。
順番はえのきが先なんですね。
えのきが入る事によってえのきの中に入ってるうまみたっぷりの水分をこのお塩で外に出していってこれをドレッシング代わりにしていくわけですね。
混ぜていくとあんな少なかったレモンの合わせ地なんですけどもちょっとえのきがしんなりしてお味がらみが良くなってくると思います。
ちょっとしんなりしましたらこちらの方に先ほどの青じそとレタスを入れていきたいと思いますね。
全体を何となく混ぜ合わせていきますと最初こうしてバシバシしてたレタスがちょっとしんなりしてこのレモンとえのきのおだしでからんでいっておいしそうに仕上がっていきます。
全体をザックリとふんわりと混ぜて盛りつけて頂いたら結構です。
レモンの酸味と青じその香りが爽やかな一品になってます。
レタスとえのきの食感を楽しんで頂くといいと思います。
ちょっと時間をおいてしんなりしたくらいが和食にはおいしいかなと思いますので。
それでは材料の復習です。
えのきだけのうまみがだし代わりになるのでえのきだけは先に合わせ地とあえておく事がポイントです。
続いては…なめこを柚子風味のおだしにひたした一品になります。
主な材料がなめこと柚子。
シンプルですね。
じゃあ処理していきたいと思います。
生なめこですね。
株のままなんですけどもこれちょっと下向けて…。
なめこはちょっとぬるぬるしていますので上の方にゴミが付く時が多いのでこうして調理ばさみで下向きにチョキチョキ切ってサッと洗っていきますね。
1パックまるまる使っていいんですね。
これを水の中でザザッとこう取って頂くと表面に付いた汚れはすぐに落ちてしまいますので上からすくうようにしてざるにあけていきます。
きのこ類って洗うのどれくらいやったらいいんだろうって…。
大体今出回ってますのは栽培のものですのでそんなに一生懸命洗わなくても室内で育てられたものですから大丈夫です。
料理によって焼くものなんかはかさのとこを洗い過ぎるとかえってお味がベチャッとした感じになりますのでサッとほこりを落とす程度でいいと思います。
ただ天然のものは中に虫がいたりする事もありますのでしっかり洗って頂いた方がいいと思います。
ここであとでなめこをひたす地を作っていきますね。
おだしです。
うす口しょうゆです。
そして柚子の搾り汁ですね。
ではこちらの方合わせておきまして先ほど洗いましたなめこをゆでていきたいと思います。
ここにお湯たっぷり沸かしていますけれどもこちらで実は10秒だけゆでて頂く…。
サッとでないとえのきってゆで過ぎるとすぐに黒ずんでしな〜っとなるので。
5678910。
こんなんでいいんです。
まだ火が通ってないように見えますでしょ?でも余熱で十分火が通りますしこれで大丈夫ですね。
こちらの方を水分をよく取って頂いて…。
こちらが次のポイントで熱いうちにさっきの合わせ地にザッと入れて頂きたいんです。
熱いうちがいいんですか。
だんだんしなっとしてきて火が通ってきますのでこのぐらいの火通りで大丈夫です。
こうして合わせといて頂いて冷める間にお味がしみこんでいきますのでね。
これを器に盛って頂くと完成になります。
「なめこの柚子びたし」完成です。
柚子の爽やかな香りとなめこのうまみや食感を味わって頂けたらと思います。
冷蔵庫に入れておいて頂くと3日間は保存ができますのでちょっと食べて頂くとすごく爽やかでおいしいんですよ。
では材料の復習です。
合わせ地にはきのこと相性の良い柚子の搾り汁を使いました。
なめこはサッと短時間でゆでるのがポイントです。
冷める時に味が入るのでなめこが熱いうちに合わせ地にひたして下さい。
続いては料理を楽しむための…きのこをうっかり冷蔵庫に入れっぱなしにして真っ黒に変色させてしまったという方多いんじゃないですか?今日はきのこの上手な保存方法をご紹介します。
買ってきたばっかりのきのこは…ただしばらくするとこんなふうにパックの内側に水滴がついてくるんですよね。
こんな時は水分を取り除かないとすぐ傷んでしまいます。
まず取り出してきのこを…石突きはつけたままの方がいいと思います。
こうしておくと紙タオルが水分を吸ってくれるのできのこが自分自身の水分で傷んでしまうのを防ぐ事ができます。
状態にもよりますけどもこういうふうに入れておくと…あと水分を取り除く方法としてきのこを天日に干すという方法があります。
水分がとびやすいように切ってから干して頂くと手軽かなと思いますね。
完全に乾かしきらなくても表面がちょっと乾く程度に干すだけでうまみが凝縮しておいしくなりますししっかり保存も利くようになります。
保存袋なんかに入れて…だいぶ長くもちますね。
非常に便利な方法かと思います。
こちらに今日は軽く干しただけのえのきだけ持ってきてみたんですけどもいかがですか。
ちょっと一口お味見して頂こうかなと思って。
立ったままで失礼します。
お願いします。
いただきます。
一気にふわ〜って口の中にうまみが広がりますね。
えのきって何となく「あっさり頼りないお味」みたいにイメージがあると思いますけど実はこんなにうまみがたっぷりで少し干すだけでうまみが凝縮して生で食べてもおいしいんですが保存も利くんでしたら一石二鳥ですし。
是非ご家庭でもね。
これ半日も干してないぐらいなんですよ。
こんなになりますので是非やってみて頂いたらと思います。
「大原流シンプル料理術」のコーナーでした。
続いては「焼ききのこのおすまし」をご紹介します。
きのこのうまみを利用したおすましになります。
主な材料はこちらにあります…まず材料を用意しますね。
しいたけは石突きを取って頂きましてまいたけとしめじはあんまり細かくほぐすと焼きにくいので焼きやすい大きさぐらいに軽くほぐして頂くといいと思います。
そしてお塩を少しパラパラッとふって頂きまして魚焼きグリルでも焼き網でも構いませんのでちょっと焼いて頂きたいと思います。
焼き加減なんですが…こちらが焼いたものになりますけどもあんまりカリカリにするまで焼くとおいしい水分が全部とんでしまいますのでご覧頂いたら分かるようにしんなりしつつ…しいたけなんかはつゆが浮いてきましたでしょ。
この水分がおいしいとこなので捨てないように。
かさをひっくり返したりクルクルしてるとそのおいしいとこが全部逃げてしまうのでねそれを上手に使って頂けたらいいと思います。
じゃあこれにかけるおつゆをしていきたいと思いますね。
こちらの方はほんとにおだしにうす口しょうゆをちょっと入れただけのものになります。
他のうまみはきのこが出してくれますのでね。
これを一煮立ちさせてもらったらそれで大丈夫です。
じゃあ盛りつけていきたいと思います。
この焼いてますきのこ。
上手に焼けてきましたので…。
こういうおつゆ…気付かないとひっくり返しちゃいますね。
そうなんですよ。
でもこれがすごくおいしいとこなので「捨てないように」と思って上手に焼いて下さい。
じゃあこれ盛りつけていきますね。
まいたけとしめじとしいたけとね。
「具何もないわおつゆ」って思う時もあると思うんですがこうやってちょっと焼くだけですごく豪華な感じしますのでね。
青みにみつばを入れておきましょう。
焼いた熱いところにこの熱いおだしかけるとまたおいしいお汁が一緒になっておいしいんですよ。
すごく豪華な感じのおつゆになったと思います。
ボリュームも出ますしね。
こちらの方で完成です。
「焼ききのこのおすまし」完成です。
種類が違うきのこが入っているのでいろいろなきのこのうまみが楽しめます。
じか火で焼いているのでとても香ばしく仕上がってると思います。
きのこもお汁もおいしくなってますね。
材料の復習です。
きのこの焼き方がポイントです。
表面に浮き出てきた水分を逃さないようあまり動かさずに焼いて下さい。
最後は…エリンギのうまみを使った秋らしい一品になっています。
主な材料ですね。
エリンギとあなごですね。
あとお米になります。
工程はお米をといで切って炊いて頂くという3ステップになってますね。
こちらの方になります。
まずはお米はといといて頂きたいんです。
サッと洗って頂いてそして材料を切っていきたいと思います。
まずエリンギ切っていきますね。
下の堅そうなとこはおいといて頂いて大体4cmぐらいの長さに切ってスライスして頂きます。
大きいのやら小さいのありますのでその辺またご自分で調整して頂いたらと思います。
サイズ今4cm×3mm…。
3mm5mmぐらいの感じで。
あんまり小さく切ってしまうと…。
炊いたり焼いたりするときのこって縮んでしまうのでちょっと大きいかなって思うぐらいにしといて頂く方が仕上がりがうまい事いくと思いますね。
結構ボリュームあるなというふうにも見えますけれど…。
炊くとしんなりするんです。
でもしんなりするという事はこのきのこの水分がお米に移っていくっていう事なのでね。
こんな形で。
こちらあなごですね。
あなごはさばいたあとの骨があるのでこちらの方の下で切って頂く方がいいと思います。
あと尻尾も切ってもらって大体1cmぐらいにザクザクと切って頂きます。
焼きあなごが1枚です。
この頭と尻尾ももったいないしおだしは出ますのでね一緒に炊いていきたいと思います。
無駄にはしないように。
捨てずに取っておく。
はいお願いします。
そしてこちらの方になります。
まず炊飯器にお米ですね。
お米は洗ってこのようにざるに上げた状態で30分ほどおいて頂くといいと思います。
お水につけて給水させてしまうとあとでおだしが入らなくなるんですね。
ですからざるに上げて30分おいて頂く方がいいと思います。
じゃあ炊飯器に入れていきます。
おだしを入れますけれどもこの時さっき言ったみたいにざる上げ給水を忘れてお水につけてたとしたら今日の分量のおだしを全部入れてしまうと多いので必ずこの目盛りよりも少し少なめにして下さい。
といいますのはきのこから水分が出てきますので目盛りより少し控えるぐらいが水分量というふうに覚えて下さい。
こちらの方に調味料を入れていきます。
だしが今180m入って…。
酒とみりんとうす口しょうゆを合わせたものを入れます。
そしてお塩を二つまみほど入れて頂きましてザッと混ぜますね。
じゃあこちらの方にきのこを入れていきたいと思います。
あ〜これは随分入りますね。
こんなに入って大丈夫かしらと思われると思うんですけどもそれが大丈夫なんですね。
この上にあなごをちらしまして…。
尻尾と頭もちょっとね。
あとで取り出しやすいように分からなくならないように入れといて頂きたいと思います。
それで炊飯器にかけて炊飯をして下さい。
仕上がりましたのがこちらになります。
はい。
おお〜。
わ〜!いい香り。
いい香りしますね。
ここさっき言ってたお約束の頭と尻尾を取り出しておきます。
これをちょっと混ぜさせて頂きます。
あっおこげも付いて。
いいですね。
色も秋らしい感じですよね。
混ぜてお茶わんに盛りつけて頂いてそして青柚子なんかをちらして頂くといいかなと思います。
これで「エリンギとあなごの炊き込みご飯」の完成です。
きのこの量はお好みです。
もっと増やして頂いても大丈夫ですよ。
あときのこの種類を変えて頂いてもいろんなきのこで楽しんで頂けますけどもきのこの水分が多いものもありますのでその辺は水分量を考えて控えて頂いた方がいいと思います。
それでは材料の復習です。
お米を洗ったあとはだしを入れやすくするためざるに上げた状態で給水させて下さい。
エリンギはあとで縮む事を想定して大きめに切る事がポイントです。
さあ今日はきのこのうまみを使った料理たくさん教えて頂きました。
炊き込みご飯とかおつゆとかいろいろありますけどもいろんなきのこで全部変える事ができますしご自分のお好きなものでいろいろ試して頂くといいと思います。
作って頂いた…。
せっかく炊きたてなので是非一口どうぞ。
また立ったままですが失礼します。
いただきます。
ん〜!結構…切って入れて炊くだけなんですけどもごちそう感があるのですごくいいと思うんですけどね。
口の中に入った瞬間柚子の香りもしますしきのこそしてあなご…もうぜいたくですね口の中が。
秋っていう感じをすごく味わって頂けるんじゃないかと思います。
今日教えて頂いたこのシンプルな作り方っていうのもやっぱり大事ですね。
そうですね。
どれ一つ取ってもそんなにお手間かかってませんけど季節も感じられるのできのこの時期はやっぱりきのこ楽しんで頂けたらと思います。
今日ご紹介した内容は「きょうの料理」テキスト9月号にも載っています。
テキストには…こちらも掲載されています。
参考になさって下さい。
大原さん今日はどうもありがとうございました。
(テーマ音楽)2014/09/22(月) 21:00〜21:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 大原千鶴のシンプル京ごはん「エリンギとあなごの炊き込みご飯」[字]
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番組内容
料理研究家として大忙しの大原千鶴さんが、夫と二男一女の家族に作る「食材と手順をシンプルに、素材の持ち味をストレートに、美しく、おいしく、楽しい」旬の食材レシピ。9月は秋の味覚「きのこ」。「えのきだけ」で「レモンあえ」、「なめこ」で「柚子(ゆず)びたし」、「エリンギ」で「炊き込みご飯」、数種類を取り合わせて「おすまし」を調理。「大原流きのこの保存法」も伝授。
出演者
【講師】料理研究家…大原千鶴,【司会】一柳亜矢子
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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