連続テレビ小説 花子とアン(151)「曲り角の先に」 2014.09.22

(リン)まだ汽車の切符も手に入りにくいっていうだに本当によ〜くこんだけ集まったじゃん。
(花子)おとうの造ったブドウ酒これで最後じゃんね。
(ふじ)ほれじゃあ頂かざあ。
(戸が開く音)
(武)ごめんなって。
(朝市)てっ武。
どうしたでえ?この度ゃあ吉平おじさんのこんご愁傷さまでごいす。
(吉太郎)徳丸さんにゃあ改めてお礼に伺わせてもろうって伝えてくれちゃあ。
(武)うちの父からの伝言だけんど吉平さんはけんかするのも楽しみな面白えやつだったからせいぜいにぎやかにあの世に送ってやってくりょうと。
ありがとう武。
お義父様と武さんのお父様はそんなに仲がよろしかったんですね。
武さん本当にありがとうございます。
て〜っ。
おとうは徳丸さんにけんかばっかふっかけてただに。
ありがてえこんだね…。
おかあ…。
・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」・「風が運ぶ希望の種」・「光が夢のつぼみになる」おかあ。
冷えるよ。
ありがとねえ。
ほのくし…昔おとうがおかあに贈ったくし?あの日おとうが倒れたのがおらの前でよかったよう。
フフフフフ。
何だか不思議。
明日んなったら「今帰ったぞ」っておとうがまたひょっこり帰ってきそうな気がするのに。
帰ってこんかな…。
今っ頃あの世でおじぃやんや歩と楽しくやってるら。
おじぃやんとおとうけんかしてないといいけどね。
(笑い声)ねえおかあ…。
東京で一緒に暮らさない?てっ。
田んぼや畑は兄やんたちに任してこれからはおかあのやりてえこんやったらいいさ。
歌舞伎見に行ったり歌謡曲聴きに行ったり。
どうかな?ありがとねえはな。
ふんだけんどやりてえこんなんかおらにはねえだよ。
おかあ…。
おらのうちゃあここじゃん。
おじぃやんやはなたちやほれにおとうと長えこん暮らしてきたこのうちだけじゃんけ。
そう…。
分かった。
ねえおかあ。
ちょっと貸して。
おかあ…きれいだよ。
てっ!急になにょう言うずら。
本当よ。
(笑い声)きれいだよ。
愛する息子を戦争で亡くした蓮子は涙もかれ果て何をする気力も失っておりました。
(龍一)ただいま。
(富士子)お帰りなさいお父様。
闇市でいいもの買ってきた。
少しだが砂糖だ。
まあ!お母様お砂糖ですって!こんなものまで見つけたよ。
これは君に。
また歌を詠んでくれ。
(汽笛)
(ため息)おとうにも読んでほしかったな…。
(英治)ちょっといいかな。
あ…どうぞ。
これ…花子さんに。
えっ?「ANNEofAVONLEA」。
「アヴォンリーのアン」?モンゴメリの作品ね!そう。
「ANNEofGREENGABLES」の続編だよ。
てっ…。
梶原さんにお願いしてなんとか手に入ったんだ。
古本なんだけどね。
英治さん…。
ありがとう!本当は今すぐにでも読みたい気持ちだけど今はやめておくわ。
(英治)どうして?まだスコット先生との約束を果たせてないから。
この本が出版されるまで続編を読む事は取って置くわ。
君が命懸けで守った本だ。
きっと出版社が見つかるよ。
私絶対に諦めない。
その日が来るまでこれは英治さんが預かっといて。
見たら読みたくなるから。
(笑い声)分かった。
よし。
行ってきます。
(英治)行ってらっしゃい。
頂きます。
かよ。
忙しそうね。
(かよ)いらっしゃいお姉やん。
どうぞ座って。
仕事の帰り?出版社に翻訳の原稿を売り込みに行ってきたんだけど…。
また駄目だったの?どこの出版社も売れる見込みのある本を出版したがっていて日本で知られていない作家の本は取り合ってくれないの。
そう…。
こんなに夢のある面白いお話なのにな…。
みんなまだ食べるので精いっぱいだからね。
でもこういう時だからこそ子どもたちは新しい物語を求めてると思うんだけど…。
(子どもたち)逃げろ〜!
(警官)待たんか〜!待て〜!こらクソガキども!当時戦争で親を失った子どもたちが町にあふれていました。
また警察の浮浪児狩りか。
(幸子)助けて下さい。
お願いします。
(育子)助けて。
(警官)おいこっちだ!おい。
こっちに浮浪児が2人逃げてきただろう。
あっ…。
子どもたちならみんなしてあっちの方に逃げていきましたよ。
はい。
足の速い子たちでピュ〜ッとか…風のように。
あっ。
あの子たちじゃないですか?今走って角を曲がっていきました。
追え〜!はっ!
(ため息)もう大丈夫よ。
お巡りさんはもう行ってしまったから安心していいわよ。
ありがとうございました。
この孤児たちとの出会いがかよの人生を大きく変える事になるのです。
ごきげんよう。
さようなら。
2014/09/22(月) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(151)「曲り角の先に」[解][字][デ][再]

吉平(伊原剛志)の葬儀で花子(吉高由里子)やふじ(室井滋)たちはぶどう酒を弔いに飲んでいたが、正装した武(矢本悠馬)が酒やごちそうなどを手に持ってやって来て…

詳細情報
番組内容
甲府の安東家。吉平(伊原剛志)の葬儀で、花子(吉高由里子)やふじ(室井滋)たちが吉平がつくったぶどう酒を弔いに飲んでいると、正装した武(矢本悠馬)が酒やごちそうなどを手に持ってやってくる。吉平と憎まれ口をたたき合う仲だった徳丸(カンニング竹山)からの思いがけぬ心遣いに感じ入る一同。吉太郎(賀来賢人)やその妻となった醍醐(高梨臨)らも含めその場は和やかに進むが、花子はふと寂しそうなふじの様子に気付く
出演者
【出演】吉高由里子,室井滋,賀来賢人,黒木華,窪田正孝,高梨臨,仲間由紀恵,鈴木亮平,中島歩,土屋太鳳,松本明子,矢本悠馬,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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