パリは初めてでした
ここでことし7月日本の文化を紹介するJapanExpoが開かれていました
アニメやゲームなどが紹介される中ひときわ人気を集めたブースがあったんです
京都から来た舞妓さん2人
京都市が主催するブースで舞を披露
花街の伝統文化を海外の人に紹介していました
私上白石萌音です
映画『舞妓はレディ』の主演を務めたので映画を通して舞妓さんの魅力を伝えようと参加しました
お二人には舞妓の役作りで色々教えてもらいましたがパリの人々には日本の舞妓はどう映ったのでしょうか?
舞妓の注目度は抜群でした
会場のあちこちで声が掛かります
舞妓勝奈。
本名三島果帆さんは舞妓になってまだ2年目
大人びたコメントをするのは入門3カ月前京都のお茶屋大文字を見学に訪れたときも同じでした
(女将)ようこそ。
おいでやす。
(直記・紀子)お願いします。
高校進学を勧める両親の反対を押し切って舞妓さんへの道を選んだそうです
このとき果帆さん15歳
しっかりしてるなぁ。
私と1つ違いとは思えません
舞妓は修業の日々
大文字の先輩となる勝瑠さん
当初は涙に明け暮れる日々でした
流した涙は数知れず
(師匠)手元を見な。
これから手元を見る稽古を…。
ここから「泣き虫舞妓ものがたり」が始まりました
二代目は勝音さん
舞妓デビュー前は…
番組が取材した10年。
新人の子は皆何度も泣いて成長していきました
舞妓になる修業を始めた果帆さんも稽古に励む毎日
でも今回の主人公果帆さんはちょっと違っていたんです
(スタッフ)今はどんな感じですか?
涙どころか弱音さえ吐きません
いつも真剣なこのまなざし
信号待ちのときでさえつい踊りの振りを復習してしまいます
初代泣き虫舞妓。
今は芸妓の勝瑠さん
果帆さんの先行きを心配していました
その勝瑠さんは大きな決断をしたのです
(勝瑠)こんにちは姉さん。
勝瑠さんが辞める?
そして果帆さん
入門以来涙一つこぼさなかったのですが周りの心配が現実のものになってきました
初めて見せた涙。
その裏には…
京都で生きる
舞妓さんの物語です
部活の時間
中学3年生の果帆さんは管弦楽部で第2バイオリンのパートリーダー
バイオリンを始めたのは小学校4年生のとき
部活に打ち込んだ中学3年間でした
そして迎えた中学生最後の日
(教師)三島果帆。
(果帆)はい。
この日を境に果帆さんは進学せずに京都へ
(果帆)やっぱりもう管弦楽部のみんなと以外はなかなか会えなくなると思うしホントに寂しいです。
(スタッフ)ちょっと応援メッセージを一言。
(果帆)泣くと思わなかった。
はんなりとした春の京都
花に街と書いて花街
芸妓や舞妓の住む花街は京都に5つあります
15世紀北野天満宮の東門前に建てられた七軒のお茶屋
それが始まりの上七軒
京都で最古の歴史を誇る花街です
舞妓や芸妓が暮らす置き屋
京都でいう屋形も兼ねます
(果帆)お世話になります。
(紀子)よろしくお願いします。
(女将)なかなか行き届きませんけど一応6年間お預かりさせていただきます。
(紀子・果帆)よろしくお願いします。
(女将)とっても笑顔がええからそれだけで。
(果帆)ありがとうございます。
(女将)しゃべらない。
(女将)そういう予定でございます。
(果帆)分かりました。
この日から住み込みで舞妓への修業が始まりました
舞妓になる修業を始めた子は仕込みさんと呼ばれます
大文字の朝食はいつも9時
(スタッフ)おはようございます。
(果帆)おはようございます。
まずはお茶屋のお母さんへご挨拶
(果帆)おはようさんどすお母さん。
夜前はおおきに。
(果帆)はい。
おはようさんどすお母さん。
姉さんたちの朝食の準備も仕込みさんの仕事
朝食のマフィン。
これは意外ですね
間もなく姉さんたちが揃う時間
舞妓になって2年目の先輩勝音さんです
(果帆)おはようさんどす。
(勝瑠)おはよう。
(勝瑠)いただきます。
最後に席に着いたのは芸妓の勝瑠さん
入門して6年目です
まだ2日目の果帆さんは先輩の前で緊張気味
(果帆)おおきに姉さん。
(勝音)おおきに姉さん。
(スタッフ)どうですか?色々指導受けてましたけど。
緊張します。
はい。
その気持ち分かるなぁ
上七軒春の北野をどり
舞妓さんたちの舞台
勝音さんは2年目で慣れたもの。
さすがです
楽屋では果帆さんが芸妓さんや舞妓さんたちの着付けの手伝いに追われていました
その名のとおり紐持ち
まずは勝瑠さんの紐持ちから
全てが知らないことばかり。
戸惑いの連続です
緊張しっ放しで。
注意されっ放しで。
(スタッフ)涙出ました?はい。
この日の夜は果帆さんが大文字のお座敷で初めてのお手伝い
(女将)あらためてご紹介します。
昨日みえたとこなんです。
三島果帆さんです。
おたの申します。
(果帆)おたの申します。
(男性)どんな字?花の方?
(女将)果物の果と帆掛け船の帆。
果帆さん。
熱かんの注文を忘れずに伝えたでしょうか?
2階へ持って上がるのは熱かんではなくなぜかビール
間違えたのでしょうか?
はい。
おおきに。
お母さん。
ここに今お酒ありますか?あったかいやつ。
(女将)ううん。
注文やろ。
はい。
分かりました。
すぐ…。
(果帆)おおきにお母さん。
(女将)できたらまた来て。
(果帆)へえ。
おおきにお母さん。
15歳。
全て初体験
(スタッフ)えっ?
入門2日目は朝から晩まで緊張しどおしの一日でした
入門して10日がたちました
これからいろんな芸事を身に付けなければなりません
この日は長唄の初稽古
果帆さん西洋音楽は得意ですが邦楽は初めてです
これは二代目泣き虫舞妓勝音さんの初稽古のときの様子です
・
(歌声)
(政子)分かんないと思うんだけど間違えてもいいからもうちょっと大きな声でね。
・
(歌声)
か細い声
稽古初日は誰でも緊張するもの
でも果帆さんの場合は…
(政子)ちょっと歌えそうなとこから一緒に歌って。
・
(歌声)
(政子)唄はとにかく恥ずかしいっていうのがすごく。
強い子はすごく強いのでそれが。
すごくよくできる方だと思います。
(果帆)おおきにお母さん。
(女将)あっそう。
すごい。
(果帆)頑張ります。
(女将)はい。
舞の稽古も始まりました
二代目泣き虫舞妓の勝音さん
初稽古は散々でした
私の知っている今の勝音さんからは想像できません
足が震えふらつきます
稽古初日から厳しい洗礼
新人時代の涙
誰もが必ず通る道です
果帆さんの場合は…
果帆さん。
踊りは未経験からのスタートですが
(3人)おおきにお師匠さま。
すごいなぁ。
ここでも笑顔で終了
(スタッフ)いかがですか?
(輔太朗)大丈夫だと思います。
今回はいいですね。
(スタッフ)じゃあ期待できる?
(輔太朗)期待できますね。
入門して3カ月
果帆さんはここまで涙を見せたことがありません
なかなかいないそうです
(果帆)おたの申します。
おたの申します。
果帆さんが舞妓になるに当たって芸妓の勝也さんが花街の姉として後見人役を引き受けることになりました
順調にいけば勝也さんが名前の一文字を譲った舞妓勝奈が誕生することになります
勝也さんは果帆さんのここまでの修業ぶりをどう見ているのでしょうか?
(勝也)しっかりしてはるんで。
(スタッフ)しっかりしてる?し過ぎぐらいしてはるんで。
(スタッフ)こういう子は壁というか何かくるでしょ?そのうち。
こない?
(スタッフ)性格的に?
この日果帆さんは姉となる予定の勝也さんに連れられて初めて髪を結いました
待っているのは芸妓の勝瑠さん
(勝瑠)絶対今日寝られないと思うよ。
(果帆)泣きますやろか?
(勝瑠)カワイイね。
似合う似合う。
舞妓さんらしい。
(勝音)意外と結えてる。
舞妓さん2人いたら華やかやね。
(スタッフ)今どんな感じ?ここまでは。
(スタッフ)苦しいことなし?
果帆さん。
無理してませんか?
11月15日
入門しておよそ8カ月
果帆さんが舞妓勝奈としてデビューする店出しの日です
果帆さんに白塗りをしてあげるのは初代泣き虫舞妓芸妓の勝瑠さん
舞妓1年目は我が出ませんようにと紅をさすのは下唇だけ
(紀子)いやぁ。
いやぁ。
この日を待ち望んでいた両親
(紀子)かわいらしいね。
(直記)ホントにねよかったね。
果帆さんの舞妓への道
それは順調過ぎるほど
逆に皆がそれを心配してこの日を迎えたのです
(女将)おめでとうさんです。
(果帆)おたの申します。
はい。
行っといでやす。
杯を交わした姉芸妓勝也さんに連れられてご挨拶回り。
舞妓勝奈の晴れ舞台
3日間お披露目のお座敷が続きます
(果帆)おおきに。
(スタッフ)おめでとうございます。
この日に至る修業の日々をお母さんはどう見ていたのでしょうか?
(スタッフ)ずっと楽しい楽しいって。
(女将)本人が?それはうれしいことどすね。
今はうれしいことどすけど手放しで喜んでええもんかなっていう。
安心はできしまへん。
安心っていうのはずっと。
これでいいっていうことは絶対おへんさかいね。
年が明けて2013年
お母さんの予感していたとおりになりました
(果帆)おはようさんどす。
(スタッフ)おはようございます。
(果帆)すいません。
この日果帆さんの長唄の稽古は10時45分からでした
でも5分遅れの50分
お師匠さんを待たせるという失態です
このころから遅刻が目立ってきた果帆さん
でもそれは始まりにしかすぎなかったのです
果帆さんの舞妓デビューから8カ月
ほころびが出始めました
この日も稽古の開始時間が過ぎてもまだ現れません
(果帆)あっ。
(スタッフ)おはようございます。
(果帆)おはようさんどす。
昨日はおおきに。
11時半から長唄の稽古だったのですが…
遅刻です
これまで涙を見せずに笑顔で頑張ってきた果帆さんですが「楽しい」とは言わなくなりました
その代わりに不安を口にすることが増えていたのです
(スタッフ)それ大丈夫じゃないでしょ?この世界は。
大丈夫じゃないです。
もうちょっともうちょっとって。
1時間ちょっと前からこないだ始めたのにそれでも。
やっぱあるだけ使うてしもうて。
どうしても。
(スタッフ)一応あえて聞きますけど何で直らないんですか?
分かっていても直せない。
もどかしさだけが募ります
夕食時に入ってきたのは芸妓の勝也さん
舞妓勝奈の花街の姉です
今は独立していますがしばらくいなくなるそうです
(勝也)ねえ。
たぶん。
明日からオーストラリアに語学留学することになったのです
(スタッフ)あしたは何時出発ですか?
(勝也)朝の7時出発どす。
(スタッフ)早い。
(勝也)早い。
(勝也)ええよええよホンマに。
それはうれしいな。
(勝音)行きますね。
(勝也)おおきに。
とか言って2人とも寝坊して。
(スタッフ)姉さん半年間いなくなりますけど。
英語を身に付けて外国人も接客する芸妓の仕事に役立てたいという勝也さん
頼れる相談相手の姉さんがいなくなる果帆さんは本当は不安でたまらないはず
偉いけどねそれってすごく。
偉いけど。
ただこうやってがーっていってたら…。
結構自分が空気ちょこちょこ抜いてかないとホントに自分は駄目だから。
勝瑠さんの舞妓時代
繊細でガラス細工のような心だとお母さんは心配していました
(師匠)手元を見る。
手元を見る。
手元を見な。
これから手元を見る稽古。
勝瑠さんは自分の弱い部分を隠さずに人前でも泣いて吐き出しました
そうすることでストレスをためずにいられたのかもしれません
前へ前へ。
早弾かなみたいな感じに聞こえるし。
ごめんなさい…。
大文字のお母さんにも愚痴をこぼす毎日
勝瑠さんが芸妓となる衿替えの日
(勝瑠)おおきにお母さん。
(女将)おめでとうさんです。
(勝瑠)おたの申しますお母さん。
(女将)おめでとうさんです。
芸妓になることが目標だった勝瑠さん
舞妓時代はたくさん泣いて涙の数だけ成長して芸妓までたどりつきました
そして今は…
舞妓さんらしくしなきゃとかいうのがないからかもしれない。
ちょっと素に戻ったような。
やっと自分でいていいんだというような感じがあって。
高校を中退して飛び込んだこの世界
舞妓時代勝瑠さんはしゃべる声のトーンも上げて舞妓さんらしくすることを自ら課していたのです
今はそこからの解放感
(スタッフ)こんにちは。
2013年。
6年間の奉公を終えて大文字から独立
一人暮らしを始めていました
生活はもちろん仕事の管理も全て自分でしなければなりません
(勝瑠)もしもし。
お母さん。
おおきに勝瑠です。
踊りありどすか?お母さん。
はい。
分かりましたお母さん。
おたの申します。
はい。
(スタッフ)手帳結構埋まってますか?そんなこと聞かないでください。
手帳持ってなあかんやろ言うてみんなによう怒られます。
やっぱり。
そうです。
手帳一番大事です。
6月は。
6月はというか。
ホント暇で。
さすがにちょっと…。
そういうことは思った。
ものすごい不安になった。
もともと仕事ではあったはずなんだけど。
生活していかなきゃいけないわけやし。
仕事だからね。
うん。
いちずだった勝瑠さんは一歩引いて自分の人生を捉えることができるようになりました
舞妓2年目の果帆さんはまだまだそうはいかないようです
姉さんの勝也さんが出発してひとつきがたったころ笑顔の裏で果帆さんは深刻な問題を抱えていました
よう分からしまへんね。
(スタッフ)お母さんに相談しないの?最低限のことできてへん人がああだこうだ言うててもあんまり助けてあげようって思えないなって自分で思うんで。
果帆さんが見せた初めての涙
彼女の性格は東京のお兄さんが一番分かっていました
お盆休み。
食事を戻すことが治まらない中果帆さんは東京にやって来ました
都内で一人暮らしをするお兄さんのアパートです
(果帆)頂きます。
兄の圭人さんは建築を勉強している大学3年生
(果帆)これじゃない方がいいかな?パスタ。
舞妓なので普段は包丁を握らない果帆さんですがお兄さんと久しぶりに昼食を作ることにしました
スパゲティナポリタンとキャベツのサラダ
ここでお兄さんが果帆さんの秘密を教えてくれました
仕事関係なく朝食食べたら全部戻したりとか。
そうそう。
ちょっとお稽古が不調気味なのと。
進みが。
(スタッフ)そうなんですか?どういうキャラだった?ホントに勉強しなかった。
(圭人)親が完全に正論を言ってるのに。
「意味分かんないし」みたいな。
(圭人)逆ギレ逆ギレで。
(圭人)これも言っていいのか分かんないっすけど…。
ホント外ではおしとやかみたいな感じだなと思ってたんで。
今思うと…。
(スタッフ)なるほどね。
それによるストレスは当然。
出てくるかなって。
(圭人)他のとこでもうちょい楽しないと。
外づらのよさ。
それが果帆さんの内面に大きなストレスを与えていたのかもしれません
1年4カ月ぶりに母校を訪ねました
担任だった恩師に呼ばれていたんです
(教師)元気ですか?
(果帆)元気にしてます。
何か痩せた?
(果帆)ちっと。
職業体験学習の一環で舞妓の生活について後輩の在校生に向けた話を収録します
周りから期待されている分ここでも果帆さんは愚痴ることなくつい外づらのよさを出してしまいます
11月。
舞妓勝奈の店出しから1年
この日から上紅をひくことが許されます
こんぐらいにしておきます。
(スタッフ)OK?
(果帆)はい。
(女将)これ。
(果帆)おおきにお母さん。
(女将)どこ…。
ホントはおしろいの前が一番ええねんけどな。
この辺が。
ここに掛けとこうか?
(果帆)おたの申します。
はい。
(女将)これ電波時計やからな。
狂わへんからな。
絶対に。
(果帆)はい。
おおきにお母さん。
(果帆)はい。
食事を戻すことだけは何とか折り合いがつくようになりました
でも外づらのよさを崩さないのは相変わらず
(スタッフ)2年目の決意を一言。
笑顔の向こう側にいまだに解決できない果帆さんの苦しみが見え隠れします
オーストラリアに留学していた芸妓の勝也さんが帰ってきました
(一同)こんばんは姉さん。
おたの申します。
姉さん。
(一同)おかえりやす。
(勝也)おおきに。
(女将)また芸妓さんとして頑張っていただかんと。
お気張りやす。
(勝也)おおきに。
帰国パーティーは豆乳鍋
(女将)芸妓さんって意味分かってはる?
(勝也)分かってはる人と何やろと思ってはる人と。
「京都ってどこ?」っていう人が。
(女将)意外やな。
世界の中心やのに。
(勝也)世界の中心。
お母さん。
頼りになる大事な姉さんが帰ってきて果帆さんも楽しそうです
そして芸妓の勝瑠さん
実はこのとき大きな決断をしていました
勝瑠さんが向かった先は…
(勝瑠)こんにちは姉さん。
(勝丸)ほんで何?辞めて?
(勝丸)だいたい反抗期直ってかわいらしなってきたら辞めさしていただきますって。
勝瑠さんが上七軒からいなくなる
それは人生の一大事
人生の大きな決断をした勝瑠さん
(勝瑠)こんにちは姉さん。
(勝丸)そうか。
勝瑠さんは芸妓を引退して実家のある神奈川に帰ることになりました
(勝丸)ほんで何?辞めて?
(勝瑠)はい。
だいたい反抗期直ってかわいらしなってきたら辞めさしていただきますって。
「何すんねん?」言うたら結婚しますって言うのよね。
それやったらおめでとうさん。
はい。
おおきに姉さん。
夏休みで帰省したときに知り合った会社員の方と結婚することになったんです
(勝瑠)長々とお世話になりましたお母さん。
(女将)いいえ。
おおきに。
お疲れさま。
上七軒の人たちへお礼のご挨拶は欠かせません
この街の温かさ
勝瑠として生きる最後の夜
最後のお座敷は仲良しの芸妓市照さんと一緒でした
(市照)お疲れさんでした。
(勝瑠)ありがとう。
じゃあおやすみ。
(市照)おやすみ。
(勝瑠)ただいま。
大文字と共にあった8年間
深夜3時すぎ
上七軒での8年間が終わろうとしています
数々の思い出と共に
勝瑠として最後のお参りです
よくお参り来てたんですよ。
(スタッフ)じゃあ8年分のお礼を?
(勝瑠)そうですね。
ハァ。
幸せ。
ちょっとね覚えてる。
少しね。
何かつらかった気がする。
何かものすごくナイーブになってた日で。
何かホントに私何してるんだろ?帰ろうって思って…。
何かよく分かんない。
やっぱりここでも泣いていました
泣き虫舞妓の8年間
ガラス細工のような心といわれた勝瑠さん
その涙は成長の証しでもありました
内に秘めた感情をためずに吐き出した舞妓時代
自分と闘い続けた8年間でした
勝瑠さんがここまで続けてこられたのは大文字のお母さんのおかげ。
最後のご挨拶です
(勝瑠)長々とおおきにお母さん。
(女将)お疲れさんでございました。
ご苦労さんでした。
(勝瑠)おおきにお母さん。
(女将)よう頑張りました。
お母さんが泣かせてどうする…。
絶対ね泣くとこ撮りたいと思って。
悔しいから絶対泣かんとこって思ってたのに。
(女将)まあ色々ごてごてうるさい人やったけど。
(勝瑠)ねえ。
ホントに。
言われると思いました。
でも縁があって置かしてもらえて私はよかったと思ってる。
(勝瑠)おおきにお母さん。
(女将)そう言っていただいてうれしいです。
勝瑠さんは最後まで泣き虫でした
ありがとうございました。
おおきにお母さん。
(女将)よう気張りました。
勝瑠として生きてきた一人の女性がこの日花街から巣立っていきます
勝瑠改め小川千鶴
舞妓3年目が近づいてきた果帆さん
芸事に熱心に取り組むのは入門したときから続いています
そして…
(スタッフ)あのう。
時間関係の方はどうですか?
(スタッフ)まだ遅れてる?
(果帆)まだ。
(スタッフ)この画面の中に時計が3つ入ってるんですけど。
(スタッフ)回数はね。
(果帆)回数は。
(スタッフ)頑張んないとね。
(女将)何してんねん?果帆ちゃん。
果帆ちゃん?
(女将)早う。
修業はまだまだ続きます
(果帆)いってきます。
果帆さん。
その笑顔私は大好きですよ
でも時には…
どうぞお気張りやす
2014/09/22(月) 02:33〜03:27
関西テレビ1
泣き虫舞妓ものがたり4[字]【映画・舞妓はレディ主演の上白石萌音がナレーター】
京都の花街・上七軒を舞台に舞妓の成長を描く。今回の新人はなかなか泣かない芯の強いタイプ。でもそこには人知れぬ理由が…。パリロケも。
詳細情報
番組内容
はんなり…明るく華やかに日本の伝統を受け継いできた芸妓、そして舞妓。京都には芸妓や舞妓が暮らす花街(かがい)が5つあります。中でも最古の歴史を持つのが今回の舞台となる上七軒(かみしちけん)。
私たちが上七軒にあるお茶屋「大文字」で取材を始めたのは2004年でした。「大文字」は芸妓や舞妓が暮らす置屋、京都でいう「屋形」も兼ねます。伝統や格式、礼儀を重んじる「花街」という厳しい世界で舞妓さんが成長
番組内容2
していく姿を10年間に亘って追いかけ続けてきました。
2012年3月。1人の女の子が「大文字」の門を叩きました。三島果帆さん15歳。高校進学を勧める両親から反対されましたが説得し、中学卒業後すぐこの世界へ身を投じました。花街の言葉も覚え礼儀作法も身に着けこのまま順調に行ってくれれば型破りの新人としてメデタシメデタシだったのですが…
一方、天真爛漫な笑顔が取り柄の勝瑠こと小川千鶴さん。舞妓時代は
番組内容3
直ぐに涙を流す泣き虫でした。誰が名付けたか「泣き虫舞妓」。千鶴さんは涙の数だけ成長し、ようやく芸妓になることが出来ました。そして「大文字」から独立。今では一人前の芸妓として活躍中です。
そんな中、果帆さんは入門以来流すことのなかった涙を流すことに。その理由とは…
そして千鶴さんが人生の大きな決断をしました。一体なにが起こったのでしょうか…
彼女たちの成長物語を京都の豊かな四季と共に描きます。
出演者
【語り】
上白石萌音
スタッフ
【チーフプロデューサー】
味谷和哉(フジテレビ)
【プロデューサー】
進藤圭司(バンエイト)
【演出】
市川雅康(バンエイト)
【制作協力】
バンエイト
【制作著作】
フジテレビ
ジャンル :
映画 – 邦画
ドキュメンタリー/教養 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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