うまいッ!「黒いダイヤ!ヤマトシジミ〜青森・十三湖〜」 2014.09.21

青森生まれの絶品…大きなものになるとなんとこの大きさ。
でもアサリじゃなくてシジミなんですよ。
濃厚なうまみがギューッと詰まっているのも魅力。
地元ではシジミ汁は塩仕立て。
これがまた絶品なんですよ。
質の高さから洋風料理にまで新しい食べ方が広がっています。
そのふるさとは津軽半島。
日本海とつながる十三湖という汽水湖です。
おや船のレース?ここのシジミ漁はなぜか猛スピードで始まるんだとか。
一体なぜ?
(右手)速い!すごい!
(本荘)そう?大きくて濃厚な味のシジミを育む十三湖ならではの秘密とは?うわ〜上がってきた。
うわ〜すごい!
(本荘)はい。
これがおいしいシジミ。
今日は良かったなってそういう気持ちだね。
取れたてのシジミさあそのお味は?どうですか?アハハハ。
濃い。
プリプリ。
一年を通しておいしいシジミを届けようと地道な努力も続けられています。
「黒いダイヤ」とも呼ばれる青森県十三湖の「シジミ」。
その魅力に迫りま〜す!うわっ大きかった!
(2人)おはようございます。
今日の主役はシジミという事で。
でも知ってるシジミこんなちっちゃいですよね。
あれどっちですか?分かれるじゃないですか。
身を食べる派と食べない派。
私食べないものよって言われてきました。
えっ!本当ですか?俺はもう超A型ですから最初に身を全部くりぬいてそれをカーッといくタイプですね。
おはようございます。
右手愛美です。
青森放送局アナウンサーの宮慶太です。
(2人)お願いします。
見て下さい。
こんなデカイの?これが今が旬の青森県の十三湖でとれた極上のシジミです。
俺これより小さいアサリいっぱい見た事あるよ。
色はシジミだけど大きさはアサリです。
ちょっと持ってみて…。
これ見て。
どうですか?俺の手も小さいから微妙なんだけど大きいですよこれは。
これだけ大きいですけど実はふだん食べているシジミと同じヤマトシジミという種類なんです。
同じなの?種類は。
何でこんなに大きくなるの?よく言われる汽水域海と真水と混ざるような所に住んでいて。
で十三湖でとれるシジミの中のおよそ1割10%ぐらいがこの大きさなんですよ。
「十三湖」なのにいっぱいとれるんだね。
「13個」しかとれなかったら大変だもんね。
5月から9月の産卵時期は栄養を蓄える時期なのでうまみも凝縮して味も濃厚なシジミが。
じゃあ今最高って事ね。
そうなんです。
ただね僕はシジミそれほど詳しくはないですけど島根県の宍道湖のイメージがあります。
確かにイメージ強いんですけど実は十三湖も年間2,000tぐらいとれましてもうこれが宍道湖とトップを争うぐらいの量なんです。
1位2位みたいな事?そうです。
それぐらいとれる場所が十三湖なんです。
しかもおいしい。
そうです。
そんな十三湖の絶品シジミのおいしさの秘密を探ってきました。
津軽半島の西日本海とつながる汽水湖十三湖です
およそ170人がシジミ漁を行っています。
中でも大ぶりで良質のシジミをとると漁師仲間からも認められる方を訪ねました
おはようございます。
おはようございます。
いい感じに焼けてらっしゃいますね。
ここは焼けちゃうんですよ照り返しで。
スゴ腕だった父の後を継ぎとるシジミにはこだわりがあります
本荘さんどんなシジミをとりたいですか?じゃあ今日はそんなシジミが見れますかね。
見れると思うんですよね。
え〜楽しみ。
港の出口にはシジミ漁の船がずらっと並びます
競争みたいなもんで。
十三湖のシジミが大きく育つ理由。
その一つは漁の時間を一日4時間として漁獲量を制限している事。
だから良い漁場の取り合いになるんです。
7時ちょうど
キャー!すごい。
船が一斉にスタート
出航から5分。
本荘さんが急に船を止めました
本荘さん壊れちゃったんですか?トラブルですか?プロペラ!?
本荘さんは他の漁師が躊躇するほどの水深50cmという浅瀬まで船を入れていきます
立てちゃうじゃんじゃあ。
プロペラを小さいものにしないと湖底に当たって危険ですし肝心のシジミを傷つけるおそれがあるんです
湖底の地形まで知り尽くした本荘さんの腕の見せどころです
目指すポイントに到着。
この日は雨のあとで少し水が濁っていましたが…
ここら辺がとれる場所ですか?そうです。
なぜそうまでして浅い場所に行くのか?実はこの事もシジミの大きさに関わっているんです
湖の浅瀬は太陽の光が届きやすくシジミが栄養源にするプランクトンが豊富。
それゆえ浅瀬は他の場所より大きく育ちます
湖全体でも水深が平均1.5mと浅い十三湖は他の汽水湖より浅瀬ポイントに恵まれているのです
俺でも大丈夫だな。
立てますねほんと。
いよいよ漁の開始。
道具は長い棒の先に籠がついた「ジョレン」と呼ばれるもの。
これを船で引っ張りながらシジミをとります
先が鍬みたいになってる。
ほんとですね。
よし下ろすか。
はい。
うわ〜入った。
見えないねもう。
そうなんです。
雨のあとで。
ジョレンを入れて間もなくすると…
ちょっと待って。
それは何やってるんですか?
シジミは湖底5cmほどの所に潜っています。
掻く位置が浅すぎるとジョレンに入りません。
逆に深すぎると砂や泥が大量に入りその重さで船が動かなくなってしまいます。
本荘さんは10〜15cmという微妙な深さを経験と勘によって保っているのです
棒に伝わる振動で湖底を掻くジョレンの深さを見極めます。
感覚をつかむのに10年かかるという漁師の技です
しかも厚手のグローブだもんね。
しかもシジミの殻は傷つきやすいので貝が激しくぶつかり合わないよう慎重に船を走らせます
本荘さんは大きなシジミを狙ってこの作業を4時間続けていきます
では濃厚な味という特徴はどこから来るのでしょうか?
日本海から300mほどしか離れていない十三湖。
海水が大量に混ざり込み塩分濃度が他の汽水湖より高めです
しょっぱいって事?…って事ですね。
シジミは周りの塩分濃度が高くなると体内に塩分が入らないようアミノ酸を増やして体を守ります。
アミノ酸はうまみのもと。
つまり塩分濃度が適度に高いとシジミはおいしくなるのです
いよいよジョレンを引き上げます
うわ〜上がってきた。
うわ〜すごい!シジミがいっぱい!はい。
きれいだねほんとにね。
これも大きい。
うわ〜すごい。
これは大きいですね。
これで何年ですか?5年ぐらいかな。
5年ものです。
ちなみに2年ものと5年ものを比べてみるとその差は歴然
大きくうまみたっぷりのシジミがとれました
うわっすごいよ。
真っ黒。
きれい。
ほんとダイヤだ。
とったばかりのシジミをこの地ならではのおふくろの味で頂きます
失礼。
おじゃましま〜す。
こんにちは。
本荘さんの義理のお母さん千津子さんが作ってくれたのはシジミ汁。
地元ではシジミ本来の味を楽しむため塩味が定番です
隠し味に入れるみそはほんの少しだけ。
強火にかけて20分。
シジミ汁が完成しました
(2人)いただきます。
どれ?うんうぉ〜!いいね。
どうですか?ものすごい高級感がある味に。
身も頂きます。
あ〜どうぞどうぞ。
うんプリップリッ。
すごいだしが出てるのに…うまいね。
おいしいです。
これを本当に小さい頃から食べてるんですよね?ええ。
ほんとにこんなにいっぱいシジミが入って?そう。
ぜいたくですよ本荘さん。
初めて見ましたシジミの漁をね。
ほんとです。
浅瀬を攻めたりプロペラ変えんの?わざわざ。
下当たっちゃうから。
ほんとにその時も隣の船が下に当たっちゃったとかで引きずってる船とかもあったぐらい本当にみんなそれぐらい浅い所を攻めていくんですよね。
でもそこのは大きくておいしいんだもんね。
こちらがですね本荘さん自慢のシジミです。
シジミ汁。
これはすごい。
でかいもん。
ありえない大きさなんですけど。
地元ではスープから飛び出るぐらいこれぐらいシジミが入ってるのが定番だそうです。
まずおだしでしょうね。
塩仕立て。
ちょっといただきます。
おいしい。
おやすみなさい。
つぶった目が開かないですよね。
これは…これはすごい。
何でこんなにすっきり。
全然泥臭くないんですけど。
それでねパワーがみなぎる感じがある。
グーッと。
ず〜っと喉の奥にこううまみが残ってる。
体全体が起きる感じ。
すごい!身もすごく大きいですねこれ。
これシジミ?ギュッギュッギュッ。
うまい!何だこのおいしさは。
身も楽しめる。
さっき泥臭くないっておっしゃいましたけど実はこれ十三湖だから。
理由があるの?海に近い所にあるので潮の満ち引きで水が出たり入ったりするんですよ。
その時に一緒に泥も流されるのであんまり底に泥がたまらないんです。
だからシジミ泥吸わなくて泥臭くないそういうシジミが生まれるんです。
こんだけ食べたら1個ぐらい砂利がありそうだけど砂利が1個もない。
もうない。
天野さん全部飲んでる。
すごい今の間に。
うまい!すごいですねこの上品なお味。
まあびっくりいたしました。
今日の専門家ご紹介いたしましょう。
水の生き物を研究していらっしゃいます。
通称シジミ博士でございます。
学習院女子大学品川明先生。
シジミ愛ハンパないです。
この前掛けで。
いろんな数ある貝がある中シジミを特化して。
シジミはすばらしいですからね。
偉いシジミ。
栄養がねいっぱいあって。
十三湖は昔からシジミがとれる場所なんですか?潮の話とかしてましたけど。
先ほども言いましたけれども宍道湖もずっととれてましたが十三湖も昔からずっととれてまして。
何か条件がいいんですか?これは。
(品川)それはもう。
大体2000年ぐらいから質のいいシジミがとれるという事で需要がすごい拡大して十三湖のシジミがぼんぼんぼんぼん世に出るという事になりますね。
船もたくさんいましたもんね。
170人の漁師さんいらっしゃる。
そういう話だけじゃなくて市場でもちゃんと評価をされてて例えば築地ですとその取引価格が普通のシジミが大体1kg600円なんですけど十三湖のシジミはなんと1kg1,000円。
6〜7割高い値段で取り引きされているんですよ。
じゃあもう皆さん認められてるみたいな事なのね。
プロが分かるわけだ。
だってこの大きさですもの。
どうしてこんだけ大きくなるんですか?それは十三湖の特徴でもあるんですが浅い。
先ほどVTRであった浅瀬であると。
そこでは漁師さんとれませんからますますプランクトンいっぱい食べて太るという事とまた岩木川から流れるミネラルがいいんですね。
塩分もいいんだけどうまみが蓄えられて。
水もきれいなのがいいんですか?そうですね。
白神山地から出てくるミネラルがいいプランクトンを育てるわけですね。
じゃあいいとこどりしてるんだ。
海の塩分のおいしいところと水のきれいなところと。
世界遺産の白神山地からいい水が。
世界遺産を頂いてるみたいなもんですよこれ。
(宮)十三湖だからこそのおいしさなんです。
すごいパワー感じました。
でもほんとに少し前から10年ぐらいかなすごいシジミブームが結構ありますよね。
そう。
おつまみとかでも。
あとはエキスを抽出してドリンクとかいろいろ出てますよね。
二日酔いに効くとか言われてる。
いっぱい飲む時とか私も先に飲んだりとか。
ふだんからお世話になって。
俺なんかも肝臓なんかなかなかねフォアグラ状態でございますからそういう時なんか肝機能がいいとか聞きますがどうなんですか?
(品川)シジミはオルニチンという成分とアラニンという成分がありまして肝臓機能を高める。
オルニチンは特に成長ホルモンを活性化させるという事で美肌効果もありますし。
美肌にいいんですか?目が輝いちゃった今。
他にもいい事あるんですか?脂の燃焼を促進するという効果も。
じゃあ脂肪燃焼?我々の食べ物じゃないですか。
そうなんですよ。
天野さんシジミを今こそ。
そうやってブームが来ているシジミなんですけどやっぱり十三湖のシジミというのも今大人気なんです。
その大きさ濃い味を生かした新たな食べ方というのも次々生まれているんです。
十三湖がある青森県五所川原市。
シジミは暮らしに溶け込んで食べ方も進化し続けています
だしに大量のシジミを使ったこの地定番の「シジミラーメン」です
これはうまいよ。
このシジミラーメン濃厚なうまみが楽しめるんです。
そしてこちらは焼きそば。
シジミのだしを応用して香ばしく焼いた麺にかけて頂くんです
カリツルねカリツル。
カリカリでツルツル。
何?この表情はあなた。
おいしい。
かみしめているんです。
麺もモチモチなんですけど…野菜の甘みにもすごくマッチしています。
そしてこんなものまで
ありがとうございます。
確かにシジミ。
これシジミのおすし。
大粒のシジミの身を寒天とゼラチンで固めてぜいたくなすしネタにしました
う〜ん。
食べると口の中でほどけて…
シジミの魅力は東京都心でも新たな可能性を広げています。
洋風料理の店が十三湖のシジミに注目。
斬新な食べ方を提案しています。
シェフの川口かずのりさんは3年前に十三湖の濃厚なシジミにほれ込んで虜になったといいます
ヒラメの身や野菜と一緒にシジミを包み込んだロールキャベツ
濃厚なシジミの味がギュッと閉じ込められています
更にシジミのだしを煮詰めて作ったクリームソースをかけて出来上がりです。
今までのシジミのイメージを覆す一品です
こちらはシジミのだしとチーズを合わせたソースに串刺しにした大きな身をつけて食べるチーズフォンデュ
濃いチーズの味とシジミのうまみ互いに調和して不思議とまろやかなハーモニーが生まれるといいます
うわ〜トローリ。
これだけ高級な感じの味付けにできますし…ロールキャベツにチーズフォンデュ?シジミが。
まあでもシェフはこれ魅力にはまったらすごいでしょうね。
このうまみはね。
で今日はそのチーズフォンデュをご用意しました。
もういい香りですからまず食べてみて下さい。
むいてもらってるだけでうれしいけどもこれをいっちゃっていいわけ?いって下さい。
いって下さい。
先生もどうぞ手をのばして下さい。
先生も初めてでしょ?これはさすがに。
初めてですね。
うわっトロトロ。
すご〜い!このチーズの中にシジミのエキスが入ってるんだ。
入ってるんです。
おだしでチーズを溶いてるわけね。
いただきま〜す。
(宮)どうですか?13個食べれるこれを。
いやもっと食べれる。
スゲエ!うわ〜このギュッとしたうまみ。
おいしい!
(宮)身の大きさもこれでシジミですからね。
こっちのチーズフォンデュのベースも全然違う。
シジミのだしが入ってるから。
シジミ博士いかがでしょうか?これは私も初めての経験なんですがまずシジミの食感がいいですね。
ギュッギュッとね。
それでずっとかんでるとチーズが抜けてきてそのあとに残るシジミの食感と味が。
うまみがグーッとあとで出てくるというのはこれはもう絶品ですね。
これでおしゃれにワインとか合わせるんですか?皆さんは。
絶対合いますね。
外国ではシジミは先生食べるんですか?台湾ではよく…。
お酒でつけてしょうゆと。
それでありますけれどもあとベトナムではむき身を…煎って食べるような感じのものもありますね。
やっぱりアジアの方で…その辺でよく食べる?アジアでよく食べるものでヨーロッパではほとんど食べてないですね。
もったいないねおいしいのに。
日本のこのおだしを楽しむような食べ方というのは日本しかあまりやっていないような食べ方。
ただ残念ながらちょっと気になるのが最近は漁獲量が減ってきちゃっているんです。
これはどうしてそうなんですか?十三湖あるいは汽水湖の環境が悪化するという事とあと乱獲というふうな事も。
いっぱいとりすぎちゃう。
先ほど十三湖の方々は時間決めたりなんかもしてましたがそういう事が大切なんですね?漁師さんがちゃんと自分で規制し資源を守るというふうな姿勢がまた十三湖の場合はできてますのでその点も…。
シジミの育ちにはいいふうになっていると。
でもじゃあ結構足りなくなってというか少なくなってきている?そうなんですよ。
外国の安いものも入ってきているのでだんだんとこうシェアが2割3割と外国のものが多くなってきているんですね。
そうか。
日本のものも守りながらそうやってやっていかなきゃいけないから大変ですね。
そんな中十三湖では大切な国産シジミを守りながらも一年中安定した量を出荷する取り組みをしています。
本荘さんは漁が終わると湖の近くにある作業小屋で出荷のための選別を行います。
シジミを目の大きさが異なるふるいにかけ大・中・小と3種類に分けていきます
よいしょ。
ようやく選別作業が終わりと思ったら籠にはまだシジミが。
残していたのは15mm未満の小さなもの
こんなにたくさんあるのに。
そのシジミをトラックに積み込み再び湖に向かうといいます
やって来たのは漁場とは違う湖のほとり
歩いてこれる?こここうやって。
すごい。
…あっあっあっ!
実は湖の一部を使ってシジミを育てているのです。
漁師さん一人一人エリアを分け合わせると30ヘクタ−ルになる蓄養場です。
十三湖のシジミ漁は4月から10月中旬に制限され冬の間は漁場でとる事は禁止されています。
そこで夏にとったシジミをこの蓄養場にまいて数か月の間育て大きくしてから冬にとるのです
すごい。
うぉ〜!
これが冬の蓄養場。
もともとは今ほどシジミが売れなかった時代残りを取っておく場所でした。
そのあと需要が高まると逆に乱獲が問題になり水質の悪化もシジミを減らしました。
そこで冬の間は漁場での漁をやめ漁師が自ら育てたものだけをとる事に決めたのです。
資源を守ったうえで一年を通してシジミを出荷。
外国産に押されたシェアを回復して漁師の収入源にもなるいわば一石三鳥の取り組みです
おばあちゃんとかおじいちゃん欲しがるね。
うまいって。
一年中食べたいんだって。
収入の安定が見込め20代から30代の若い漁師が全体の3割を占めるまでに増えました
私たちの食卓でも将来に向けて良質な国産シジミが食べ続けられそうですね
国産のシジミを守る事が若い人達を育てる事にもつながってるってすばらしいですね。
本当にもう一家族で全員でやってらっしゃる方もいて。
一瞬の儲けのためにガーッと乱獲するのは簡単でしょうけど長いスパンで漁場が安定する事で若い人たちも入ってきやすいし。
すばらしいですね〜ほんとに。
冬で畜養場でこうやって育てるとまた冬と夏の違いなんかもあるわけですか?一年中とれるようになったとはいえ。
夏はいっぱい大食漢なのでプランクトンを食べるんですが動きますね。
冬は冷たいのであまり動かない。
それでずっと栄養を蓄えていくのでだんだんだんだん太っていく。
どっちもうまそうな感じするな。
よく動いて貝のあの締まった感じもうまいし太った貝も脂のってるっていうわけじゃないけどうまそうだし。
一年中おいしいシジミが食べられますね。
最近では冷凍パックになってるものもあるんです。
砂抜きもしてありますし長期保存が可能っていう事で最近その需要がかなり上がってきていて地元の道の駅ですとかネットでのお取り寄せそういったもので冷凍が手に入るんですよ。
しかも貝って冷凍するといい事もあるみたいなね。
(品川)そうなんですね。
シジミだけが冷凍するとオルニチンが増えるんですね。
どのぐらい増えるんですか?大体7〜8倍増えますね。
じゃあ冷凍した方がいいじゃないですか。
ただ冷凍する前にちゃんと1%の塩水で砂抜きをして。
真水じゃなくて塩水?先ほどあったようにアミノ酸を蓄えて防ぐというアミノ酸をいっぱい蓄える。
それで今度は水から出してコハク酸を蓄えて。
うまみですねコハク酸って。
それはどれぐらいですか?水から出して。
大体3時間ぐらいそのままにしとくと。
そうしてから冷凍する。
そうするとオルニチンが7〜8倍ぐらいになって。
家庭でもちゃんとそれでいいんですか?家庭で冷凍庫でやるんですか?家庭の冷蔵庫でゆっくり凍結した方がいいので新聞紙に巻いて凍結するとよりオルニチンが増えるかもしれません。
それぐらいだったらね砂抜きぐらいはしますからそれで冷凍してしかも長期に少しは保存できるって事ならいいじゃないですかこれ。
そうなんですね。
栄養豊富でうれしいですね。
そのまま食べられるんですもんね。
沸かしてるところに入れればいいんですね?
(品川)そうです。
気をつけて頂きたいのは凍結したシジミは沸騰水に入れるという事。
沸騰してるお湯に入れると何がいいんですか?身離れもいいですしそれとちゃんと開いてくれる。
何か急に料理教室みたいになっちゃいましたけど冷凍したものがいいという食材あるんですねやっぱり。
でもこれからもっとシジミ食べてほしいですねそんな栄養も豊富で。
シジミというのは本当に全国各地でとれますし古くからの伝統的な食べ物でもありますしまた世界に類を見ない日本の味でもあると。
そういうシジミを是非再確認して頂いて味わって頂きたいと思いますね。
右手ちゃんひと言どうでしたか?最後。
十三湖のシジミ。
十三湖のシジミ汁もう最高です!ほんと日本人に生まれてきて良かったと思いました!そこまで!いやでもほんとそんな感じ。
本当においしかったです。
今日一日元気でしょうねこれは。
ほんとですね。
皆さん次回もお楽しみに。
2014/09/21(日) 06:15〜06:50
NHK総合1・神戸
うまいッ!「黒いダイヤ!ヤマトシジミ〜青森・十三湖〜」[字]

青森県津軽半島の汽水湖「十三湖」。ここで育まれるのが絶品シジミだ。アサリかと見まがうほどの大きさと、ぎゅっとつまった濃厚なうまみが魅力。おいしさの秘密に迫る。

詳細情報
番組内容
青森県津軽半島の汽水湖「十三湖」。ここで育まれるのが絶品シジミだ。アサリかと見まがうほどの大きさと、ぎゅっとつまった濃厚なうまみが魅力。地元では、その本来のおいしさがいきると、シジミ汁も塩仕立てが伝統。質の高さから、今では寿司ネタや、洋風料理の食材としても、可能性が広がり、新しい食べ方が、次々と生まれている。一年を通して良質のシジミを食卓に届けようと、地道な努力を続ける漁師たちの取り組みも紹介。
出演者
【司会】天野ひろゆき,武内陶子,【解説】学習院女子大学教授…品川明,【リポーター】右手愛美,宮