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» 2014年09月30日 09時07分 UPDATE

迷路のように複雑 「梅田ダンジョン」の全容解明 大阪市立大が3D化 避難対策に活用を (3/3)

[産経新聞]
産経新聞
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■土木専門家を加え、さらに研究を

 大阪府防災会議の検討部会の部会長で、地下街の浸水対策に詳しい河田恵昭関西大学社会安全学部教授(防災・減災)は「全域の詳細な図面は、防災対策を進めるには大変重要なファクター」と評価したうえで、「地図だけでは意味がない。土木の専門家などが共同研究して、どこからどのくらい水が流入するか、どれくらい危険かを明らかにしなければ、実態に即した防災対策は作れない」と、詳細な浸水予測の必要性を訴える。

 市危機管理室では、淀川や堂島川を津波がさかのぼった後、地下街に浸水するまでどのくらい時間がかかるかなどの予測はまだないという。河田教授は「淀川ほど大きな河川の近くにある地下街は全国に他にない。海抜0メートル地域にあり、第2室戸台風(昭和36年)のときに水没した経験もある」と、梅田の地下街の浸水対策の緊急性を強調した。「対策が不十分で、犠牲になるのは市民。協議会には責任を持って効率的な対策を作ってほしい」と、期待を寄せた。

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