137億年の物語【アメリカン・スピリッツの物語】 2014.09.20

今回は…。
アメリカ人を知るには歴史を紐解く必要がありますね。
そのキーマンとなるのがこの2人。
ワシントンとリンカーンです。
この2人の大統領は現在でもこの世でいったい何が起こったのか?博士の研究室でアメリカのお金持ちについて話に花が咲きました。
現在ではこういう方々が思い浮かびます。
グーグルの創立者…。
最近はIT業界にも多くいるな。
さぁ今日という今日はたまっているお家賃払っていただきますよ!あら…パックン!あなたまだ居候してるの?じゃああなたでもいいわ。
払って!ん?ん?ん?あの…大家さんそんなこともあろうかと思いましてね今パックンと一緒にアメリカンドリームを体現した人物を研究していたところなんですよ。
はぁ?アメリカンドリームはまだこの研究室に訪れてこないです。
でもすぐそこまで来てますよ。
すぐそこに…。
何寝ぼけたこと言ってんの?そんなことより家賃家賃家賃…家賃家賃家賃!家賃…。
(呼び鈴)家賃…やチリンチリン!手紙が…ほら!今週はどんな楽しいことが書いてあるんでしょうか?これ持って。
「寺脇博士お元気ですか?日本にとって最も関係の深い国はアメリカですよね。
日本とアメリカは経済の面でも安全保障でも切っても切れない関係にありますね。
でもねアメリカのことを本当に理解しているといえるのでしょうか?」。
う〜んホントに理解してるかといわれると自信ありません。
アメリカ人っていうとやっぱりフロンティアスピリットかしら?成功を夢みて西へ西へと進んでいった開拓者は印象的よね。
アメリカには自由と平等のイメージがありますよね。
あら?なんかお札入ってるよ。
あら?1ドルと5ドル。
僕へのお小遣いじゃないかな?いやいやパックン。
残念ながら少なくともキミへのお小遣いではない。
これは池上さんからのヒントだ。
ヒント?「この人物のことを調べるとアメリカのことがちょっと見えてくるんじゃないですかね?調べてみてください」。
人物?1ドルはワシントン5ドルはリンカーン。
アメリカ人を知るには歴史を紐解く必要がありますね。
そのキーマンとなるのがこの2人。
ワシントンとリンカーンです。
この2人はアメリカの大統領の中でも特にアメリカ人に高い人気を誇る大統領なんですよ。
2009年のアメリカの政治専門ケーブルチャンネルC:SPANのアンケート結果ですが歴代アメリカ大統領の中でもみごとに1位2位に選ばれてます。
よし!今日はアメリカの歴史からアメリカ人とは何かを紐解こう。
相内君早速アメリカ合衆国へ行ってきたまえ!はい!じゃあちょうどいいんでお小遣いでいただいていきます。
いやいやそれね私のお小遣いなんです。
いやいやこれ家賃でしょ家賃。
わかった。
僕みんなに何か買い物してきます。
楽しみにしてください。
いやちょっと待って。
なんで?それだって…。
だって円に替えなきゃいけないですよね。
ドルだけに横ドルされた。
あれ〜。
お札にも使われているほど人気のあるワシントンとリンカーン。
この2人を調べるとアメリカ人の気質がわかるというのです。
まずやって来たのが…。
あちらに見えるのはホワイトハウスです。
言わずと知れた大統領の官邸ですね。
黒人奴隷を解放したリンカーンもここで指揮を執りました。
現在はホワイトハウスの前に観光客の人たちがわっと集まってきていますね。
誰もが口を揃えるのが自由。
彼らはしかしイギリス本国が財政赤字を理由に次々と重い税金をかけるようになります。
更にイギリスの東インド会社に紅茶の独占販売権を与える茶法が成立。
高い税金とイギリスの横暴な政策にアメリカに渡った人たちの怒りは頂点に達しました。
そこで独立のきっかけとなるある事件が起きるのです。
事件の舞台ボストンへ向かいました。
こちらの港は実際にあちらに船が見えますが…。
ボストン茶会事件とはどんな事件だったのでしょうか?ハーイ!ナイストゥーミートユー。
船に案内されると…。
ハーイ!ああ皆さん。
この18世紀のいでたちで。
なんだかその時代にタイムスリップしたみたいですね。
私たちが着てるのは18世紀イギリスから渡ってきた人たちの服装です。
箱に書かれたこの文字。
Vに見えますがUです。
東インド会社の頭文字です。
ちなみに数字の4に見えるこのマークは船の帆を表しています。
事件のときにはこの箱が500個ほど積まれていたそうです。
いいですか?ノー!オールライト。
ワンツースリー!自ら勝ち取った独立と自由。
その自負が現在のアメリカン・スピリッツを作り上げているんですね。
さて1783年アメリカはイギリスとの間でパリ条約を結びこの部分で独立しました。
111213…。
最初は13の州だけだったのね。
ですから独立当初の国旗はこうでした。
星の数が13個。
今は50州で50の星でしょ。
ちなみに赤白のストライプはずっと変わらず13本です。
ではアメリカ合衆国という国がどう形作られていったのか見ていこう。
はい。
アメリカは独立戦争でイギリスからの独立を勝ち取って1787年アメリカ合衆国となりました。
初代大統領には独立戦争を率いたワシントンが選ばれました。
ワシントンが率いた独立戦争とはいったいどんな戦いだったのか?ニューヨークへ向かいました。
こちらウォール街のすぐ近くなんですがバーと博物館が一緒になっているちょっと珍しい建物があるということで。
こちらですね。
独立戦争について調べてみたいと思います。
1762年にオープンしたニューヨークで最も古い飲食店です。
博物館のジェニファーさんに案内してもらいます。
バーと博物館が一緒になってるってかなり珍しいですよね。
ここはたくさんの絵が飾られている部屋ですね。
ここにあるのはこの中に…。
子供もいますね。
戦場でドラムを叩いて兵士たちを勇気づけていたんです。
もうホント女性も男性も子供も関係なく市民が一丸となって自由を勝ち取るために戦ったのが独立戦争なんですね。
さぁここから領土を西に広げていくわけね。
アメリカを西へ西へと駆り立てたのはヨーロッパからの大量の移民です。
ねぇどうしてそんなに大勢渡ったの?アメリカに。
当時ヨーロッパは飢饉でした。
多くの人が飢えていたんです。
そこでアメリカに渡った親類や友人から手紙が来たんですね。
手紙にはこう書いてありました。
「アメリカに来れば豊かで広大な土地が安く買える」。
それを読み夢を抱いたヨーロッパの若者たちはどんどんアメリカに渡ったんです。
アメリカンドリームね。
そう。
アメリカはまさに夢の叶う土地だったわけです。
移民の流入に伴いアメリカは西へ西へと領土を広げていきました。
ちょっと待って。
広がっていくのはいいんだけどそこには先住民がいたわけでしょ?はい。
アメリカ全土にももちろん西部にも先住民はいました。
開拓民たちは先住民を殺し追い出し従属させることで領土を広げたのです。
まったく自分勝手よね。
そうですね。
開拓時代のアメリカでは土地が広すぎて保安官はアテになりません。
家族と財産は自分で守るしかなかったんです。
それで多くの人が銃で武装していました。
アメリカの銃社会ってそれで根づいたのね。
池上さんは以前アメリカで銃砲店を取材しました。
あっホントに大きな銃がたくさん並んでます。
並んでますね。
ほらここ見てくださいよ「EnjoytheSport!」。
銃を撃つことがスポーツのひとつっていうことですか?そうですね。
今聞こえました?バンバンって。
はい。
この向こうに射撃場がありますから実際に試し撃ちができるんですね。
でお買い上げになるってことですか?そうですね。
ここには射撃練習に来る人もいます。
お客さんが多いことにビックリします。
平日の夕方ですよね。
店員に聞いてみました。
実際に触らせてもらいました。
なぜならアメリカの銃を持つ習慣は開拓のときに自分の身は自分で守るという考え方から生まれたんです。
そしてもう一つ。
アメリカの発展にはこの制度がありました。
奴隷制度。
奴隷は労働力としてアフリカから連れてこられた人たちでした。
アメリカ南部の綿花栽培地帯では奴隷が重要な労働力でした。
奴隷は家畜と同じで持ち主の財産だと考えられてきました。
賃金を払わなくてすむ奴隷は綿花を安く輸出するのに必要だったんです。
奴隷は人間扱いされていなかったのね。
そこでこの人物が登場したんです。
エイブラハム・リンカーン。
首都ワシントンでアメリカ人がリンカーンをどう思っているのか聞いてみました。
こちらはリンカーンの功績をたたえる中には巨大なリンカーンの像が座っています。
こちらアメリカの5ドル札なんですがエイブラハム・リンカーンの肖像画が描かれていますね。
そして裏にはリンカーン・メモリアル。
まったく同じですね。
しかもちゃんと中央にリンカーンが座っているその様子も描かれてるんですね。
中に入ってみました。
わぁいました!エイブラハム・リンカーンがどっしりと正面を見据えて座っていますよ。
エイブラハム・リンカーンはアメリカの第16代大統領。
南北戦争で北軍を勝利に導き奴隷を解放したことで有名です。
南北戦争は奴隷を労働力とする南部と奴隷を否定する北部との間で起こった4年にわたる戦争です。
兵力は北軍およそ156万人。
南軍およそ90万人。
死者は両軍合わせておよそ50万人にものぼりました。
これはアメリカの戦争史上最悪の数字といわれています。
リンカーン・メモリアルにあるリンカーンの像の脇には1枚の石版があります。
こちらリンカーンが1863年ペンシルベニア州のゲティスバーグで両軍が総力をあげて南北戦争史上最大の激戦を繰り広げました。
このときの戦没者のためにリンカーンが行ったのが「人民の人民による人民のための政府」という言葉で有名なゲティスバーグの演説です。
その冒頭にはこんな言葉が刻まれていました。
私たちの祖先はこの大陸に新たなる国家を打ち立てた。
自由を原点として人はみな平等であると命題に捧げられた国家だと。
それでは皆さんアメリカ本場のアメリカンコーヒーをごちそうしましょう。
ごちそうってだからさっきの6ドルで買ってきたんでしょ?随分買い物上手ですね。
これだけ買えたんだね。
これはプレッツェルというんですね。
これはアメリカでは定番の…。
定番ですね。
とりあえず召し上がってください。
好きなところから食べていいんですか?うん。
塩気が絶妙ですね。
ホントだ。
コーヒーに合いますね。
アメリカンコーヒー。
なんでアメリカンコーヒーっていうと薄いコーヒーっていうふうになったんだろうね?まあアメリカンコーヒーという言い方はアメリカにないんですよまずね。
でも薄い傾向にあるという…歴史的な理由はさまざまありますけどおもしろいのがありまして。
もともとアメリカはイギリスの植民地でお茶の文化です。
紅茶の文化ですね。
そこでボストン茶会事件が起きましてお茶の輸入が途絶えて…。
そこでお茶の代わりにコーヒーを飲むようになったんですけどちょっと紅茶にみせようと薄めちゃったんですね。
コーヒだけでは濃いから薄めて紅茶を飲んでるような気分を味わいたいということで。
そのとおりです。
わかりにくさっていう点でいうとアメリカの人ってなんでもすぐ訴えちゃう。
裁判するでしょ。
訴訟。
あれがちょっとわかりにくい…。
アメリカはさすがに裁判大国で国技が裁判だといわれるくらい。
大好きなんですよ。
法律万能主義。
歴史的な要素がいくつかあって例えばアメリカはもともとさまざまな国や文化からいらした移民でできた文化ですよね。
みんな常識が違うし文化が違う。
よくぶつかりあうけど法律下でみんな暮らそうと。
とりあえずお互いに訴えあいながら法律を作っていくという文化がありまして司法国家っていう概念がアメリカの芯まで浸透してるんですよ。
そういう意味ではみんな平等に…。
《大統領として人気も評価も高いリンカーンだが実はプライベートで大変な悩みを抱えていたという。
リンカーン夫人には浪費癖があり子ども妻と呼ばれていた。
300着もの手袋を買ったり贅沢なベッドを買ったり相談もしないで豪華な馬車を買ったりしたという。
また夫人は大変なヒステリー持ちでしばしばリンカーンに当たり散らした。
家にあまりいたくないからリンカーンはずっとオフィスで働いていたという説もある》丸太小屋で生まれ偉大な大統領にのぼりつめたリンカーン。
彼はまさにアメリカンドリームの体現者だ。
それも悪妻のおかげだったのかもしれないな。
いつもオフィスにひとリンカーン…。
ルネッサンス!
今回の「おとな旅あるき旅」は一路真輝さんと行く…
2014/09/20(土) 18:00〜18:30
テレビ大阪1
137億年の物語【アメリカン・スピリッツの物語】[字]

今回の主人公は「ワシントン&リンカーン大統領」。宇宙が始まってから現在までの歴史を描きます。池上彰の監修で、寺脇博士と相棒の相内助手がドラマ仕立て解説。

詳細情報
番組内容
「自由」「平等」「銃社会」「裁判好き」などなど、アメリカという国から連想されるイメージとしてこのような言葉を挙げる人が多いと思います。こうしたアメリカン・スピリッツは、どのように形作られてきたのでしょうか?それはアメリカ人の間で一二を争う人気の2人の大統領の業績を探れば見えてくるのです。ワシントン、ニューヨーク、ボストンとアメリカ各地を取材しました。
この番組は…
話題のベストセラー本「137億年の物語」を映像化。「137億年前に宇宙が始まってから今日までの全歴史」という壮大なテーマを紐解く。
寺脇康文が扮するちょっと変わり者の寺脇博士が模型やイラストなどを駆使して、わかりやすく歴史を解説。世界史が大好きな大家の宮崎美子、世界中の歴史現場を取材する助手の相内優香。ドラマ仕立ての不思議な歴史報道番組。
出演者
【博士役】
寺脇康文
【研究室の大家役】
宮崎美子
【寺脇博士の相棒・助手役】
相内優香(テレビ東京アナウンサー)
【著者】
クリストファー・ロイド
監修
池上彰
ホームページ

http://www.tv-tokyo.co.jp/137/

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ニュース/報道 – 解説
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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