(阿川)おはようございます。
阿川佐和子です。
今日のゲストはほんとになんかクラシックが分かりやすく楽しく解説してくださる方としておなじみなんですが世界の大オーケストラから引く手あまたの指揮者でいらっしゃいます佐渡裕さんです。
(拍手)おはようございます。
どうもはじめまして。
あの〜ベルリン・フィルで指揮棒を取られたのが3年前ですか?そうですね2011年の5月です。
ちょうど50歳になったとき。
ちょうど50歳のとき。
私とかく思うんですけども海外で活躍してらっしゃる大変な方っていうのを日本人はよく分かってないって思われるっていうかご自分での感覚はあります?
(佐渡)いや〜だからもうヨーロッパに出てもう27年とかなんですけど…。
もう半分くらいがヨーロッパで。
そうです。
だから突然ベルリン・フィルがやってくるわけではないのでそれまでほんとにいっぱい失敗もして。
失敗もあるんですか?もういっぱいあります。
じゃあそれを中心に今日は伺ってみたいと思います。
(ナレーション)今日のゲストは
(オーケストラの演奏「交響曲第5番ニ短調」)世界が認める指揮者です。
佐渡さんは京都市立芸術大学の出身。
フルート科に席を置きながらママさんコーラスなどアマチュアの指導から指揮者のキャリアをスタートした異色の経歴の持ち主。
26歳のとき世界的指揮者バーンスタインや小澤征爾に師事。
ヨーロッパを中心に第一線で活躍しています。
一方で一般の歌い手が参加する「1万人の第九」でも指揮を務めるなど新たな挑戦を続けています。
なかなかやらない人間には分からない。
いやほんとにあの…
(スタッフ)あははっ!今日は佐渡さんが胸を打つ音楽はどうやって作られるのかを語ってくれます。
まずは佐渡さんにとって今でも記憶に残っている忘れがたき一曲を。
そんなの音楽家の方に一曲選べっていうのが…。
そうなんですけどもね。
酷だとは思いますけど。
でも僕がいちばん最初にやっぱりもうはまりまくったっていうんでしょうか。
「快獣ブースカ」のテーマソング。
これが意外な選曲だと思って。
「快獣ブースカ」?「快獣ブースカ」。
それはいくつのときですか?たぶん5〜6歳だと思います。
ほうほう…。
4〜5歳くらいでしょうね。
だからまあちゃんと歌詞も自分で覚えて全曲歌えた最初の曲のような気がしますね。
それでとにかく自分が快獣ブースカになりたくてしかたないわけですよ。
ふふふっ。
もうすべてがもうこんなに完全燃焼した曲は僕の人生でないんじゃないかと思いますね。
(ブースカ)シオシオノパー!あははっ!ふふふっ。
最高でしょ?もうそれ最高でしょって人に押しつけるのも…。
白黒だったんですねこれね。
見てた覚えはありますけれども。
(佐渡)僕今もね本番やっててある種ゾーンに入るとかなんかもうほんとに音の神様が降りてくるような瞬間っていうのもいっぱい体験するんですけど僕それの原点はこの「快獣ブースカ」を歌ってた自分にいるんじゃないかなっていうふうに思ってるんです。
ああ〜あのときの夢中になり具合っていうのが今のこの指揮の仕事をしているときに…。
(佐渡)じゃないかなと思うんですけどね。
あとそうもう一つはねおやじが録音してくれてたんですよその子供のときの…。
テレビの。
自分の声を僕の声を。
ああ〜裕ちゃんの声を。
そうそう。
でそれをなんかあれって大きくなって聴くとほんとにもう入り込んでるんですよね。
あははっ!その「快獣ブースカ」の4歳のときの佐渡さんの歌声をお聴きいただきましょう。
(佐渡)・僕はブースカブー力もち
(佐渡)・百トン力のエネルギー
(佐渡)・まかせておいてよバラサのサ
(佐渡)・お〜いないしょだぞ!
(佐渡)・ブースカブースカブースカブースカ
(佐渡)・ビルでも動かす怪力だもうちょっとうまいのかと思った。
あははっ!うまいっていうかうれしそうな気持ちがもうねえ。
夢中でしたね。
だからねえ…そうそう夢中っていう言葉がやっぱりすごい好きなんですよね今も。
だからほんとにベルリン・フィルを指揮するっていうのは小学校6年生の卒業文集に書いたことなんです。
なんでそれは…。
大人になったら何になりたいか?っていうコーナーがあって。
もうベルリン・フィルをご存じだったんですか?そう。
それを書いてるのはちょっといやらしい気もしますけどね小学生でそんな…。
僕はベルリン・フィル知ってるぞみたいな。
周り知らないでしょ?うん。
お前ら知らないだろう?みたいなね。
へえ〜。
でいつごろから音楽は…。
あのねうちの母親が家でピアノと歌を教えてたんですよ。
あっお母様の影響もあって。
何歳からピアノを始めたとかそういう記憶すらないですね。
だからもう気がついたら母親の膝の上で鍵盤触らされてて。
あの〜僕はね指揮の専門の学校にいかなかったけど子供のときから母親が音楽やってたのでずっとピアノを触らされてた。
それで少年合唱団を5年間やってたので力を合わせて大きな作品を作る喜びを教えられた。
なので僕はその…譜面を読むことも指揮をすることもあるいは演奏者の心理的なこともすべて子供のときに学んでた気がします。
だから僕はこれ天職だったんだと思います。
今思えば?はい。
(ナレーター)そんなニッポンの暮らしに耳を傾けたら新しい家電が見えてきました。
野菜や魚の保存にこだわる「冷蔵庫」持ち運びが負担にならない驚きの軽さの「掃除機」足元から優しく暖める「エアコン」これからの日々に上質を。
パナソニック「Jコンセプト」音楽の学校にお入りになったときにはフルート学科に入られた?
(佐渡)はい。
指揮者になろうっていう気は大学入られたときはなかった?いやいやほんとは指揮科っていうものがあるっていうのは知ってて。
で指揮科にいきたいと思ったんですけどでも僕のフルートの先生がフルートもちゃんと吹けない者が指揮者にはなれないと。
ああ〜そりゃあそうやわと思って。
でもほんとにすみませんね。
私も例えば学校でね学芸会でみんな楽器をそれぞれやってそれでまあ結構難しい楽器もやったりするんだけどもじゃあクラス委員長指揮やりなさいとか言うといちばん楽な仕事やったなってみんななんとなくこう…こうやってればいいんでしょ?みたいな。
だからそういう指揮者の難しさっていうのはなかなか…。
ほんとですよね。
やらない人間には…。
唯一舞台で音を鳴らさない音楽家ですもんね。
ほんとにあの〜詐欺師みたいなもんですよね。
だから人をやる気にだけさせて自分は何もしてないわけですから。
だけど指揮者の力っていうものがそれぞれによって同じオーケストラでもこの指揮者のときに演奏するのとこの指揮者のときって違うっていうことがあるわけですよね?あります。
そりゃあもうほんとにはっきりとあります。
これはなんじゃ?って思うんですが。
それをだんだん分かってきたっていうのはいつごろですか?いやもうそれはすごい子供のときから分かってました。
えっ分かってたんですか?だからやっぱりカラヤンが好きだったしバーンスタインが好きだったんでしょうね。
へえ〜。
じゃあバーンスタインさんとカラヤンの違いってよく比較されますけど何が違うんですか?あのねまあ指揮のスタイルからいくとこれは僕の分析なんですよ。
カラヤンっていうのは目をつぶってこうやって自分の両腕の中にオーケストラがいるんです理想のオーケストラが。
ここに自分のファーストバイオリンがいて理想の木管楽器がここにいて理想のトランペットがこの辺にいて理想のコントラバスがいて自分のオーケストラが全部この腕の中で…カラヤンの腕の中で鳴らされてる。
それがある瞬間にカラヤンがバ〜ンって自分の理想のオーケストラはお前たちなんだってその…自分の目の前にいる現実のオーケストラとつながるんです。
それがクライマックス。
そういうときのゾクゾクってするそのまあ…カラヤンマジックですよね。
なんだろう?一種のフェロモン?セクシーな感じですかね?そうでしょうね。
でバーンスタインっていう人はもう練習のときからなんていうか1対1なんですよね。
もうみんなと「おお〜」って。
「お前知ってるよ。
お前は前すごいいいソロ吹いたよな」みたいな感じで。
フレンドリーな人なんですか?ものすごくフレンドリーです。
へえ〜。
それこそ相手の心をつかむのがすごく早いしあの…もうほんとに虜になるっていう感じですね。
初対面から。
それでこのソロはお前にしか吹けないんだよっていう気になってくるわけです。
だからもう…。
その気にさせる?ハヤシ君がフルート吹いたらハヤシでないとこのソロは吹けないんだよ俺の理想のフルートはっていう感じで。
だからカラヤンの理想はここの腕の中にいるんだけど…。
あっカラヤンはね。
カラヤンはね。
バーンスタインの理想はお前なんだよ!っていう感じなんですよ。
へえ〜。
(佐渡)それで僕は26歳のときにバーンスタインに出会うんですが。
バーンスタインが亡くなってからほかの友人から佐渡のことをバーンスタインはこう言ってたよっていうのを聞かされた言葉があって僕は本人から聞いてないんですけど初めて会ったときにバーンスタインに「じゃがいものようなヤツを見つけた」ってバーンスタインが言ったんです僕のことを。
今は泥がいっぱい付いてるけどそれを取り除けたら世界中の人が毎日聴く音楽をこいつは作るだろうと。
これはものすごく僕にとってはありがたい言葉ですけど。
でもクラシック音楽を毎日世界中の人が聴くっていうのはなかなか今の世の中ないじゃないですか。
でもそういうことが僕の宿題…バーンスタインから与えられた宿題なんだと思うんです。
(妻)あっははっ!
(夫)ゆっくり。
ほらっ!思い出したらもうそのまま。
自分で逃げない。
逃げないで。
ごめんごめん。
うまくいかんな。
主人がミスしても私が怒られる。
そんなことないだろ。
アハハハ!ありがとうございました。
楽しかったぁ。
(ナレーター)気持ちいい汗をかいた後はパナソニックの洗濯機にお任せ。
ねえポケットの中確認した?はい。
確認しました。
操作パネルを後ろにすることで投入口がより広くなりました。
ちょっと待って。
これも。
あっはいはい。
(スタートボタンの音)ピッ。
この後ちゃんと干してね。
手前がすっきりしているから引っ掛からずに出し入れラクラク。
すっきりフロントのパナソニック洗濯機。
(ナレーター)パナソニックの超高精細4Kはテレビという概念を超えていく。
映像で彩られた街は人々との新しい関係を築いていく。
そう自由自在に。
心を揺さぶる臨場感を。
常識という非常識を変えてしまえ。
それがWonders!ちょうどここにあの…指揮棒も持ってきていただいてるんですが。
あっこれ下コルクなんですか?
(佐渡)はい。
これはもう…。
実際に使ってらっしゃる?
(佐渡)はい。
僕用に作ってもらってる指揮棒なんです。
オーダー?オーダーですね。
それでよく子供の音楽教室で「今日は僕の指揮棒を持ってきた」と「これはイタリアの100年前のコルクを使ってて今この指揮棒そうね1本…800万ぐらいかなぁ」って言ったらみんな「ええ〜っ!!」って言うんです。
「それはうそだ」と。
でね芸術の世界ではこういううそをつく人がいっぱいいるからまず気をつけなさいって音楽の授業から始めるんです。
あははっ!でこれはねこの指揮棒たぶん5千円ぐらいですかね。
ああ〜。
(佐渡)消耗品です。
これは素材は?木です。
なんの木やったかな?ちょっと忘れましたけど。
やっぱりなんか木でこう空気を切ってるっていうのが自分では気持ちいいですね。
へえ〜。
(佐渡)でまああとはこのコルクの形ですよね。
やっぱりここが丸いと手の負担がないっていうか。
あとバランスですね。
あの〜この…ちょうど自分が握る所らへんにちょうどバランスがあるので。
こう握らなくてもこうやって指揮ができるぐらい軽いです。
どんなに夢中になっても?いやいやそりゃあもう力の入るとこもあるのでこうやって握ってガンってやるときもあります。
父の敵ぞ!みたいな感じのときもあるんですか?あるし消してしまうときもあります。
指揮棒っていうのは持ってると誰かに指図をする道具になってしまうんですね。
こうやって腕だけで指揮をしてるよりもなんていうんでしょうか増幅されるというんですかね指示がテンポが。
でこうやって例えばビートを出したりあるいは逆に点を消すことによって表情も変わってくるし。
忙しいんですね結構。
(佐渡)忙しいです。
でも僕はそういうのほとんど考えてやったことないです。
それが自然にできるっていうのがやっぱりいいんでしょうね。
へえ〜。
でもやっぱりオーケストラは変な話ですけどもみんな自分がやることは分かってるし楽譜もあるしそうするとどのぐらいの頻度で指揮者のことを見るんですか?ずっと見続けても間違えそうだし。
あの…いちばん悲しいのは自分が振り間違えてもオーケストラは何も起こらないっていうことです。
あははっ!そうか見てないっていう証拠になっちゃうのか。
あっそうか。
でもねやっぱりね振り間違うとオーケストラの音がプッと流れなくなってしまうっていうか。
こっちも間違ったことは見せないので自分で間違ってもどっかでつじつまを合わせて全然間違ってないけど?みたいな感じでやらなきゃいけない大胆さも持ってなきゃいけないんです。
へえ〜。
それで佐渡さんだいたいどういうふうにしてベルリン・フィルから今度指揮に来てくださいっていうリクエストっていうか…。
まあヨーロッパなんてそんなに広いとこではないのでこのオーケストラでこういう演奏会をしてこういう曲目で成功したとか。
オーケストラもやっぱり一人でもいい指揮者を呼びたいので。
オーケストラのメンバーがやはり選んでいくんですね。
あっやっぱりメンバーがあいつはいいぞとか。
そういうリサーチがあるわけですか?あります。
間違いなくあります。
へえ〜。
ちょっとそのベルリン・フィルの2011年のVTRをご覧いただきます。
(オーケストラの演奏「交響曲第5番ニ短調」)2011年世界最高峰のオーケストラベルリン・フィルで指揮を務めた佐渡さん。
(場内拍手)大成功となったこの演奏会。
実は本番前佐渡さんに与えられた
(「交響曲第5番ニ短調」)まずは自由に演奏させ音をチェック。
(佐渡)その後自分のイメージする音のために細かく修正を加えていきます。
(佐渡・ドイツ語)
(佐渡)あっそう。
OK!演奏家からの質問にも…。
迷うことなく瞬時に答えていきます。
(佐渡)こうして指揮者は短い時間の中でオーケストラと音楽を作っていくのです。
恥ずかしい。
何が恥ずかしいんですか?
(佐渡)いやもうねもう今の練習風景の自分で解説するのもあれですけどめちゃくちゃ力入ってて。
あっそうなんですか?力んでたんですか?力んで…力んでるし体の重心が上に上がってるっていうか。
ほう〜本人にしか分からない…。
今も一生懸命ドイツ語しゃべってますけどこれも相当無理してしゃべってますよ。
そうなんですか?でもだってあんなに質問がいっぱい来るもんなんですか?「大きくするんですか?」って「あなたがそう言うならやってみてもいいけどさ」みたいな感じでなんかいじめられてるのかとちょっと見えたりするんですけど。
(佐渡)そんなこと全然なかった。
ベルリン・フィルは決していじわるなオーケストラではないです。
そうなんですか?ほんとにもっと注文出したらもっと返ってきたのになっていう気はしますよ。
でもねこれね初めて言うことかもしれないけど今まで自分が2000ccの車を運転してるとするじゃないですか。
突然6000ccのデラックスなゴージャスな高級車モンスターカーですよね…運転しなさいって言われてもどこまでアクセル踏んでいいものやらどこまでハンドル切っていいものやら分からないっていうのが正直な気持ちですね。
ふふっ。
でベルリン・フィルの本番っていうのはね3日間あったんですね。
3日間はい。
3日目っていうのはほんとにその6000ccの車のアクセルいちばん底までアクセル踏んだっていう感覚ありました。
だから1日目はやはり自分の中でまだ分からないし探り合いっこしてましたし2日目でやっと肩組んでなんか一つの舞台を一緒に作ってるまあそういうところに自分が選ばれた気がしました。
へえ〜!でもやっぱり指揮者が「う〜んどっちだろうな?」「君の好きなように」とか「う〜んどうかな?」なんて迷ってたらそこで信頼性を失うっていうことは…。
(佐渡)そうですね。
あの〜そういう意味ではやはりその指揮者って指揮棒で舞台上では言葉は交わさないわけですよね音楽だけで…。
本番のときはね。
本番のときは。
でも練習のときにはやはりもうほんとに少ないボキャブラリーでその何か指令を出していかなきゃいけない。
その指令の言葉がやっぱりブレずに相手の眉間のとこにド〜ンって届くかどうかっていうのは大事なことですよね。
だからもうほんとに瞬時の判断力っていうものが指揮者には大事なんだなっていうのを…。
で同時にいろんなことが見えてなきゃ駄目。
こういうふうになってると駄目なので。
あっこいつはやっぱり今不満に思ってると。
あっ分かるんですか?それはやっぱり分かります。
でここが僕のちょっとあの〜流儀なんですけど人はそれぞれ違うことを考えてるっていうのが当たり前だと僕は思ってるんです。
あっなるほどね。
みんなで一つのものを作りたい。
そのためには自分を抑えるんではなくて1人1人がやっぱり輝いててで言葉やそうしたものも飛び越えてなんか一つになれるものが作れたときっていうのがいちばんやっぱり音楽の力が発揮できたときだと思うんですよ。
はあ〜。
(佐渡)だから音楽ってね人が一緒に生きてるこう証し。
なんか人が一緒に生きてることに喜びを感じるなんかねそれが僕は音楽をするっていうことの自分のすごく大きな理由なんじゃないかなって最近思ってきましたね。
ほう〜。
あの〜今度また「第九」を?そうなんですよ。
それこそ東日本大震災のあれが起こった直後にドイツのケルンとデュッセルドルフこの2つのオーケストラがね震災からね4日後ぐらいでしたね日本のために「第九」をしたいって。
東日本大震災から15日後の2011年3月26日ドイツのオーケストラの誘いを受け佐渡さんはデュッセルドルフで被災者を悼むコンサートを行いました。
(オーケストラの演奏「交響曲第9番」)佐渡さんにとってこのコンサートは特別なものになったそうです。
まあもうほんとにね感動っていうよりもねもうあのときのその悲しみ苦しみこんなことが起こってしまったんだっていうようななんか怒り感謝も喜びもいろんなことがもう複雑に絡み合った演奏会はなかったですね。
もう自分の音楽観がほんとに変わった一日でした。
でそのときに演奏してくれたケルンの放送交響楽団このオーケストラと今年日本に来て「第九」をします。
ほう〜!でもヨーロッパのそういう人たちの気持ちをつないでくださるのは佐渡さんのような方ですもんね。
そうですね。
それが役目でしょうね一つの。
ではええ〜もう一曲選んでいただいてると思いますが今佐渡さんを元気にしてくれる曲は…。
そうなんですねこれも難しかったんですけどね。
アリソン・クラウスっていうねカントリーウエスタンの「You’reJustACountryBoy」っていう…。
「You’reJustACountryBoy」?要は「田舎者だから」っていうことなんですけど小学校のときからの親友がいて今もまだ一緒に飲むんですけどそいつがすごい音楽のマニアで。
で彼は中学生高校生のときにはいちばんやってたのはその…カントリーウエスタンだったんですよ。
へえ〜。
で僕はすごい格好悪いと思ってたんですよそれが。
カントリーウエスタンについてね。
なんかその〜能天気でね。
それが40年たって彼の車に乗ったらいまだにカントリーウエスタンが鳴ってて感動したんですね。
やっぱり彼もそれなりに苦労をもうしてきたのに今でもこういう音楽を聴いてるんやっていうことが…。
へえ〜初めて聴きました。
(佐渡)いいでしょ?なんか人の歌のこう声の魅力とかなんかそうしたものがすっごいあふれててまあ僕はフルートもやってピアノもやって今たくさんの楽器を前に指揮をしてるんですけどたぶん自分のね音楽っていうもののいちばん最初の魅力はやっぱり母親の歌だったんじゃないかと思うんですね。
お母様歌ってらしたんですか?
(佐渡)歌ってました。
でやっぱ人の声っていうものがいちばんやっぱりなんか身近にあって人の心を揺さぶるものなのかなと思いますね。
へえ〜。
次の目標はなんですか?今度まあ来年からウィーンのオーケストラのあの〜音楽監督を引き受けたんですけども「トーンキュンストラー」っていうオーケストラでまあ音楽監督ってどういう職業なのかもあんまりよく分かってなかったんですけどもう契約書もものすごい分厚くてただ指揮をしてるだけじゃなくてプログラムを考えるそこにどういう指揮者を呼んでくるのかどういうソリストを呼んでくるのかまあ人事権も含めて与えられて。
演奏だけじゃなく。
ウィーンの人たちにとってみればアジアの指揮者が音楽できるの?ってまだ思ってる世界がありますからね。
そうですよね。
いやいやもちろん…。
2014/09/20(土) 07:30〜08:00
MBS毎日放送
サワコの朝[字]【佐渡裕▽世界が認めた指揮者】
ゲスト・佐渡裕/指揮者▽唯一、舞台で音を鳴らさない音楽家?人をやる気にさせて何もしない「指揮者」についてやクラシック音楽の世界を分かりやすく解説♪
詳細情報
番組内容
ゲストは指揮者の佐渡裕。日本だけでなく今や世界のオーケストラからの評価も高く、2011年名門ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で指揮者を務めた。小学生の頃から夢見ていたベルリン・フィルでの指揮…その夢を実現させるまでの日々を語ります。他にも世界的指揮者のレナード・バーンスタインとヘルベルト・フォン・カラヤンの指揮の違いについて分析・実演など、指揮の難しさ、その魅力について分かりやすく解説します。
出演者
【司会】
阿川佐和子
【ゲスト】
佐渡裕(指揮者)
1961年生まれ。京都市立芸術大学音楽学部フルート科を卒業。
1989年指揮者の登竜門ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝、1999年より「1万人の第九」を指揮。
2011年、小澤征爾以来の快挙となるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会を指揮した。
2015年、ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団の首席指揮者に就任予定。
制作
【製作】MBS TBS
【制作協力】TBSビジョン
ジャンル :
バラエティ – トークバラエティ
音楽 – クラシック・オペラ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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