グレーテルのかまど・選「アメリのクレーム・ブリュレ」 2014.09.19

(かまど)フランス映画「アメリ」。
その中に登場し世界中をとりこにしたスイーツといえばクレームブリュレ!クレームブリュレはフランス語で「焦げたクリーム」。
バニラの香り漂う濃厚なクリーム。
その上をパリパリに焦がしたカラメルが覆うスイーツなんです。
(カラメルを割る音)映画の主人公アメリのマイブームがこのクレームブリュレの表面を割る事。
割るとそこから幸せの一歩が始まる予感が…!今日はアメリも大好き!遊び心たっぷりのクレームブリュレの魅力に迫ります!
(クラクション)光る石をたどれば行き着く不思議な家にあのお菓子の家のヘンゼルとグレーテルの末えいが暮らしています。
彼らが振る舞うおいしいお菓子の物語をご賞味あれ!咲いたなあ。
春風も気持ちいい。
「グレーテルのかまど」へようこそ。
ヘンゼルー!はいはい?ねえ思い返してみればさ私たち随分たくさんのスイーツ作ってきたんじゃない?そうだね。
たまにはメンテナンスしてくれないと。
お世話になってるかまど様ありがとうございます。
こそばい…こそばいです。
今日は1人でメンテナンスする予定ではなかったんだけどね。
そうなの?ちょっとね姉ちゃんフランス行っちゃったからさ。
まあグレーテルも気分転換できていいんじゃないかしら。
そうだね。
じゃあこれからもヘンゼルとかまどでスイーツどんどん作っていきましょ。
作っていきましょう!うれしい時悲しい時もうひとふんばりしたい時一口頬張ると何だか元気が湧いてくるのがスイーツ。
そんな不思議なスイーツの物語を我が家のかまどで最高においしく焼き上げましょう。
こよいひもとくお菓子は…映画「アメリ」の中でクレームブリュレはこんなふうに登場します。
小さい頃から1人遊びが大好きだったアメリ。
空想の世界に胸をときめかす少女でした。
カフェーで働く大人になってもいつもアメリは周りの人々を観察し想像力を膨らませています。
いたずらを仕掛けては他人を喜ばせる事が大好き。
ちょっと変わった女の子です。
誰にも気付かれずに…そしてスプーンで…いつも1人で空想の世界に浸っているアメリ。
でも現実の世界では何をやるにも引っ込み思案。
クレームブリュレのパリパリを割るのはアメリ自身の心の殻を割る事なのです。
映画の舞台となったのはパリ北部のモンマルトル。
ゴッホやピカソなど芸術家が好んで集まった町に今も「アメリ」が撮影されたカフェーがあります。
中に入ると…あっ!いたいた。
メニューにもテーブルクロスにもアメリがいっぱい!映画の公開から10年以上たった今でも連日世界中から「アメリ」ファンが訪れます。
もちろんお目当てはクレームブリュレ!みんなアメリ気取りで割ってますね〜。
お味の方はいかが?日本からやって来た「アメリ」ファンの姿も。
わ〜すごい。
どれどれ…?本場のクレームブリュレは平らな薄いお皿に入っているのが定番。
こちらのカフェーでは表面をしっかり焼いたちょっと固めのビターな味。
その魅力とは?食べておいしい割って楽しいクレームブリュレ。
食べる人みんなが心の扉を開く事ができるスイーツです。
うん!クレームブリュレってさ割って楽しいお菓子なんだね。
映画「アメリ」で教えてもらった人も多いんじゃないかな。
ガチガチっていう音とね。
その上すごくおいしいっていうのがたまらなく楽しいのね。
なんか幸せな気持ちになるよね。
ほっこりするでしょ。
何となくね。
うん。
ちょっとかまど。
あれ見て。
何?何?春だしね。
なんかワクワクしたいのね。
姉ちゃん今晩フランスから帰ってくるって言ってたけどさちゃんと春休みリフレッシュできたのかなと思って。
そりゃしてるんじゃない?アメリ気分でクレームブリュレとかカンカンやってる…あっ!本場に負けないスペシャルなクレームブリュレを作りましょう。
ワクワクしそうでしょ?そうだね!春だしね新しいスタートを切るためにもってこいのスイーツかもしれないね。
そうでしょ?じゃあ味わいのキメテいきましょう。
よし!じゃあね材料は…忘れてならないのがバニラです。
バニラ?わっ!すごいいい香りだね。
すごいでしょ。
バニラだ。
ここでオキテ言って下さい。
バニラビーンズって何?その名のとおりです。
バニラの種の事。
じゃあこの中に入ってるやつの事?そうそう。
そのサヤの中に種が入ってるんだけどちょっとこれ見て。
「アメリ」のカフェーのイリナさんがおいしいクレームブリュレのポイントを教えてくれるわよ。
へえ〜。
「サヤごと」っていうのがいいんだね。
では早速バニラビーンズをサヤから出してもらいましょうかね。
よ〜し。
よいしょ。
切れ目を入れて…と。
背で…よいしょ。
わっ!これたくさん入ってるよ。
うぉ〜すごいすごい。
ほらこんなに。
すご〜い。
すごいたくさん入ってるね。
じゃあそれすごい香るんじゃないかしらね。
あっこれもいい香りだね。
温めます。
あっこの粒々だ。
ちっちゃいな〜。
すごいね。
広がった広がった。
いいなその香りを近くで嗅いでるなんて。
かまども近いでしょ。
フフフ…かまどね扉があるからね。
あっ扉がね。
閉まってるから。
閉まってるからね。
クレームブリュレってねプリンと違って卵黄しか使わないの。
濃厚なクリームにするためよ。
卵黄だけね。
OK。
よし!生地完成。
じゃあ冷蔵庫に入れてねしっかり冷やしましょう。
冷やすの?はい。
キメテの表面のパリパリがうまくいかないの。
そういう事か。
だからキンキンに冷やします。
キンキンに。
ガッツンガツンに冷やします。
ガッツンガツンに。
分かりました。
映画「アメリ」をきっかけに世界中でブームになったクレームブリュレ。
その歴史は古く17世紀に出版されたお菓子の本に「クレームブリュレ」の文字がレシピと共に残されています。
この伝統的なお菓子を今から30年ほど前に2人の天才料理人がよみがえらせたのです。
ヌーベルキュイジーヌの旗手…クレームブリュレを新しいデザートにアレンジ。
表面を砂糖でパリッと焦がす今のスタイルが確立したと言われています。
ボキューズが生みの親なら育ての親が…史上最短で三ツ星を獲得した鬼才。
ロブションはシンプルな素材に注目し最もおいしく食べられるバランスを追求しました。
そのロブションのカラメルはまるで水に張った薄い氷のよう。
クレームブリュレを芸術品のようなスイーツに仕立て上げたのです。
当時ロブションの下で修業をしていた…ロブション直伝のクレームブリュレを今も受け継いでいます。
すごい驚きがあると思うんですね。
味のハーモニーというか1cmぐらいのカスタードのクリームにキャラメリゼのその薄さ氷のように薄くて焦げたその香りと…。
スプーンですくって食べた時に一瞬のうちに口に入ってくる。
こんなデザートがあるんだと。
すごいなっていうイメージありましたね。
伝統的なお菓子クレームブリュレは一流シェフたちの手で洗練されたデザートとして生まれ変わり80年代のパリにさっそうと登場したのです。
アメリがパリパリのカラメルを割って楽しんだのも一流レストランではなくカジュアルなカフェーでした。
今やクレームブリュレは大人から子供まで誰もが気軽に楽しめるカフェーの定番スイーツに。
そして2001年映画の大ヒットをきっかけにクレームブリュレは世界中にその人気が広がりました。
日本でクレームブリュレといえばよく見かけるのは…実はこの形フランス菓子の第一人者島田進さんが考えたものなんです。
三ツ星レストランに近い味のものを召し上がって頂きたいのとリッチ感のあるお菓子として簡単にテイクアウトできる事が最終的な目的ですね。
島田さんはフランスでの修業時代にクレームブリュレにほれ込み日本の家庭でも食べられるスイーツに改良したのです。
「カラメルの香ばしさはクレームブリュレの味を左右する」と言う島田さん。
持ち帰ってからもキャラメルのパリパリ感を味わってほしい。
注文を受けてから満遍なく丁寧に焼きます。
世界中で人気となったクレームブリュレ。
日本ではテイクアウトしてどこでも楽しめるスイーツに進化していました。
へえ〜!ココット型に入ったクレームブリュレってさ日本ならではのものなんだね。
知らなかったな。
島田さんがアレンジしてくれたおかげでね家庭でもパリパリが楽しめるようになったんだもんね。
ありがたいね。
次はクレームブリュレの仕上げです。
島田さんも言ってましたね。
焼きがキメテだよって。
え〜そこでねかまどよりあなた様へのメッセージですよ。
おいしい焼きにするにはね「カソナード」っていうフランスのブラウンシュガーがいいです。
できるだけ均等に薄くふりかけるのがいいんです。
分かった。
こんな…こんな感じ?マル。
マルマルマル。
よし。
で焼くんだけどもねプロはバーナーを使うのね。
でもご家庭用にオーブントースターでいきます。
見ててずっと。
これ見てなきゃいけないの?満遍なく焼かなきゃいけないから。
分かった分かった。
じゃあフランス人のように見てよ。
フランス人!?オーブンの中を。
ハハッフフフ…ほんとにもうしょうがないね。
ハハハハハ!かまどがむちゃ振りを。
まだかな〜?はいはい回して回して。
あちぃ〜。
やけどしないように気を付けてね。
かまど!いい感じ。
はいはいじゃあ開けて開けて。
よしよしよし…。
よ〜し…あっついねえ。
OK!OK!そのあと数分冷蔵庫で冷やせば出来上がり!えっ!これ出来たて食べれるんじゃないの?駄目駄目。
そうするとねパリッとなりますから。
そういう事ね。
ちょっと一息ティーブレーク。
クレームブリュレの楽しみ方を大調査!アメリもび〜っくり。
クレームブリュレにはいろんな食べ方割り方があるんですよ。
まず「アメリ」のカフェーではみんなどんなふうに食べてるかしら?へえ〜。
真ん中が最後。
なるほど。
先に真ん中からいくのね。
そのあと周りを崩しながら…一緒に食べるんだ。
更にもう一軒パリのど真ん中にあるちょっとセレブなカフェーではどうかしら?まずはこの方。
あらららカラメルを剥がして…。
しかも後からクリームだけ?あ〜そうきましたか。
こちらのマダムはどんなふうにお召し上がりになるのかしら?あらら…マダム上から何をかけておられるの?さっすが〜!大人の女性。
今度まねしてみようっと。
パリの人々はクレームブリュレを思い思いに楽しんでいます。
あなたはどう食べる?ねえ。
俺も早く割って食べたい。
はいはい。
そろそろ冷蔵庫から出してもいい頃ですよ。
よし!どうぞどうぞ。
お〜!いい感じじゃない?いいね〜。
焼き色が香ばしいクレームブリュレ。
アメリ気分で…ではいただきます。
ちょっとちょっと…。
えっ何?アメリに似てる。
ちょっとやって。
いただきます。
似てるわ。
いくよ。
どうぞ。
(カラメルを割る音)おっ聞こえる?聞こえる。
お〜これすごいパリパリ!そこから割りましたか。
いただきま〜す。
(カラメルをかむ音)おっその音もすてきよ。
う〜ん。
すごい聞こえる。
外がパリパリでさ中が濃厚ですごいクリーミーだね。
トロットロ?ぜいたく。
う〜ん!はい基本のブリュレは完璧です。
じゃあ次はねグレーテルを驚かせるためにサプライズブリュレっていうのを作りましょう。
じゃあさ基本の生地に色をつけるっていうのはどう?緑とか。
緑!大好きです緑。
じゃあ緑色ならね私からお薦め。
ピスタチオいいですよピスタチオ。
今ね便利なピスタチオペーストっていうのが売ってるの。
え〜!それでやってみましょうか。
じゃあねボウルにピスタチオのペーストを入れてみましょうかね。
はいこれですね。
そこに基本の生地あるでしょ。
それを入れて溶かしていきましょう。
入れま〜す。
おお〜緑になった。
きれいね〜。
なんか魔法みたい。
いいね〜。
きれいきれい。
さすがかまど様。
メルシーボクー。
じゃあじゃあ緑に合う…。
「ありがとう」?フランボワーズ下に忍ばせてみたらどう?ああ!更にサプライズね。
いいね。
いいでしょ。
フランボワーズはねジャムとからめた方が濃厚なクリームと合うし上にも浮いてこなくなるからグッドなのよ。
薄いとあれだもんねサプライズにならないもんね。
そうなのよ。
こんなの絶対珍しいもんね。
これどんなになるんだろう。
この「グレーテルのかまど」から初のブリュレが。
さすがね…。
メルシーボクー。
まだ「さすが」しか言ってないよ。
フフフフ…。
さあいよいよ焼くわよ。
今度バーナーに挑戦してみない?かっこいいね!すごい危ないからねちゃんと取扱説明書を読みまして十分気を付けてやりましょう。
満遍なくね!はい。
おお〜!すごいすごいすごい。
ゆっくりゆっくり動かしてもう少し。
もう少し?うん。
この焼きの色でね香ばしいビターな味が決まります。
おお〜すごいすごいすごい。
いいです。
もういい!OK!ウハハハハ…。
姉ちゃんワクワクしてくれるかな?してくれると思うよ。
(玄関のチャイム)おっ!姉ちゃんフランスから帰ってきた。
来たね来たね。
姉ちゃん!帰ってきてもワクワクさせちゃうよ〜。
びっくり箱のようなクレームブリュレ。
パリパリの表面を割ると…。
ピスタチオの緑とフランボワーズの赤が斬新!きっとアメリもびっくりよ。
クレームブリュレを割る事で自分の殻を打ち破りたいと思っていたアメリ。
やがて自分の幸せをつかむ現実と向き合う時が訪れます。
ある青年に出会いたちまち恋に落ちてしまったアメリ。
しかし自分の気持ちを打ち明ける事がなかなかできずもどかしい日々が続きます。
そんな不器用な恋に必要なのは自らの殻を打ち破る勇気。
アメリは自分の心と向き合い人生の一歩を踏み出します。
アメリのように誰もがその一口から幸せへのきっかけをつかもうとしているのかもしれません。
「アメリのクレームブリュレ」。
それは食べる人がみんな幸せの扉をノックできるすてきなスイーツでした。
今日の「グレーテルのかまど」いかがでしたか?「アメリのクレームブリュレ」。
これから新しいスタートを切ろうとしている人。
これから新しく何かを始めようとしている人。
そんな人の背中を押せるそんなスイーツでした。
う〜っ。
姉ちゃんもささすがに疲れてこれ食べたあとすぐ寝ちゃったけどさうれしそうだったね。
ねえ。
よし…いただきます。
ちょっとアメリ風にもっともっとにっこり笑って。
いただきます。
上目遣いに。
フフフ…。
(カラメルを割る音)聞いた?この音。
あっ…。
これいいね。
ほんと癖になるね。
あ〜表面からいきますか。
いただきます。
よいしょ。
おお〜!おお〜!すご〜い。
これサプライズ感あるね。
分かっててもギョッとするこれ。
すごいよこれ!この…。
(カラメルをかむ音)わ〜すごい音がしてる。
う〜ん!このさ…フランボワーズ入れたじゃん。
合うねこの甘さと。
さすがかまど様!メルシー。
ボクー。
覚えたね。
覚えました。
2014/09/19(金) 21:30〜21:55
NHKEテレ1大阪
グレーテルのかまど・選「アメリのクレーム・ブリュレ」[字][デ]

もう一度見たい!アンコールシリーズ。仏映画「アメリ」に登場するスイーツといえばクレーム・ブリュレ!舞台となったパリのカフェやあのパリパリを割る楽しみを再び!

詳細情報
番組内容
大ヒット映画「アメリ」に登場し、一躍人気となったクレーム・ブリュレ。フランス語で“焦げたクリーム”という意味で、濃厚なクリームの表面を焦がしたカラメルが覆うスイーツ。一人遊びが好きな主人公アメリの至福の時が、パリパリの表面をスプーンで割る瞬間。それが意味することとは?映画の舞台モンマルトルのカフェも取材。アメリだけでなく、日本の女子たちを軽やかな気持ちにさせてくれるクレーム・ブリュレの魅力に迫る。
出演者
【出演】瀬戸康史,【語り】キムラ緑子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
バラエティ – 料理バラエティ
情報/ワイドショー – グルメ・料理

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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