厳しい暑さがようやく和らぎ、秋の気配を感じるようになった今月中旬。
仏壇には優しく微笑みかける新婚夫婦の遺影が飾られていた。
先月20日に発生した広島の土砂災害で亡くなった湯浅康弘さんとみなみさん夫妻。
この日、みなみさんが以前勤めていた会社の同僚が焼香に訪れていた。
みなみさんの母、若松直美さんは土砂の中から見つかった遺品の数々を丁寧に水で洗い、干していた。
妊娠7カ月だった、みなみさんの手帳。
初めての母親学級に行ったその晩、土砂災害に巻き込まれた。
広島で発生した大規模土砂災害から明日で1カ月。
幹線道路付近では、土砂が取り除かれかつての平穏な日常を取り戻したかのように見える。
しかし…土砂災害の発生から1カ月近くがたってもこのように、土砂を運ぶトラックなどがひっきりなしに行き来をしています。
高台では土砂や瓦礫の撤去が休むことなく続けられている。
この状況の中、ただ1人行方がわからなかった67歳の女性の遺体が昨日発見され、DNA鑑定の結果、大屋弘子さんと判明した。
今回の災害による死者は74人になった。
お彼岸が近いにもかかわらず、墓参りもできる状況にはない。
山側の墓地にあった墓石のほとんどが土砂に流されてしまった。
生活再建が優先されているため、墓地の復旧は後手に回ってしまっているのが現状。
市内に開設された7カ所の避難所には今も44世帯81人が避難生活を余儀なくされている。
おはようございます。
公営住宅に入居することができた定本さん夫妻。
生活に必要な品々の多くは支援を表明する企業などから無償で提供されたもの。
それでも精神的な落ち着きを取り戻すまでには至っていなかった。
今、直撃されているこのお宅が、定本さんのお宅ですね。
被害が最も大きかった安佐南区八木に建つ定本さんの自宅。
現在は自宅にのしかかっていた隣の住宅が撤去されていた。
定本さんは、毎日ここに通い、家の中から少しずつ家財を運び出している。
家全体が大きく傾いてしまっているため、住むことはできず、市によって解体されることが決まっている。
新婚夫婦の遺影の間に置かれた小さな骨箱。
湯浅みなみさんのお腹の中で、すくすくと育ち、11月に誕生するはずだった赤ちゃんの遺骨。
夫の康弘さんの両親と話し、3人の遺骨を分け合うことにした。
パソコンの画面には幸せそうな2人の画像が次々と映し出されていた。
去年入籍し、式を挙げていなかった2人は記念にと今年6月、ウエディングドレスや和装姿を撮影した。
666枚の画像は、災害を知った写真館が提供してくれたもの。
今年7月、東京から広島へ引っ越しまさにこれから家族3人の生活をスタートさせようとした矢先。
土砂は、湯浅さん夫妻を含む4世帯8人が暮らしていたアパートをのみ込んだ。
みなみさんが身につけていた結婚指輪。
二度とこのような災害が起きないためにどうすればいいのか、そう問いかけているのかもしれない。
広島の土砂災害発生から明日で1カ月になります。
避難勧告が災害発生後に出されたり、住民に危険を知らせる伝達手段が不十分だったなど問題点が浮上しています。
二度とこのような災害が起きないためにはどうすればいいのか、課題は残されたままです。
こうした中で政府・与党では不備が指摘されていた土砂災害防止法の改正に向けた動きも出てきました。
土砂災害防止法は15年前の広島の豪雨災害を受けて制定されたが警戒区域等の指定に関して不十分な点があると指摘されていた。
今日、自民党のプロジェクトチームがまとめた法改正に向けた提言案では警戒区域等の指定に向けて都道府県が行う基礎調査について5年以内に終わらせるよう国が責任を持って管理し、移転勧告を出す基準づくりについても国が指導することなどが柱となっている。
政府・与党はこの提言案を受け、夏の終わりから秋の初めに報告されるはずだった北朝鮮による拉致再調査の第1回結果が先送りされました。
政府は先ほどから家族らへの説明を行っていますが、反発は必至です。
今日午後の安倍総理の講演。
昨日、北朝鮮は夏の終わりから秋の初めにするとしていた拉致被害者らに関する調査の報告について、現時点で初期の段階を越えた説明をできないと日本側に連絡してきた。
今年5月の日朝合意に基づいて北朝鮮は拉致被害者に限らず、日本人妻など、すべての日本人について調査を行う特別調査委員会を設置。
政府は日本が独自に行っていた制裁を一部解除した。
そして、今月10日には北朝鮮のソン・イルホ大使が日本側に伝達できる調査結果は十分にあると話した上で…こうした中での今回の北朝鮮の対応。
専門家は…今日、拉致被害者家族らは政府から日朝交渉の現状について説明を受けるため内閣府を訪れたが…この問題について、日本政府の拉致問題担当者はこのように言っているんです。
このサラミ戦術って何ですか?まさに、ここにあるサラミなんですよね。
このサラミを薄切りにするように小出しにカードを切って、その都度、利益を得るという外交手法のことなんです。
それをサラミ戦術と言うんですね。
つまり日本側の焦りを見透かした北朝鮮は、拉致被害者の調査を後回しにする一方で、次なる制裁の解除を求めてきているということなんです。
今回の報告先延ばしというのはそのサラミ戦術を封じようとした日本側の心理的な駆け引きの結果なんだと思います。
続いては、こちらの映像。
中東の過激派組織イスラム国がイギリス人の人質を使った新たなビデオを公開しました。
しかし、今回はこれまでのトーンと違っていました。
その狙いは何でしょうか。
耳をかしてくださいとのタイトルのビデオに登場したイギリス人のジョン・キャントリー記者。
先月、イスラム国に殺害される模様が映されたアメリカ人の記者とともに、おととし11月、シリアで拘束された。
ただ今回のビデオ、今までのものとはトーンが違う。
こう述べた上でキャントリー記者は、イギリス政府に見捨てられた今、失うものは何もないと前置きして、本題に入る。
つまり、キャントリー記者は、今後、公開されるビデオでプレゼンター役を務めると見られる。
それらのビデオではイスラム国の体制や狙い、それを欧米のメディアがどうねじ曲げているかなど真実を明らかにすると予告している。
イスラム国は、なぜこんなPRビデオを出してきたのか。
実はイスラム国は穏健なイメージをPRしようとするビデオも公開してきている。
例えば、別のPRビデオではイスラム国のメンバーが金曜礼拝に行くよう熱心に呼びかける様子が映し出されている。
暴力ではなく、あくまでも言葉で人々をイスラム法に従わせているのだとアピールする狙いがあると見られる。
また、イスラム国に迫害されアメリカが空爆に踏み切るきっかけとなった少数派ヤズィード教徒たちが登場し、イスラム教の改宗さえすれば皆平等の権利が与えられるとPRしているビデオもある。
しかし、一方で…全く違う戦闘的なつくりのビデオも今週公開された。
オバマ大統領や、ホワイトハウスが映し出され、戦いは今始まったと挑発している。
こうした中、オーストラリアでは警察がイスラム国の支持者らがテロ計画を立てていたとして一斉に強制捜査を行った。
シリアにいるイスラム国のオーストラリア出身の幹部から一般市民を拉致して首を切断し、その模様を撮影するようにとの指示が出ていたとのこと。
15人が拘束され、既に9人が釈放されているが、アボット首相はこのテロ計画について単なる疑惑ではなく、確固たる意志があったと差し迫った危険があったとの認識を示している。
スコットランドの住民投票。
イギリスの分裂は回避されました。
スコットランドの独立の賛否を問う住民投票は得票率55%で、反対派が勝利したただ、賛成派の運動は大方の予想を上回る盛り上がりを見せ、投票率も85%に迫る歴史的な水準となった。
賛成派はキャメロン政権に対し、投票前の約束どおりご覧いただいているこちらの映像、非常に貴重なものなんですけれども、50年前の東京オリンピックのときに警視庁が撮影したものなんだそうです。
警備のやり方を将来生かそうということで撮ったそうなんです。
こうやって、じーっと見ていますとかなり歴史を感じる映像なんですよね。
6年後のオリンピックでも警備は最重要課題です。
当時のこの映像に何かヒントはあるのでしょうか。
今からちょうど50年前、1964年に行われた東京オリンピック。
世紀の祭典を陰で支えた警察官たちの奮闘の様子を記録した映像が今日、公開された。
警視庁の内部にしまい込まれていたこれらの映像資料は15年前に見つかったと言う。
映像は、東京で初めてオリンピック開催が決まった直後の1955年から始まり、大がかりな準備の動きが克明に記されている。
さらに、外国からたくさん訪れるVIPの警護に当たるSPの訓練。
そして、外国人からの問い合わせにスムーズに応じるために現場の警察官も必死に英語を勉強している様子がわかる。
電車の中で目を光らせる捜査員。
当時の東京では、スリなどの犯罪も大きな社会問題となっていた。
オリンピックが始まる前に東京の治安をよくしようと、警視庁は大規模な取り締まりに乗り出す。
そして1964年10月10日。
ついに15日間にわたるスポーツの祭典が始まった。
最大の見せ場は、各国の選手が都心を駆け抜けるマラソン。
このマラソンに、警視庁は1万2000人の警察官を出動させ沿道の警備に当たった。
当時、警視庁の人事課長で後に警視総監を務めた今泉正隆さん。
今回公開された映像に若き頃の姿が映っていた。
当時を懐かしそうに振り返る今泉さん。
マラソンの折り返し地点だった多摩地域で警備に携わっていた。
高度経済成長まっただ中の日本。
東京は、このオリンピック開催を機に劇的に変貌を遂げた。
あれから半世紀…東京に再びオリンピックがやってくる。
今回も大きな課題となるのは警備。
警視庁は既に、今年1月、総合対策本部を設置して準備を進めていて、2014/09/19(金) 17:50〜18:15
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