高橋さんは自分の意思を持つ勇気と相手のことを知る勇気ほかにもたくさんの勇気に気づいたよ。
(テーマソング)
(雄太)いそげ!ちこくだちこくだ!まずいぞまずいぞ!あの…あの〜…。
あの…ちょっといそいでるんですけど!・
(先生)たしろたろうくん。
ぬくいゆうたくん。
こら雄太くん!またちこくね。
早くせきについて。
(圭太)おまえまたちこくかよ。
だって近道しようとしたらさおばあさんが歩いててぬかせなくなってさまいったよ。
おまえが家出るのがおそいんだろ。
こらしゃべってない!はい先生すみません!ただいま〜。
(母)ねえ雄太これフナのつくだにおじいちゃんちにとどけてくれない?え〜?おじいちゃんフナのつくだに大すきなのよ。
うちじゃだれも食べないんだしさもってってくれたらこんばんトンカツにしてあげる。
はい。
(ドアチャイム)おじいちゃん!おじいちゃん!おじいちゃん!ねえ!
(祖父)こら〜っ!人のうちにかっ手に!うわっ!ぼくだよ!雄太だよおじいちゃん。
なんだ雄太か。
どろぼうかと思ったよ。
ほらフナのつくだに。
おじいちゃんすきだからもってきたんだよ。
そうか。
いやありがとう。
あっせんべいでも食べていくか?いらない。
食べてけ。
(みんな)いただきます。
どうおいしい?うん。
そうよかった。
おじいちゃんいやになっちゃうよ。
きょうなんてどろぼうとまちがえられてホウキもっておどかされたよ。
あんたがおどかしたんじゃないの?ちがうよ!「おじいちゃん」ってよんだもん。
耳も遠くなってんじゃないのかな。
(父)おじいちゃんもそろそろひとりぐらしやめてもらってうちに来てもらって同きょするか。
(母)そうよね。
心の声おとしよりといっしょ?いやだなあ。
どうしようどうしようまたちこくだ!おばあさんおばあさんどいてください!ちこくしそうなんです!早くして!あ〜早くしてよ!
(時々迷々)おまえは何をやっている?学校に行くんです!ちこくしそうなんです!そ〜んないそいだってしょうがないよ。
いそいでばかりが人生じゃないよ。
人間はゆ〜っくり年をとっていくんだ。
はあ?知りませんよそんなこと。
知らなくないよ。
おまえもろう人になるんだよいつの日か。
でおまえは何をやっている?何ものだ!小学生です。
小学校に行くんです。
小学生がおわったら中学生。
そして高校や大学などに行ったとして社会人。
さい後はやっぱりおまえもおじいちゃんになる。
はあ…。
どうだい?おじいちゃんになっていくかんじは。
そんなのわかんないよ。
まだ小学生だもん。
でもむかう先はやっぱりおじいちゃんだろ。
赤ちゃんになるわけじゃないしおまえはおじいちゃんになる。
おじいちゃんになるってことをもっとよ〜く考えてみろ。
考えたってしょうがないよ。
・
(先生)たしろたろうくん。
ぬくいゆうたくん。
・
(先生)まるやまりょうくん。
むとうゆうさく。
こら雄太くん!またちこくね。
早くすわりなさい。
おい!おまえまたちこくかよ。
えっ圭太!?えっおじいちゃんになっちゃったの!?こらおしゃべりしない!はい先生すみません!心の声いったいどうなっているんだろう…。
圭太もまみちゃんもいさおもみんなみんなおとしよりになってしまっている!じゃあきのう話した学芸会の出し物なんですがどんなのがいいかみんな考えてきました?国定忠治!「赤城の山もこよいかぎり。
かわいい子分のてめえたちともわかれわかれになる門出だあ」。
いやよそんなの。
「君の名は」とかがいいんじゃない?ねえねえ「夫婦善哉」なんていいんじゃない?あの…あれがいいんじゃないの?あれのあれ。
あれ…なんだっけ?もしかして「瞼の母」?そうそう!「瞼の母」!うんそれがいいんじゃない?ねえ。
じゃあ「瞼の母」でいいかな?じゃあ配役きめちゃおう。
主人公は…。
番場の忠太郎おれやりたいです!
(ほねが鳴る音)アイタタタ…こしがいたい!ダメだよおまえ。
チャンバラあるんだぞ。
もっとうごける人じゃなきゃダメだよ。
それじゃあさ雄太がいいんじゃない?こいつがいちばんわかわかしいんだよ。
えっおれ?じゃあ雄太くん番場の忠太郎でいいかな?え〜っ?
こうして学芸会のれんしゅうがはじまった。
ぼくたちの出し物は「瞼の母」。
主人公がはなればなれになった母親をさがしてくろうしながらたびをする話。
50年も前の時だいげきだ
「そりゃひどいよ!おっかさん」。
「そりゃひどいよ!おっかさん」。
ねえ!ねえ!え?「おさないときに生きわかれた母。
こうやって上下の瞼を合わせ…」。
ダメだよダメだよ。
もっとしっかりと気もちを入れてこうやるんだ。
「おさないときに生きわかれた母は…」。
さあさあ休けいにしよう!もうつかれちゃった。
おかしちょうだい!ごめん。
ありがとうね。
もうないの?雄太くんおみかんあげる。
ありがとう。
あら雄太くんここほつれてるよ。
ぬってあげるからぬぎな。
もう少しだからねまってて。
うんありがとう。
はい雄太くんできたよ。
ありがとう。
(せき)あっどうしたの?どうしたの?雄太くんかぜぎみ?うん。
なんかちょっと…。
そう。
主役なんだから体に気をつけなきゃね。
つうか何なの?これ。
かぜにはネギなの。
そうよネギ。
家に帰ってこのネギ食べてゆっくりねむりなさいな。
言われたとおりネギをまいてばんに食べたらつぎの朝には調子がよくなった
ア…ア〜。
おばあちゃんのちえってすごいもんだ
このみかんあまいな。
うんあまい!おじいちゃんさむかしけん道やってたんだよね?え?おじいちゃんけん道やってたんだよね?おおそうだよ。
ぼく学芸会で番場の忠太郎やるんだよ。
「瞼の母」か!そうそう。
でねチャンバラシーンがあるんだけどさちょっと教えてよ。
そうかそうか!え〜っとこのホウキがなかたなだと思ってなもって。
グイッとふりかぶって…えい!やあ!そうそうそう。
えい!やあ!
学芸会の日がやって来た
・「ソーランソーランソーランソーラン」・「この大空に翼を広げ」うまいなあ。
今どおれたちだよ。
がんばらなきゃ。
がんばらなくちゃな。
(柝の音)「あにぃ。
おれはおじのところへ行くからいいがあにぃは?」。
「おれか?どこへ行くものか!江戸へさ」。
「江戸…。
あにぃ。
おっかさんのいどころわかったのか?」。
「たしかじゃねえがうわさで聞いた。
半次心ぱいしてくれるな。
はじめて会う母親がいると思えば江戸へ行く。
おれの心はいさんでいるぜ!」。
「あにぃ!」。
え?
(わらい)ちょっとちょっと…まだ出番早いの!出番じゃないんだよ!え〜っ?「え〜っ?」じゃないよ!
(わらい)「うわ〜っ!」。
「うわ〜っ!」。
「赤城の山もこよい…」。
何やってんだよ。
生き返るな!生き返るなよ!「忠太郎兄さ〜ん!」。
「忠太郎や〜!」。
「だ〜れもいないみたい」。
(きゃく1)よっ忠太郎!
(きゃく2)忠太郎がんばれ!「おらいやだ。
だれが会ってやるものか。
おらこう上下の瞼を合わせじっと考えてりゃあ会わねえむかしのおっかさんのおもかげがうかんでくるんだ。
それでいいんだ」。
(はくしゅ)
さい後までハチャメチャなかんじだったけどおじいちゃんおばあちゃんといっしょの学芸会はすごく楽しかった。
ぼくはみんなからいろんなことを教わった
(先生)たしろたろうくん。
ぬくいゆうたくん。
学芸会のつぎの朝クラスは元にもどっていた
上下の瞼を合わせじっと考えてりゃおじいちゃんおばあちゃんのことが…。
おいじゃまだ!どいてくれ!通れない!あっすみません。
それにもつもちましょうか?おや本とうかい?ありがたいねえ。
だいじょうぶか?おもいか?だいじょうぶです。
だいこんすきか?だいこんすきです。
何にするのがすきだ?おでんです。
(テーマ音楽)2014/09/19(金) 09:35〜09:50
NHKEテレ1大阪
時々迷々「おとしよりクラス」[解][字]
ある日、タケルが学校に行くと、クラス全員が見知らぬお年寄りになっていた。何をやるにも手のかかるお年寄りたちだが、逆に、ためになることもいろいろ教えてくれる。
詳細情報
番組内容
誰の心の中にも潜む“迷う気持ち”をドラマ形式で描く、小学校中学年向け道徳ドラマ。お年寄りのことを快く思っていなかった雄太だが、ある日クラスの全員がお年寄りになってしまう。驚く雄太そっちのけで、みんなは学芸会の演目を決めるのに大騒ぎ! 結局、雄太は「瞼(まぶた)の母」の主役に選ばれてしまう。生活を支えている人々や高齢者に、尊敬と感謝の気持ちをもって接することの大切さを描く。【出演】片桐はいり ほか
出演者
【出演】片桐はいり
ジャンル :
趣味/教育 – 幼児・小学生
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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