連続テレビ小説 花子とアン(149)「どんな朝でも美しい」 2014.09.19

(吉平)ああ〜。
(ふじ)あっ!あんたお酒は駄目だってお医者様に止められてるじゃん!
(花子)ほうだよおとう!硬いこん言うじゃねえ。
せっかく吉太郎が帰ってきたっていうに。
(かよ)ほんなこん言ってまた倒れちまったらどうするでえ?
(もも)ほうだよ。
ほれにしてもこうやってみんなそろってうちぃ集まるの何十年ぶりずら?
(吉太郎)ここは昔のまんまだな。
・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」・
(リン)ふじちゃ〜ん!大変大変!てっ!もしかして吉太郎け?どうもおばさんご無沙汰してます。
はあ〜無事だっただけ。
長え事会わんうちにえろう老けたじゃんね。
(笑い声)ほれでリンさん何が大変でえ?ほうだほうだ!ふじちゃんと私が大好きな岡晴夫が今日甲府の集会場来て歌うだとう!てっ…。
岡晴夫!ほら!入場券も手に入れただよ。
一緒に行かざあ!ほうだけんどうちは久しぶりの家族水入らずさあ。
悪いけんどこれはほかの人と行ってくりょう。
ほうけ…。
本当にいいだけ?
(ふじ)ああいいさよう。
本当にいいだけ?
(ふじ)いいさよう。
ほうけ。
ふんじゃあほうさしてもろおう。
じゃあ!・「あかいランタン」ずっとここで百姓やってりゃよかったのかな…。
おとうに精いっぱい逆らってこのうち捨てて憲兵になったけど…。
回想兵役が終わってもそのまま軍隊に残れるように頑張ろうと思ってるです。
(周造)てっ。
職業軍人を目指すつもりでごいす!
(拍手)
(徳丸)吉太郎君!よく言った!おらはおとうみてえにフラフラ生きたりしねえ。
自分は正しいって信じてやってきた。
だけど…全てが間違ってたような気がして…。
吉太郎…おまん死のうとしてるだけ。
憲兵なんかならなきゃよかった…。
俺のしてきた事は全部無駄だった。
ほりゃあ違う。
慰めはいらんです。
国が負けたのに憲兵なんかしてたやつは生きてる資格もないって世間はみんな思ってます。
おとうもそう思ってるんでしょう?
(ため息)ふざけるじゃねえ。
俺はおまんにうちの仕事をさして上の学校にも行かしてやれなんだこんず〜っと悔やんできた。
ふんだけんどおまんは自分の人生を一っから自分の力で切り開えたじゃん。
違うだけ?必死で生きてさえいりゃあ人生に無駄なこんなんてこれっぽっちもねえだ。
おまんの選んだ道は間違うちゃいん。
吉太郎…。
世間が何と言おうとおまんは俺の誇りじゃん。
これまでもこれっからも。
うん。
よ〜く帰ってきてくれたな。
(泣き声)兄やん?おとう。
おかあ。
おらをこのうちに置いてくりょう。
てっ!おとう…ブドウ酒の造り方を教えてくれちゃあ!よ〜し。
分かった。
ありがとうごいす…。
ありがとうごいす!吉太郎…。
本当に…本当にいいだけ?おかあ。
野良仕事は久しぶりだから足手まといかもしれんけんど一生懸命やります。
ほうけ。
吉太郎。
(朝市)はな。
東京に戻るだけ?ああ朝市。
うん。
私だけ一足先に帰るこんにしたの。
ほうか。
おじさん…吉太郎さんがブドウ酒造り手伝ってくれるのよっぽどうれしいみてえじゃん。
えらく張り切って畑行った。
ほうなのよ。
おとう大丈夫かな…。
おじさんはながまたラジオ出るのもう〜んと楽しみにしてたじゃん。
はな…どうしたでえ?私…ラジオに出てしゃべっていいのかどうかまだ迷ってるさ…。
どうして?蓮様の息子さんは私のラジオを聞いてくれていたの。
その息子さん…終戦の直前に戦死なさったの。
ほうだっただけ…。
私のラジオを聞いて戦地へ行った子どもはほかにも大勢いるわ。
毎日のように「兵隊さんがこんなすばらしい活躍をした。
兵隊さんは立派だ」ってラジオで子どもたちに言ってただもの…。
ほれなら…おらだって同じじゃん。
お国のために命をささげる事は立派な事だって毎日毎日生徒たちに教えてきた。
教え子も大勢戦死した。
申し訳なくて…後悔してもしきれねえ。
朝市…。
ふんだけんど償っていくしかねえ。
自分にできる事を一生懸命やって償っていくしかないんじゃねえか。
はな。
はなが本当に話したかった話って何でえ?えっ?戦争中にできなんだ話はいっぺえあるはずだ。
ほれを話せばいいじゃん。
はなの「ごきげんよう」を楽しみぃしてる子どもは大勢いると思う。
はな。
おらもほう思う。
兄やん…。
おとうも言ってたさ。
人生に無駄なこんは一個もねえって。
早く行かんと汽車に乗り遅れちもう。
あ…うん。
駅まで送ってく。
大丈夫。
朝市ありがとう。
兄やんありがとう。
おかげで勇気が出たわ。
ほれじゃおらもはなのラジオ楽しみぃしてるから。
曲がり角の先の未来に向かってそれぞれが歩きだしました。
ごきげんよう。
ごきげんよう。
さようなら。
生字幕放送でお伝えします2014/09/19(金) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(149)「どんな朝でも美しい」[解][字][デ]

花子(吉高由里子)たちに続いて吉太郎(賀来賢人)も甲府を訪れ、久しぶりに家族全員がそろう。しかしどこか浮かない様子の吉太郎を、吉平(伊原剛志)は気にかける…

詳細情報
番組内容
突然甲府に帰って来た吉太郎(賀来賢人)も交え、吉平(伊原剛志)、ふじ(室井滋)、花子(吉高由里子)、かよ(黒木華)、もも(土屋太鳳)と久しぶりに家族全員そろっての夕食となる。しかし、どこか浮かない様子の吉太郎を吉平もふじも心配する。みんなが寝静まった後、吉平はこっそり寝床を抜け出し、ひとりいろりのそばに座る吉太郎に声をかける。みな生き延びてくれてよかったと話す父に、吉太郎は少しずつ胸の内を語り出す
出演者
【出演】吉高由里子,賀来賢人,伊原剛志,室井滋,黒木華,窪田正孝,土屋太鳳,松本明子,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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