(テーマ音楽)そびえ立つ断崖には巨大な謎の騎士像が彫り込まれていました。
ブルガリア北東部のマダラ高原。
そこに高さ100mに及ぶ岩山がそそり立っています。
岩壁の高さ23mの所に巨大なレリーフが彫り込まれています。
縦2.5m横3m…8世紀ごろに彫られたと推測され長年の風雨でその顔は判別しにくくなっています。
騎士の後ろには猟犬が従い足元には騎士がやりで突いたライオンが横たわっています。
この騎士像は多くの謎に包まれています。
何のためにわざわざ断崖絶壁に彫られたのか。
そして騎士は一体誰なのか。
騎士像の調査研究を続けてきた…トドロフ教授が注目したのは騎士像の周囲に断片的に残っている古代ギリシャ文字です。
そこに8世紀のブルガリアの王テルヴェルを示す記述が残されています。
第一次ブルガリア帝国の伝説の王テルヴェルは内紛で窮地に陥っていた隣国ビザンツ帝国皇帝から助けを求められます。
テルヴェルは軍を率いて乗り込みその敵を追い払う事に成功します。
そして見返りにビザンツ帝国皇帝からバルカン山脈南部の支配権を獲得。
ブルガリアの領土は一気に拡大したのです。
マダラの騎士像が彫られた岩山の下には古代神殿が建てられていました。
その跡からはマダラの騎士と同じレリーフが数多く発掘されています。
強大な敵であるライオンを倒す騎士の姿は勝利と栄光の象徴として古来よりあがめたたえられてきたのです。
マダラ高原を一望する岩山に彫り込まれた巨大な騎士像。
これはテルヴェルの功績を広く人々に知らしめるためのものと考えられています。
現在のブルガリア共和国の勲位一等の勲章です。
マダラの騎士像が描かれています。
マダラの騎士像はブルガリアの子どもたちの修学旅行先の定番になっています。
マダラの騎士は時を超えて勝利と栄光への希望を伝えているのです。
2014/09/19(金) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「マダラの騎士像〜ブルガリア〜」[字]
勝利と栄光のシンボル ▽文化遺産 ▽8世紀ごろに彫られたとされる騎士像は、ブルガリアの領土拡大を果たした王テルヴェルをたたえるために作られたと考えられている。
詳細情報
番組内容
8世紀ごろに彫られたと推測される騎士像は、ブルガリアの領土拡大に多大な功績を残した王テルヴェルをたたえるために作られたと考えられている。ブルガリアの勲章のモチーフになり、修学旅行先の定番でもあるマダラの騎士像は、今も国の誇りを表す存在として国民から親しまれている。
出演者
【語り】松平定知
音楽
【音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:30778(0x783A)