(紗和)
この人は奥さんのいる人
私は夫のいる身
分かっています。
これ以上親しくなってはいけません
絶対に
(紗和)キャッ。
(北野)えっ?
(紗和)電流走った。
なんて嘘。
フフフ。
ホント。
(利佳子)今何時?
(加藤)もうすぐ5時。
帰るわ。
(加藤)随分だな。
子供たちが帰ってくるから5時には出たいの。
手慣れてるね。
冷める?いや。
そっちは口ほどでもなかったわね。
芸術家ってどんなのかと思ったけど案外普通で驚いたわ。
褒めてるつもりだけど。
ハッ…。
ねえ。
時々会わない?平日の午後3時から5時までの2時間なら自由が利くわ。
不満?主婦が出せる現金はこれが限界よ。
余裕があるように見えるかもしれないけどうちは夫がお金を握ってるから。
他の男にもこんなことしてんの?お金を払うのはあなたが初めてよ。
ねえ。
支援させて。
お金で割り切った関係の方がいいでしょ?フッ。
これっぽっちの金でパトロン気取りかよ。
「割り切った関係」?そんな手あかの付いた言葉吐いて恥ずかしくないのか?抱いたくせに説教しないでほしいわね。
ああ。
抱いたよ。
薄っぺらな情事をした。
あんたの望みどおりに。
一度出したものは結構よ。
こんな金もらうなら餓死した方がましだよ。
ほら。
何してる?5時回ってるぞ。
お子さんがお稽古から帰ってくるお時間ですよ。
奥さん。
(北野)この虫知ってます?カマキリ?
(北野)オオカマキリっていいます。
鎌状の前脚の付け根が黄色いのが特徴なんです。
ああ。
よく見るとカワイイ。
(北野)でしょ?あっ。
眼鏡みたい。
フフフ。
(北野)ハハッ。
でもカマキリの雌は交尾中に雄を食べてしまうことがあるんですよ。
いきなり交尾の話ですか?
(北野)雌は動くもの全てを餌だと認識するんで雄は見つからないように様子をうかがって背後から一気に飛び掛かるんです。
でも雄がもたもたしていたり油断してると雌は頭をひねってがぶっと雄の頭に食らいつきます。
怖いんですけど。
(北野)壮絶な生殖活動です。
雄は頭を失いながらももう胴体だけで最後まで交尾を行ってそして息絶えます。
雌は死んだ雄なんか…。
あのう。
もういいです。
(北野)僕はこんな話しかできません。
(北野)面白い男ではありません。
私笑いたくて来たわけじゃありません。
あっ。
北野先生。
トンボトンボ。
(北野)あれシオカラトンボですよ。
へえー。
(北野)何か「先生」って言われると昆虫採集教室みたいですね。
いいじゃないですか。
昆虫採集教室。
面白そう。
(北野)真に受けますよ。
今度助手にしてください。
(北野)僕厳しいですよ。
木の上とか平気で登らせますから。
半ズボンで頑張ります。
(北野)ハハハ。
フフフ。
私そろそろ帰らなきゃ。
(北野)旦那さんお帰り早いんですか?あんまり聞かないでください。
主人のこと。
(北野)すいません。
つい。
でもやっぱり聞きたいな私も。
奥さんのこと。
何て名前ですか?どんなタイプですか?奇麗系?それともカワイイ系?
(北野)僕もう聞きません。
二度と。
私も。
昆虫採集。
今度の木曜日どうですか?あの橋の向こうに景色のいい高台があって奇麗なタマムシの食樹になるエノキがあるんです。
ホントに連れてってくれるんですか?僕終業式だけだし午後の早い時間には体空きます。
パートが終わったらすぐに連絡します。
ああ。
じゃあ。
(北野)じゃあ。
(まなみ)いらつく。
キスぐらいしろよな。
(啓太)決定的瞬間はまたあるよ。
(まなみ)えっ?
(啓太)あいつら絶対後戻りできねえから。
白状します。
罪悪感はありませんでした
話をしただけ。
手をつないだだけ
まだ不倫じゃない
夫の顔なんて浮かんできませんでした
(俊介)あー。
おはよう。
(俊介)おはよう。
(俊介)あれ?今日は朝からごちそうだねママ。
そうかな?パート先で北海道フェアやってたから。
(俊介)ふーん。
ジャガイモか。
いいね。
(俊介)いただきます。
何?いや。
いつも弁当悪いな。
ああ。
いいよ。
外食じゃ栄養偏るでしょ?あっ。
ねえ見て。
今日はね牛100%ハンバーグ。
体力ばっちり。
(むせる声)ちょっと。
大丈夫?だ…大丈夫。
ありがと。
ママ。
パパも年なんじゃない?人間ドック行ったら?アラフォーだもんな。
もう夫が「ママ」と呼ぶのにいらっとしませんでした
「外で恋をしたら夫に優しくできる」
利佳子さんが言ったことは本当でした
(陽菜)大丈夫?お母さん。
ありがとう。
(真菜)寝てなよ。
ごめんね。
ただの風邪だと思う。
大丈夫よ。
・
(滝川)おはよう。
うん?どうした?具合でも悪いのか?珍しいな。
コーヒーだけでいいよ。
(陽菜)「コーヒーだけでいいよ」じゃないでしょう。
(真菜)お母さんは召し使いじゃないんだよ。
(滝川)えっ?
(真菜)前から思ってたけどお父さんお母さんに横暴過ぎるよ。
(滝川)そっかな?お父さんこれでもちゃんと働いて…。
(真菜)働いてれば偉いんだ?私結婚するならお父さんと正反対の人にする。
(陽菜)ねっ?
(滝川)ちょっと何か今日旗色悪いな。
ああ。
もう寝てなよ。
コーヒーくらい自分で入れます。
ハハッ。
えー。
ありがとう。
(加藤)《ああ。
抱いたよ》《薄っぺらな情事をした。
あんたの望むとおりに》
(滝川)今日くらい今日くらい。
ああー。
(シャッター音)
(乃里子)主婦も侮れないわよね。
(北野)でも珍しいね。
ノリが知り合ったばっかの人の家に行くなんて。
(乃里子)言ったでしょ?そろそろ主婦デビューしなきゃって。
准教授にはなれたけどふとね私の人生何か足りないなって思ったの。
「何なんだろう?」って突き詰めて考えてみたら子供なんだよね。
(乃里子)来年35だしお父さんたちも期待してるしそろそろ真面目に計画すべきでしょ?
(乃里子)子供産むんだったら近所の奥さんたちとネットワークを持っといた方がいいもんね。
(北野)よく考えてんだな。
(乃里子)人生設計はしっかりしなきゃね。
んっ。
(乃里子)やだ。
喉渇いたの。
(乃里子)うん。
(乃里子)裕一郎。
遅れちゃうよ。
やらしい。
こんなのやってんの?
(智也)ちょっと見てよ。
この書き込み。
(智也)たぶん利佳子だよ。
えっ?「慰めてくれる人募集中。
振られたばかりなので何もかも忘れさせてくれる人がいいな」「昼顔」って。
何で利佳子さんって分かるの?
(智也)俺らここで知り合ったから。
昼顔ってハンドルネームよくあるんだけどこれ利佳子だよ。
(智也)何かやけっぱちで男探してる感じしない?ヤバそうなやつもレスつけてるんだよな。
この誘いに乗るとは限らないでしょう。
(智也)自分がやっといて言うのも何だけどネットって何があってもおかしくないから。
そんなことで来てくれたの?智也君すごく心配してましたよ。
放っておいてほしいわね。
もう別れたんだから。
どうぞ。
今日はあんまりお構いできないけど。
本当なんですか?昼顔が利佳子さんって。
だったら?やめた方がいいです。
出会い系なんて危ないですよ。
変な事件に巻き込まれたらどうするんですか?紗和ちゃんには迷惑掛けないわ。
利佳子さん。
好きな人いるんですよね?読まなかった?振られたの私。
やり逃げされました。
「やり逃げ」って。
どうしたんですか?利佳子さんらしくないです。
ハァ…。
ホントね。
私らしくない。
どうしてこんなに落ちちゃってんのかしら?相手誰か聞いてもいいですか?くだらない男よ。
貧乏でへそ曲がりでケチでうさんくさい。
何でそんな人?何で?正直だからかしら。
正直?男って嘘ばっかりでしょう?思ってもないのにカワイイだの奇麗だの言ったり離婚する気もないのに別れるって言ったり。
あした別の女と約束してるくせに「君だけだ」って言ったり。
全てがその場しのぎ。
でもそいつははっきり言ったのよ。
私に向かって薄っぺらな女だって。
あんなやつは初めて。
だからってネットで次の人探すなんてやけくそじゃないですか。
また誰かと出会うこともありますよ。
紗和ちゃんが北野先生に出会ったみたいに?えっ。
うまくいってるんだ?奇麗になったわね。
別にそういうんじゃ。
どういうのなの?あのう。
私たちあのう…。
深い関係になる気はありませんから。
「私たち」?純愛でもしてるつもり?フッ。
笑わせないで。
ネットで出会おうと普通に出会おうと不倫は不倫よ。
どっちが偉いってもんじゃないわ。
偉いなんて言ってないけど。
誰でもいいみたいに出会うのと自然に好きな人ができるのは違うと思います。
自然に好きになったと思ってるの?あなたは誰でもよかったのよ。
無意識かもしれないけど。
誰でもいいから相手が欲しかった。
そういうタイミングだったの。
そこへたまたま北野先生が現れただけ。
人が人を好きになるのはどんなに奇麗事言っても同じからくりよ。
同じじゃありません。
もっと言うなら男の恋は全て肉欲よ。
それこそやり逃げした男と思われたくないから維持するだけ。
あの真面目そうな北野先生だっておんなじよ。
そして女の恋は全てが執着。
他の女に渡したくないからすがりつくだけ。
純愛に酔ってるあなたもおんなじよ。
やめてください。
30過ぎた大人の女なら男と女が何を求めて会うか分かるでしょう?幼稚なこと言ってごまかしてないで覚悟をしてから会った方がいいって言ってあげてるんじゃない。
利佳子さんがそう思うのは勝手だけど人のことまで決め付けないでください。
私は心で誰かを好きになることってあると思います。
肉体関係にならなくたって一緒にいたいって思うことあると思います。
笑うなら笑ってください。
笑わないわ。
私だって体だけが目的なら出会いなんて求めない。
紗和ちゃん。
強くなったわね。
恋って女を奇麗にするけど不倫は女を強くする。
何だか私も元気出てきちゃった。
とにかく私は言いましたから。
危ないことはやめた方がいいです。
こんにちは。
(女性)こんにちは。
確かに私は幼稚なのかもしれません
いいえ。
幼稚でいたいだけ
覚悟をしてあの人に会わなきゃいけないのは本当はよく分かっているのです
・
(慶子)遅かったじゃない。
(慶子)友達のお宅って例の滝川さん?はい。
(慶子)ふーん。
あの人何だか気取ってない?まあ。
だいぶ偉そうですよね。
(慶子)あら?あなたもそう思ってたの?
(慶子)紗和さん。
あなたの方がよっぽどカワイイわ。
どうしたんですか?突然。
突然じゃないわよ。
これでも私いつでもあなたの味方のつもりよ。
だからね紗和さん何でも相談してね。
ありがとうございます。
あっ。
でも特に今は何もないので。
んなことないでしょう。
悩みがあるでしょう?悩み?いや。
特には。
無理しないで。
聞いたわよ。
あなたたちセックスレスなんですってね。
気にすることないわよ。
調べてみたんだけど別に妻に魅力がないわけじゃないらしいわ。
マンネリってやつよ。
どこの夫婦もあること。
だからね上手に刺激を与えなさい。
ここにね「ホテルなんかも非日常に…」ああ。
もういいです。
恥ずかしいのは分かるけど大事なことだから。
ねえ。
子供をもうけて幸せな家庭を築くためだから。
ねえ。
刺激って分かる?分かりませんよそんなこと。
普段と違うことをすればいいのよ。
例えば違う寝間着着るとか。
一緒にお風呂に入るとか。
えっ?お母さんお父さんと一緒にお風呂入ってたんですか?私は…。
えっ。
何聞くの?お母さん。
お父さんと死ぬまで愛し合ってました?ちょっと。
ああ。
夫婦は愛し合うとか何とかじゃなく。
じゃあ何なんですか?夫婦って。
どうしてあなた…。
嫌ねもう。
もう。
いや。
もう。
汗が出るわもう。
そんなこと急に。
うん。
えっ?うん…。
ああ。
暑い。
今日はもう暑いわね。
だいたいこの本の名前が『ずっと…』
(美鈴)食べなかったんですか?愛妻弁当。
(俊介)妙にごちそう過ぎてさ。
(美鈴)愛されてるんですね。
やいちゃうなぁ。
まあね。
だからこないだのことは。
これ以上はないっていうか。
(美鈴)えっ!?「えっ!?」って。
(美鈴)私課長は気持ちに応えてくれるって思ってたのに。
(俊介)あっ。
あっ。
(男性)お疲れさまです。
(俊介)あっ。
お疲れさまです。
マジ?あっ。
やめなさい。
(美鈴)お酒付き合ってくれますか?いや。
僕は上司だから。
君は部下だから。
お酒飲むだけです。
絶対何もしません。
いただきます。
夫が帰ってこなくてほっとしました
私は罪滅ぼしのごちそうを一人で食べました
(美鈴)すごい。
(俊介)いい店だろ?雑誌で取り上げられてたんだ。
このマイタイバー。
(美鈴)さすが課長。
すてきなお店知ってますね。
(俊介)ハハハ。
コップンカップ。
(美鈴)ハハッ。
VIP席空いてたから。
(美鈴)うわぁ。
えーっ。
(滝川)あっ。
(俊介)あっ。
どうも。
偶然ですね。
では。
(美鈴)こんばんは。
いつも課長がお世話になってます。
(滝川)へえー。
笹本さんも隅に置けないな。
(俊介)ああー。
いやあのう。
いやいや。
私はそんなあのう。
あっ。
お仕事ですか?
(滝川)ちょうどいいや。
ちょっと取材に協力してもらえませんかね?
(美鈴)はい?
(俊介)ああ。
あのう。
ああ。
ご近所の滝川さん。
『BONITO』の編集長さんなんだ。
(美鈴)えーっ!何でも聞いてください。
(滝川)ああ。
そう。
ありがとう。
あのね。
これ。
この写真。
(美鈴)ああ。
LAPERLAですね。
これめっちゃ高いんですよ。
人気の勝負下着です。
だよね?いやぁ。
昼顔妻ってどうしようもないよね。
だってさ夫の稼ぎでこんな高価な下着買ってるわけでしょ?フフフ。
処刑だな。
(俊介)えっ?
あの日の口紅を思い出しました
この口紅をつければ覚悟がつくのかもしれません
あの人はどうやって覚悟をするのでしょうか?
(乃里子)裕一郎。
(北野)うん?
(乃里子)フッ。
お風呂入ったら?おかえり。
(乃里子)ただいま。
(北野)寝ちゃおうかな。
(乃里子)うん。
(乃里子)あっ。
大丈夫?
(北野)大丈夫。
(北野)いいよ。
(乃里子)うん。
(北野)ありがとう。
(乃里子)うん。
(乃里子)ねえねえねえねえねえ。
寝ちゃうの?寝ちゃうの?ねえ。
起きてよ。
起きてよ。
ねえ。
起きて起きて。
(北野)やっぱ学級通信付けようかな。
(乃里子)フッ。
いつまでたってもシャイなんだから。
約束の日の朝が来ました
私は眠れませんでした
結局覚悟なんてできなかったけどただあの人に会いたいと思いました
(乃里子)ああ。
私今日午後から授業だからもう少し寝てていい?
(北野)いつも寝てんじゃん。
(乃里子)フフッ。
赤ちゃんできたかな?今日終業式だから早く行くわ。
げっ。
来た。
(智也)何だよ?利佳子さんなら元気だったよ。
(智也)でもますます投げやり感満載なんだよ。
別れたんでしょう?引きずらないの。
さあ働くぞ。
(智也)えっ?何かあんの今日?別に。
(校長)夏は何かと気が緩みがちになる。
風紀を乱すようなことに巻き込まれないように。
(着信音)
(校長)SNSや出会い系サイトなどで思わぬ悲劇を招く事態も増えている。
(バイブレーターの音)こんにちは。
安っぽい情事の相手です。
こないだピアスを忘れたんだけど気が付いた?男とつながるためにわざと男の部屋に忘れ物をする女がいるけど私はそんなことしないから。
捨てといて。
それだけ。
さよなら。
(通話の切れる音)
(歓声)
(校長)木下ら問題のある生徒についての対処は?
(北野)定期的に補習に呼び出して指導します。
(運転手)何か事件なんですか?
(滝川)うん。
とんでもない大事件だよ。
(校長)油断するな。
一度でも不祥事を起こしたら学校の名前に傷が付く。
(校長)それは教師自身も同じだ。
はい。
ありがとうございました。
・
(乃里子)こんにちは。
いらっしゃいませ。
あっ。
今日早いんですね。
(乃里子)今日はね午後からなの。
へえー。
この間は楽しかったですね。
(乃里子)ねっ。
あっ。
(乃里子)そろそろ子供つくろうかなって思って。
紗和ちゃんちもまだなんだよね?はい。
2,010円になります。
利佳子さんに色々教えてもらいたいな。
あっ。
私今日夕方までなんだけど遊びに行かない?今日はちょっと。
(乃里子)あっ。
そうなんだ。
(乃里子)ありがとう。
ありがとうございました。
(バイブレーターの音)あっ。
すいません。
すいません。
ただ会えなくなっただけなのに身動きできないほどのショックを受けました
素っ気ないメールの文面に理由を聞く勇気すら奪われました
(バイブレーターの音)もしもし。
どうしたの?元気ないじゃない。
今パートの休憩中なんで。
何でしょう?昨日はせっかく来てくれたのに嫌なこと言ってごめんなさい。
謝るくらいなら言わなきゃいいのに。
あなたには好き勝手言っちゃうの。
友達だから。
あなたに会って友達っていう言葉はすごく意味が広いんだなって思いました。
私これから男に会うの。
まさか例のサイト?知りませんよ。
何かあっても。
メルキュールホテルだから。
万が一私が行方不明にでもなったとしたら助けに来てちょうだい。
私は助けません。
自分で行ったんだから何があっても自分で脱出してください。
こんなときに電話してこないでよ。
駄目か。
くそ。
駄目か。
くそ。
・
(加藤)どうしたんです?編集長直々に。
(滝川)あっ。
ごめんなさい。
いらしたんですか?
(加藤)そりゃいますよ。
私のアトリエです。
(滝川)お邪魔します。
あんまりいい別れ方しなかったじゃないですか。
後味も悪かったしあの後どうされてるのかと思いましてね。
(加藤)絵を描いてました。
たとえクライアントがいなくてもそれ以外にやることはありませんから。
(滝川)そうでしたか。
(滝川)では新しいクライアントにさせてください。
(加藤)フッ。
首にしたのはあなたでしょ?
(滝川)近々『BONITO』の海外ウェブ版を立ち上げる予定なんです。
その表紙のイメージに加藤さんの絵がぴったりなんですよ。
品格あるエロチシズム。
見る者の心を躍らせるエッジの効いた構図。
僕が加藤さんの絵のファンであることに変わりはありません。
お受けします。
食うためですから。
(滝川)よかった。
(滝川)うれしいな。
また一緒にやりましょうよ。
ねっ。
握手。
やりましょう。
ハハハ。
ねえ加藤さん。
・
(チャイム)・昼顔さんですか?・
(子供)当たり!・
(子供)ああー。
・
(子供)ドンマイ。
・
(子供)あっ。
ここにもいる。
・
(子供)どこ?
未練がましいのは分かっています
でも一人でここを歩いていい気になったバカな私を笑わなきゃさよならできそうにありません
あまりにも短い恋に。
幻のように優しかったあの人に
どうして?来られなくなったんじゃないんですか?はい。
あなたもどうして?来ないで。
来たら私…。
(校長)これだけでは問題にできない。
しかしこのことは黙ってるように。
(啓太)分かってます。
(校長)君の要求は?放して。
信じられない。
嘘ついて会おうとするなんて。
利佳子だって引っ掛かっただろ?どんだけ危ないことしようとしてるのか教えたんだよ。
帰る。
何でだよ!他の男探すなら俺と付き合えよ!私乱れてるように見えるかもしれないけど終わった人とだらだら付き合うようなことはしないの。
黙っててね。
誰?しっ。
はい。
(加藤)編集長がうちに来たよ。
えっ?
(加藤)仕事の依頼を受けた。
たぶんあんたと俺のことを疑ってんだろ。
旦那はつまらない男だがバカじゃない。
バレて何もかも失うぞ。
ありがと。
尻尾をつかまれるようなことはしてないわ。
なら結構。
一度寝たよしみで一応知らせた。
(智也)誰だよ?お前。
(智也)利佳子は俺の女だぞ!何してんの?殺すぞ!おら!返してよ!男バカにするのもいいかげんにしろよ。
どうして人はいけない恋に夢中になるのでしょう?
来ないで。
静かに心穏やかに人から後ろ指指されないように暮らした方が絶対に幸せでいられるのに
誰か来るよ。
うん。
絶対にいないって分かってたから来たのに。
僕も来てるわけないって思ったから来た。
男の人とキスをしながら目を開けたのは初めてでした
もうこの青い空を何の曇りもない気持ちで見上げることはないのだと思うとうずくような悲しみが込み上げました
でもそれでも私は…
2014/09/18(木) 15:53〜16:48
関西テレビ1
昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜 #04[再][字]【今夜10時はいよいよ第10話!】
北野と次の約束をした紗和は夫に優しくなり日々が華やぐのを感じていた。一方、加藤に薄っぺらい情事だったと言われ傷ついた利佳子は再び出会い系に手を染める…
詳細情報
番組内容
紗和(上戸彩)は、北野(斎藤工)と一緒に昆虫採集をするために森林公園を訪れる。最初は会話もぎこちなかったものの、次第に距離が近づいていくふたり。紗和にカマキリの生殖活動の話をした北野は、自分はこんな話しかできない面白味のない男だと続けた。紗和は、そんな北野にそっと手を差し出し、彼と手をつなぐ。が、そのとき紗和たちは、北野の教え子、啓太(健太郎)とまなみ(田中日奈子)がこっそり後をつけてきている
番組内容2
ことに気づいていなかった。
同じころ、加藤(北村一輝)との情事を終えた利佳子(吉瀬美智子)は、手慣れた様子で身支度をしていた。帰り際、利佳子はテーブルの上に何枚かの1万円札を置くと、お互いの生活は壊さない、どちらかが関係を終わらせたいと言ったときは理由を問わずに精算するという条件で時々会わないかと彼に告げる。しかし加藤は、そんな金をもらうくらいなら餓死した方がましだといって利佳子のバッグに金を
番組内容3
つっこみ、彼女を追い返してしまう。
あくる日、仕事中の紗和のところに智也(淵上泰史)がやってくる。心配なことがあるのだという。そこで紗和は、利佳子と思われる女性が出会い系サイトで不倫相手を募っていることを知る。実は智也も、このサイトで利佳子と知り合ったのだという。心配になった紗和は利佳子を訪ね、危ないことは止めた方がいいと忠告するが・・・。
出演者
笹本紗和: 上戸彩
滝川利佳子: 吉瀬美智子
北野裕一郎: 斎藤工
北野乃里子: 伊藤歩
長谷川美鈴: 木南晴夏
滝川徹: 木下ほうか
萩原智也: 淵上泰史
笹本俊介: 鈴木浩介
笹本慶子: 高畑淳子
加藤修: 北村一輝
ほか
スタッフ
【脚本】
井上由美子
【プロデュース】
三竿玲子
清水一幸
【演出】
西谷弘