くらし☆解説「医療が変わる? 進化する3Dプリンター」 2014.09.18

生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こちらが、うわさの3Dプリンターなんですね。
こんなに今、小さいものもあるんですね。
こんにちは、「くらしきらり解説」です。
きょうはこちらの話題です。
室山哲也解説委員とお伝えします。
今、何を作っているんですか?室山⇒チェスのこまを作っているんですけれども、作ろうとしているのはチェスのこまなんですが中がよくできています。
階段みたいなものまで内側までできているんです。
これを作ろうということです。
このデータがUSBに入っています。
樹脂を溶かして同じものを、組み立てているわけです。
材料の樹脂が入っているんですね。
結局、今半分ぐらいきているんですが真ん中辺りまできていますね。
時間はどれぐらいかかりますか?1時間半ぐらいでこのマシンではできるということです。
3Dプリンターは家電量販店でも売っていますね。
これは10万円前後なんですが高いものでは1億円です。
いろいろなバリエーションが出てきていて、3Dプリンターが私たちの生活の前に現れてきたものづくり革命をしていこうということですね。
どうしても3Dプリンターというと、ピストルを個人が作ったという騒動が気になります。
すぐれた機械なのでこれからどのように使って私たちの生活に役立てるかという事例をきょうは紹介したいと思います。
展示会の様子です。
大盛況です。
データ、この場合はスキャナーでデータを取り込んでコンピューターの中に恐竜が現れて3次元のデータがあればいくらでもできるんです。
それで例えば動物でも絶滅した動物でもデータさえあればいいし国宝などでもいいんです。
今3Dプリンター、ものづくりの現場で革命を起こしている部品です。
このようなものでいろいろなものができるようになってきています。
半透明の樹脂でエンジンブロックで中にエンジンを入れて中の部品を見ながら開発することができるんです。
中の燃料、液体の動きも事前に把握できるのでものづくりを加速するということで役立ち始めています。
それから内側にらせん状のものは手でできませんよね。
こういうありえないようなものもできるそれでこれを見ていただきたいんですが3Dプリンターで作った車です。
材料を出して組み立てたんですか。
実は一気に丸ごと作っているんです。
この状態で出てくるんですね。
車の車輪が動いていますが部品を組み立てているわけではなく一気に作っているんです。
どうやってやるかというと樹脂と別の素材を同時に3Dプリンターで作って間の動くところは別の素材を使ってあとは溶かせば、これだけ残るので車が動くんです。
樹脂もあれば最近は金属のものができるようになってきています。
大きなインパクトを与え始めているんです。
材料はプラスチック樹脂だけではないんですね、改めてどういう仕組みですか?実物とコンピューターは3Dプリンターがあって実物のデータをコンピューターに入れるんですがデータ入力をするとスキャナーやCTスキャンとかMRIとかもちろん設計図でもいいんですがデータが入りますとコンピューターの中で3次元のデータになってそれをもとに作るんですが一定の材料と一緒にそれを作ると樹脂や砂、金属などですね、それを3Dプリンターで作って出てきます。
縮尺を変えて1mmのものも100mのものも理屈的にはできるんです。
何が重要かといいますと、今までのものづくりは大量生産時代でした。
金型を作ってたくさんつくる。
ところが3Dプリンターを使うと少量で多様なものを作るということで、大量生産とちょっと違う根本的に違うものづくりが始まるということなんです。
1つ試しにやってみました。
私の顔を作ってみましょうということで、スキャナーで取り込むということです。
データを取り込みました。
頭のデータを取り込んでフィギュアを作ろうということです。
このようなものができたんです。
完成品です、私の顔が。
ちょっと髪形、それしかなかったんですか?福山雅治に本当は似ているんですけど。
似ていません。
1個だけできればいいんですけれども。
大量生産いらないですね。
こういうものを作ろうということで医療でこういう発想ができ始めていてある患者さんの頭蓋骨と歯の縮尺です。
例えばけがをしていて穴が空いている場合3Dプリンターを使うとそのデータを取り込むと同じような大きさのものを作って樹脂かなんかで作っていくとかぱっとはめることができるんです。
外科など医療にも使えるのではないかという動きが出始めているということです。
その事例をやっているのを見ていただきたいと思います。
これは神戸大学の杉本先生のところですが患者さんの人体のデータを取り込んでいろいろなことに活用する医療に使う臓器などを作るということなんです。
体のパーツができているんですが。
中の部分まで見えますね。
2種類の素材を使って肉と骨の部分が透けて見えるのでどこが骨折しているか分かります。
そして肝臓ですが中の白いところが血管です。
それから白いこぶのようになっているところは、がんです。
ある患者さんの肝臓を外から見ることができるんです。
実際これを使って手術なども行われています。
お医者さんが最初に情報を共有しまして、こっちからこのように切ればうまくいくというふうにやって実際に使ってうまくいっています。
この赤いものは肝臓を3Dプリンターで作った、違う材料で作ったものです。
ゴムような質感のあるものを作ると、本物と同じようになるんです。
医学教育に使いましょうということで医学部生に持たせていろいろ切ったりしながらやっています。
手術をするということも実際にやっています。
活用されているということなんです。
これだけやわらかいものもできると材料という部分も重要になってきますね。
パソコン上で学ぶのではなくものでやるんです。
全然理解度が違うんです。
材料でいうと、どういうものがありますか?今は金属など固いものがでてきていますが、やわらかいものなどいろいろ素材を開発しています細胞を使って臓器を再生するということもあります。
立体で組み立てていく方法を3Dプリンターでやろうということです。
これは佐賀大学の事例です。
ラットの細胞を使って培養したものです、1万個くらいの塊です。
この細胞をある一定の個数培養したものを3Dプリンターで立体に組み立てていく真ん中のところで培養した細胞を抽出して右のところで剣山のようなものがありまして、立体的に配置していくんです。
細胞を刺すような形で配置していきまして、血管を作ろうとしているんです。
形ができましたらこれを引き抜いて、自己組織化して血管に育っていくということなんです。
できたものはこれです。
人工血管ができた、ということなんです。
そこまで今はきています。
細胞も材料にできるんですね。
ゆくゆくは、これを使って臓器などを作る再生医療に使っていきたいということです。
新しい技術などで社会的なルールをちゃんと管理して上手に育てていくようなシステムを作る必要があります、可能性を引き出すためにも法律だとかいろいろなルールをちゃんとして、上手にこれを育てていくような方法を考えていくような、そういう必要があると思います、想像力が必要です。
室山哲也解説委員でした。
次回は道傳愛子解説委員と共にお伝えします。
ぜひ、ご覧ください。

(テーマ音楽)2014/09/18(木) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「医療が変わる? 進化する3Dプリンター」[字]

NHK解説委員…室山哲也,【司会】岩渕梢

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出演者
【出演】NHK解説委員…室山哲也,【司会】岩渕梢

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ニュース/報道 – 解説
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情報/ワイドショー – 健康・医療

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