(テーマ音楽)
(江守徹)謎だらけの遺跡。
そこから出土した頭蓋骨には後頭部が異常に長いものがありました。
アンデス山脈のふもと南米ボリビアの高原地帯。
標高3,800mの樹木も育たない高地です。
村の儀式を執り行うシャーマンです。
これから神に豊作を祈願します。
厳しい環境で暮らす村人たちにとって神と人とをつないでくれるシャーマンは欠かせない存在です。
紀元前2世紀から1,000年以上も栄えた古代文明ティワナクの遺跡。
ここには大きな神殿があったとされますが破壊と風化が激しく謎の遺跡となっています。
この石像は大きな枚岩を削って造られています。
高さ3m。
シャーマンをかたどったものと考えられます。
顔には入れ墨のような模様。
手には儀式の道具を持っています。
左手に比べて右手の指が不自然な形をしていますがこれはシャーマンと手をつないでいる神の手だとも言われています。
遺跡からは後頭部が長い頭蓋骨が250も出土しました。
これはシャーマンのものでティワナクはシャーマンを中心に発展した文明だったと推測されたのです。
ティワナクの繁栄にはシャーマンの存在が極めて大きな力となっていました。
シャーマンとされる人物はまだ赤ん坊のころから頭の形を変えるため縄を巻いていたのです。
そうすることで神と交信する特別な力が備わると彼らは信じていたのでしょう。
シャーマンと思われる人面土器も出てきました。
頭には縄のようなものが巻かれています。
あそこを見てください。
石が見えるでしょう?あれはかつてこの場所に造られた十文字の形をした池の跡です。
それは人工の池でした。
池には雨水をためシャーマンはそこに映る太陽や星の位置を日々観察していた。
つまりここで天体観測を行っていたのです。
その池の想像図です。
十文字は東西南北を指し座標軸の働きをしていたようです。
シャーマンはこの池で天体の動きを観測し季節や自然の変化を察知していたのでしょう。
シャーマンと思われる石像の服にびっしりと刻まれた文様。
その数は364。
1年の暦とも言われます。
暦を作る者は自然を支配する神と人とを結びつける者として大きな力を持ったのです。
石像の手前に半地下神殿と呼ばれる建造物があります。
壁には175の人面像。
シャーマンの力を頼って集まったアンデスのさまざまな民を表していると言われます。
過酷な自然の中で人々は強力なシャーマンの下に結束し1,000年の繁栄を遂げたのだと思われます。
2014/09/18(木) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「ティワナク〜ボリビア〜」[字]
アンデス 謎の文明 ▽文化遺産 【語り】江守徹 【テーマ音楽】久石譲
詳細情報
番組内容
アンデス 謎の文明 ▽文化遺産 【語り】江守徹 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】江守徹
音楽
【テーマ音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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サンプリングレート : 48kHz
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