(後藤)
今は懐かしい昭和の時代。
思い出しませんか?台所から聞こえる「ご飯出来たわよ」の声。
食卓を囲む家族みんなのおいしい笑顔
思い出に刻まれた心温まる家庭の味
昭和の食卓を彩った懐かしい100品を1年かけて改めて見直します
シリーズでお送りしている「おふくろの味定番100」。
今日は小菅陽子さんに教えて頂きます。
小菅さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今日は昔ながらのおやつですが振り返ってみると私の小さい頃はおやつって家庭で作るものっていうイメージがありましたよね。
そうですね。
あんまり売ってなかったですね。
今みたいにね。
小菅さんは何か思い出の…。
私はねやっぱり母が作ってくれた「ドーナツ」ですね。
「ドーナツ」は…。
もうねすごいおなかすかせて学校から帰ってきて「ドーナツ」食べるとねうれしくて満たされましたね。
家庭のおやつとしたら王様のクラスになるものですよね。
ご自身でお子さんたちに作ったおやつというと?割とねババロアとかカラメルプリンですね。
ちょっと大きいサイズで作ってね。
なるほど。
やったりしましたね。
お店で買うんじゃなくて家で作りますからねたっぷりと頂けますよね。
はい。
さあ今日はそうした懐かしいおやつを教えて頂きます。
今日ご紹介するおやつ「おふくろの味定番100」のうち51番目から53番目のおやつをご紹介いたします。
さあ手作りおやつの定番といいますと…やっぱりこの3種ですよね。
そうですね。
まずこの「プリン」ですけどこれいくつになってもね食べたくなりますよね。
おいしいですよね。
これね卵と牛乳だけなんですけど優しい味でねちょっとほろ苦いカラメルソースがほんとピッタリ。
おいしいですね。
そうですよね。
ほんとにフルフルとしてね。
この「プリン」目指すポイントは?やっぱりなめらかさがおいしさを左右しますね。
今日は小菅さんにとっても懐かしい「プリン」。
懐かしいかな。
今も…。
作り方教えて頂きますけども「プリン」の作り方っていろいろありますよね。
そうですね。
今日は蒸しプリン。
蒸し器で作る「プリン」ですね。
オーブンでもできますけど今日はこういう蒸し器をご用意下さい。
なるほど。
ちょっとふたを「あたふた」と取ってみると…。
蒸し器ですね。
今日はね小ぶりな蒸し器なんですけど。
そしてプリン型にバターを薄く塗って下さい。
これ90m入るプリン型ですね。
内側にバターが塗ってあるんですね。
はい。
薄く塗っといて下さい。
これは出来上がった時にスルッと取れるようにですね。
はい。
さあ今度はカラメルソース。
そうですね。
カラメルソース。
これがねおいしいんですね。
これやっぱり「プリン」にねなくてはならないものですよね。
これは分量のお砂糖にお水を大さじ1杯ですね。
そしたらこれを火にかけますね。
ちょっと強火で。
このカラメルソースの作り方しっかりと覚えておきたいですね。
これは今日50gですからこのぐらいの小さいお鍋に入れて強火でやって下さい。
絶対これはいじらない。
いじっちゃ駄目。
かき混ぜちゃ駄目です。
ついいじりたくなりますけどね。
だけどかき混ぜないでじっと見守ります。
子育てと同じですかね。
そこのところは。
そうするとだいぶ溶けてきますね。
ここはある程度強い火でいいんですね。
そうですね。
最初強火の方が早いですね。
お鍋は揺すっていいんですけど絶対混ぜない。
これでしばらくおいとくと透明になってちょっとトロッとしてきますから。
ほんと透明感が増してきましたね。
そうですね。
泡がどんどん出てきますね。
このカラメルのね香りがいいです。
この香りも多少変わってくるんですか?変わってきますね。
周りがちょっと色づいてきますから。
ちょっと見てて下さいね。
色がついてきたら火をちょっと弱くしますね。
ちょっと煙が出てきましたよね。
もうちょっとしたら色がつきますね。
煙が出てくるとちょっと注意して見てた方がいいんですね。
そうですね。
だいぶ泡がちっちゃくなってちょっとトロッとしてきましたね。
透明感が出てきましたね。
そうですね。
濃度がほんと出てきましたね。
この辺でよそ見したりしてるといけないんですね。
そうですね。
絶対電話でても何しても離れないで下さい。
ここは一番肝心です。
だいぶねとろみがついてきましたね。
そろそろ色がついてきますから煙も出てきます。
周りがちょっと色ついてきたの分かりますかね。
ほんとだ。
はいはい。
黄色い色が薄く出てきました。
うっすらついてきましたよね。
こうなると結構早いので慣れない方はここでちょっと火を弱めて下さい。
そうするとそんなに慌てなくても色が急にワーッとついたりしませんからこのままね。
「泡」が出てても「慌」てない。
これを合言葉にしましょう。
そうですね。
だいぶ色がついてきましたね。
あ〜ほんとだ。
カラメルの色になってきましたね。
そしたらここのところで鍋の底をジュッと。
これでこれ以上温度が上がらないんですね。
なるほど。
そして鍋肌からちょっとお湯を入れますね。
これで固まってるようでしたらもう一回火にかけますけど今日はもうきれいに溶けてますね。
ここまではかき混ぜない事ですね。
いや〜このカラメルの香り。
香りがねいいですね。
いい香り。
そしたらここに全部こうして。
ちょうど4コ分入りますね。
こんな感じに入りますね。
これがちょっとすると冷めたら堅くなってきますから。
そしたらプリン生地入れます。
さあ続いてはプリン生地を作ります。
これは牛乳と上白糖と入って。
分量の半分の牛乳ですね。
これを1分間。
先に温めますね。
電子レンジで1分ほどですね。
そして残りの牛乳をここに入れます。
そうするとこれでちょうどいい温度になりますね。
これで温度がよくなるわけですね。
ちょうどいい人肌の温度になりますね。
あとから加えた牛乳は常温ですか?これ常温です。
最初に量った。
ここにバニラオイルで香りをつけますね。
そしてここのところに卵溶きほぐしてありますね。
あんまり泡立てないようにねそっと。
この冷めた牛乳を入れていきます。
牛乳とお砂糖と混ざってますね。
これで出来上がりなんですけどなめらかにするためにここで細かいこし器でこしますね。
こういうふうにして。
仕上がりが変わってきますよね。
これがやっぱりなめらかにするコツですね。
一つのね。
目指すポイントの一つですよね。
そしたらカラメルの入ってるところにこれをそっと入れていきますね。
これで準備が出来ました。
そうするとあとは蒸し上げるだけ。
そうですね。
…という事ですよね。
その蒸し上げる時になめらかにするコツが…。
そうですね。
またあるんですね。
まず蒸し器にガーゼのようなものを敷いときますね。
そうすると型が安定してそれから火の当たりが柔らかくなるんですね。
下からこう蒸気をワッとね上がりますからね。
そしたら沸騰した蒸し器の上に載せますね。
そっと載せてそしてふたをします。
ふたは水滴が落ちないように布巾で包んでおいて下さいね。
ごく弱火にします。
ここがポイントですね。
やっぱりなめらかに仕上げるポイントなんですね。
そして割り箸をはさんで蒸気を少し逃がしてあげますね。
そうすると中の温度が上がりすぎないで。
上がりすぎるとすになったり。
そうですね。
これで弱火で大体15分蒸しますね。
12分〜15分ぐらいですね。
はい。
火を止めてふたをしたまま冷ましていく。
そうですね。
火を止めるポイントは指でちょっと触ってついてこなければ。
指についてこなければいいんですね。
そうですね。
そして爪ようじできっかけを作るんですね。
縁だけちょっとねつけてあげますね。
そうすると抜けやすくなりますね。
あと指でちょっと押さえてもいいし。
お皿を逆さにしてちょっと強く振ります。
2〜3回振ると出てきますから。
あ〜そうそう。
これこれこれ。
おいしそうですね。
出来上がり。
おいしそうですね。
カラメルソースがねサーッとこう…。
さあご覧下さい。
「プリン」の出来上がりです。
う〜ん。
おいしそう。
見るからにフルフルな感じですよね。
召し上がってみて下さい。
はい。
じゃあ早速頂戴いたします。
う〜ん…。
いやこれですよ「プリン」は。
そうですよね。
私の「プリン」。
やっぱり卵と牛乳だけのシンプルな。
でも結構コクがあってねおいしいですよね。
そうですね。
コクありますよね。
このカラメルソースがね。
さあ「プリン」をなめらかに仕上げるためにはプリン生地を目の細かいものでこしてから蒸すという事がポイントでした。
蒸す時はごく弱火。
仕上げは余熱で火を通すという事でした。
ほんっとに柔らかくてしっとりとね。
おいしいですね。
おいしい「プリン」出来上がりました。
続いて紹介するのは「ドーナツ」。
昔も今も変わらず人気のおやつですよね。
さてこの「ドーナツ」はいつごろから家庭の食卓に上っていったのでしょうか。
こちらは昭和4年に食品会社が作ったレシピ集です。
開いてみると…。
ありました。
「ドウナツ」ですね。
単位は変わっても材料は今と同じですね。
当時は今と違い丸いドーナツ型の事を「蛇の目形」と呼んでいたそうです。
覚えている方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
材料がシンプルで栄養価の高い「ドーナツ」は戦時中には軍隊の食事にも取り入れられていました。
甘味品として甘辛く煮たすいとんや羊羹と並んであるのが「ドーナツ」。
物が乏しい時代体力の要る軍隊の人たちにとって「ドーナツ」は栄養補給にもなってほっとする一品だった事でしょうね。
(「ドレミの歌」)昭和30年代後半になると家庭で洋風の菓子作りがブームとなり「ドーナツ」もますますポピュラーになっていきました。
この歌が生まれたのも同じ時期なんですよ。
私もよく歌いました。
昭和39年「きょうの料理」でもブームを受けて「ドーナツ」を特集しいろいろなタイプの「ドーナツ」を紹介しています。
こちらはイギリス風と呼ばれる生地を型で抜いて作るおなじみのタイプ。
高く積み上げた盛りつけが楽しいですね。
フランス風と呼ばれる柔らかい生地は専用のドーナツスプーンを使って揚げています。
更に型を使わずに生地を丸めて揚げる穴のないタイプもありました。
「ドーナツ」はこうして家庭ごとにいろいろな形や作り方が工夫されるようになっていったんですね。
今日紹介するのはバターを入れず砂糖もまぶさない手軽に出来る「ドーナツ」です。
小菅さん目指すポイントは何でしょう?出来たてのおいしい「ドーナツ」です。
そうですね。
まずはドーナツ生地作りから教えて頂きましょう。
これもとってもシンプルな配合でこれは薄力粉とお砂糖とベーキングパウダーが入ってますね。
ちょっと時間を短縮するために手袋してますけど。
今日は手を洗う時間がないので。
卵の中に牛乳を入れますね。
そしてちょっと真ん中を空けて入れますねザッと。
そしてこれをもう混ぜるだけですね。
家庭で母とか姉が「ドーナツ」を作る時はこの横でまだ出来ないかなと「ねえねえ。
まだ?まだ?」とのぞき込んだ記憶があります。
思い出になりますよね。
そういうね。
もし生地が堅くなったりとか柔らかすぎたりとか調整ができるんですか?そうですね。
一つに今まとめてますよね。
それでまだ粉が余るようでしたら牛乳をちょっと足して下さい。
逆にちょっとベタベタッと牛乳が入りすぎたり卵が大きかったりしてねなった場合にはちょっと粉を足して。
それかちょっと冷凍すると堅くなりますから抜く前にね冷凍してもいいですね。
これで…。
大体ポイントとしてはどこまでこねたらいいのかなっていうのは…。
そうですね。
あんまりこねすぎない方がいいです。
こねすぎると堅くなる。
そうですね。
ちょっとこれ外しますけど。
まとまってくると粉っぽさもだんだんなくなってくるんですね。
そうですね。
もうほんとにまとまればいいです。
そして手のひらサイズにね大体これで1cmぐらいの厚さになりますからこういうふうにしてのしたら型に粉をつけますね。
麺棒とかでのばさなくても…。
それでももちろんいいんですけどこれでも手軽に抜けちゃいますので。
簡単ですこれ。
こんなふうにして抜いていったものがこちらですね。
そしたらこれを180℃の…。
ちょっとこういうふうにして入れて頂いて泡がこう出てくればもう入れて大丈夫ですね。
そしたらいっぺんに入れますね。
そうすると温度がね調節しやすいですよね全部。
生地の残ったのも丸めて下さい。
これがまた楽しいんですよね。
「ドーナツ」ってやっぱり中が空洞になってると楽しいんですけど残りの抜いたものもまた楽しみ。
そしてこれをクルクルッとこう…。
なんか映像でさっきも出てましたね。
これで形が丸くなりますから。
楽しいですよね。
そうですね。
ほんと。
これで大体4分ぐらい揚げますね。
きつね色になったら裏に返してゆっくりと揚げていきますね。
4分間ぐらいですかね。
裏と表と返して。
そうですね。
作る過程をねずっと小さい時見てましたね台所で。
そしたら200℃ぐらいにちょっと温度を上げて最後に表面をカリッとさせますね。
最後に200℃に温度を上げる。
そうするとカリッと。
今日の目指すポイントがこれで完結するわけですね。
油をよくきって頂きます。
さあこれで「ドーナツ」が出来上がりました。
召し上がってみて下さい。
じゃあこの「ドーナツ」をね。
外はカリッと。
ああほんとだ。
外側はカリッとしてますね。
うん。
カリッて中がほろっと。
そうですね。
これだ!僕の「ドーナツ」はこれです。
お砂糖もねほんのりと甘くって。
そうですね。
昭和の王様「ドーナツ」。
ドーナツ生地は材料を混ぜ合わせてひとまとまりにします。
こねすぎない事が大切。
揚げる時には180℃ですけども4分間で最後に200℃に上げてこのカリカリッとした表面が完成しましたね。
もし2〜3日たっちゃったりした時はレンジでね入れて。
そうするとまた柔らかくておいしくなりますね。
翌日もその次もね楽しめますね。
さあ3品目。
「パンのみみのかりんとう」。
サンドイッチを作る時カットした食パンのみみで作って。
そうですね。
懐かしいですね。
この目指すポイントは?今度はサクサクッと食感よくですね。
パンのみみ材料はもちろんこちらですね。
パンのみみだけですね。
これ半日ぐらい室温においとくと結構乾いてきますからこの方がサックリ揚がりますね。
もしまだちょっとしっとりしてるなと思ったらオーブンとかレンジで2〜3分やるとすぐに乾きますからちょっと乾かした方がサクサクしますね。
そんな準備をして今度温度は…?温度はやっぱり同じぐらいで180℃ぐらいで大丈夫です。
いっぺんにザッと入れますね。
これ揚げますね。
時々ね空気に触れさせるんですね。
空気に触れさせると…。
そうするとカリッとなるんですね。
そうですか。
私小さい頃ずっと台所で見てましたけどもうちの母はそれやってなかったですね。
ずっと入れたまんまでしたけど。
それでちょっとベタッとしたのかな。
そうですね。
あとさっき少しだけ乾燥させますよね。
そうするとやっぱりカリッとサクサクとしますね。
なるほどね。
さあこれで…。
3分ぐらいですねこれで。
3分ぐらいたつときつね色になりますからね。
できるだけゆっくり揚げた方がカリッとしますね。
この色を見ながらこんなふうに揚がりますね。
「パンのみみのかりんとう」というかりんとうみたいですね。
ほんとかりんとうみたいですね。
これちょっと油をきってそしてグラニュー糖を入れた袋の中に入れます。
これもうこういうふうにただふるだけなのでお子さんにやって頂いてもいいですね。
ほんと手軽に出来ますよね。
これでもう出来上がりですね。
さあご覧頂きましょう。
「パンのみみのかりんとう」です。
どうぞ召し上がってみて下さい。
早速頂きたいと思います。
この音!おいしいですよね。
うん。
カリカリです。
これ一度食べ始めるとね止まらないんですよね。
今でもおいしいですね。
やっぱりねこれね。
やっぱり永遠のおやつですよねこれは。
このグラニュー糖の中に例えば抹茶ですとかシナモンを入れてもおいしいです。
それ平成版のパンのみみですね。
新バージョンですね。
今日は昔ながらのおやつを3つご紹介頂きましたけども「プリン」にしましても「ドーナツ」にしてもやっぱり家で作るっていう事のおいしさ。
やっぱり思い出作りにもなりますし出来たてのおいしさをね食べられるっていうのが一番ごちそうですね。
そうですね。
作る過程を一部始終のぞいていた昔を思い出しました。
楽しみですよね。
是非ね手作りで作って頂きたいですね。
平成の時代も昭和のおやつ王様ですね。
今でもおいしいですね。
やっぱりね。
今日はありがとうございました。
ありがとうございました。
今日教えて頂いたおやつテキスト9月号にも作り方詳しく掲載しています。
(テーマ音楽)2014/09/17(水) 21:00〜21:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 おふくろの味 定番100▽プリン・ドーナツ・パンのみみかりんとう[字]
昭和の食卓を彩った、懐かしい味100品をふりかえる年間シリーズ。今回は素朴な手作りおやつを3品。「プリン」、「ドーナツ」、「パンのみみのかりんとう」。
詳細情報
番組内容
おやつは手作りが主流だった昭和の時代。なかでも「プリン」は定番中の定番。なめらかな口当たりに仕上げるには、蒸す時の火加減は極弱火。「ドーナツ」も手作りおやつの代名詞。揚げあがる寸前に油の温度を上げると、表面がカリッと香ばしく仕上がる。「パンのみみのかりんとう」は、サンドイッチなどで残った食パンのみみを揚げ、グラニュー糖をまぶすだけ。菜ばしで時々すくい空気に触れさせながら揚げると、サクッと揚がる。
出演者
【出演】料理研究家…小菅陽子,【司会】後藤繁榮
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:29436(0x72FC)