昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜 #02【明日夜10時は第10話!上戸彩ほか】 2014.09.17


(セミの鳴き声)
(セミの鳴き声)
(セミの鳴き声)
(北野)《昆虫には珍しく一夫一妻制も見られる虫なんです》《人の結婚と一緒ですよ》・
(俊介)離婚したいのかな?
(紗和)り…離婚?
(俊介)最近ずっと背中向け合ってんだ。
(紗和)何だ。
はむちゃんたちのこと。
(俊介)「何だ」って言わないでよ。
冷たいなママ。
なあ?
(紗和)ねえ。
誰が火を付けたのかな?
(俊介)こないだの火事?放火したのは家族の誰かなんだって。
鍵が全部中から締まってたらしいよ。
(俊介)えっ。
何で自分の家に火付けんの?さあ。
他人には分からない秘密があったんじゃない?何?
(俊介)いや。
ママにも秘密があるのかなって思って。
あるわけないじゃん。
(俊介)冗談だよ。
じゃあはむすけ。
はむみ。
パパ行ってくるからね。
うわっ。
今日日差し強そうだな。
ママ。
日焼け止め取ってくれる?はいはい。
はい。
あっ。
これじゃなくてSPF50の方。
まあいいやこれで。
いってらっしゃい。
はい。
いってきます。
ハァ。
(慶子)おはよう。
紗和さん。
あっ。
お母さん。
何で?俊介さんなら…。
(慶子)あなたに話があるの。
えっ?
(滝川)これがお母さんだってさ。
フフフ。
(陽菜)全然似てない。
(真菜)お母さん。
ねえ。
何で怒んなかったの?
(利佳子)いいから早くしなさい。
真菜。
ほら。
プリント持ったの?
(真菜)あの人ホントに才能ある画家なの?
(滝川)うん?あるよ。
だからお父さんの雑誌が仕事頼んでんだよ。
ほら。
お父さんの仕事に口出ししないの。
遅刻するわよ。
早く。
(真菜)もう頼むのやめたら?あんな人。
(陽菜)顔が怖過ぎよ。
ねえ。
もう1回頼んでくれない?
(滝川)えっ?悔しいじゃない。
あんなふうに描かれたままじゃ。
(滝川)やめとけって。
あいつはケンカ売ってるだけなんだから俺に。
ケンカって?いってらっしゃい。
(女性)おはようございます。
おはようございます。

(ドアノブを引く音)
(智也)おい。
利佳子。
利佳子!
(智也)ねえ。

(智也)利佳子。
おい。
利佳子!元Jリーガーじゃなかったの?補欠のまま辞めたんだっけ。
(智也)利佳子のこと諦めないよ。
言ったでしょ?もう終わったの。
(智也)利佳子。
ひどいよ。
何で冷たくするんだよ?これ以上好きになったら主人と別れたくなる。
(智也)別れりゃいいじゃん。
俺と暮らそうよ。
いいの?
(智也)当たり前だよ。
娘たちは私が引き取りたいの。
一緒に育ててくれる?えっ?ああ。
私に不貞があって別れるわけだから夫から慰謝料はもらえないわよ。
住むところも探さなきゃいけないわね。
最低2LDKは欲しいから今みたいな生活じゃ駄目よ。
私には実家に年取った両親もいるからゆくゆくは介護もお願いね。
分かった?私と一緒になるのがどういうことか。
試したのかよ?ごめんね。
いじめて。
さよなら。
俺とは遊びだったのかよ?そうよ。
欲求不満の主婦のお遊び。
若い体だけが目的だった。
もう飽きたわ。
(慶子)何かかわいがってる割には簡単な名前付けたわよね。
お話って何でしょうか?
(慶子)俊介って名前はね…。
あっ。
ちょっと。
お母さん。
あのう。
私そろそろパートに行かなきゃいけないんです。
(慶子)いえね。
別に大したことじゃないのよ。
あれは誰なのかなと思って。
「誰」?
(慶子)あなた男性と話してたでしょう。
二人っきりで。
(慶子)今不倫する主婦が多いっていうじゃない?疑ってるわけじゃないんだけどね一応聞いとこうと思って。
だってねえ?心の中で「この子浮気してんのかしら?」って思ってんじゃ陰険でしょう?あっ。
今「浮気」って言ったのはわざとよ。
心臓がばくばくしました。
嫌な汗が流れました
不倫がバレたらこの陰険な姑にもっとひどい言葉を浴びせられるでしょう
あの女性的な夫も男らしく殴りかかってくるかもしれません
フフフ。
まるで女子高生ですね
あの人とは少し話をしただけの関係
何もやましいことはしてないのに
そもそもそんな自信も勇気もないくせに
(北野)何やってんだよ?離れろ。
教室に戻れ。
おい!
でも私の頭の中にはあれ以来ずっとあの人がいるのです
妄想の中の私はあの人を抱き締め口づけからかったり甘えたりいじめたり
(セミの鳴き声)
信じられないほど奔放で自由でした
(峰子)じゃあお姑さんの誤解だったの?知り合いに呼び止められたところを見てたらしいんです。
(峰子)それであんたの不倫相手だと思って?ホント冗談やめてほしいですよ。
不倫なんかするわけないのに。
(峰子)いらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
こんにちは。
そんな迷惑そうな顔しなくても。
迷惑なんです。
友達が来たのに?327万円でございます。
3時までだったわよね?待ってる。
私は用はありませんから。
3時って不思議な時間よね。
昼でも夜でも夕方でもない。
どこにも属さない自由な時間。
私一日で一番好きな時間なの。
さようでございますか。
私には洗濯物を入れて夕食の支度をしなきゃってうんざりするだけの時間です。
夕食の支度なんて5時に戻ったってできるじゃない。
あなたそんなに要領悪いの?ありがとうございました。
待ってるわね。
紗和ちゃん。
お疲れさまです。
(男性)お疲れさまです。
お疲れさまです。
ったく。
(店員)いらっしゃいませ。
ご注文は?あっ。
いえ。
私は…。
(北野)あっ。
すいません。
遅くなっちゃって。
どうしてここに?
(北野)えっ?あのう。
滝川さんから電話あって。
示談の件で話がしたいって。
えっ?奇麗な絵もお描きになるんですね。
あんまり興味ないけど。
どうせなら毒のある絵が見たいわ。
こないだの私の絵。
どきっとしました。
本当の私を見抜かれたみたいで。
(加藤)見たままを描いただけです。
ハッ。
言いますね。
(加藤)文句言いに来たわけですか?いいえ。
お願いに来ました。
もう一度私を描いてくれませんか?もちろんお金は払います。
あなたはプロですから。
主人には黙って来ました。
私もうすぐ40なんです。
若いころから人に「奇麗」ってちやほやされてきました。
外見で得をしたこともたくさんありました。
主人はいつも「こいつは顔だけだ」って言いますけど男性から奇麗だと思われる女とそうじゃない女の人生って全然違うと思います。
でも美しさって永遠じゃない。
まだぎりぎり奇麗なうちに自分を残したい。
あなたにありのままの私を描いてほしいんです。
(加藤)お断りします。
あなたに美しさは感じない。
プロは対象を愛せないと描けないんですよ。
冷たくしても逆効果ですよ。

(ドアの閉まる音)・
(エンジン音)
(北野)滝川さん気を利かせたつもりなんじゃないでしょうか?えっ?
(北野)男と女という側面でしか人間関係見られない人がいますからね。
そうですね。
私たちそういうの絶対あり得ないのにね。
いや。
あなたがどうとかそういうことではなく。
気付きませんでした?私結婚してるんです。
31歳。
結婚5年。
夫は7個上。
子供なし。
家なし。
パートあり。
意外ですね。
独身かと思ってました。
あれ?案外お世辞がお上手なんですね。
(北野)お世辞じゃないですよ。
何か生活感がないっていうか。
料理や家事ができるように見えないんで。
あのう。
ちょっと聞いてもいいですか?
(北野)はい。
こないだから思ってたんですけどわりと言わなくてもいいことさらっと言うタイプですよね。
人に嫌われません?
(北野)はい。
嫌われます。
認める。
職場でもうっとうしがられてますし生徒にもあまり好かれません。
まあ悩むほどではないんですけど。
そういうところがよくないんですよ。
「生徒に嫌われて悩んでるんです」って言えばカワイイのに。
特に女の子とはうまくいかないんじゃないですか?はい。
よく結婚できたなと思いますよ。
えっ?先生も既婚者なんですか?えっ。
おかしいですか?いや。
おかしいっていうかとても奥さんを養ってる感じには見えません。
33歳。
結婚2年目。
妻は1歳上。
子供?なし。
家。
ローン支払い中。
あっ。
ねえ。
ちょっと聞いてくださいよ。
けさねうちのバルコニーにセミが来たんです。
(北野)早いですね。
生物って面白いですね。
先生に虫にも家族がいるなんて話聞いたから追い払うことができませんでした。
(北野)へえー。
案外優しいんですね。
だからその「案外」が余計なんです。
あっ。
そっか。
すいません。
あっ。
5時だ。
私帰ります。
(北野)えっ?夫が帰ってくるまでにご飯作らなきゃいけないし。
アイロンもかけなきゃいけないんです。
主婦ですから。
さよなら。
(北野)あのう。
よかったらあのう。
連絡先交換しませんか?はい。
(北野)えっと…。
(慶子)どういうこと?
(店員)はい。
お待ち遠さまでした。
(慶子)また別な男と。
うっ…。
あちっ。
アイス。
アイス頼んだのに。
(北野)あっ。
すいません。
もしもし。
(乃里子)裕一郎?まだ学校?いや。
今日ちょっと用があって。
(乃里子)ねえ。
今夜外で食事しない?報告したいことがあるの。
(乃里子)決まったの。
准教授。
昇任か。
そうか。
よかったな。
(乃里子)うん。
このまま講師で一生終わるのは嫌だったからうれしい。
面白くない?女房が准教授になっちゃったら。
バカ言うなよ。
俺は自分から研究室辞めたんだ。
…にしてもよく准教授になれたな。
色々あったのに。
女だからかな?いや。
(俊介)誰なの?知り合い。
ちょっとした。
(慶子)「ちょっとした」って何をしたのかしら?何もしてません。
ホントに何でもないの。
うーん。
近所の人の知り合い。
(慶子)どうして近所の知り合いの男性と別々に会うのかしら?私頭が悪いからよく分からなくて。
(俊介)何?立ち話してたのとお茶飲んだのは違う男なの?うん。
(俊介)うーん?どういうこと?
(慶子)ほらね。
私が頭悪いんじゃないでしょ?それとも俊ちゃんも私の血引き継いで頭悪いのかしら?
(俊介)もう頭の悪い話はどうでもいいよ。
分かんなくなる。
もう。
今申し上げましたとおり今日紗和さんがお茶を飲んでいたのも先日立ち話をされていたのも私の知人です。
どうぞ誤解なさらないでください。
(俊介)何かすいません。
わざわざ来ていただくなんて。
おふくろ。
もう分かったよな?私最初から誤解なんかしてませんよ。
さすがお母さまです。
紗和さんは内緒で男性と会ったりするような方ではありません。
そんな方なら私がお付き合いをご遠慮させていただきます。
私先月引っ越してきたばかりなんです。
紗和さんには親しくしていただいてホントに助かってます。
(俊介)ああ。
あっ。
ちょっとすいません。
あのう。
よかったらいかがですか?
(俊介)えっ?ご挨拶代わりに。
(俊介)うわぁ。
おいしそう。
じゃあこれ早速みんなで頂いちゃってもいいですか?おふくろも。
(慶子)私帰って食事の支度しなきゃ。
(俊介)えっ?誰に?一人じゃないか。
(慶子)仏さんに決まってんでしょ。
38年連れ添ったお父さんですからね。
毎晩欠かさずご飯あげてんです。
お母さん。
ちょっちょっ。
ちょっと。
これで借りは返せたかしら?お礼は言いませんよ。
あなたが余計なことするから誤解されちゃったんですから。
でどうだったの?北野先生と。
いいかげんにして。
友情に感謝して。
私とあなたは友達じゃありません。
私誰でもいいわけじゃないのよ。
あなたにはなぜだかいきなり本音が言えたの。
あなたもそうなんじゃない?エレベーター来てますよ。
またね。
(乃里子)ああー。
気持ち悪い。
(北野)飲み過ぎだよノリ。
(乃里子)うん?あれ?どこのスーパー?
(北野)うん?
(乃里子)いつものとこじゃないね。
(北野)高校の近く。
弁当うまいんだよそこ。
(乃里子)ふーん。
(北野)ノリ。
そんなとこで寝ないでよ。
ほら。
ベッド行くよ。
(乃里子)えっ?
(北野)ほら。
起きるよ。
はい…。
(乃里子)やだやだ。
違う違う。
(北野)違わない。
ほら。
おいで。
(乃里子)違う違う違う。
(北野)しっかり。
はい。
(乃里子)ああー。
裕一郎。
嫉妬しないでね。
裕一郎が支えてくれてるから研究ができるんだもん。
少しはどきっとした?何が?私が男の人とお茶飲んでたって聞いて。
焼きもち焼いた?焼くわけないだろ。
100%信じてるもんママを。
それ信じてるんじゃなくてモテないと思ってるだけじゃないの?紗和はモテるじゃないか。
勤めてるときだって人気あったろ?どうした?焼いてよ。
うん?人気者を嫁にしたんだからちょっとは心配してよ。
たまには仲良ししたいななんて。
そうだな。
(せき)あれ?風邪かな?
(せき)クーラーに当たり過ぎたのかもね。
それかも。
(せき)
(チャイム)はい。
(配達員)サインお願いします。
はい。
(配達員)ありがとうございました。
ご苦労さまでした。
はむすけ?はむみ?えっ?はむすけ。
えっ?はむみ。
はむすけ。
はむみ。
はむすけ。
はむすけ?はむすけ?はむすけ!どこ行った?はむすけ!
(俊介)どうした?ごめん。
はむすけが逃げた。
えっ!?はむすけ!はむすけ?どこ行ったの?バカ!はむみだよ。
だって扉が開いてたんだもん。
何やってんだよ!いつも慎重にしろって言ってるだろ!怒鳴らないでよ。
(俊介)あの子たちはね逃げたら生きていけないんだぞ。
(俊介)荒いんだよ。
一事が万事。
ママはがさつなんだよ!がさつで悪かったわね。
その分あなたがおしとやかだからちょうどいいんじゃない。
(俊介)開き直るのかよ!そんなにハムスターが大切ならハムスターと結婚しなさいよ。
おい!ハムスターなら都合のいいときにかわいがればいいだけだもんね。
お金も掛からない。
文句も言わない。
不満も抱かない。
いいかげんにしろよ!ママが悪いんだぞ!うるさい!私はあなたのママなんかじゃない!ちょっ。
おい!
結婚して5年
初めて家を飛び出しました
でも行く当てなんてありません
あの人に電話をかけてみたいけどそんな勇気はありません
ハムスターはうまく逃げ切っただろうかと思いました
(アナウンス)朝礼を始めます。
(博美)パートさんたちも急いで。
(一同)はい。
(峰子)「パートさんたちも」だって。
頭くるわね。
パートじゃないですか。
(博美)おはようございます。
(一同)おはようございます。
(博美)朝礼の前に今日から契約社員で入った方を紹介します。
(博美)萩原智也さんです。
(智也)萩原です。
よろしくお願いします。
(一同)よろしくお願いします。
(峰子)ちょっと。
ちょっと。
どういうこと?
(智也)あっ。
利佳子を迎えに行くためにちゃんと働こうと思って。
前のバイトは辞めてきた。
ここなら会えるかもしれないしさ。
どうかしてる。
ストーカーみたい。
フッ。
これからよろしく。
いや。
よろしくないよ。
人の奥さんなんか相手にしなくてもあなたならカワイイ子いっぱいいるでしょう?どうせぶいぶい遊んできたんでしょう?利佳子がいいんだ。
利佳子のことを知り尽くさないと諦められない。
ちょっとごめん。
(アナウンス)こちらは留守番電話サービスセンターです。
(美鈴)奥さんとケンカしたんですか?課長。
(美鈴)愛妻弁当じゃないから。
(美鈴)誰もいません。
そんなにバカじゃありませんから。
(俊介)いや。
そういうことではなくて。
心配しないでください。
重くなったりしません。
私既婚者が好きなんです。
結婚考えなくていいから楽なんです。
何してるの?こんなところで。
別に。
働いて買った自分の家を燃やすなんて信じられないって思ってただけです。
ねえ。
うちでお茶飲まない?子供たちもまだ帰ってない。
わずかな私たちの時間よ。
家庭って息苦しくなることあるじゃない?あーあ。
私の一生見えちゃった。
もうここから逃げられないんだなって。
どうぞ。
入れ物が立派だと余計にね。
まるであなたも火を付けたくなったことがあるみたいな言い方ですね。
あるわよ。
全部ぶっ壊してしまいたいって思ったこと。
まあ実際にはしないけどね。
家族は掛け替えのない大切なものだから。
あなたが家族が大切なんて言っても説得力ゼロなんですけど。
私は大事にしてるわよ。
夫も娘たちもほら。
満足してるわ。
すごい自信。
がらがら崩れなきゃいいですけど。
どういう意味?智也って子うちのスーパーの契約社員になりました。
ちゃんと働いてあなたを迎えに行くためだそうです。
そう。
私と付き合ったのも無駄じゃなかったわけね。
よりを戻す気はまったくないけど。
でも付き合った男が成長するのはうれしいわね。
せいぜいストーカーにならないことをお祈りします。
あなたもぶっ壊したいんじゃないの?今の生活を捨てたいって思ってるんじゃないの?そんなこと思ってません。
だいたいそんな簡単に捨てられるわけないじゃないですか。
それは失礼。
私はいいご主人にカワイイお子さんにすてきな家があるのに浮気するような愚かな人間じゃありませんから。
幸せなんだ。
ええ。
幸せですよ。
嘘つき。
嘘じゃありません。
ぜいたくじゃなくても夫と一生仲良く暮らしていければいいと思ってますから。
嘘つき。
あんまり愛し合ってるようには見えなかったわよ。
余計なお世話です。
愛し…。
愛し合ってます。
嘘つき。
しつこいな。
あなたは夫がもう自分を愛してないことを知ってるの。
だけど生活を失いたくないから見ないふりをしてるだけ。
何でそんなことが言えるんですか?私もそうだったから。
あなたも正直になった方がいいんじゃない?いつか爆発しちゃうわよ。
その手には乗りません。
うちは愛し合ってます。
そう。
分かり合ってるわけね。
ええ。
分かり合ってますよ。
抱き合えばそれだけで心が通じ合える?はい。
抱き合えばそれだけ…。
トイレ借ります。
こっちの方が近いわよ。
ちょっと。
何してるんですか?あった。
北野先生。
どうして人の携帯でかけるんですか?しゃべらないわよ。
1回だけコールして切るの。
冗談じゃないわ。
私にも同じことしていいから。
あなたもこれでかけて。
落としたい男がいるの。
かなりの難敵。
難しければ難しいほど退屈な毎日を忘れさせてくれる。
私も今の生活を捨てる気はないわ。
でもほんの少し刺激を求めて生きる実感を味わうことがそんなに悪いことかしら?いらいらして家族に当たったり賭け事にはまって借金つくるよりましじゃない?だまされたと思ってやってみなさいよ。
たった1回コールして切るだけで毎日が変わるから。
(乃里子)裕一郎。
ワン切り。
女子生徒からじゃないの?
(北野)かもな。
(乃里子)フフッ。

(バイブレーターの音)
(加藤)ここで膝立ちになって。
(女性)はい。
そう。
それでいいの。
友達が嫌なら共犯者になりましょ?真菜。
陽菜。
ほら。
ご挨拶して。
(真菜・陽菜)こんばんは。
(俊介)こんばんは。
はいどうぞ。
どうぞ。
すいません。
ただいま。
おかえり。
(真菜)ケンカしたんですか?
(俊介)えっ?
(真菜)いや。
何か微妙だから。
真菜。
ああ。
鋭い。
けさ結婚して初めてケンカしたんだ。
初めて?仲がいいのね。
(俊介)ええ。
まあ。
いやいや。
それほどじゃありませんが。

(ドアの開く音)
(陽菜)あっ。
お父さんだ。
(滝川)ただいま。
(陽菜)おかえり。
おかえりなさい。
(滝川)大丈夫なのか?よく知らない夫婦だろ。
私はすっかり仲良しよ。
俺たちに釣り合うやつらじゃないんじゃないの?お邪魔してます。
(滝川)いらっしゃい。
主人です。
(俊介)こんばんは。
あのう。
初めまして。
初めまして。
笹本と申します。
(滝川)滝川です。
こんばんは。
(俊介)わあ。
光栄です。
僕あのうミノワファニチャーという家具メーカーの広報におりまして。
(真菜)紗和さん。
うん?
(真菜)携帯鳴ってますよ。
ああ。
ごめん。
ありがとう。
(俊介)愛読させていただいて…。
(滝川)そうでしたか。
ミノワさんは出稿もありますしね。
(陽菜)ねえ?電話出ないの?うん?フフフ。
(陽菜)何で?
(陽菜)微妙なの?
(北野)お前たちまだ高校生だ。
ちゃんと自分で責任取れる年齢…。
離れろ。
ああいうことは控えなさい。
(北野のメッセージ)もしもし北野です。
お電話いただきましたでしょうか?
(まなみ)フフッ。
ああいうことって?肉体関係だよ。
(北野のメッセージ)何かご用件ならいつでもご連絡ください。
(啓太)キスしてただけだろ。
でも責任取れる年齢って幾つのこと言ってんだよ?あんたら大人の方が無責任にやりまくってんだろ。
(北野)離れろ。
(北野のメッセージ)何かご用件ならいつでもご連絡ください。
(北野のメッセージ)《もしもし北野です》《お電話いただきましたでしょうか?》《何かご用件ならいつでもご連絡ください》・すいません。
お弁当どこですか?
(北野)ちゃんと愛情育んで。
(啓太)こいつのこと好きになんかなんねえから。
(啓太)ただやりたかっただけ。
こいつもそう。
なあ?
(まなみ)うん?あっ。
うん。
そうだよ。
交尾だよ先生。
(乃里子)主人と食べ比べようと思って。
ああー。
ご主人好き嫌いありますか?
(乃里子)うーん。
意外と肉食かな?・
(部活をする生徒たちの声)
(バイブレーターの音)もしもし。
(セミの鳴き声)あっ。
もしもし。
笹本です。
昨日の電話間違えて押してしまって。
そうだったんですか。
お騒がせしました。
いえ。
すいません。
(北野)もしもし。
もしもし。
ないてませんか?いや。
泣いてないですよ。
セミです。
そっち鳴いてますよね?
(セミの鳴き声)ホントだ。
鳴いてる。
(セミの鳴き声)・
(部活をする生徒たちの声)
(セミの鳴き声)
(セミの鳴き声)
(セミの鳴き声)この間お電話したんですよ。
みたいですね。
あら。
私の番号だって分かったんですか?加藤さん。
私のことが好きなんですね?だって何とも思ってなかったら折り返しませんか?仕事関係者の家族なんだから。
私のこと描いてくれる気になりました?高いですよ。
覚悟してます。
まずデッサンから始めます。
こちらへ。
ここ?すてきね。
(加藤)そこに立って。
ここでいいかしら?
(加藤)脱いでください。
どうしました?僕に描いてほしいんでしょ?ありのままを。

(雷鳴)早く。
無理無理無理無理。
絶対無理です。
(北野)大丈夫ですって。
いやいやいやいや…。
ホントに。
(北野)これ触ってみなきゃ相手のこと分からないじゃないですか。
相手って。
クワガタって同じ種類でも大きさによってこの大顎だったり歯の生え方違うんですよ。
ほら。
ああ。
個体変異っていって幼虫のころの環境によってどういう形になるか決まるんです。
大きく分けるとこの大歯型中歯型小歯型の3つに分けられるんですけど。
あっ。
まずいな。
あっ。
私傘持ってます。
あっちまで走りましょう。
はい。
すいません。
(北野)強くなってきた。
うわ!?大変!
(北野)急いで。
すごい。
北野先生。
大丈夫ですか?
(北野)はい。
あそこ。
あっホントだ。
(北野)足速いですね。
陸上部だったんで。
走るの苦手ですか?僕子供のころから1回もチョウとかトンボとか捕まえることができなかったんです。
えっ?あっ。
靴。
ほどけてますよ。
ホントだ。
これ持ってて。

男の人はいつもずるい
ドアはたたくくせに自分では開けようとしません
女が鍵を開けてここだよと優しく声を掛けてあげなければ何事もなかったふりをして通り過ぎてしまうのです
それが禁断の扉ならなおさら
2014/09/17(水) 15:53〜16:48
関西テレビ1
昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜 #02[再][字]【明日夜10時は第10話!上戸彩ほか】

北野の事が頭から離れない紗和は、利佳子の策略によって北野と2人きりに…。束の間の会話を楽しんでいたがお互い既婚であるとわかり、現実へと戻るのだが…。

詳細情報
番組内容
笹本紗和(上戸彩)のもとに姑の慶子(高畑淳子)がやってきた。慶子は、紗和が滝川利佳子(吉瀬美智子)の元不倫相手・萩原智也(淵上泰史)と立ち話をしているところを目撃し、浮気をしているのではないかと疑っていた。北野裕一郎(斎藤工)と会って以来、彼のことばかり考えるようになっていた紗和は、慶子の言葉に内心動揺しながらも、智也とはただの知り合いだと説明する。一方、利佳子は、画家の加藤修(北村一輝)に自分
番組内容2
の肖像画を描いてもらう。しかし、出来上がった絵はグロテスクなものだった。利佳子は、夫の徹(木下ほうか)に、もう一度加藤に頼んでほしいと話す。しかし徹は、加藤は俺にケンカを売っているだけだと言って、利佳子の絵を捨ててしまう。紗和のパート先にやってきた利佳子は、仕事が終わったら会おうと彼女を誘った。紗和が利佳子との待ち合わせ場所に行くと、そこにいたのは北野だった。北野は、利佳子から示談の件について話し
番組内容3
たいと連絡をもらったのだという。そのころ利佳子は、徹に内緒で加藤のアトリエを訪れていた。そこで利佳子は、もう一度私を描いてほしいと頼む。しかし加藤は、あなたには美しさを感じないと言って断ってしまう。紗和と北野は、お互いに結婚していること、子どもがいないことなどを話した。北野の笑顔に心惹かれながらも、夕飯の支度があると言ってその場を後にする紗和。だがそんなふたりの姿をまたもや慶子が目撃してしまい…。
出演者
笹本紗和: 上戸彩 
滝川利佳子: 吉瀬美智子 
北野裕一郎: 斎藤工 
北野乃里子: 伊藤歩 
長谷川美鈴: 木南晴夏 
滝川徹: 木下ほうか 
萩原智也: 淵上泰史 
笹本俊介: 鈴木浩介 
笹本慶子: 高畑淳子 
加藤修: 北村一輝 

ほか
スタッフ
【脚本】
井上由美子 

【プロデュース】
三竿玲子 
清水一幸 

【演出】
西谷弘