物体がされた仕事に等しいという関係が成り立ちます。
すなわち運動エネルギーはされた仕事の分だけ変化します。
(関口)はいまずは縦の長さ。
縦の円周ね。
(垣内)う〜ん。
これ測りづらいですね。
ほっ!はいしっかり測って。
これどこを測ったら…。
う〜ん…大体96cmで。
96cmで。
大体ですけどね。
じゃあ96cmね。
次は横。
東西。
横?え〜またですか。
隊長いい加減にして下さいよ。
こんなんじゃちゃんと測れないですもん。
そうかねぇ。
そうですよ。
でも何で地球儀の大きさなんて測るんですか?そりゃあんた今日のテーマが「地球の形と大きさ」だからですよ。
かっきーは地球の形ってどんな形だと思いますか?ん?変な質問ですね。
地球はこういうふうに真ん丸っていうふうに昔から認識してますよ。
そう思うよね。
でも厳密に言うと真ん丸じゃないんですよ。
真ん丸じゃない?はい。
今日はその辺のところがよ〜く分かるようになりますからね。
じゃあまずいつものようにキーワードいっちゃいましょうか。
1つ目今お話ししたこれね。
はい。
で…これも。
はい。
そして…。
…という事は今日は地球の事をざっくり調べるって感じですか?そうですね。
そういう事になります。
じゃあまずはこの地球の形から見ていきますかね。
突然ですけども垣内隊員にもう一つ質問します。
何ですか?地球の形が真ん丸かどうかは別にして丸いっていうのは現在の私たちにとっては当たり前の事ですね。
そうですね。
じゃあ人工衛星とか宇宙船とかがなかった遠い昔の人。
そんな遠い昔の人たちが地球が丸いって事分かっていたかいなかったか?うんまあ無理でしょうね。
そう思いますよね。
まあ分かったとしても最近の人みたいなイメージですねぇ。
ところが実は…えっ!?そしてその理由をあのアリストテレスが書き残してます。
おぉあのアリストテレスが!そう。
彼が地球が丸いと考えられる理由を2つ挙げとりますね。
一つはこれ。
月食の時に月に映る地球の影が丸い事。
なるほど。
それでもう一つは場所を南から北へ移動すると見える星の種類や位置が変わる事があるといいますね。
そうか。
北半球と南半球じゃ見える星座も違いますもんね。
そういう事ですね。
昔の人は天体観測ってのをえらくしっかりやってましたからね。
それで地球が丸いって事は分かってたんですね。
そう。
じゃあ次。
地球の大きさはどうでしょうかね?垣内隊員は地球の大きさを昔の人たちがどうやって測ったか分かりますか?えっ!?私今だってどうやって測ってるのかよく分かんないです。
…ですよね。
大昔地球の大きさを導き出そうと考えた人がいたんですね。
それがこれがまた古代のギリシャの数学者で天文学者のエラトステネスという人です。
エラトステネス?そう。
彼は子午線の長さを求めようと考えました。
子午線の長さって何ですか?これですよ…これが子午線です。
でこの長さが分かれば地球の大きさが分かるという事ですね。
なるほど。
でこれがそのエラトステネスが子午線の長さを求めた方法とされるものです。
まずはここがエジプトのアレクサンドリア。
そしてその南の方角にはシエネという町がありました。
次。
この7.2度っていうのは…。
夏至の日の正午にこのシエネっていう町では真上にあるはずの太陽が同じ時間にアレクサンドリアでは…。
太陽の向きはここね。
オレンジの。
7.2度ずれちゃうんですね。
本当だ。
…っていう事なんです。
でこの7.2度という角度は…ここにも書いてありますけど何なのか。
地球の中心とこの2つの場所が作る角度になる訳なんですね。
プラスアレクサンドリアという町とシエネという町は交易が盛んだったものでこの距離が分かってたんですね。
…という事はじゃあこの角度と長さからぐるっと360度の長さを割り出せるじゃんというのがエラトステネスさんの子午線の長さの求め方だったという事になる訳。
エラトステネスさんすごいですね。
ねっ。
私にもピンとも来ないようなあれですが。
でもね日本人にもすごい人がいたんですよ。
誰ですか?江戸時代に地球の大きさを測った人がいたんです。
江戸時代に?はい。
その人は日本全国を自分の足で歩いてそんでもってとっても精密な日本地図を作ったんですけども。
伊能忠敬。
そう。
あの有名な伊能忠敬さん。
でもどんなふうにして地球の大きさを測ったのかよく知りませんよね。
確かに。
かっきー調べてみます?おっ。
じゃあ行ってきます!だからどこに行くかをいつも聞かないんだよねあの人。
どうやって分かるのかね?あっ先生!
(渡来)こんにちは。
こんにちは。
垣内隊員やって来たのは…迎えてくれたのは…この記念館では伊能忠敬が日本地図を作るために使った測量器具や20年余りの歳月をかけて完成した日本地図を見る事ができる。
伊能忠敬という人はこのように精密な日本地図を作った人なんですけれどもそれと同じぐらい力を注いだ事が地球の大きさを求めるという事だったんです。
伊能忠敬は地図を作るためだけではなく地球の大きさを求めるために緯度1度の距離を何度も何度も計測したのです。
はい。
こんなふうに1歩を…歩いてですか?はい。
伊能忠敬が求めた緯度1度分の距離は現在の値と比べてもほとんど誤差がなかったんですよ。
江戸時代なのに。
はい。
このようにして伊能忠敬は緯度1度分の距離から地球の大きさを求めたんです。
へぇ〜すごい。
それでは垣内さんも自分の足で歩いて地球の大きさ測ってみませんか?私がですか?はい。
できますかね?大丈夫です。
では行きましょう。
おっ。
え〜できるのかな?すごい事になってきましたねぇ。
うん。
かっきーが地球の大きさに挑戦ですか?伊能2号ですよ。
頑張って挑戦しました。
…という事でVTRの続きをどうぞ。
2人がやって来たのは東京都足立区の日光街道国道4号線。
日光街道は伊能忠敬が測量の旅に出発した所。
そしてこの辺りにはほぼ子午線の方向にまっすぐ延びている部分があるんです。
さあそろそろこの辺だと思うんですが。
それではここでいいでしょう。
ここですか?おっ先生スマートホンを取り出しましたよ。
先生何見てるんですか?これは自分の現在地の緯度や経度が分かるスマートホンのGPSアプリです。
私たちはこの便利アイテムを使う訳ですね。
はい。
あっすご〜い!このアプリからスタート地点は北緯35度46分30秒である事が分かりました。
そして次に垣内さんの1歩が何cmかを調べます。
何で?おっメジャーですね。
はい。
このメジャーを使って…まずは何度も歩いて一定の歩幅で歩けるようにトレーニングです。
垣内隊員の…そして…それでは行きましょう。
はい!よし。
12345…。
いよいよ実験の開始です。
垣内隊員歩く歩幅がいつも60cmになるように気持ちを集中。
渡来先生はそんな垣内隊員をしっかりサポートします。
さあそろそろゴールが近づいてきましたよ。
ここがゴールです。
54321はい。
お疲れさまでした。
おっ586歩です。
586歩という事は1歩が60cmだから掛け算をすれば352mになります。
そしてゴールの緯度は北緯35度46分42秒。
スタート地点とゴール地点の緯度の変化は12秒。
緯度12秒は0.003度に相当です。
歩いた距離は352mだから緯度1度の距離は簡単な比例の式で求められますね。
緯度1度の距離はおよそ117kmになりました。
それではいよいよ地球の大きさを求めてみましょう。
緯度1度分の距離が117kmでした。
地球一周の大きさは子午線ぐるっと360度になるので360倍になりますよね。
…という事は117km×360度という事でその長さ4万2,120kmになります。
正しい値はぴったり4万kmなんですけどもいかがですか?…という事は2,120kmも誤差があったって事ですよね。
その誤差たった5%になります。
…って事は大成功って事でいいんですか?そうですね。
おっやった〜!頑張りました。
いやかっきー地球の大きさ測っちゃいましたか。
ついに。
結構いい値だったんじゃないの?そうなんですよ。
でも昔の人って今みたいに便利な機械もないのにすごいなってつくづく思いましたよ。
そりゃあ私もつくづく思いますね。
だって古代のギリシャの時代には既に地球が丸いって事とか地球の大きさとか分かってた訳だからね。
すごいですよね。
ねっ。
でも17世紀ぐらいになると地球が完全な真ん丸なのかどうか…っていう疑問が持たれるようになったんですね。
それ地球真ん丸問題ですね。
そういう事ですね。
…という事で最後のキーワードはこちらですね。
真ん丸問題と重力って関係あるんですか?あるんですね実は。
真ん丸ならば地球の重力は地球の表面どこで測っても全く同じになると思いません?そうか。
地球の中心から同じ距離なら同じでしょうね。
ねっ。
ところが地球の重力はどこでも全く同じではないんですね。
その事に気付いたのは17世紀フランスの天文学者リシェでした。
リシェ。
時代は1671年。
リシェは…振り子って重力と関係があるんですよね。
そう。
振り子の振れる時間つまり周期は重力に関係してるって習いましたね。
リシェは赤道で時間が遅れるのは…そして1687年あのニュートンが…出たニュートン。
出ました。
じゃあこちらで説明しますか。
地球の引力は地球の中心に向かってますよね。
そうですね。
で地球の自転による遠心力は北極では0になる訳でしょ。
で赤道では最大になりますわね。
重力は引力と遠心力を合わせた力になるんで北極では重力と引力はイコールになりますね。
でも赤道の方では事情が変わりますよね。
赤道ではこうなります。
なるほど。
北極よりも重力が小さいんですな。
でニュートンはこの遠心力のために赤道では重力が小さい事それで遠心力で地球の形が実は赤道の方がちょっと膨らんでる事を証明した。
地球が真ん丸じゃないって事はそういう事だったんですね。
そう。
よろしくお願いします。
こんにちは。
今日は子午線の話が出てきましたが。
子午線って…これでしょ?この金色の部分。
そうですね。
地球一周分の…360度。
これがぴったし4万kmって本当ですか?はいおっしゃるとおりです。
ぴったり4万kmで。
北極から南極を結ぶ子午線この4分の1…だから偶然4万kmだった訳じゃないんですよね。
そのとおりです。
逆を言うとここを1万kmにしようぜって人が決めた?そうですね。
実は…メートルの長さというのも地球丸ごとから割り出してるって事なんですか?そのとおりです。
地球の大きさから定められた単位が1mといえますね。
そのメートルと地球とはさすがに…。
実は1mという単位は地球の大きさを基にして決められたと。
ふ〜ん。
隊長知ってました?伊能忠敬さんって50歳くらいから測量を始めたんですって歩いて。
知ってたけどさ当時は・「人間五十年」いうぐらいだから。
当時のあれでいうとすごい長生き長寿ですよね。
つまり人間五十年っつって人生終わりってはずのところから始める気になった訳だからねっ。
だから自分の寿命どういうふうに計算してたかね。
確かに。
まだまだ生きれるって分かってたんですかね。
でも20年…70歳まで生きれるって事はやっぱ歩くのはすごく体にいいのかもしれないですよ。
…って事だね。
だからいっぱい歩きましょう。
2014/09/17(水) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 地学基礎「地球の形と大きさ」[字]
「地球」は私たちにとってかけがえのない存在です。その地球を、「宇宙の中の1つの星」「地球という物体」「地球の歴史」そして「環境」という視点から学んでいきます。
詳細情報
番組内容
人々は、昔から地球の姿を想像していた。15世紀には、探検家が航海によって球形であることを実証し、20世紀には宇宙から姿を眺められるようになった。地球科学の発展にともない、現在では形や大きさを、より正確かつ詳細に把握できる。地球の姿や調べ方を知ることで、地球自体に対する理解が深まる。地球の大きさを実感し、地球規模の空間を想像してみよう。【出演】関口知宏、垣内彩未【講師】渡来めぐみ
出演者
【講師】茗渓学園中学・高等学校講師…渡来めぐみ,【司会】関口知宏,垣内彩未,【語り】市川展丈
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
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趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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