ではここでニュースをお伝えします。
御嶽山の噴火から、きょうで1週間です。
警察によりますと、きょうの捜索で、新たに4人が心肺停止の状態で見つかり、このうち1人の死亡が確認されました。
これで今回の噴火で死亡した人は48人になりました。
噴火が起きた午前11時52分、ふもとの長野県木曽町の駅前では、黙とうする人の姿がありました。
1週間前の先月27日に起きた御嶽山の噴火で、長野県の対策本部はきのう、行方が分からない登山者が16人いると発表しました。
きょう、警察や自衛隊、消防は、およそ1000人の態勢で捜索を行いました。
その結果、山頂付近の登山道から離れた斜面などで、新たに4人が心肺停止の状態で見つかりました。
警察によりますと、このうち1人の死亡が確認され、これで今回の噴火で死亡した人は、48人になりました。
現場は、雨でぬかるんだ火山灰で覆われていました。
自衛隊によりますと、登山道は1時間で500メートル程度しか進めない状況だったということです。
きょうの捜索は午後3時に終了しました。
気象台によりますと、御嶽山の周辺では、早ければあすの朝から雨が降りだし、あさってには台風18号が近づくと予想されています。
対策本部は、あすの捜索については、台風の状況などを見ながら、再開するかどうか判断することにしています。
では、続いて台風18号についてです。
大型で非常に強い台風18号は、沖縄県の大東島地方を暴風域に巻き込みながら北上していて、あさってにかけて、西日本や東日本に近づく見込みです。
大東島地方では、猛烈な風としけになっていて、気象庁は、暴風や高波に警戒するよう呼びかけています。
気象庁の発表によりますと、大型で非常に強い台風18号は、午後5時には沖縄県南大東島の海上を北北西へ進んでいると見られます。
中心の気圧は935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートルです。
台風は大東島地方に最も接近していると見られ、午後2時半過ぎに、北大東空港では、45.3メートルの最大瞬間風速を観測しました。
また南大東島では、午後4時半までの1時間に、57.5ミリの非常に激しい雨を観測しました。
鹿児島県徳之島町は、早めの避難を呼びかけるため、町内全域の1万1514人に避難準備情報を出しました。
台風はこのあとも北寄りに進み、あすからあさってにかけて、西日本や東日本に近づく見込みで、西日本から東日本の太平洋側を中心に、非常に激しい雨が降り、局地的には猛烈な雨が降るおそれがあります。
あすの夕方までに降る雨の量は、いずれも多い所で、九州南部で250ミリ、東海で180ミリ、沖縄地方、四国、近畿で150ミリ、九州北部と奄美、それに伊豆諸島で100ミリと予想されています。
その後も雨は降り続き、あすの夕方からあさっての夕方にかけての雨量は、いずれも多い所で、東海で400ミリから600ミリ、近畿で300ミリから500ミリ、四国で300ミリから400ミリ、関東甲信と北陸で200ミリから300ミリ、中国地方で100ミリから200ミリと予想されています。
気象庁は、暴風や高波に警戒するとともに、土砂災害や低い土地の浸水、落雷、竜巻などの突風に十分注意するよう呼びかけています。
では、台風18号について、気象庁の会見がまもなく始まります。
気象庁予報官の佐々木です。
よろしくお願いします。
台風18号の今後の見通しについて、ご説明いたします。
大型で非常に強い台風18号ですが、南大東の近海を現在、北上中です。
4日15時現在の解析によりますと、中心気圧が935ヘクトパスカル、最大風速は50メートル、北北西に、約10キロメートルのスピードで北上しております。
今後、向きを東寄りに変えまして、強い勢力を維持したまま、5日には九州や四国に、6日にかけては速度を速めて、本州の太平洋側に、かなり接近するおそれがあります。
台風の北上に伴いまして、本州付近に非常に湿った空気が流入いたします。
前線の活動が活発となるおそれがございます。
5日から6日にかけて、台風や前線の影響で、広い範囲で大雨となりまして、西日本、東日本の太平洋側を中心に、激しい雨が降り続き、多い所で総雨量が600ミリを超えるおそれがあります。
土砂災害や洪水に厳重な警戒が必要です。
また、台風から離れた所でも、前線や湿った空気の影響で、大雨に警戒が必要です。
台風の接近に伴いまして、風が急激に強くなるおそれがあります。
沖縄や奄美地方では、これからあすにかけ、西日本では5日から6日にかけて、また東日本では6日に、太平洋側を中心に、暴風、高波に厳重な警戒が必要です。
また、潮位の高い期間に入りますので、進路に当たる湾であるとか、沿岸の地域については、高潮にも警戒が必要です。
北日本につきましても、太平洋側を中心に6日から7日にかけて、暴風や高波、大雨に注意や警戒が必要となります。
また、台風が接近しますと、竜巻などの激しい突風が、台風から離れた場所でも発生することがあります。
これについても、十分注意していただきたいと思います。
今後、各地の気象台が発表する注意報、警報、また市町村の避難勧告等の情報に十分注意していただくとともに、今いる場所がどのような災害が起こりやすいのかというところに、十分注意していただいて、風や雨が強まる前に、早め早めの安全の確保をお願いしたいというふうに思います。
特に屋外での作業であるとか、不要な外出は控えていただき、海岸であるとか、増水した河川、また用水路などといった、危険な場所には、絶対に近づかないようにしていただきたいと思います。
交通機関等にも、大きな混乱が生じる、影響が生じるおそれがございます。
行動には余裕を持った対応をお願いしたいと。
また、最新の情報を利用していただいて、警戒、防災等に心がけていただきたいと思います。
続きまして、現在の状況について、ご説明いたします。
台風がただ今、南大東島の近海にございまして、比較的ゆっくりとしたスピードで、北に進んでおります。
台風の周辺には、活発な対流がございます。
目が少し大きめの目なんですけれども、ありまして、きのうからきょうぐらいにかけてが最盛期かと考えております。
ただ、まだこのような強い勢力、非常に強い勢力を保ちながらゆっくりと北上を続けるというふうに考えています。
台風の東海上では湿った空気が流れ込んでおりまして、前線がこのように日本の南側に延びるような形なんですけれども、その前線に向かって、暖かい湿った空気が入り込んでまいります。
前線も次第に北上してくる予想になっております。
現在、台風を取り巻く、これはレーダーで解析した図ですけれども、活発な雨雲が大東島地方にかかっていることが分かります。
次、お願いします。
台風の進路予想です。
台風はしばらくの間、あすにかけては、このままゆっくりとしたスピードで北上しますが、その後、東に向きを変えて、東に向きを変えて、速度を速めて、本州の南岸を沿うような形で進んでまいります。
ここはかなりスピードが上がってくるというふうに見ております。
ですので、あまり風が吹いていないなということがあっても、急に風が吹きだしたり、また波が急に高くなるといったようなことがあるかと思います。
また潮位が高い期間に入ってまいります。
8日が大潮と、満月ということでして、潮位の高い期間になりますので、台風の進路に当たるような湾であるとか、それから沿岸の地域、特に南に開いた湾等では、潮位が高くなるおそれがございます。
高潮にも十分に警戒していただきたいというふうに思います。
これは、あすの9時の予想天気図になります。
前線が本州の南の海上にございまして、これに向かって、暖かく湿った空気が吹き込み、また台風の周辺を回るように、暖かな空気が日本付近に入ってまいります。
局地的に発達したたいりゅう雲が発生するおそれがあります。
特に南東の斜面であるとか、そういった所では、非常に激しい雨、ないしは猛烈な雨といったようなものも降るおそれがございます。
雨の降る時間が比較的長くなるような地域、前線がかかっている、また南から暖かく湿った空気が流れ込む時間が長いといった所では、雨量が多くなるおそれがあります。
暖かく湿った空気が入り込むため、大気の状態も非常に不安定になります。
局地的な大雨、猛烈な雨、また台風の東側、暖かく湿った空気が入ってきている所では、積乱雲が発達し、竜巻等の突風も起こるおそれがあります。
こういったことにも十分注意していただきたいと思います。
これは今後の防災上の警戒事項ということで、どの程度の風が吹き、波が立ち、また大雨になるかというところを、まとめてございます。
最新の気象情報をもとに取りまとめたもので、大東島地方では45メートル、最大風速が45メートル、瞬間では65メートルということが、まさに今、これからあすにかけての間で発生するだろうと予想しています。
また北上に伴いまして、九州南部であるとか、奄美地方、さらに四国、近畿、九州北部といった所でも、20メートルを超える非常に強い風が予想されております。
6日にかけましては、西日本から東北地方の広い地域につきまして、太平洋側を中心に、25メートル以上の暴風となるおそれがあります。
台風のスピードが速い、それから台風のコースにもよりますけれども、上陸せずに沿岸を進んでくるということですと、あまり勢力を落とさずに、東日本まで到達する可能性があります。
そういったことで、暴風、急に吹きだす非常に強い風に十分注意していただきたいと、警戒していただきたいと思います。
海上の波の高さですけれども、大東島地方、奄美地方、それから九州南部、近畿地方では、9メートルを超える猛烈なしけが予想されます。
あすにかけましては、四国、東海地方で8メートル、沖縄本島で8メートル、九州北部地方で7メートル、さらに6日には、西日本から東北地方にかけての太平洋側で、場所によっては9メートル以上の猛烈なしけとなるおそれがあります。
次に雨です。
あす18時までの24時間雨量、これは多い所ですけれども、九州南部から250ミリ、東海180、大東島地方、近畿地方、四国地方で150ミリを、それぞれ予想しております。
西日本と東日本の太平洋側を中心に1時間、50ミリ以上の激しい雨、局地的には、先ほども申しましたが、80ミリ以上の猛烈な雨となるおそれもございます。
その後、6日にかけての24時間では、東海地方、最も多くなりますが、400から600ミリという値を予想してございます。
近畿地方で300から500ミリ、四国地方300から400ミリ、関東甲信、北陸地方で200から300、中国地方100から200ミリという予想になっております。
高潮につきましては、6日、本州の南岸を東北東に進む見込みです。
進路に当たっている場合、当たる場合につきましては、警戒が必要と考えております。
竜巻などの突風についても、台風から離れた地域で発生することがありますので、注意していただきたいと思います。
ちょっと細かくなりますので、この説明は割愛しますが、先ほど言ったような量的予報、警戒する時間帯を指し示してございます。
資料に添付しております。
また気象庁のホームページにも、このあと掲載する予定ですので、皆さん、ご活用いただきたいと思います。
ただこれは現時点、ただ今の時点での予想でありまして、今後、台風の進路によりまして、警戒期間等が変わってくることがございますので、最新の情報を活用していただきたいというふうに思います。
お伝えしていますように、気象庁予報課の佐々木洋主任予報官は記者会見を行い、台風は強い勢力を維持したまま、あすには九州や四国に接近し、あさってにかけて、本州の太平洋側に、かなり接近するおそれがある。
台風と前線の影響で、広い範囲で激しい雨が降り続き、大雨となるおそれがあり、土砂災害や洪水に厳重な警戒が必要だ。
また台風が近づくと、急激に風が強まるので、暴風と高波にも厳重に警戒してほしい。
潮位が高くなる期間なので、進路に当たる湾や沿岸では、高潮にも注意が必要だと述べました。
その上で、地元の気象台や自治体が発表する情報に注意するとともに、今いる場所では、どんな災害が起こりやすいのかに注意し、風や雨が強まる前に、早めの安全確保をしてもらいたいと呼びかけました。
では、台風18号の今後の進路と警戒すべき点について、気象情報担当の渡辺さんです。
今回の台風は、大型で非常に強い台風まで発達した台風が、日本列島にほぼ沿うような形で進む点が挙げられます。
このために、広い範囲にわたって、台風の直接の影響を受けるおそれがあります。
台風の雲の様子を見ますと、目もはっきりとして、非常に強い勢力まで発達していることが分かります。
大型の強い台風18号、現在は南大東島地方に最も接近しています。
そして暴風域が入っていますし、風速15メートル以上の強風域が沖縄本島や、九州の南部にかかっています。
このあとも比較的ゆっくりとしたスピードで北上を続け、特に東寄りに進路を変えるときが一番スピードが遅くなる点です。
このため西日本は、丸半日以上も、台風の直接の影響を受けるおそれがありますし、スピードを速めますが、あさってのお昼ごろを中心に、東日本でも強い勢力を保ったまま来ますので、急に東日本では、風や雨、ともに強まるおそれがあります。
このあとの予想される雨ですが、北側に広がる秋雨前線の雨雲がかかりますので、御嶽山周辺も、あすの午前中には、もう本降りの雨となってきます。
そしてこのあとも、台風本体の雨雲がかかってきます。
1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降る場合は、傘は全く役に立ちませんし、80ミリ以上の猛烈な雨の場合は、息苦しくなりますし、災害が発生するおそれがあります。
予想される雨の量は、多い所であすの夕方までに、九州の南部では250ミリ、東海地方では180ミリ、さらにあすの夕方以降も、東海地方を中心に、400ミリを超えるような大雨が予想されています。
そして、風の予想です。
風速25メートル以上の暴風が、南西諸島や、そして西日本を中心に吹きます。
だるまさんがころんだ。
2014/10/04(土) 17:10〜17:21
NHK総合1・神戸
ニュース「台風18号」関連[字]
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