すてきにハンドメイド「シルバー世代に贈り物 着やすさアップ お直し術」 2014.09.17

(テーマ音楽)敬老の日シルバー世代に向けて真心込めた贈り物はいかがでですか?教えて下さるのは服飾の学校で服作りの指導をしている…お年寄りや障害者の方が着やすい服を提案しているリメイクのスペシャリストです。
パジャマや部屋着はそで口やすそに一工夫加える事で快適に。
ワイシャツやブラウスはボタンをつけかえるだけで着脱が楽になります。
今回はちょっとした一手間で着やすさがアップするお直し術をご紹介します。
「リメイク大特集」というテーマでお送りしている9月は敬老の日もありますよね。
はい。
という事で今回はシルバー世代に向けたリメイク方法をご紹介します。
今まで使ったお気に入りのものを更に使いやすくすると喜ばれそうですね。
そうですよね。
しかも今回は1つだけではなくてたくさんのリメイク方法をご紹介して参ります。
欲張りさんですね今回は。
では早速先生をご紹介しましょう栗田佐穂子さんです。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
先生今日はたくさんの方法を教えて頂けるという事なんですが。
「リメイク」って言ってそれもね簡単に手っ取り早くできる内容。
そんな難しい事は何もありません。
これで着やすくなるんですから。
これをシルバー世代の方に是非プレゼントしてあげられるような「そんな時間になったらいいな」と思うんです。
覚えたいですね。
ねえ。
今回は栗田さんのお知り合いの方やご家族の方にも協力して頂き洋服についての悩みを聞いてきました。
まずはこちらのVTRをご覧下さい。
年を重ねるにつれ手足が動かしにくい事に悩んでいるそうです。
昔だとドアノブが意外と丸かったんですけど今ドアノブ丸くないんですよね。
そうすると何かした時に…。
…「あれっ!」と思ったりとか。
そして栗田さんの夫の茂さんにも伺いました。
小さいボタンの服が着にくくなっているそうです。
ワイシャツ着る時に首の場合は確かに両手で少々ここがきつくてもできます。
しかしこのカフスとかですね…。
これはもうシルバー世代の方だけじゃなくてみんなが「便利になったらいいな」と思ったりするとこですよね。
うちの夫だけではなくシルバー世代になると握力が弱くなって…。
やりづらいだけじゃなくてそういうのも変わってくるんですね?それと小さなボタンをつまむのがだんだん不得意になってくるんですね。
そうすると「着にくいな」という事にワイシャツなどは特に思うようです。
という事で今回は全部で5つのリメイク方法をご紹介していくんですがまず最初はこちらのブラウス。
ボタンのところに注目頂きたいんですけれども。
こちらがリメイクしていない方。
こちらがリメイクしている方ですね。
はい。
皆さん買ってらっしゃるワイシャツのボタンはこうやって布にペタンってくっついてますがこちらの方は「糸足」と言って布とボタンの間に少し隙間を作りました。
高さが出るんですね?そうですね。
それで持ち上げてボタンホールに通せるのでグッとボタンが通しやすくなります。
ちょっとどんな感じかやってみてもいいですか?ふだん買うとこういう状態ですよねよいしょ。
いつもの感じ。
この高さを出したものだと…。
あっ確かにスッとできますね。
ボタンがつかみやすくなるというのがやっぱりポイントなんですか?そうですね。
斜めにできますもんね。
斜めにこうなるところがいいですね。
持ちやすかったですよ。
エミリさん実はですねボタンの糸足を長くする時にとっておきの秘密兵器を使うんですがそれがこれなんですね。
これ…段ボールですよね?はい。
普通の段ボールなんですがこの使い方は次のVTRをご覧頂きたいと思いますどうぞ。
これふつうの段ボール5cm正方ぐらいなんですがあそこに3cmぐらい切り込みを入れてあそこにその糸足をつけるテクニックなんですね。
まず糸を通しました。
しっかりと玉留めがしてあります。
ボタンの穴に針を通しもう一度同じところをすくいました。
しっかりすくって下さい。
そしてまたボタンの穴に通し。
さあここで段ボールの切り込みにボタンがちょうど収まるようにしました。
これが「糸足を作りたい」という事でそのままもう一度すくいます。
裏もきちっとすくって。
またちょっとほど2往復半ぐらいに今なっています。
穴から針が出てきました。
この時しっかりと押さえました。
下へ針を抜きここでポッ…段ボールを抜いてみると布とボタンの間に先ほどの「糸足」というものが出てきました。
この長さが必要なんですね。
グルグルと3回ないし4回キッと締めて巻き戻らないように輪のところに針を通しギュッと引っ張ってしっかりと留めます。
そしてこの針を裏側へ引き抜き玉留めをします。
すくい留めと言って1針すくい2回ほどしっかりと巻きました。
針を抜くと変なところに玉留めができないで根元にキュッと玉留めができました。
ここで切ってもいいんですけれども表に出してこの糸を引っ張りながら小ばさみで切っていきますとはい出来上がりになりました。
この糸足が大事なところです。
でもあの…おうちに何か頂き物とかして余ったああいう段ボールとか使うだけで特に何かわざわざ買いにいったりしなくてもできちゃうんですね。
そうですねはい。
それではどんどんリメイク方法をご紹介していきたいと思うんですが続いてはこちらのカーディガンとジャケットなんですがどちらもまたボタンの部分にご注目下さい。
どちらもボタンをこれでつけかえていきます。
こちらのカーディガンには1つずつスナップをつけたりしないでいいようにテープにスナップが埋め込まれていますからこのままミシンをかけていけるので簡単にできます。
これもやってみていいですか?はい。
あっ…ポチッと。
簡単ですねこれも。
着る時も簡単ですけれども帰ってきたらもうお着替えもすぐできちゃう。
いいですね。
早い。
早いですね。
縫いつけるだけですから楽ちんですね。
そしてこちらのジャケットなんですけれども一見するときちっとボタンで留めているように見えるんですがこの中に秘密があるんですよね?はい。
ここを開けると…。
開けると。
実はマグネットのボタンがついてるんですね。
だからこれもホントに勝手にくっついちゃいますね。
はい。
ホントに簡単にこうつける事ができますしまたこれ閉めるとしっかりときっちりとしたような感じも残ってますもんね。
ここのボタン最後につけます時に「どこにつけるかな?」。
ホントにいつも着ている時と同じに見えるためにこの端のこの位置ボタンホールの穴の開いてるところに。
これはグルグル巻かないでペタンとつけてしまいます。
こうすれば何かリメイクしたのなんか分かんないですね?「見た目が普通」。
ここが大事なんですね。
それで便利。
こんなリメイクは着て喜んで頂けると思います。
ではスナップテープを縫いつける方法とマグネットボタンにつけかえる方法をご覧下さい。
このスナップボタンつけるためにボタンホールのところの穴が少し開いているんですね。
ボタンを全部取ったはいいんですけれども見てみると口が開いていますのでそこを裏側から2針ぐらい留めました。
しっかり留まりましたので糸を切り。
表側からは留めたのが見えません。
「じゃあわざわざ留めたのは何?」というと左側を見て頂きますと穴のところで直線が少したわんでいます。
これやっぱりプレスするとこうなってるんですね。
今度はスナップテープと両面接着テープがあると便利なんですね。
このスナップテープをその上側の縫い代を折り込むために両面接着テープをつけました。
これ手芸用のものですから安心して使って頂けます。
折り返したところをきっちりと合わせるためにまずしつけの代わりにこの両面のテープを貼る。
これ伸縮性が違うものを待ち針打つって難しいんです。
ゆがんじゃったりしそうですもんね。
そうなんですね。
両面のテープがついてます。
位置を吟味しながら「うまくいったかな?もういっぺんやり直そう」というの大丈夫ですから。
ちょっとぐらいやり直しても平気ですか?大丈夫です。
スナップテープを吟味して貼りました。
これは「2ミリ押さえ」というものなんです。
普通のアタッチメントですとこのスナップテープの出っ張りを通過する時に…。
今通過しそうですがここでミシンが外れそうなんですが。
はじかれちゃいますもんね。
はい。
このアタッチメントがあると上手にここがかかってきます。
2ミリがいいんですね?2ミリですね。
外していたこのボタンをまるで閉じているかのようにボタンホールの上にしっかりとつけました。
これ糸足はぐるぐる巻かなくてペタンってくっつけてOKです。
こちらの方もあらかじめついていたボタンを外しました。
そしてついていたところに十文字につけ位置を糸で印をつけました。
ボタンホールの後ろがここが動いてしまいますから2針ぐらいあらかじめ留めておきましょう。
するとあとでマグネットボタンがつけやすくなります。
このつけ位置左側がへっこんだ方のマグネットボタン。
そして上前の裏側には出っ張った方のマグネットボタン。
ずれないように位置をゆっくり吟味して下さい。
これを留めていく方法ですが糸は1本どりでも2本どりでも結構です。
まずすくって。
そして巻き縫いでぐるぐる縫いつけてももちろんいいんですがよりしっかりさせるためにはこの針の穴から出ている糸を下から上にかけながら引っ張って根元にギュッとたんこぶ結びがつきます。
もう一度すくいました。
そして糸を下から上にかけるといわゆるボタンホールステッチでしっかりとつきました。
丈夫そうですね。
ええ丈夫です。
そしてちょっと見た目もきれいに見えるんですね。
何かいい事やってくれたように見えるんです。
上前と下前にカチッとつきました。
このボタン先ほどのように外したボタンをそこへ穴からくぐって出たかのように見えるようにピタッとくっつけます。
糸足はなしです。
ホントにこう…かっちりとした感じは残しつつ使いやすさだけがレベルアップしてる感じですよね。
「見た目普通」というとこがポイントですね。
さあ続いてはこちらのパジャマです。
先ほどのインタビューでもパジャマでのお悩みがありましたよね。
このそで口のところが大きいと引っかかっちゃったりして危ないんですね。
今どの辺をリメイクしているかっていうのをちょっと見せて頂きたいんですけれども。
このすそももともとはこういう状態だったものをそこに…ここにゴムがこう入っているんですね。
大変な作業かっていうとそうじゃないんですね。
もともとすそにはミシンがかかってますから。
この部分ミシンがかかってますよね。
このあと致しますけれどもひっくり返すとここの縫い目のところちょこっとほどいてただここにゴムを入れるだけなんですね。
じゃあここはいじらなくていいんですね?ただ簡単にゴムは通れるようになる。
誰でもできます簡単に。
確かにこう…引っかかっちゃうだけじゃなくって例えば何か「ちょっと顔洗おう」とか「ちょっと食器洗おう」とかした時にこの…キュッキュッってなってないと何かまくってもダ〜ってなってきちゃったりとか。
顔洗う時とかね。
そうですね。
「あ〜!」ってなりますもんね。
秋から冬にかけて意外とここが出ると寒いんです。
ですので少し長いサイズに。
どうしてもお腹回りが大きくなると大きいサイズを買うとちょっと丈長いです。
ゴムを入れるとふっくらしてお姫様のような感じになってかわいいんですね。
冷たい風も入ってこなくていい事ずくめですね。
先生ホントに「見た目を重視しつつ機能は上げる」というのがモットーでいらっしゃいますね。
「簡単にできる」という事です。
それではすそやそで口にゴムを通す方法をご覧下さい。
今のようにゴムを通すところこれは縫い目ですね。
この縫い目をちょっとほどきたいんです。
布を切らないように糸だけリッパーで慎重に1目だけ切りました。
口が広がるともうここからゴムが通しやすくなります。
ゴム通し。
たわみがあるゴム通しですとリング狭いところにでも通しやすいですね。
ゴムを通していきながら…でもこのまま引っ張るとスルっと抜けて「あらっ!」となるのでこの先端に待ち針やあるいは洗濯バサミでちょっと留めておけば安心してゴムを入れていけます。
そしてゴムの穴から出てきたところでサイズ調整。
ちょっとここで確認をして。
1.5cmぐらい重ねたらしっかりと縫い合わせましょう。
裏側までしっかりと縫えてこれでゴムはOK。
出来上がりはこの先ほどほどいたところをちょっとだけまつって。
あら簡単。
簡単簡単に出来上がりました。
ホントに簡単ですね。
私何かちょっと自分のいつも「キ〜」ってなるパジャマとかそでやろうかなと思いましたね。
さあ最後になりますが最後のリメイクはこちらです。
このスカートですね?はい。
どの部分ですか?このスカートはフレアースカート。
これが「今からお腹回りを大きくしていこう」とする時に好きな部分を切って必要寸法に合わせられます。
なるほど。
ぴったりのところに合わせられるんですね?そうですねその人の必要な寸法のところにこれから線を引き…。
例えば腹巻きしたりそれから厚着をしたり紙オムツをしたり何かとお腹回りは大きくなります。
そんな時に「普通のスカートを直すのウエスト大変だわ」って。
いやいや簡単。
必要なところをこれから切っていこうと思います。
でもねファスナーは後ろについてたりしますがこの軟らかいファスナーのものを選ばれるとよろしいですね。
やっぱりあんまり金属の硬いものよりは?着るのが大変ですからできるだけ軟らかいものを選んで今度は挑戦してみて下さい。
先生スカートの種類はどんなものがいいんでしょう?タイトスカートのようなものはいくら下までいってもそんなにウエストが大きくはなりませんから。
そうですね長方形だと変わんないですもんね。
そうですねなので下へいって広がっているフレアーとかギャザースカートのようなものが今回はウエスト調整に…。
お薦めですね。
そうですね。
それではウエストを大きくする方法をVTRでご覧下さい。
自分で「この寸法だわ」。
目的の寸法位置が「OK」となりましたら印をつけました。
裏と表がずれないようにあらかじめ待ち針を打ち縫い代を1cmぐらいつけてここを切るんですね。
少々ウエスト大きくなっても大丈夫です。
さあ切るんですが下まで切ってしまうと大変ですから厚紙のようなものを入れていけば安心してパサッパサッと切る事ができます。
慎重かつ大胆に。
そうです。
ベルトを今外しました。
この表と裏をあとでひっくり返して縫いますから「合い印」というのをつけておきます。
この合い印に合わせてひっくり返していきますがゴムが通る口のところをあらかじめほどき…。
ここで縫う時に分かんなくなっちゃうんですね。
ですので合い印合わせながらすそから手を入れてそこをつかまえてひっくり返すともう心配ないです。
待ち針をず〜っと打ってここの部分にまずミシンがかかります。
ファスナーはちょっとどけておきましょう。
1回めぐる〜っとミシンをかけました。
このひっくり返す時の角の部分今のようにきっちり折り返してすそから手を入れこの部分をつかまえてそしてポコンとひっくり返します。
この折っていたところがうまくいくミソです。
きれいに角が整いました。
気持ちいいですね。
今矢印がありますがここの部分からゴムが入りますから少しファスナーをほどいています。
あのほどいた分のファスナーはそのままでいいんですか?その中へ折り込んでおきます。
縫い代を折り返しこのあとここにミシンがかかります。
早速ウエストの回りをグルグルッとミシンをかけ。
3cm幅のゴムでしたら4cm近くの幅で2本めのミシンをかけそして3cm幅のゴムを入れる時抜けないようにあんな道具もありますね。
このゴムを先端のところまできちっと入れたいです。
縫い代の中にギュッギュッと押し入れ裏を折り返しピンで留めここにミシンがかかってきます。
そしてスプリングのかぎホックですね。
これがつきます。
あの上の方にピョンピョンって留めてあるあれでかぎホックがおじぎしないんですね。
あれでパカパカしないで?パカパカしないんであそこ大事なんです。
大事なポイントですね。
はい。
これのリメイク方法を覚えておけばもちろんサイズの調整もそうですけれども。
例えば「すそに気に入ったデザインがあるからすそから長さを変えるのはできないんだけど」というようなスカートでも上から直しちゃえばいいんですね?そうですねそれでウエスト調整もついでにできる訳ですから。
しかも簡単。
ほかの道具要らないんです。
ゴムだけがあればいいので。
またねゴムがありがたいですから。
ホントですね。
何かいい事ずくめなリメイクですね。
何かどれもホントに自分もしてみたいし家族にも喜ばれそうな技でしたね。
是非シニア世代の方にこの技を使ってプレゼントをしてあげて下さい。
きっと喜ばれると思います。
では先生最後に視聴者の方に向けてメッセージをお願い致します。
肩の力を抜いて「うまくしよう」と思わなくっていいんです。
できるかぎりの事をする。
そして便利であると同時に見た目も少しおしゃれ感を残しながらやってみて下さい。
さて今回ご紹介しました「着やすさアップお直し術」はテキスト9月号に詳しく掲載されていますので是非参考になさって下さい。
表紙はこちら。
放送のラインナップも載っています。
電子版も始まりました。
番組のホームページも充実しています。
番組の情報に加えて皆さんからのご意見やご感想をお寄せ頂くページもございます。
是非アクセスしてみて下さい。
ホントに今回教えて頂いたリメイク法を知っておけばシニア世代の方だけじゃなくていろんな世代の方がすごく便利に大事なものをまたよみがえらせますよね。
是非やって頂いて。
よろしくお願いします。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
2014/09/17(水) 10:30〜10:55
NHKEテレ1大阪
すてきにハンドメイド「シルバー世代に贈り物 着やすさアップ お直し術」[字]

今月は「リメイク大特集」。3回目は、ユニバーサルデザインの普及に努める栗田佐穂子さんが洋服のお直し術を伝授。シルバー世代へのプレゼントアイデアとしてもお薦め。

詳細情報
番組内容
今月のテーマは「リメイク大特集!」。3回目は、ユニバーサルデザインの普及に努める栗田佐穂子さんが洋服のプチお直し術を紹介する。「シャツや上着のボタンの留めはずしがしにくい」のお悩みには、「ボタンにひと手間」。「パジャマの袖やすそが長くて危ない場合」には、「生地をカットしゴムテープを入れる」など、着脱の際に便利で、着ていて動きやすいお直しを伝授する。シルバー世代へのプレゼントアイデアとしてもお薦め。
出演者
【ゲスト】中山エミリ,【講師】服飾専門学校副院長…栗田佐穂子,【司会】吉井歌奈子

ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – ファッション
趣味/教育 – 園芸・ペット・手芸

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:29375(0x72BF)