(オープニングテーマ)
(吉本雅人)うん…?心の声
(吉本雅人)根津がファーストで唇をなめてる時は盗塁を狙っていて…油断している状態だ!えいっ!
(根津ユキオ)うわっ!フ〜ッ…。
(吉田由伸)フォアボールか…。
タイム。
う〜ん…。
(木下ともお)じゃあ打たせていこうぜ!
(口笛)心の声
(根津ユキオ)ともおが口笛を吹いてすまし顔の時は…。
芹沢ベース離れるなよ!おい隠し球だろう?ばれてんだよ!
(芹沢)あ…。
ヘヘヘ…。
心の声
(根津)そしてごまかすため絶対こう言う。
うっかりさん。
最近さ3組と2組の試合もマンネリ化してきたと思わねえか?お互いの癖が見え見えだしな。
(菊川みつお)だったらプロ野球みたいに交流戦をやるといいんじゃない?それだ!ああ…今日駄目だ。
どうしてだよ?さっき2組に申し込まれたばかりなんだ。
くそっ!根津たちに先を越されたか。
でも他の学年とやってこその交流戦じゃないか?なるほど確かに。
う〜ん…。
1年坊主に勝負の厳しさを教えてやろうぜ。
ともおプライド持とうぜ。
だよな…。
(佐山真雪)え?お前らと?うん!真剣勝負で。
駄目駄目。
何で?お前らとじゃ勝負にならねえよ。
帰った帰った。
ちぇっ。
(金子)試合やってやってもよかったんじゃないか?4年生とやって万が一負けてみろ。
後世まで残る大恥だぞ。
勝ったところで当然の事だし。
リスク高えな。
う〜んえいっ!
(西山)うわっ!ゲートボールじゃないの?野球なんて無理だよ。
やっぱ無理か。
対戦相手探すのに一苦労だな。
う〜ん…。
リーリーリー!おっ。
(金子)あいつら中学生とやってるのか。
何だか断ったオレたちかっこ悪いな。
それより未知の相手と戦う交流戦ってのも面白そうだな。
(阿羅間)あ…。
フッ!ていっ!振り逃げ。
ともお〜ダッシュダッシュ!セーフ!やっぱり…1人はきついわ。
プロだろう。
お前ら上級生と試合するって言ってたのに何してんだ?6年に断られたんだよ。
さっき6年と1年が向こうで勝負してたぜ。
何!?オレたちに断っといて1年と…。
プライドゼロかよ!
(辻野)チンジャオロース。
(吉本)何だ大佐カードかよ。
オレたちも野球だけにこだわる必要ないよな。
だよな。
よ〜し!
(本田先生)はぁ〜っ!
(部長)うっ…たぁ〜っ!
(木下君子)ウフフッ。
ちっ!
(木下哲子)しゃあ!うりゃあ!いつの間にかあちこちで交流戦ブームだな。
まさか母さんたちまで参戦してるとはな。
よう。
うん?交流戦の勝敗表をオレがつけてるぜ。
見ろよ。
(2人)おお!なんか燃えてきたな。
よし優勝目指すぞ!あ〜っ…ハァハァ…負けた…。
(吉本)犬は関係ねえだろ。
だよな。
結果発表します。
老人会と1年生が6勝1敗で首位に並んだので頂上作戦へ…。
いや頂上決戦って事で!…って言われても。
ねえ…。
じゃあオレたちに任せてくれない?ああ別に…。
というわけでオレたちと勝負だ!かかってこい1年生!最下位のお前らがしゃあしゃあと…。
1年生物は相談だがオレたちもお前らの代わりに…。
みんな帰っちまったぜ。
え?うわっ…。
代わりにオレたちが受けて立つ!代理決戦ってわけか。
…って結局いつもの2組との野球かよ。
いやいつもとは違う!今日は9回までじゃなく410回までだ。
410回?「410」じゃなくて「4」と「10」。
つまり「シ」と「トウ」で…。
おお!ハァハァハァハァ…。
(吉本)努力と才能か…。
(根津)やっぱり努力は裏切らないと思うんだ。
(吉本)裏切らないのはむしろ才能の方だろう。
例えばオリンピックはどうだ?いくら努力しても選手になれるのは一握りだろう。
そりゃあ当然だ。
つまり中でも一番努力した人間が出場できてメダルももらえるんだ。
いや違うって。
そこには乗り越えられない壁がある。
それが「才能」だ。
ハァハァハァハァ…。
(吉本)例えばオレは勉強にしろスポーツにしろ訓練したり努力したりした覚えがない。
でも成績はいい方だしどんなスポーツも人並み以上にこなす。
これって才能だろう。
嫌みなやつめ。
でも有名人の苦労話は大抵みんな涙ぐましい努力してるぜ。
分かってねえな。
「努力なんかしてませんでした」って言えるわけないだろう。
オレたち子供に対しての配慮さ。
(鎌倉景子)あっねえちょっとちょっと。
うん?見て見て。
新しい漢字習ったのよ。
ほら!なっ?3年だぞ。
3年通ってこれだぞ。
それは違う。
今にうまくなるさ。
(吉本)いや才能のある人間の3年とそうじゃない人間の3年の差がそこにはあるんだ。
(根津)その3年努力してなかったら今よりもっと…。
(ぶつ音)何でフォローしたオレの方が強打されてんだ。
吉本は長い目で見てないだけなんだ。
例えばオレだってもともとサッカーがうまかったわけじゃない。
昔はむしろ人並み以下だった。
でもサッカーが好きで練習し続けた結果…。
どうだ?それはお前の才能がその時ついに開花したって事だよ。
練習を続けなきゃ開花しなかったわけだろう。
才能があればいずれは開花したさ。
オレだってそういう事になるぜ。
ずっと納豆が苦手だったけど最近食べられるようになったし。
それは関係ねえ。
関係あるって。
じゃあ努力で納豆食えるようになったやつだっている。
それは関係ねえ。
何でだよ!ハァハァハァハァ…。
なあともおのやつ何やってんだ?さあ…?え?トレーニングだよ。
何の?これ。
(根津)団地の子供会主催のマラソン大会か。
不況でカレーパーティーから急きょ金のかからないものに変更になるって聞いてたけど。
メダルゲットするぜ!念のために言っておくけどこのメダルって本物じゃないぜ。
うそつけ!間さんが段ボールで作ってたもん。
えっ!?知らなかったのか?うっ…。
し…知ってたさ!初耳か…。
(根津)よし!オレもこれ出るぞ。
オレもトレーニングして優勝して「才能より努力」という事を証明してやる。
まあ頑張れよ…。
うう…。
ハァハァハァハァ…。
スピードもペースも維持できるようになってきたぞ。
本番はあさってだしあしたはゆっくりするか。
うん?頑張ってるな。
メダル偽物でもいいのか?もうそんなの関係ねえ。
メダルはメダルだ。
あれを首から下げてみんなから祝われてえ…。
そうやってがむしゃらに走るだけじゃ速くならないぜ。
もっと本番を意識して…。
うるせえ…。
心の声
(根津)むちゃくちゃだ…。
むちゃくちゃだがグッとくるものはある。
(間)それではマラソン大会を始めます。
(声援)心の声
(吉本)根津…。
芹沢より先にゴールテープを切るなんて無理だ!心の声
(根津)この数日間の努力の成果を見せてやるぜ。
(間)位置について用意…!
(ホイッスル)心の声
(根津)明らかに練習しすぎてスタミナが切れてるな。
悪いが人を気にしてる場合じゃない。
(拍手)おっ!最後の走者が来ましたよ。
(2人)ハァハァハァハァ…。
なっ?努力してもどうにもならない事が多いのさ。
ともおは努力の方向を間違えただけだ。
オレは努力してちゃんと結果を出したぞ。
これがオレの努力した証しだ!でも優勝しなかったじゃん。
う…。
あっ。
なあ芹沢お前足速いけど練習した事ある?別に。
最近何してた?大体家でゲーム。
ほらな。
う…。
認めろよ努力より才能が勝るって事を。
大体努力して報われた事ってあるか?このメダルもらえたし…。
間さんの手作りだろう。
間さんの努力は報われたろ。
お前とともおの話だよ。
(根津の母)そうなのよ。
ねえ母さん。
オレ今日頑張ってメダルもらったんだけど今晩のおかずは?昨日の残りと納豆よ。
でね…。
しけてやがる…。
報われない努力なんてする価値あんのかよ。
じゃあな。
心の声
(根津)過去に何があったんだ?吉本…。
ごちそうさま…。
もういいの?こいつ何落ち込んでんの?メダル欲しかったんだってさ。
ふ〜ん…。
(納豆をかき回す音)心の声
(吉本)うちも昨日の残りと納豆か…。
結局努力してもしなくても夕飯は同じなんだよな。
よくかき混ぜるね。
(吉本の母)かき回せばかき回すほどおいしくなるのよ。
まさか。
(納豆をかき回す音)心の声
(吉本)限界だ…。
右手がだるい。
無駄に頑張って疲れただけ…。
いやうまい!報われたぞ!
(納豆をかき回す音)うう…。
うん?報われた!そして…。
(チャイム)
(ドアが開く音)お前にも報われてほしいんだ。
余計なお世話かもしれないが受け取ってほしい。
(筆記する音)う〜ん…。
うう…。
うう…!5点?私の半分だ。
鉛筆のカリカリ音が気になって集中できなかったんだ!あ〜そうそう実はオレもあのカリカリ音気になるんだよな。
くっ…嫌みなやつめ。
(手をたたく音)はいみんな聞いて。
今回とても平均点が低かったわ。
最近みんな少したるんでいるようね。
来週の算数のテストにかぎり最高点と最低点を発表します。
恥ずかしい思いをしたくなかったら死ぬ気で勉強するように。
心の声
(木下ともお)死ぬ気か…。
そう言われても死ぬ気になれるかよ。
実際死なないのに…。
(丸越)俺は死ぬ気になって勉強したぜ。
あっ隣の棟の丸越君?よう。
うん?確かこんな頭してなかったっけ?そりゃ高3までだ。
命懸けで勉強して今は東大生だぜ。
へぇ〜。
でもそれはきっともともと頭が良かったからだ。
オレなんかいくら頑張ったって…。
待ちな。
うん?お前だってやればできる。
テストの前日まで死ぬ気で頑張ってみろ。
うう…。
もしそれができたら俺が取って置きの秘策を与えてやる。
ああ…。
よしとにかくやってみるか。
秘策ってのも気になるし。
ともお御飯よ。
いただきます。
勉強してるからお握りにしてくれってさ。
ありゃま。
心の声
(木下哲子)本当に勉強してるわ…。
心の声
(哲子)どういう風の吹き回しだろうね。
まさか!?別にどこも悪くねえし。
あ…ああそうだよね。
う〜ん…。
うわ〜。
おおっ。
(丸越)なかなかいい面構えになったな。
死ぬ気で頑張ったか?うん。
よし。
今日一日はあしたに備えてゆっくり休め。
約束どおり後は俺に任せろ。
あしたの朝一番で俺の部屋へ来るんだ。
いいな?分かった…。
ハァ…。
工学部の俺が全ての力を注ぎ込んで開発した秘密兵器だ。
今日一日お前を最強の試験マシーンに改造してやる。
(唾を飲む音)おおっ!
(一同)えっ…?おっ…。
とも…ともお!?何だそれ!?
(チャイム)
(本田)はい席について。
それじゃあ算数のテストを始めるわよ。
みんなしっかり勉強…。
ああっ!?
(本田)木下君何なのそれは!?あ…闘争心をかきたてるためのペイントです。
顔のペイントだけじゃなくて!試験のための装備です。
脱ぎなさい。
そんなの許されるわけ…。
ハッ!心の声
(本田先生)ペンだこ…?そんなに勉強を…?この子の目本気だ…!ま…まあいいでしょう。
ただし少しでも不正と疑わしき行為があったら教室から出します。
では始め!心の声
(本田)冷却シートに防寒スリッパ…?頭寒足熱で集中力アップか…。
(芯が折れる音)あっ!どうしようこれ1本しかないのに…。
う〜ん…フンッ!うん…?ありがとう。
(破れる音)
(福岡)あっ!ありがとう。
心の声
(吉田由伸)難しいな…。
き…木下君それは?リラックスアロマです。
心の声
(由伸)うん?なんか落ち着くな。
…あっそうだ思い出した。
心の声
(吉本)あれ?そういえば今日はみんなの鉛筆のカリカリ音が聞こえなくて集中できるな。
ノイズキャンセリング?ああ。
耳障りな音と逆の位相の音を出す事によってお前が苦手なあのカリカリ音を消して集中できるようにする。
すげ〜!まあそんな機能だが内側のスピーカーから自分だけに向けて使ってもいいし外側のスピーカーで教室全体に使ってもいい。
え?それだけじゃなく今まで説明した全ての機能を自分だけで使うのも他人のために使うのもお前の自由だ。
う…。
おおっ人生初の50点以上!みんな今回はよく頑張ったわね。
とても平均点が高かったわ。
最高点が98点で最低点が…。
わあ…!52点でした。
平均点は76点で今までの算数のテストで最高点よ。
みんなすごいわ。
試験は自分との戦い以上に他人との戦い。
ううっ…。
それを知ったうえでみんなのために使ったんだろう?泣くなバカ野郎。
ううっ…。
(エンディングテーマ)「団地ともお」お楽しみに!2014/10/04(土) 09:30〜09:55
NHK総合1・神戸
アニメ 団地ともお(63)「そこに仁義はあるんかのうともお」ほか[字]
そこに仁義はあるんかのうともお/報われてほしくなるともお/死ぬ気になれるかともお
詳細情報
番組内容
▽「そこに仁義はあるんかのうともお」:いつも野球の試合をしているともおたち3組と根津たちの2組。新しい相手を求めて始めた交流戦が、団地でブームに!▽「報われてほしくなるともお」:努力は裏切らないという根津と、才能が全てだという吉本。一方ともおはマラソン大会に向けて、必死に練習を続けていた。▽「死ぬ気になれるかともお」:テストの点が悪かったともおの前に現れたのは、東大に合格した隣の棟の丸越君だった。
出演者
【声】三瓶由布子,坂本千夏,牧野由依,利根健太朗,田村睦心,武田華,生天目仁美,藤村歩,一杉佳澄,アサコ,矢野亜沙美,植竹香菜,能登麻美子,箭内仁,長克己,千葉繁,中村秀利,大塚芳忠
原作・脚本
【原作】小田扉,【脚本】山田隆司,土屋理敬,田辺茂範
監督・演出
【監督】渡辺歩
音楽
【音楽】長谷川智樹
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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