被災地からの声「岩手県久慈市・野田村」 2014.09.17

阪神・淡路大震災の教訓を伝え続けているんですね。
(富澤)ああこの映像覚えてますね。
まずは地震発生後の15秒間の揺れを生き抜く永田流防災術を学びます。
(富澤)「生き抜くチカラ」。
(2人)お楽しみに!皆さんこんにちは。
「被災地からの声」です。
この時間は被災地にお住まいの方々の声をお伝えしています。
今回は岩手県の声をお伝えいたしますがスタッフが地元の方と立ち話をしていましたら「3年もたつのにいつまでも苦しい苦しいと言ってるんだと周りから怒られそうだからみんなの前では正直につらいとか言いづらい空気です」と言われたそうです。
立ち上がっていくという機運が被災した方々の間で出てくるというのは大いに結構な事なんですがそれに押し潰されそうな声なき声もあるという事も知っておかなければならないというふうに思いました。
さてその岩手県の声まずは久慈市の声をお伝えいたします。
久慈市は岩手県の北部沿岸にあります。
人口がおよそ3万7,000です。
震災では亡くなった方が4人全壊・大規模半壊した建物が400棟を超えました。
それでは久慈市の声です。
(草刈り機の音)
(取材者)地区ではどのぐらいの被害があったんですか?まあそんなとこですね。
(取材者)やっぱり「前へ!!」って書いてますけどある意味自分を奮い立たせてる部分もあるんですか?そうそう。
それはある。
「真面目にあきらめず…」。
(安保)引っかかるっていう事で土地とかねそういうの今度見つけるような形になるんだけど。
まだ県の方がねはっきりしないんですよ。
金額とかそういうのがね。
(取材者)立ち退きどうせさせられるんだったら直さなきゃよかったって事になっちゃいますよね。
(安保)今ねNHKで被災になった関係で…。
(取材者)結構かかったんでしょう?
(取材者)やっとここまで。
何とか家建て直そうと思って手直ししたりいろいろやったりして。
そうそうそうそう。
(取材者)また移転でちょっと頭悩むわけだ。
「被災者の気持ちを考えて…」。
県でも国でもね。
(取材者)あ〜そういう事か。
契約があってお金が用立てできるからそれを元に…。
(取材者)それでも移転は受け入れていてその気持ちを考えてっていう部分ですよやっぱりね。
(取材者)宙ぶらりんの状態で待たされるともう嫌だよね。
今の安保さんに補足いたしますが前向きに頑張ろうと家を直して住み始めたのは震災から4か月後です。
一方県によりますと堤防のかさ上げ工事で最初の住民説明会を開いたのは震災から1年8か月後です。
つまり住民はそこで正式に自分の敷地が工事の予定地にかかっていて家も移転しなければならないという事を知りました。
既に県は土地や建物を買い取る際の金額を概算では提示しております。
ただ最終的な確定の額がそれより大きく減るという可能性はまだ残っています。
買い取ってもらう額を元手に次の土地と家を求めますのでまだ安易に土地探しができるという状況ではありません。
更に縫製工場の中田さんですが5,000万円の被害を受けて従業員の後押しがあって半年後に再開しました。
実はせっかく再開したあの工場も堤防のかさ上げ工事に伴って移転を余儀なくされています。
住民たちは移転には反対してはおりません。
でもそれはしかたなくのんだというだけで本心は今の場所にいたいという思いがあります。
踏んだり蹴ったりだという気持ちに変わりはありません。
行政も法律に沿ったペースで仕事をしているというだけなんですけれどもその事で行政が被災者の心を折ってしまう部分があるのは否めない事実です。
では続いては同じ岩手県今度は野田村の声をお伝えいたします。
野田村は今の久慈市の南隣にあります。
人口がおよそ4,300。
震災の津波では沿岸部の漁業施設や村の市街地も大きな被害がありました。
では野田村の声です。
(草刈り機の音)
(明内)床上で1.8〜2。
(取材者)2m。
あ〜…。
「残された郷土を大切にしていきます」。
そして次の世代に引き渡したいと思います。
(取材者)郷土を大切にする思いっていうのは…。
(取材者)この状況って見てていろんな事感じるんじゃないかななんて…。
販売機がありますよね。
ちょうどこの道路が一番高くなった…。
あれの向こうなんですよ。
(取材者)あの向こう側辺りに…。
(北田)ええ。
今土が盛ってるよりずっと手前。
(取材者)あの辺にお店が出来る予定で…。
そうです。
「早く自立再建が進み…」。
(取材者)じゃあもしかしたらちょっと宙ぶらりんの時期…。
(取材者)こっちは?こっちは田んぼ。
(取材者)おとうさんの田んぼ?うん。
(取材者)は〜。
随分きれいですね。
(米田)今順調に伸びてっからね。
(取材者)震災後すぐには作れなかったでしょう?「自分の土地は自分で作る。
80歳になっても頑張って…」。
(大澤)独自のもの…。
ほたてとかキーホルダーみたいなやつ。
(大澤)これは中学生とかツアーで大学生たちが来た時のものです。
楽しみはこの先にあります。
過去には決してないです。
理容店の北田さんですが今の仮設店舗は公共事業で移転の必要性が出てくれば従わなければなりません。
とはいえ自宅や店を再建する予定の元の場所は区画整理の対象地です。
今すぐそこには建てられません。
仮設店舗というのは1年更新で村は1年ごとに意向調査はしていますが北田さんは移る度に水回りの工事が必要になるので何とか今の所で続けたいと思っています。
今の仮設店舗の場所で区画整理などが始まるために別の場所の仮設店舗へ移って下さいというケースは宮城県の気仙沼市などでも起きています。
今後各地で同じケースが起きる事も予想されます。
これ全ての原因は早く元の場所で再建したいのにその場所のかさ上げなり区画整理が思っていたよりはるかに進んでいない事にあります。
こんな3年後になるとは思っていなかったというのが仮設から仮設に移らなければならない店主たちの実感だと思います。
番組では皆さんからの声も募集しておりますので是非こちらまでお寄せ下さい。
では「被災地からの声」またお会いいたします。
2014/09/17(水) 03:35〜03:58
NHK総合1・神戸
被災地からの声「岩手県久慈市・野田村」[字]

被災地で出会った方々に、「いま一番言いたいこと」をうかがい、その思いを全員放送しています。今回は、岩手県久慈市・野田村でお聞きした声をお届けします。

詳細情報
番組内容
東北地方で毎週木曜日に放送している番組。被災地で出会った方々に、「いま一番言いたいこと」をうかがい、その思いをスケッチブックに書いてもらった上で、思いの丈を語っていただきます。今回は、岩手県久慈市・野田村でお聞きした声をお届けします。
出演者
【出演】津田喜章

ジャンル :
ニュース/報道 – ローカル・地域
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
情報/ワイドショー – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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