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「引きこもり」するオトナたち

発達障害の当事者自らが考えた
引きこもりの6分類40タイプを一挙紹介!

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第215回】 2014年10月2日
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21.睡眠障がい型
 10時間以上眠らないと体調を崩してしまう。数時間後に無事起きられるか自信がなくて眠れない。脱力発作がある。運転中だと気がついて驚いたことがある

22.依存型
 誰かが何かしてくれる。迷惑をかける範囲がわからない。感謝の気持ちを持てない

23.非受容型
 病院が苦手。病名を受け入れられない。診察拒否、服薬拒否

24.制御不能型
 やるべきことをやり出したら止まらない。やりたいことをやり出したら止まらない

25.繰越型
 やり残しをなかなか解決できない

26.無気力型
 生きがいを持てない。意欲を持てない。何をする気にもなれない

27.現実逃避型
 外見的失敗・行動的失敗・衝動的失敗。極度の心的ストレスやトラウマによる縛りがある

28.思考多忙型
 頭の中で考える事が忙し過ぎて、日常生活が営めない

29.思考停滞鈍麻型
 いま何をするのが一般的な行動か、わからない。考えがまとまらないので、睡眠時間を削って考え続ける。たくさんの選択肢があると困惑する。自力で歩むことを躊躇してしまう

30.積み上げ型
 同時進行が難しい。社会経験が少ない。限られた目標を積み重ねなければ日常生活が難しい

31.非現実型
 突然過ぎると言われることがある。考えが短絡的と言われることがある。計画性がないと言われることが多い。考えが子どもだと言われたことがある

32.特性擁護型
 聴覚過敏・視覚過敏・嗅覚過敏などがあり、不快になりやすい。時間帯や場所を選べば外出できる。無添加食材や無添加原料のものを持参できれば外出できる。衝動買いしそうな店・パチンコ店・イベント会場などを避けて通れば外出できる

33.突発型
 目的地に辿り着く前に具合が悪くなる。体調管理をしっかりしようとすればするほど具合が悪くなる

34.予測型
 出かけようとするが、嫌な予感がする。帰宅後に過労で具合が悪くなると思うと外出しにくい。余り親しくない人と一緒に外出したくない。1人の人に話すと、情報がたくさんの人に伝わる気がする

35.限定型
 同じ病名の人以外に心を開けない。同じ宗派の人以外に心を開けない。似たような経験・境遇の人以外に心を開けない

36.バイオリズム優勢型
 生理のときは誰とも話せなくなる、外出できなくなる。気分が落ちているときは誰とも話せなくなる、外出できなくなる。バイオリズムが落ちているときは誰とも話せなくなる、外出できなくなる

37.二次元友人優勢型
 ゲーム仲間以外に心を開けない。ネットの友人以外に心を開けない。漫画や単行本のキャラクター以上に愛する人に出会えない

38.ゲーム優勢型
 ゲーム内のミッションをクリアしなければ、日常生活に戻れない。ゲーム内のノルマを達成しなければ、日常生活に戻れない。いかにレベルアップするかで精一杯。いかに課金を防ぎながら攻略するかで精一杯

39.環境影響型
 家庭に居場所がない。嫌い(苦手)な家族がいる。嫌い(苦手)な知人がいる。身体が動かない。天気が悪いと体調も悪くなる。公共の乗り物に乗るのが苦手

40.複合型
 上記に当てはまらない症例。重複している症例

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池上正樹 [ジャーナリスト]

1962年生まれ。大学卒業後、通信社の勤務を経て、フリーに。雑誌やネットメディアなどで、主に「心」や「街」をテーマに執筆。1997年から日本の「ひきこもり」現象を追いかけ始める。東日本大震災後は、被災地に入り、震災と「ひきこもり」の関係を調査。著書は、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)、『ドキュメント ひきこもり~「長期化」と「高年齢化」の実態~』(宝島社新書)、『ふたたび、ここから~東日本大震災、石巻の人たちの50日間~』(ポプラ社)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)などがある。最新刊は『石巻市立大川小学校「事故検証委員会」を検証する』(ポプラ社)。池上正樹 個人コラム『僕の細道』はこちら

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

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