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「引きこもり」するオトナたち

発達障害の当事者自らが考えた
引きこもりの6分類40タイプを一挙紹介!

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第215回】 2014年10月2日
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【引きこもり40タイプ】

1.心のしばり型
 出かけたいのに出かけられない。限定した対象者としか付き合えない

2.ヒアリング・ロック型
 聞いているに理解できない、記憶できない、心に響かない

3.主語なし型
 話しているのに伝わらない。主語がない。述語や形容詞で相手が推測できる程度

4.あれこれ型
 話しているのに伝わらない。述語や形容詞が「あれ」「これ」になり、相手が推測できず、コミュ二ケーションが成立しない

5.専門用語型
 話しているのに伝わらない。専門用語過ぎて一般の人がついていけない

6.ホームグラウンド型
 興味がある範囲のものが自宅の外にあれば、興味が維持できる範囲で限定的に外出できる

7.二次元共存型
 携帯を持っているか、ネットと繋がっていれば、限定的に我慢できる範囲で移動や外出ができる

8.自己決定型
 独自のリズムを自分の意思で決定できれば、週1~2回または、月1回外出できる

9.時間感覚鈍麻型
 時間の逆算ができない。5分のつもりが30分かかっている。どうすればちょうどよく目標の時間までに準備できるのか、わからなくなる

10.経済のしばり型
 やりたい予定がたくさんありすぎて、やるべきところを削ったり、制限したりしてしまう

11.経済概念鈍麻型
 一般的な消費の経済概念がわからなくなり、あるだけ使ってしまう

12.距離感覚鈍麻型
 距離の感覚がわからない、道に迷う。途中で休憩したくなる。途中で考え事をしたくなる。いつも急いでいる。適度な移動時間がわからなくなる

13.経験恐怖型・経験困惑型
 経験の再現を嫌がる。不快に思う。避ける。予定目前で極度に緊張する

14.臨機応変恐怖型・臨機応変困惑型
 急ぎ過ぎるのは無理、怖い、困る。相手のリズムに合わせるのが苦痛。周囲の見方や言葉に対応するのが難しい

15.ダイバー型
 興味があることに過集中するために、食事・排泄・睡眠・衛生保持を忘れる。日常生活が営めない

16.副作用型
 薬の副作用による睡眠や外見的症状や心理的な変化で劣等感を持つ

17.処理困惑型
 自分が設定した、やるべきこと・やり残したことをその日の内に消化できない。たくさんの選択肢があると困る、決められない

18.多勢拒否型
 人から決められると、できない。人から言われると、できない。人から縛られると、できない

19.責任回避型
 ささやかな用足しでも、過剰な責務を感じる

20.ジレンマ型
 働くという意味が理解できない。働きたいのに空回り、うまくいかない。趣旨目的や目標をつくれない。自分が思い描く社会と現実がそぐわないと、過度のストレスが溜まる

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池上正樹 [ジャーナリスト]

1962年生まれ。大学卒業後、通信社の勤務を経て、フリーに。雑誌やネットメディアなどで、主に「心」や「街」をテーマに執筆。1997年から日本の「ひきこもり」現象を追いかけ始める。東日本大震災後は、被災地に入り、震災と「ひきこもり」の関係を調査。著書は、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)、『ドキュメント ひきこもり~「長期化」と「高年齢化」の実態~』(宝島社新書)、『ふたたび、ここから~東日本大震災、石巻の人たちの50日間~』(ポプラ社)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)などがある。最新刊は『石巻市立大川小学校「事故検証委員会」を検証する』(ポプラ社)。池上正樹 個人コラム『僕の細道』はこちら

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

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