高村さんは、こう説明する。
「インターネットでも、“半ひきこもり”とか“プチひきこもり”とかのタイトルでブログを書いている人がいる。そういう状況の人たちもいるんだって…。いろいろな診断名があるなしにかかわらず、誰でも引きこもりの可能性も、そうなるきっかけもあって、引きこもりの人たちが特別じゃないんだよ、ということに気づいてほしいんです」
もっと自分のことを知りたかったし、周囲の人たちも、これ以上苦しんだりしないで、うまく生きていけたらいいなという思いがあった。
そして、高村さんが、自分を見つめ直し、何かの役に立ちたいと、まず初めに向き合ったのは、「自分のやるべきこと」を書き出す作業だったという。
書き出すたびに、「やるべきこと」や「やり残したこと」「やりたいこと」が、たくさん混在していることに気づいた。
実はあなたも当てはまる?
引きこもりの6分類40タイプ
そんな高村さんが、「もっと引きこもりを身近に感じてもらうために」作成した分類は、大きく分けると、次の6つのタイプだ。
(1)社会に適応できないのは、生まれ持った素材にあるという【適応困難型引きこもり】
(2)自分で大体の性格がわかったうえで、予防的に気持ちを操作して引きこもるという【特性擁護型引きこもり】
(3)トラウマなどを持っていて、自分の気持ちのうえで、心理的にブロックをかけてしまう【心の縛り型引きこもり】
(4)自分の気持ちと現実のギャップが激しいタイプ。何をやっても空回りしてしまって、意欲があってもうまくいかず、周囲の評価が低くなってしまう【ジレンマ型引きこもり】
(5)天気が悪くなって急に具合が悪くなってしまう。苦手な人がいるから行けない。薬や化学物質などの影響も含めた【環境影響型引きこもり】
(6)いずれのタイプにも当てはまらない、あるいは、いずれも当てはまるといった【複合型引きこもり】
高村さんは、これらの6つのタイプについても、傾向を書き出すと、次の40もの型に分けられるという。