(マルオ)まったく主婦が麻薬ってどういうことだよ!?
(奏)何よりこんな日常の場で麻薬が売買されていることが異常だ。
日本もいよいよアメリカ並みの麻薬王国になりつつあるということだな。
あのスーパーに5時に来るっつったっけ?ああ。
主婦でごった返す混乱に乗じて売買するんだ。
ただ5時から「タイムセール」って書いてあるぞ。
大勢群がったら何が何だか分かんなくなるよ。
潜入するしかないだろ。
えっ?行くぞ。
えっ!?お前は相変わらず実行力もなければ決断力もないな。
何でだよ!?
(奏・マルオ)シーッ!
(店員)さあ詰め放題タイムセールの始まりでーす!
(女性たちの歓声)
(女性)あんたそんなゆっくり詰めてたら負けちゃうよ。
もっと早くしなさい。
はい。
(女性)袋はねこうして伸ばせば広がるでしょ。
あんたパパなのに大変だね。
パ…。
(女性)手伝おうか?パパ?あっ。
もうあふれてきてますけど。
あふれてからどれだけ高く積むかが勝負なのよ。
いや。
あふれるのはルール違反だ!えっ?詰め放題にはルールなんかないの!ちょっ…。
あれを見ろ!何だと!?もはや詰めてはいない。
(女性)ねじ込むんだよ!あれはルール違反じゃないのか!?
(女性)だから!ルールは無用だって言ってんだろ!
(女性)あんた!どうすんだい!?これ!今何を渡していた?お嬢さん。
さっき何かもらってました?あっ。
待って!お嬢さん!
(女性)ちょっと…。
お嬢さん待って!
(女性)ちょっと!何!?ゆっくりお話伺いましょうか。
(専務)失礼します。
社長。
これです。
(社長)どれ?
(社員)こんなものが同封されてました。
(鈴江)昨日の男案外簡単に話してくれましたよ。
そうですか。
残念でした。
やつは神野と関係ナッシングか。
まあそうだろう。
神野んとこの組織は主婦相手みたいなケチな売り方はしねえよ。
甘い。
麻薬組織のすそ野は広い。
一概には言い切れない。
しっかしおかしなことになってるぜ。
あの売人学生だぜ。
しかも大学3年生よ。
狂ってる。
真剣。
舞島さん。
(舞島)うん?何すか?それ。
(舞島)史上最強の結婚紹介所って噂なのここ。
史上最強?
(舞島)結婚率ね61%を誇るって。
微妙ー。
(舞島)今ね好みの男性調査書を作ってんの。
身長180cm以上で筋肉質。
少年の心を持ってる年収3,000万以上っていますかね?
(舞島)って。
ちょっと。
あ痛っ。
(舞島)見ないでよ!あくまで理想なんだから。
痛っ。
あっ。
あれは?
(舞島)うん?あれ。
(舞島)いや。
堅物苦手なんだよね。
それにほら。
あのもう少し若い方が。
20代前半に年収3,000万以上望んでんの!?
(舞島)当たり前じゃない!
(鈴江)そんなことしなくても舞島さんならすてきな男性が現れますよ。
鈴さん甘いよ。
いい男はね油断してるとどんどんほかに持ってかれちゃうんだからー!
(大友)緊急の捜査だ。
(舞島)どうしました?
(大友)望月パンに脅迫状が届いた。
1億円の要求と食パンに毒薬を混入することをほのめかす文章だ。
(益子)脅迫状には青酸カリが同封されてた。
何かここに変なマーク描いてあるけど。
(鈴江)これは…。
えっ?何か分かったんすか?
(大友)舞島。
どう見る?
(鈴江)今の時代普通ならパソコンで打つはずなのに古いタイプのワープロで打ってある。
そしてそのマーク。
田村。
田村?犯人の目星が?いや。
そうと決まったわけじゃないけど。
(益子)ただ手口が似過ぎてるよね。
駄目押しはそのマーク。
田村はひとつき前に出所しています。
任せていいか?舞島。
あっ。
はい。
(大友)宮田淳二。
神野の組織の幹部だ。
つい最近ニューヨークから日本に入国したらしい。
こいつを追ってニューヨーク市警もこっちに来てる。
それは…。
向こうに同期がいるんだ。
確かだよ。
しかしなぜこの時期に日本へ?事件直後でなく時間を置いてこっちに来てる。
まっいずれにせよこの宮田を追えば神野にたどりつくだろう。
調べてみます。
(大友)うちの職務に支障を来さずに頼むよ。
分かりました。
(由岐)どうした?堀川。
元気ないじゃん。
仕事は楽しまないと損だぞ。
(堀川)いやいや。
俺の仕事刑事ですから。
(由岐)ああ。
楽しんじゃ駄目か。
(堀川)まあ俺は元気ですけどね。
(真紀)元気じゃないです。
(堀川)真紀!?
(由岐)いらっしゃい。
(真紀)元気じゃないでしょ?昨日だって薬局で栄養ドリンク買ってたし。
一緒じゃなかったよね?昨日。
何で知ってんの?
(真紀)けさだって1人河原で考え込んでた。
えっ?だから何で知ってるわけ?あっ。
愛のなせる技か?うん?フフッ。
(由岐)あっいや。
ああそうね。
(堀川)テレパシー。
ハハハ!
(真紀)捜査課の仕事ができないからってへこみ過ぎなんだよ。
ごめん。
わたしのせいだね。
いや。
由岐ちゃんそれ。
いや。
早く記憶戻るように頑張るね。
(堀川)はい。
・
(店長)はーい由岐ちゃーん。
これ1番テーブルのお客さまに。
(由岐)あっ。
はい。
(客)はいはい。
(由岐)すいません。
ありがとうございます。
(客)うん。
分かりましたよ。
だからあと30分で仕上げりゃいいんでしょ?うん。
うん。
(舌打ち)
(客)ああー!いらいらする!
(由岐)あっ。
すいません。
(客)おい。
姉ちゃん。
てめえ何やってんだよ!?
(由岐)ごめんなさい。
(客)うん!?
(店長)大変申し訳ございません。
(堀川)お洋服の方大丈夫でしょうか?どうもすいません。
(客)何のまねだよ!?おいふざけんなよ。
(由岐)ごめんなさい。
この書類なきゃ俺仕事になんねえんだよ。
すいません。
(客)どうすんだよ?うん?責任取れよ。
責任。
(由岐)ごめんなさい。
(客)おい。
うん?
(吉村)すいませんお客さま。
(客)何だよ!?
(吉村)すぐコピーいたします。
(客)あっ!?何だよ!?
(吉村)仕事がうまくいかないのこっちのせいにすんのやめてもらえません?では早速コピーを。
(店長)吉村君カッコイイ。
ああーうまい。
ほくほく。
ああー。
(つばを飲み込む音)おでんってうまいよね。
丸いし。
しらたきだけは残しておけ。
あんたねー。
何だ?・
(ノック)代わるわ。
あっ。
あっ!あつっ。
でさーわたしがピンチになったときにさっと出てきて「コピーしますんで」ってもうカッコイイったらありゃしないの。
そんなの俺だって言えるっつうの。
マルオにはない迫力があるんだよね。
吉村君。
マルオだって迫力あるっつうの!「ぐおーっ!」「コピーしますんで」どうよ?いや。
リアクションしようぜ。
だからさ堀川もう外れて大丈夫だって。
吉村君がわたしのことちゃんと守ってくれるんだから。
いやいや。
そりゃまずいよ。
つうかアメリカの先生が許さねえよ。
大丈夫。
駄目だって。
だってわたしの記憶が戻んなかったら堀川ずっとあのまんまでしょ?捜査課の仕事に戻してあげてよ。
んなこと気にしてたのか。
お前を守んのだって刑事の重要な仕事だ。
でも…。
俺たちに任しとけって。
お前は自分のことだけを考えてればいいんだ。
頼もしいじゃん!だしょー!?いざとなると頼りになる男マルオ。
そこんとこよろずや!つうか何だったらここにしなっとしてもいいんだぜ。
しなーっと。
えっ?ハハッ。
じゃあ遠慮なく。
えっ!?嘘!マジで!?いただきます。
おう!?あっ。
どうした?合コンの王者マルオともあろうお方が…。
田村の家の張り込みは続けていますが依然行方はつかめません。
(大友)実家の方は?
(鈴江)帰ってきた様子はありませんね。
どこ行っちまったんだよ。
・
(益子)望月パンに新たな手紙届きました。
同じワープロで書かれてます。
でこのふざけたコックさんマークも。
(大友)現金の受け渡しの段取りか。
(益子)はい。
望月パンも1億円の用意できたとのことです。
えー。
受け渡しは4日の14時に楠ノ木公園。
1億円を黒いバッグに入れて広場で待てと。
誰に行かせる?舞島。
(舞島)わたしが行きます。
(大友)今回はやめたらどうだ?
(舞島)はいやめて…。
いや。
わたしが行きます。
いや。
あり得ないっしょ。
だって田村は舞島さんのことめっちゃ知ってるわけでしょ?田村を一番知ってんのもわたしよ。
そもそも誰が来ようと金をあきらめるようなやつじゃない。
わたしの手で捕まえます。
よし。
舞島に行ってもらう。
(舞島)はい。
(店員)いらっしゃいませ。
3人。
(店員)こちらへどうぞ。
(女性)じゃあオムライス。
鈴江さん。
奥へ。
(鈴江)あっありがとう。
(店長)ホントにあのお兄さんたち由岐ちゃんのことが心配なんだね。
(堀川)ああ。
はい。
鈴江さん。
田村という男と舞島さんのことなんですが。
(鈴江)ああ。
何か知っていることがあれば教えていただけませんか?
(鈴江)田村ですか。
そうですね。
田村と舞島さんは…。
奇妙な関係でした。
田村は企業脅迫事件を次々と成功させていて何か若者たちの間ではヒーロー扱いまでされていました。
その担当についていたのが舞島さんです。
事もあろうに舞島さんの結婚式の日に田村の有力な目撃情報が入って彼女式を放り出して現場に向かってしまいましてね。
まさに刑事の執念でした。
『101回目のプロポーズ』みてえ。
(鈴江)でも現実はそんなに美しいもんじゃなかったんです。
結婚はそのために破談になりました。
まあめでたく田村は逮捕したもののそれからというもの舞島さんはあまり事件に深入りしなくなってしまった。
なるほど。
そういうわけか。
なるほど。
そういうわけか。
(舞島)ハァー。
(大友)久しぶりに悩んでるな。
(舞島)いえ。
悩んでませんよ。
(大友)悩んでるよ。
(舞島)はい。
悩んでます。
(大友)犯人が田村ならお前を恨んでる可能性がある。
お前が行ったら何されるか分かんねえぞ。
(舞島)ですね。
(大友)それでも行くか?迷っています。
死にたくないですし。
(大友)正直でいいね。
でもわたしが行かないと。
(大友)無理すんな。
行きます。
(ゆり)お店の仕事に苦手意識はない?
(由岐)ないと思う。
(ゆり)そう。
あなたに友達はできた?
(由岐)一緒に入った吉村君って人がすごくいい人で仲良くしてます。
(ゆり)異性として好きという感情はある?おいおい。
直接的過ぎない?どうかな…。
(ゆり)あなたが拒否している記憶が恋人に関することかもしれない。
もしその吉村君が好きなタイプだとしたら恋人の記憶も引き出しやすくなるわ。
そっか。
そうだな。
うーん。
男として好きかどうか分からない。
けど何かあったかい感じがする。
あったかい?それは好きとは違うのか?うん違うと思う。
ああ分かんないかそういうの。
高倉奏には。
恋愛のれの字も分かんなそうだよね。
このかちこちさん。
由岐。
この男覚えていないか?
(ゆり)ちょっとやめてください。
ここは取調室じゃないのよ。
全然見覚えない。
よく見てくれ。
アメリカにいるときにこの男と一緒にいた記憶は…。
(ゆり)やめなさい。
無理やり引き出そうとしても拒否反応が出るだけです。
ゆり先生の言うとおりだよ。
由岐ちゃんだって記憶戻すために頑張ってんだからさ。
思い出したら言ってくれ。
(由岐)こんなに一緒にいるのにやっぱわたしなんか神野ってやつを追い詰める道具でしかないんだね。
由岐ちゃん。
どうやって来っかなぁ。
舞島さんを知っている以上警察に囲まれることは覚悟しているはずだ。
擦れ違いざまにフラッシュコンタクトで接触してくるかどこか人目のつかない場所に置くようデッドドロップコンタクトをしてくる…。
よく見とけよ。
はっ?はい。
もしもし。
・
(京子)奏ちゃん?ママですけど。
はい。
5分後にかけ直します。
・
(京子)何言ってるの?あなたがかけてきたんでしょう。
電話。
俺はかけてないよ。
・
(京子)何もう照れちゃって。
幾ら振り込めばいいの?お金。
そんなこと頼んでない。
・
(京子)昨日頼んできたじゃない。
・
(京子)俺だよ俺って。
それは俺じゃない。
・
(京子)俺俺って言ってたじゃない。
とにかく振り込まないで!田村か?いや違う。
しかし使いの者だという可能性はある。
(男性)すいません。
(舞島)はい。
(男性)ちょっとスケッチしてまして。
ちょっとここ邪魔なんですよね。
(舞島)あの。
ここにいなきゃいけない用事があって。
(男性)ハァー。
チッ。
じゃあ別なとこでやろうかな。
んだよ。
時間過ぎてんぞ田村。
今度は遊んでくれってか?
(女の子)これ。
(舞島)えっ?あなたこれどこで?
(女の子)遊んでたら頼まれたの。
(舞島)北濱交差点に行く。
行くぞ。
(舞島)携帯だわ。
相手が舞島さんだと分かって急きょ作戦を変更したなら大したことはしてこないはずだ。
さっぱり分かんねえよ。
お前に答えを求めてはいない。
何?それ。
俺だって日本のエリート路線なんだからな。
フッ。
日本の警察は優秀だと聞いていたが先が思いやられるな。
おいおい。
出たよ上から目線。
犯罪心理学の本を今日から10冊読め。
ヤダ。
俺字読むと眠くなるし。
ガムをかみながら読め。
半端なガムじゃ眠くなるし。
100個まとめてかめ!100個もかんだらお口の中いっぱいいっぱいになっちゃうだろ!ごもごもごもってなっちゃうだろ!ごもごもごもってなりながらかめ!そして読め!何でそこまでして読まなきゃいけねえんだよ!?シーッ。
集中しろ。
してるよ!もしもし?田村?田村なの?
(ボイスチェンジャーの声)今から紺色のトラックが下を通る。
その荷台にバッグを落とせ。
下を通る紺色のトラックにバッグを落とせって。
了解。
(益子)俺たちは下の道路向かう。
トンネルに入った紺色のトラックの荷台に荷物が載りました。
(益子)了解。
トンネルの出口で押さえる。
間に合いますか?
(益子)ぎりぎりいける。
益子さんと鈴江さんがトラック追ってます。
わたしたちも追うわよ!はい。
おい!何やってんだよ?早く乗れ!トラックと逆車線だ!シルバーのステーションワゴンを追え!はっ?マルオ!言うとおりにして!意味分かんねえよ。
早く出せ!
(鈴江)鈴江です。
トンネルの中でトラックを発見しましたがもう誰もいませんでした。
了解。
マルオ急げ。
おう。
あのステーションワゴンに乗り換えたんだ。
車間距離をぎりぎりまで詰めろ。
ああ。
(銃声)おい!ホントに犯人の車なのかよ!?ああ。
あの車さっきの公園に止まっていた。
何台も止まってたんだぜ?覚えてんのかよ!?ナンバーを全て。
あり得ねえ。
さすがエリートさんね。
(銃声)
(ブレーキ音)
(男性)ああっ!あっ!
(男性)俺は関係ねえよ!何も知らねえんだよ!ハァー。
(鈴江)車に乗っていた男は犯人とみられる男に銃で脅されてやったと言っています。
銃?
(舞島)免許証見られて住所まで押さえられて怖くなってやったと。
トラックもステーションワゴンも用意されていたらしいです。
(益子)今照会してますがたぶん盗難車でしょう。
田村らしくないやり方だな。
銃を使うとは。
そうですね。
益子さん。
ちょっと調べていただきたいことがあるんですが。
(下山)おら!
(宮田)うっ!ううー。
裏切り者探しねぇ。
そろそろ来るかなぁと思ってたよお前みたいのが。
(下山)大丈夫なんすか?女の記憶はまだ戻ってません。
神野の真相が分かる前に組織が俺たちの裏切りに気付いたら。
女の記憶戻るの待ってるだけじゃ芸がねえだろ。
状況をあおって潜伏してる神野をあぶり出すんだ。
(宮田)甲斐崎。
ボス裏切ってただで済むと思うなよ。
うわっ!うっ。
うわー。
ボスの顔も知らねえやつに言われたくねえな。
(撃鉄を起こす音)
(銃声)
(堀川)捜査の方どうですか?うん?みんな頑張ってやってるときに俺何やってんだろうなあって。
ここだってお前の重要な持ち場だろ。
はい。
(シゲオ)あっそうだ。
堀川さんもどうっすか?合コン。
たまにはいいでしょ?ナースっすよ。
どちらかといえば仕事に誘ってほしいね。
(シゲオ・堀川)ハハハハ。
(シゲオ)訳分かんないっす。
(由岐)はいお待たせ。
ありがとう。
(由岐)何?何?ナース合コンすんの?あっいや。
しねえよ。
つうかしたとしても俺は行かねえ。
(シゲオ)何言ってんすか?急に。
総長。
ナース大好物じゃないですか!そんなことねえよ!
(由岐)ハハハ。
ホント好きだねぇマルオは。
どうしたんすか?総長。
分かんねえ。
(シゲオ)続き話していいっすか?合コンの話。
うん。
(京子)そうよ。
オレオレ詐欺だわ。
オレオレ詐欺?
(カリン)お兄ちゃんは知らないと思うけど最近日本ですごいはやってんの。
(京子)確かに「俺俺」って言ってた。
そこまで話題になってるのに何で引っ掛かったの?
(京子)だって「俺俺」って言うから奏ちゃんかと思って。
(カリン)ママ人が良過ぎるよ。
おかげでうち新聞7紙も取ってるから。
7紙もだって?
(京子)取ってくれって言うんだもん。
(カリン)あと牛乳とヨーグルトも取ってるの。
今どき牛乳を。
えっ?これも?
(カリン)お兄ちゃんがちょくちょく帰ってきて断ってくれないと大変なの高倉家は。
ああそうか。
(中谷)お先にお風呂頂きました。
ああー!ああっ。
ハァー。
君はわが家の何なんだ?
(中谷)ういっす。
(鈴江)先ほどスーパーで発見されました。
そこから3kmほど離れたスーパーでももう1つ見つかってます。
(益子)ああああ。
大騒ぎになってるよ。
望月パン大打撃だな。
ひきょうな男だぜ。
許せねえ。
舞島さん。
何?この事件田村はシロなんじゃありませんか?舞島さんは初めからそう思ってたんじゃありませんか?だからこそそれを確かめたくて自ら現金の受け渡しを買って出た。
違いますか?あいつがシロだって信じたい。
でもわたしは刑事だから。
先入観で捜査するわけにはいかない。
・
(益子)はい特殊捜査課。
(益子)待ってください。
舞島さん。
田村からです。
(舞島)来た。
えっ?どういうこと?もしもし。
・
(田村)舞島さんか?
(舞島)どこにいるの?・
(田村)会えないか?
(舞島)えっ?・
(田村)1人で来てくれ。
いいか?1人だぞ。
分かった。
どこに行けばいい?
(舞島)出所したんなら連絡ぐらいしなさいよ。
(田村)あんたなら分かってくれてるかと思ったよ。
(舞島)冗談じゃないわよ。
こっちはねあんたのせいで完全に婚期逃してんのよ。
(田村)フフッ。
(田村)俺はやってねえよ。
日雇いでずっと青森行っててさ。
さっきテレビで見て驚いたよ。
まさかあんたまで俺のこと疑ってたんじゃないだろうね?違うとは思った。
でも確信が持てなかったのよ。
ひでえな。
俺のこと捕まえてあんた何て言ったよ?《楽しかったな舞島さん》
(舞島)《楽しかった?》
(田村)《最近はもうあんたとのいたちごっこが楽しくて毒仕込んでたよ》
(たたく音)《ふざけんじゃないわよ!》《生まれ変わったら俺でもちゃんとした人間になれるかな?》《生まれ変わるんなら生きているうちに変わんなさいよ!》
(田村)朝から晩まで働いてるけど。
仕事って楽じゃないね。
(舞島)当たり前でしょ。
(田村)当然後ろ指指されるし。
(舞島)自業自得。
(田村)ただ俺生まれ変わりたくってさ。
(田村)頑張ってんだよ。
ごめん。
本当に悪かったと思ってる。
変われるよあなたなら。
ホシは別人ってことかよ。
はいマルオ。
・
(益子)また犯人が連絡してきた。
調子に乗って毒入り表示なしの食パンばらまくと言ってる。
えっ?ヤバいじゃん!実はな俺の方もヤバいんだよ。
今夜な結婚記念日で嫁とディナーの予定なんだけど。
行かなかったら俺が殺されちゃうんだよな。
そんなこと聞いてねえから。
犯人の自宅は見当ついている。
えっ?もう分かってんの?俺たちは自宅を当たります。
付近のスーパーおよび東律大学関係の捜索を願います。
・
(益子)分かった。
了解。
東律大学関係って何?望月パンの内定取り消し者の履歴書だ。
いつの間にこんなもん。
益子さんがリストを集めてくれた。
これは金目当ての犯行じゃない。
企業への嫌がらせが目的だ。
こいつ。
毒入りが置かれたスーパーの近くに住んでいるのはこいつだけだ。
マジかよ。
(由岐)ありがとうございました。
(学生)あっ知ってる?ここだけの話。
うちのゼミの大山らしいよ。
(学生)えっ?
(学生)望月パン脅迫事件。
(学生)嘘。
(学生)さっき得意げにメール送ってきた。
(学生)マジで?
(堀川)君たちどこの大学?その大山ってやつ知ってるのかな?
(学生)えっ?東律大学だけど。
えっ?何?何?その大山ってやつ今どこにいるか分かるかな?
(学生)たぶん大学だと思うけど。
(堀川)ああ。
ありがとう。
(アナウンス)「留守番電話サービスセンターに…」
(アナウンス)「留守番電話サービスセンターに…」行ってきなよ。
(堀川)えっ?東律大学ってこっからすぐでしょ?
(堀川)いや。
でも…。
(由岐)わたしのことは大丈夫。
早くしないと犯人逃げちゃうよ。
(堀川)いや。
絶対犯人捕まえてこいよ。
(堀川)はい。
吉村君。
ちょっと俺出ますんでお店お願いしちゃってもいいかな?ああはい。
(堀川)お願いします。
結婚式の二次会の準備しちゃいますか。
そうだね。
由岐ちゃん!由岐ちゃん!大丈夫?うんごめん。
大丈夫。
誰もいないようだ。
入るぞ。
あっ。
銃はやめろよ。
住宅街だからな。
あっ。
何でそんなもん常備してんだよ?
(鍵の開く音)早っ!先生。
これ。
わざとワープロで打って田村の仕業に見せ掛けたんだ。
銃もあったぞ。
改造銃だ。
どうやら1人じゃないようだな。
大山はことしの採用試験で望月パンに合格していたが経営悪化を理由に内定を取り消されている。
ここにいる仲間も全員取り消しを食らった連中なんだろう。
それで会社に復讐か。
しょせんは学生。
素人の考えだ。
ったく。
最近の学生はよ。
鈴江さんが大山の写真を配って一斉捜査してる。
俺らも行こうぜ。
おう。
あっ。
あ痛っ!望月パン製品の回収作業が行われています。
経営者はお客さまに不安感を与えると話しておりほかの系列店でも回収作業が進められています。
また他社の…。
(益子)すいません。
この男なんですが見たことありません?
(男性)何か恨まれるようなことしたんじゃないですかね。
食品会社はほかにもあるし…。
(鈴江)仕事中すいません。
(男性)何か理由があると思いますよ。
まあとにかく安全な食品を早く食べられるようになりたいですね。
(男性)望月パンの製品はしばらく買わないですね。
(益子)鈴さん!鈴さん。
大山大学。
大学。
(鈴江)分かりました。
(堀川)4年の大山ってやつ知らないかな?ああありがとう。
ごめんねあの。
4年の大山ってやつ知らないかな?
(学生)あっ。
さっき食堂でテレビ見てました。
食堂?ありがとう!
(堀川)ああごめん。
大山ってどいつか分かるかな?
(学生)テレビの前にいるあの人です。
ありがとう。
大山ーっ!
(堀川)おい!おい!
(学生)大山!大山!
(堀川)うわっ。
(学生)てめえ!あっ。
うわー!
(学生)何やってんだよ?おい!
(学生)うわっ!
(堀川)くそ。
(学生)うわっ!
(学生)痛っ!放せ!
(学生たちの悲鳴)
(学生)キャー!
(大山)おい!そいつを放せよ!じゃねえとお前こいつ殺すからな!てめえ。
(鈴江)益子さん。
えっ?
(鈴江)結婚記念日大丈夫なんですか?
(益子)ちょっと言わないでよそれ。
それとさほら。
まだ2時間あるしさ。
まっ何とかなりますかな。
ちょっと。
(大山)お前ら何だよ?
(鈴江)話を聞いてもらえませんかね?
(大山)うるせえお前!そいつを放せばいいんだよ!まあまあまあまあまあ。
今その子を殺してしまっては仕事を失ってロスする時間の何十倍もの時間をロスしてしまいますよ。
わたしはもう59歳になりますけどね。
若いころの1年2年なんていうもんはあなたまったくもって無駄にしてもいいもんだったなぁと思うんですよ。
たらたら言ってんじゃねえよ!
(鈴江)アハッ。
すいません。
これでも早口で話してるんです。
しかしこんなに世間を騒がせてしまった君たちだ。
罪を償ったら小説でひともうけしたらどうです?ヘヘヘヘ。
まあそのときにはわたしにも少しばかり印税を下さいね。
(大山)おい?お前なめてんのかよ?俺はもう何も怖いもんなんかねえんだよ!俺はこいつを殺して何年捕まったって構わねえんだよ!お前がよくてもこの子がよくない。
(学生)うわー!痛い。
(学生)ああっ。
伏せろ。
伏せろ!堀川。
どうしてここにいるんだ!?もう戻ったよ。
由岐ちゃんとこに。
(鈴江)すみませんね。
今の若い子の考えてることはわたしには分かりませんわ。
わたしもそろそろ潮時ですかね。
いえ。
時間を稼いでいただきありがとうございました。
(舞島)内定取り消しで毒盛ったって?
(大山)あいつらが悪いんだよ。
俺の人生どうなるんだよ!?俺たち被害者だよ!
(たたく音)
(舞島)ふざけんじゃないわよ!最低よ。
必死で変わろうとしている人間を巻き込むなんて。
あなたも罪を償って生まれ変わりなさい。
(益子)ごめん。
ちょっとレストラン直行させてもらうわ。
ああ了解。
急いで急いで。
(益子)おう。
ああ。
ちょっと鈴さん。
1人手伝ってもらっていいっすか?
(鈴江)ああ。
すいません。
(鈴江)ほら。
(学生)痛い痛い痛い!ご苦労さまでした。
久しぶりに疲れちゃったわよ。
もしもし。
・
(大友)ああ大友だ。
お疲れだった。
お疲れさまです。
・
(大友)ただ残念な話がある。
(堀川)ああすいません。
(由岐)送ってくれてありがとう。
もうここで大丈夫。
ホントに?体調悪いなら。
(由岐)ああ。
別にそういうんじゃないから。
もしかして何か思い出したとか?うん。
少しね。
よかったじゃん。
なら飯行こうよお祝いに。
ああ。
ありがと。
でもお兄ちゃんたちにしかられちゃうから。
大丈夫だよ。
皆さん俺のことは信頼してくれてるし。
堀川さんがそう言ってた。
(由岐)でも…。
お疲れさまです。
ちょっとよろしいですか?ただいま。
由岐ちゃん?あれ?寝てんのかな?いねえ!?
(アナウンス)「留守番電話サービスセンターに接続します」仕掛けてきたか。
神野。
2014/10/02(木) 15:53〜16:48
関西テレビ1
東京DOGS #04[再][字]
「宿敵からの挑戦状」
小栗旬 水嶋ヒロ 吉高由里子 勝地涼 大塚寧々 三浦友和
詳細情報
番組内容
高倉奏(小栗旬)と工藤マルオ(水嶋ヒロ)の特殊捜査課は、食品会社を製品への毒物混入で脅す事件に着手。犯人の手口から、田村(板尾創路)という男が浮上。田村は、かつて舞島ミサ(大塚寧々)が執拗(しつよう)に追い、その人生をも変えてしまった男だった。
また、大友幸三(三浦友和)は奏に英字で書かれた資料を渡す。資料の上には宮田淳二(高杉亘)の写真。神野の組織幹部の宮田が、ニューヨークから日本へ
番組内容2
来ているらしい。
その頃、松永由岐(吉高由里子)の働くレストランで、彼女のお目付け役をする堀川経一(勝地涼)は、特殊捜査課らしい仕事が出来ないと落ち込んでいる様子。一方、由岐はスマートに働く吉村を名乗る甲斐崎ヒロト(水上剣星)に心をほぐしていく。そんな由岐に、マルオは自分の心が変化するのを感じていた。
食品会社脅迫犯の指定した現金受け渡しが始まる。捜査員たちは犯人を捕らえるが、田村ではなかった。
番組内容3
また、その男は見知らぬ男に銃で脅されてやっただけだと言う。
一方、隠れ家とする地下のバーで吉村の仮面を脱いだ甲斐崎と部下の下山(石川裕一)の前には縛り上げられた宮田がいた。組織幹部の宮田を縛り上げる甲斐崎たちの意図とは…。
現金受け渡しに失敗した企業脅迫犯は、毒入り製品のバラ巻きを始めた。奏は舞島に犯人は田村ではないのではないかと聞く。そんな時、当の田村から捜査課に電話が入った。
出演者
小栗旬
水嶋ヒロ
吉高由里子
勝地涼
東幹久
志賀廣太郎
臼田あさ美
○
ともさかりえ
○
水上剣星
矢崎広
川口春奈
吉村卓也
○
田中好子(特別出演)
大塚寧々
三浦友和
原作・脚本
【脚本】
福田雄一
監督・演出
【演出】
成田岳
石井祐介
【プロデュース】
鹿内植
音楽
Rita−iota
【主題歌】
「ふたつの唇」EXILE(rhythm zone)
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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