(ゆり)誰かが銃を突き付けられていた。
(奏)俺はこの記憶は由岐が記憶を失ったことに重大なかかわりがある出来事だと思っています。
(ゆり)そうね。
ただ何者かが殺害されたシーンを見たとしても記憶を失うほどのショックがあるかしら?それなりの関係がある人間が殺された。
親とか身内とか。
とにかく彼女はその記憶を忘れたがっている。
ということは同じようなシチュエーションに置けば記憶が戻るということか。
あり得ないわ。
彼女を銃弾が飛び交うような現場に何度も連れてくなんて。
分かってます。
あなたならホントにやりかねない。
時間がないんだ。
こうしてる間にも神野…。
彼女の治療はわたしの仕事です。
あなたの事情に合わせるつもりはまったくありません。
なかなか理解し合えませんね。
うざっ!もしもし。
(シゲオ)マルオ総長。
マジすいません!
(マルオ)いいってことよシゲ。
じゃあおばあちゃん。
俺アジフライ定食で。
(シゲオ)マジうまいっすから。
ホント?
(祖母)はい。
マーボーナス定食で。
いやアジフライ。
(祖母)ごめんなさい。
肉じゃが定食で。
あっいや…。
(シゲオ)すいません。
うちのばあちゃん耳遠いんすよ。
マジかよ!?リアル志村コントじゃん。
よし。
アー!動くな!ジ…。
いいっ!?いや。
別に叫んだわけじゃねえから。
銃下ろして。
あの。
いいかな?あっ?まあまあまあ。
まあまあ。
どういうことだ?ああいらっしゃいませ。
肉じゃがでいいですか?OKです!
(祖母)はい。
通じた。
面倒なヤマがあるんじゃないのか?あの。
まあまあ。
あのう今から説明すっからさ。
座ってくんねえかな?
(シゲオ)あっあの。
刑事さんも何か食べてくださいよ。
いや。
結構だ。
いや。
俺の気持ちなんで。
シゲが気持ちだっつってんだからさ。
受け取ってくんねえかなぁ。
じゃあアジフライ定食を。
よし。
(祖母)はい。
お刺し身定食で。
えっ?耳遠いんだって。
おばあちゃん。
アジフライです。
カレーライス?もういいじゃん。
カレーで。
いや駄目だろ。
間違いは間違いだ。
おばあちゃん!アジフライです!アジの塩焼き?それでお願いします。
(祖母)はい。
そこは聞こえるのか。
確かに。
で?
(シゲオ)すんません。
今から来るやつらってのが街金のやつらでして。
何かここに来て店の改装持ち掛けて金借りさせてとんでもねえ利子掛けやがるんすよ。
うちのじいちゃんばあちゃんあんなだからころっとだまされちゃって。
今じゃ殺すだ何だ脅してくるらしいんすよ。
面倒なヤマとはこのことか?いくらチンピラが相手ったって集団で来られたら…。
これのどこが緊急事態だ?緊急事態じゃん。
今から来るっつってんだから。
これは特殊捜査課の仕事じゃない。
1人で解決しろ。
・
(男性)こんにちはー!
(男性)おおおばあちゃん。
お金もらいに来ましたよ。
(男性)駄目だよ。
(男性)えっ?
(男性)このばあちゃん耳遠いから。
(男性)ああー。
(祖父)金なんか無えよ!
(男性)何だと!?この野郎!
(男性)もう待てねえって言ってあるよな?ねえ?お客さん。
ここの人借りた金返さないの。
どう思う?
(古川)おいじじい!先の短え命今もらってもいいんだぞ。
こら!てめえらお年寄り脅してんじゃねえぞ!こら!
(男性)何だ?てめえ。
あっ?
(男性)いいカッコしてんじゃねえぞ!痛っ!
(男性)何やってんだ!?こら!お前らもう恐喝と暴行だぞ。
(男性)うっせえな。
どけよ!あーっ!痛ててて!はい。
現行犯逮捕。
(男性)えっ!?
(男性)おいおいおいおい。
シゲ!追え!
(シゲオ)はい!はい逮捕。
シゲ!
(シゲオ)総長!あいつは?
(シゲオ)すいません。
逃げられちゃいました。
ああそっか。
まあ大丈夫だ。
ああ。
あいつら連れてってがんがん吐かせるわ。
すいません。
うん。
(男性)連れてくなら早く連れてけよ。
おいしい。
(由岐)ありがとうございました。
(堀川)またお越しくださいませ。
はい。
アイスティー。
(真紀)板についてきたね。
レストランの店員。
(堀川)板につきたくないよ。
(真紀)10日も働いてれば板につくよ。
(堀川)その間何にもないんだよ。
怪しいやつなんて1人も来ないし。
(真紀)わたしに言わないでよ。
わたしだっていらいらしてんだから。
あの2人仲良過ぎ。
付き合うなぁあれは。
(堀川)マジで!?
(真紀)わたしの目に狂いはない。
(吉村)すいません。
お先上がります。
(堀川)お疲れさまでしたー。
(下山)例の女何か吐きましたか?
(吉村)どうやらあの女の記憶喪失は本物だ。
デカがいっつもぴったりついてるしなかなか手出しできねえ。
(下山)しかしのんびりしてる場合じゃ…。
んなことは分かってんだよ。
もう少しだよ。
遅くなりました!
(鈴江)銃で撃たれて即死です。
あれ?もう済んじゃった感じ?
(益子)身元分かるもん持ってないんだよ。
マルオ。
何よ?こいつ!?
(鈴江)知り合いなんですか?いやあの。
昨日追ってた男なんですよ。
(益子)お前が?あっまあ。
ちょっとした頼まれ事があって。
(益子)ええー。
マルガイは古川明28歳。
雄正会がやってるトータル金融という街金で取り立てをやっていた。
前科はなし。
この世界に入ってまだ1年たってません。
(舞島)今マルガイ周りの人間関係を洗ってるけどこれといってめぼしいものはないわ。
(大友)こいつらのことをマルオに頼んできたやつは?シゲです。
ああ蒲田シゲオ。
俺の後輩です。
じいちゃんばあちゃんが脅されてるから何とかしてくれって。
痛っ!
(舞島)どうして報告しなかったの!?大ごとになると思ってなかったんすよ。
(大友)でうち2人は逮捕したってわけだ。
(鈴江)2人はもうあらかた吐いてます。
ガイ者のことはよく知らないようでした。
初めて組んだと。
(舞島)そのシゲオっていう子が怪しいわね。
えっ!?古川ともめてたんならその子が殺したっていうのが一番濃い線でしょ?それは…。
まあそうとも言えんだろう。
(舞島)言えませんね。
とにかく蒲田のアリバイを探ることですね。
(益子)アリバイがないとすると動機は十分なだけに…。
何なんすか!?まるでシゲがやったみてえに。
これは捜査なんだ。
私情は禁物だぞ。
シゲは人を殺すようなやつじゃねえよ!調べれば済む。
シゲはな俺の弟みてえなやつなんだよ。
分かったよ。
俺があいつの無実証明してやるよ!どいてくれよ。
あっ。
お疲れさまです。
さっきの話本当か?はい。
由岐ちゃんの小さいころの写真を持ってます。
ご両親は早くに事故で亡くなられていてやっとお姉さんと連絡が取れたんです。
なるほど。
ご苦労さまです。
特殊捜査課の高倉といいます。
(恵理)由岐がご迷惑をお掛けしまして。
姉の恵理です。
あっどうぞ。
(由岐)恵理さんっていうらしい。
お姉ちゃん。
覚えていないのか?まったく。
(堀川)あっ。
高倉さん。
椅子。
あっ。
すまん。
由岐さんのこと何かご存じありませんか?高校を卒業してアメリカに留学して。
それっきり。
アメリカに留学?
(由岐)らしいの。
でもわたし全然英語しゃべれないの。
おかしくない?お姉さん。
どんなことでもいい。
アメリカに行ってからのこと何か教えてくれませんか?すいません。
留学して由岐とは音信不通で。
(由岐)もしかしてわたしのこと嫌いだったとか?ううん。
あなたがわたしのこと嫌いだったの。
(由岐)えっ?何でわたしがあなたのこと嫌いなの?兄弟だもん。
ケンカぐらいするでしょ。
(由岐)まあそりゃあそっか。
(男性)冗談きついっすよ。
シゲオさんが殺しなんて。
だからやってねえっつってんだろ。
それ証明するために情報よこせっつってんだよ!
(男性)俺らも連絡取れなくて困ってんすよ。
(男性)何か教えたらやってねえって分かってもらえるんすか!?当ったり前だよ。
お前何か知ってんのかよ!?
(男性)知らねえっす!知らねえなら言うんじゃねえよ!何か手掛かりになること知ってるやつ!
(一同)はい!はい。
まずお前。
(男性)シゲオさんパンツはこだわりのブリーフです。
何の手掛かりだ!?バカヤロー。
次!
(一同)はい!お前!シゲ兄はああ見えて優しいっす。
次!
(一同)はい!
(恵理)わたしが高校生由岐が中学生のときに事故で死んでしまって。
(由岐)わたし泣いてた?
(恵理)うん。
泣いてたよ。
(恵理)ごめんね由岐。
(由岐)えっ?
(恵理)わたしがちゃんと連絡さえ取ってれば記憶を取り戻す手掛かりだけでも教えてあげられたんだけど。
ううん。
気にしないで。
最悪記憶なんかなくたって生きていけるんだから。
そういうふうに慰めてくれるところ変わってないね。
こんな姉じゃあ思い出してもらえなくてもしょうがないかな。
由岐。
ご両親が亡くなって2人で助け合って生きてきた兄弟なんだ。
何とか思い出せ。
わたしだっていらいらするよ。
記憶がなくなって姉のことも分かんないなんて。
もしもし。
・
(京子)奏ちゃん?ママ豚汁作り過ぎちゃったから来て。
いやあの。
今はそういう…。
・
(京子)味噌の加減がうまくいかなくてお水足し足しやってたらどんどん増えちゃったのよ。
分かりました。
後ほどかけ直します。
由岐。
いつか必ず記憶は戻る。
すんません。
(木内)いらっしゃいませ!フッ!マルオじゃないかよ!お久しぶりです。
木内さん。
(木内)何だよ?どうした?急に。
いや。
もう汗かいちゃってこのシャツ洗ってもらおうかなと思って…。
んなわきゃない!
(木内)相変わらずさぶいなぁお前のギャグ。
洋子。
(洋子)うん?
(木内)マルオ。
(洋子)あーっ!どうも!洋子さん!お久しぶりです!
(洋子)どうよ?調子は。
イケメン刑事。
ああ。
もう最近アメリカのエリートさんとコンビ組まされちゃって毎日いらいらしてんすよ。
(洋子)フフフ。
マジで木内さんと無茶してたころが懐かしいっす。
(木内)何言ってんだ。
ちゃんと刑事らしい顔になってきてるよ。
そういう木内さんこそ元やくざとは思えぬパパっぷり。
(洋子)ああ。
全然違うから。
ねえ?ケンちゃん。
もうちょっと優しくしてほしいよね?優しくしてんじゃねえかよ。
なあ?ケン。
ねえ?木内さん。
シゲってここでバイトしてたの?
(木内)ああ。
まあバイトっつうか。
なあ?
(洋子)うん。
(木内)配達の手が足らねえときの手伝いだよ。
ちなみに昨日の午前10時ごろは?10時?おお。
来たよ。
マジっすか!?
(木内)おう。
よっしゃー。
配達先に聞けばアリバイ成立じゃん。
アリバイ?何かやったのか?あいつ。
ああいや。
別に。
(木内)何だったら配達先に聞いてみるか?はい!
(木内)じゃあ分かったら連絡するわ。
よろしくお願いします!じゃあ。
(木内)おう。
(洋子)何?何かあったの?
(木内)分かんねえ。
シゲにアリバイがありました!あいつ俺の先輩のクリーニング屋でバイトしてて今から電話来るんで。
それ聞いたらシゲのアリバイが立証されるんすよ!
(鈴江)もしそうであれば喜ばしいかぎりですな。
じゃあその電話を待つことにするか。
えっ?待つことに専念!?ちょっ。
恥ずかしいから何かほかのことしましょうよ。
ねっ?あの。
ほら益子さん。
(益子)うん?何か…。
何かないっすか?ほら。
何かいつも。
(益子)おおー!あっそうだ。
皆さん。
私これ見せましたっけ?息子が運動会で1位になったときの決定的瞬間です。
もしもし!木内さん?
(木内)おおマルオ。
配達先に電話して聞いたんだけどなシゲかなり遅れて来たらしいんだよ。
えっ?それって…。
(木内)うち出てから10分で着くとこ1時間もかかってんだ。
あ…。
そうですか。
ありがとうございました。
でどうなんだ?駄目だ。
(大友)いいか?マルオ。
明日には蒲田シゲオを重要参考人として手配するぞ。
(木内)元気出せマルオ。
お前の取りえなんてそれだけだろうが。
木内さんもシゲのこと信じてくれますよね?
(木内)もちろんだよ。
由岐ちゃんも信じてくれんだろ?マルオの友達なら信じたいよ。
友達じゃないの。
兄弟。
家族なの。
じゃあなおさら。
まあ家族のことも思い出せないわたしが言うことじゃないけど。
(カリン)はい。
ありがと。
おいしい。
(京子)うん。
(中谷)おいしいっす!
(京子)うん。
だからどうしてお前はいつもうちにいるんだ?
(カリン)中谷君豚汁大好きって言うから!大好きだからって来ていいってもんじゃない。
おいお代わり。
(カリン)はい。
「おいお代わり」だと?
(京子)ねえ!見て見て見て。
奏ちゃんが中学生のころの写真よ。
今出さなくても。
カワイイわねー奏ちゃん。
(中谷)お兄さん超カワイイっす。
だからお前に「お兄さん」って…。
(中谷)つうかカリン。
超超超カワイイじゃん!
(京子)奏ちゃんパパに似てきたねー。
あっ。
ほらこれ。
大友さんと鈴江さんと一緒だ。
まさか鈴江さんの頭があんなことになるとはねぇ。
では少々お待ちくださいませー。
(吉村)どうしたんですか?由岐さん。
何か元気ないですよ。
ああ…。
うん。
ごめん。
(吉村)何かありました?
(由岐)今さ姉がうちに来ててね。
(吉村)へえー。
お姉さんが?楽しいじゃないですか。
(由岐)ううん。
覚えてなかったの。
姉のこと。
記憶喪失って家族のことも忘れちゃうんすね。
うん。
吉村君は兄弟とかいるの?いますよ。
記憶から消したいバカな弟が。
フフッ。
頑張ろ。
(木内)族のやつらから連絡ねえのかよ?うん。
なかったです。
つうか期待してないっす。
はいマルオ。
(シゲオ)マルオ総長!シゲっす。
シゲ!お前…!お前何してたんだよ?
(シゲオ)俺人殺しだと思われてるってホントっすか?ホントだよ。
今まで何してたんだよ?
(シゲオ)彼女と隠密旅行してたんすよ。
族のやつらに聞いたらえらいことになってるって。
あんとき逃がしたチンピラが殺された。
お前やってねえんだな?
(シゲオ)やってるわけないじゃないすか!分かった。
今すぐ俺とどっかで会えるか?
(シゲオ)もちろんっす。
(木内)貸せ。
シゲ。
木内だ。
お前ホントにやってねえんだろうな?
(シゲオ)やってません。
信じてください。
マルオに恥かかすんじゃねえぞ。
(シゲオ)分かってます!よし。
場所決めよう。
マルオ。
車回してこい。
はい。
シゲ!マルオだ!おい。
出てこいシゲ!
(木内)シゲ!シゲ!おいシゲ!返事しろ!まだ来てねえのかな?あいつ。
(男性)よっしゃ。
危ない。
(木内)何だ?お前ら。
何だ!?てめえら!
(木内)顔見せろ。
こら。
(男性たち)うわー!おらー!
(木内)ううっ!何だ…。
(男性)この野郎!
(木内)くそ!うっ!うわー!離せ!こらー!おりゃー!木内さん!
(男性)待て。
こら。
何するんだ!てめえら!おい!おい!
(殴る音)あっ!
(殴る音)ああー!
(木内)うわー!うわあーっ!あんた。
何で?
(男性)うわー!堀川に頼んでおいた。
お前が妙な動きをしたら連絡しろと。
何でここが分かったんだよ?お前が乗ってるのは警察車両だ。
GPSですぐに分かる。
少しは冷静になれ!余計なお世話なんだよ!俺が1人でシゲの無実証明すんだよ!それで信じてる弟は来たのか?それは…!信じたばっかりにこうなっているんじゃないのか?猿並みのバカだ。
猿は動物ん中で最も知能が発達してんだよ!テナガザルは器用だがさほど頭は良くない。
算数ができるオランウータンだっているんだよ。
それなら絵を描ける象だっているんだ。
象が絵を描けるだと?象が何描くんだよ!?自画像だ。
象だけに?
(男性)うわー!
(奏・マルオ)うん!
(男性)ああー!ああー!ああ!誰の仕業だ?木内さん。
何か知っているんじゃありませんか?仮に今回の襲撃が蒲田シゲオの犯行だとしましょう。
目的は確実にあなただった。
それはあなたが何かを知っているからだ。
シゲがやるわけねえだろ!蒲田と約束した場所で待ち伏せされたんだぞ。
ほかにお前があそこに来ることを知っていた人間がいるのか?それは…!
(益子)木内さん!隠していてもマルオがつらくなるだけですよ。
シゲに…。
銃を買うルートを教えてくれって頼まれた。
(益子)教えたんですか?
(木内)いや。
俺はもう足を洗った。
だから突っぱねた。
それにどんな理由だろうとシゲに銃を持たせるようなことはさせたくなかった。
(舞島)その後何とか銃を入手したってわけか。
(木内)マルオがうちに来てシゲのアリバイを気にしてたときはもしかしてと思ったんだが。
まさかあいつが古川を殺すなんて。
(鈴江)殺害現場近くの川から改造した銃が見つかったそうです。
残念ながら蒲田シゲオの指紋が見つかったそうです。
決まりね。
決まりって何すか?状況証拠は蒲田が犯人だといっている。
よくも簡単にそんなこと言うなぁ?あんた自分の家族が疑われても同じせりふ言えんのかよ!?言えんのかよ!?課長。
この捜査からマルオを外してください。
これでは冷静な捜査ができるとは思えません。
課長!仕方ないわね。
(大友)駄目だ。
マルオには捜査を続けさせる。
じゃあ1人でやりますよ。
もうこんなやつとはコンビ組んでられませんよ。
(シゲオ)《すいません。
逃げられちゃいました》《すいません》
(大友)おっ。
まだいたか。
お疲れさまです。
携帯忘れちゃってなぁ。
街金やってる組のこと調べてるんだろ?そうです。
あいつ刑事にしちゃ人が良過ぎるよな。
でもな考えてみろ。
お前がニューヨークのヤマミスった理由は何だ?うん?父上を殺した神野に対して冷静さを失っていたからだろ。
そんなことはありません!ほーら。
むきになった。
からかわないでください。
フッ。
家族疑われて同じせりふが言えるのかって聞かれて何で答えられなかった?そうだなって思ったからだろ。
別にシゲオってやつを信じてくれって言ってるわけじゃない。
せめて仲間のことぐらいは信じてやってくれや。
(恵理)これは小学校のときに動物園に行ったときの写真。
(由岐)ふーん。
ただいま。
(由岐)あっ。
おかえり。
これは?
(恵理)これはお父さんが珍しくドライブに連れてってくれたときの。
軽井沢だった気がする。
(由岐)ふーん。
そっかそっか。
これは?
(恵理)うん?あれ?何だっけ?忘れちゃった。
わたし泣いてるね。
うんそうだね。
何で泣いてんだろ?
(由岐)すごい顔して泣いてる。
駄目か。
(ほえる声)
(由岐)《助けて!》
(恵理)《やめなさい!このバカ犬!》お姉ちゃんが犬を追い払ってくれたんだ。
うん?何?それ。
思い出した。
(恵理)えっ?えっ?思い出したよお姉ちゃん。
(男性)昨日の女なかなかよかったろ?
(男性)ヘヘヘヘ。
兄貴。
ごちそうさまです。
(男性)うわっ!ずりぃ!ああ。
ここで用心棒やらせてもらえねえかなぁ?
(男性)何だ?お前。
フン。
ぽっと来たやつ「はいそうですか」っていうわけにはいかねえんだよ。
腕はあるんだ。
しかし金が無え。
何だったらここにいるお前ら全員倒せるんだぜ。
(たたく音)
(男性)おいおい。
言ってくれてんじゃねえかよ。
この野郎。
(男性)兄貴!この野郎!
(男性)野郎!うおっ!うっ!うわっ!
(男性)ふざけやがって。
いやーっ!うおっ!あっ!うっ!うわっ!ああー!ああー。
少しは…。
フフッ。
やるようだな。
よろしくお願いいたします。
ああ。
ひとつ聞きてえことがあるんだけど。
うちはヘルパーはやってませんよ。
そんなことじゃねえよ。
お姉さんのこと思い出せてよかったね。
うん。
奏には連絡しなくていいの?うーん。
神野のことと関係なさそうだし後でいいんじゃない。
そっか。
やっぱりシゲオ君が犯人なわけ?そうじゃないと思いたいけど。
さっきねお姉ちゃんが犬から助けてくれたこと思い出したとき何かさ記憶なくなってから初めて救われた感じがした。
1人じゃないんだって。
だからマルオもさシゲオ君のことを弟だと思ってるんだったら最後まで信じてあげてほしい。
奏の言ってることなんか気にすんなよ。
人間の心ゼロだかんね。
あいつの血絶対緑色が流れてるよ。
そっか。
(益子)蒲田シゲオの居場所つかめました。
えっ?
(益子)場所は大川町4丁目2番地。
サンホテル大川503号室。
ホテルの従業員からの通報です。
(大友)ああ。
(舞島)マルオ。
どうすんの?一緒に逮捕に行く?行きます。
奏はどうしたんだ?
(舞島)捜査中っていう連絡が昨日あったっきりで。
何やってんだか。
うわっ!えっ!?シーッ。
あんた何してたんだよ!?静かに。
あっ!静かにしろ。
ああっ!?俺の車に乗れ。
えっ?おい!どういうつもりだよ?俺は今からシゲを救出しに行くんだよ!それならもう遅い。
いいや。
遅くなんかないね。
俺はあいつを信じてる。
とにかく時間稼いで真犯人を!おおっ!
(従業員)こちらです。
(鈴江)鍵をお願いします。
シゲ!?すいません総長。
訳分かんねえ。
どういうこと?お前のにらんだとおり確かに蒲田は真犯人じゃない。
その代わりにこいつホテルに行ったら縛り上げられてた。
何だって?蒲田は犯人にはめられたんだ。
ただ決定打がない。
そこで賭けをしてみた。
蒲田に電話させ呼び出したんだ。
ホテルで縛り上げられてうなっているはずの蒲田から電話があったんだ。
犯人は必ず来る。
いったい誰なんだよ?そいつは。
すぐに分かる。
少しだが雄正会の内部調査をしてな。
案外簡単に入り込めた。
どうやら殺された古川は知らなくていい秘密を知ってしまったようだ。
組の若頭が結婚したばかりの古川の妻に手をつけたらしい。
それを知った古川はいつか若頭を殺すと息巻いていた。
それで逆にやられたってわけか。
内部の人間にやらせると色々面倒だと思ったんだろ。
都合のいい外の人間にやらせたっていうわけだ。
そして最後に罪をかぶせられたのがあいつだ。
おそらく相手は武装してくる。
あいつを自殺と見せ掛けて殺すというのが一番理想的な手だ。
いいか?それと…。
ちょっと待て。
えっ?もしもし。
(京子)奏ちゃん?ママ。
もう少し後でかけ直すよ。
(京子)ごめんごめんごめん。
急ぎなの。
どうしたの?
(京子)今買い物に来ていて奏ちゃんに似合いそうなパジャマを見つけたのよ。
最初は黄色がいいかなぁと思ったんだけど赤もいいのよ!どっちでもいいよ。
(京子)そういうわけにはいかないでしょ。
あなた気に入らないと絶対着ないじゃない。
分かりました。
何でも着ます。
だから誰なんだよ?いつも。
何度も言うが教える必要がない。
教えといた方が色々便利だと思うよ。
来たようだ。
木内さん。
(木内)おうシゲ。
(シゲオ)俺のことはめたんすか?
(木内)はめた?何言ってんだよ?俺に嘘の待ち合わせ場所教えたじゃないっすか。
俺変なやつらに捕まったんすよ!お前何か勘違いしてるよ。
俺だって襲われたんだぞ。
1回木内さんに見せてもらった銃が殺人に使われたんすよ。
その銃に俺の指紋が付いてるって!何でなんすか!?
(木内)落ち着けシゲ。
お前さつに疑われて焦ってんだろ。
なっ?力になるからよ話してみろよ。
すまないシゲ。
俺のために死んでくれ。
もうやめてくれよ!兄貴!
(木内)マルオ。
もうやめましょう。
ねっ?
(木内)悪いことはできねえなぁ。
マルオ。
シゲ。
申し訳ねえ。
木内さん。
マルオ。
見逃してくんねえか?無理っす。
(木内)頼むよ!長い付き合いじゃねえかよ。
どんだけ世話してやったよお前らのこと!無理っす!
(木内)すまねえマルオ。
俺どうしてもここで捕まるわけにはいかねえんだよ!
(銃声)警察を甘く見ちゃ駄目ですよ。
お前。
何で俺だって。
あなた署に来たときつい口走った。
《まさかあいつが古川を殺すなんて》被害者の名前はどこにも漏らしていなかったはずだ。
(木内)俺足洗ってよ。
クリーニング屋始めて子供も生まれてさ。
ホントにちっちゃいけど幸せ手に入れたとこだったんだよ。
けどこの仕事しねえと全部つぶすって言われてよ。
シゲもマルオもよ俺にとっちゃ兄弟みたいなもんだよ。
でも俺どうしても家族をよ…。
言わなくていいっすよ兄貴。
そうっすよ。
言わなくていいっす。
(木内)なあ?もしバレちまっても組が逃げる金出してくれるっつってんだよ。
俺と洋子とケンと3人でよ。
頼むマルオ。
3人で逃がしてくれよ!頼むマルオ!頼むよ!
(木内の泣き声)マルオ。
マルオ!
(銃声)
(シゲオ)木内さん!これ以上逃げる姿をマルオに見せるな。
家族が大事なら家族のためにも逃げないでくれ。
(大友)容疑者を信じてみるなんて初体験だったろ?いいえ。
僕はいつもどおりやっただけです。
頑固だねぇ。
肝心なことはまだですが由岐が徐々に記憶を取り戻しています。
やつらは由岐に一度仕掛けてきたのにここまで静かだと逆に不気味だなぁ。
神野ですか?ああ。
このまんま何も起こらなければいいが。
(恵理)あの。
妹のことよろしくお願いします。
はい。
はい。
(由岐)お姉ちゃん!ちょっちょっちょっ。
ちょっ待って。
写真撮ってもいい?
(シャッター音)フフッ。
ありがとう。
(恵理)ねえ?由岐。
ホントにわたしのこと嫌いになった理由覚えてないの?覚えてないし。
そんなこともうどうでもいい。
でもアメリカに行ったのもそのせいなんだよ。
えっ?
(恵理)ごめん。
でもホントはそのことを思い出してほしくないんだ。
じゃあね。
彼女最後に何て言ったんだ?どうでもいいこと。
(ゆり)この写真を見てそのときのことを完全に思い出した。
親が亡くなって身内は姉しかいないのにアメリカにたった後の姉妹は音信不通だった。
2人の間に何かあるのか?つったってアメリカにたつ前の話は記憶喪失とは関係ねえだろ。
うん。
そうだな。
由岐が拒否している記憶は家族のものではないということか。
うん?恋人とか。
(洋子)マルオ君。
シゲちゃん。
ホントに何て謝っていいか。
(シゲオ)あーあー!総長!ちょっと手伝ってもらっていいっすか?
(洋子)そんなことしないでいいから。
ああ。
いいのいいの。
案外刑事なんて暇なんすから。
そうっすよ。
しょっちゅう俺らとつるんでるんすから。
おい!あんたも少しは手伝えよ!
(シゲオ)駄目っすよ!駄目っすよ!高倉さん総長と違ってエリートなんすから。
うっせえんだよ。
銃ぶっ放すだけがデカの仕事じゃねえんだよ!こら!早く来いよ!
(店員)休憩入ります。
(由岐)はーい。
(泣き声)いないいないばあ。
おかしいなぁ。
(女性)すいません。
ああっ!やっちまった。
(女性)このワンピースお願いします。
はい。
マルオ。
あっ?はっ?2014/10/01(水) 15:53〜16:48
関西テレビ1
東京DOGS #03[再][字]
「仲間の悲しき逮捕」
小栗旬 水嶋ヒロ 吉高由里子 勝地涼 大塚寧々 三浦友和
詳細情報
番組内容
高倉奏(小栗旬)は、松永由岐(吉高由里子)が思い出した“銃をつきつけられた男”の記憶を重視。そんな時、由岐の姉、恵理(浅見れいな)が判明しマンションへとやって来た。
一方、工藤マルオ(水嶋ヒロ)の暴走族時代の後輩、蒲田シゲオ(矢崎広)に殺人容疑が。シゲオの祖父母を脅す、悪徳なサラ金業者の取立て屋が射殺されたのだ。シゲオを弟のように可愛がるマルオは、犯行を否定する。
番組内容2
マルオはシゲオがアルバイトをしているクリーニング店へ。その店は、マルオとシゲオの先輩・木内真二(鈴木亮平)が経営していた。殺人事件のあった日、シゲオは店で働いていたが、木内はシゲオの配達がかなり遅れたことを報告。
木内と話しているマルオの携帯電話にシゲオから連絡が入る。犯行を否定するシゲオに、マルオは木内とともに会いに行く。だが、約束の場所で待っていたのはシゲオではなく数人の男たち。
番組内容3
どうやら、男たちの狙いは木内。
奏は、木内が事件に関する何かを知っているのではないかと尋ねる。すると木内は、元暴力団の自分にシゲオが銃の入手ルートを教えて欲しいと頼んできたが断ったと答えた。
犯行に使われた銃が発見される。銃からシゲオの指紋が検出された。それでも、シゲオは犯人ではないと主張するマルオに奏は…。一方、恵理の持ってきたアルバムを見ていた由岐は、ある記憶を思い出す。
出演者
小栗旬
水嶋ヒロ
吉高由里子
勝地涼
東幹久
志賀廣太郎
臼田あさ美
○
ともさかりえ
○
水上剣星
矢崎広
川口春奈
吉村卓也
○
田中好子(特別出演)
大塚寧々
三浦友和
原作・脚本
【脚本】
福田雄一
監督・演出
【演出】
成田岳
石井祐介
【プロデュース】
鹿内植
音楽
Rita−iota
【主題歌】
「ふたつの唇」EXILE(rhythm zone)
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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