(フォン)余は今とても疲れている。
しかも望んでもいない苦しみが居座ろうとする。
あとはお前が余の疲れを癒やすしかないのだ。
わが胸に居座ろうとする苦しみをお前が静めねばならぬ。
お前にできるか?お前にできるか答えてみよ。
(ヨヌ)やらせてください。
お許し頂けるなら王様を害する邪気を私めが防ぎましょう。
面を…面を上げよ。
上げるのだ。
王命である。
お体が心配で参っただけだ。
王様には告げなくともよい。
・控えておるか?
(ヒョンソン)はい王様。
何なりとお申しつけを。
主治医を呼ぶのだ。
えっ?どこかお加減がすぐれませぬか?診てもらうのは余ではなくこの者だ。
王様。
それはならぬ事ですぞ。
何がならぬと言うか。
内医院は王室のために存在しており巫女ごときのためでは…。
余に代わり厄をもらい受ける人間札ならばこの者が健やかでないと余の害になる。
つまりこの者ではなく余のためだ。
早く呼べ。
ですが王様。
これは王命である!どうして外に?
(キム・ジェウン)人払いの王命が出たものですから。
そうか。
何ですか?それは。
あ〜ハハハあの巫女から取り上げたのだが手紙のようだ。
けしからん巫女だ。
王様に恋文でも書いたのかのう?ご確認願おう。
(叫び声)
(チョ尚宮)王妃様…。
心の声あれは間違いなく女人を見る目だった。
何だ?それは。
厄受けの巫女から取り上げた物でして王様に渡そうとしていたようです。
疎ましいならばお下げ致しましょう。
置いておけ。
「野草嘉ならずも用たらんと欲し」。
「野の草は美しくなくとも用いられたいと望み」。
「巫女人ならずも民たらんと欲す」。
「巫女は人でなくとも王様の民になりたいと望んでいます」。
人でもない者が無礼にも余の体に触れたというのか?「巫女も民であって人である。
ないがしろにするな」か…短くも強烈な抗議だな。
漢字を読める巫女が珍しい中これほどの字まで書くのは驚きですな。
回想この字を見てみろヒョンソン。
この手紙13歳の娘が書いたと思えるか?回想見直したところなのに…バカを言うな。
私が…お前を忘れるはずがない。
お前を忘れるはずがない。
王様。
何だ?ヒョンソン。
その娘は巫女でございます。
誰がそうでないと言った?長らくおそばで王様にお仕えしてきた身でございます。
お顔に宿る気配を見逃すような事はございません。
どうかお心を乱される事のなきように…。
何だそれは。
余の気持ちが巫女ごときに揺れるとでも思うのか?あの娘はヨヌお嬢様ではありません。
どんなに似ていようともヨヌお嬢様はもう…。
黙れ黙れ黙らぬか!王様。
後ろでも向いておれ目障りだ!つい昨晩王妃様が自らこの王宮殿に参られました。
女人の自尊心をお捨てになりためらいつつ来られた道を結局は引き返された。
王妃様のご心情はいかばかりであったか。
何とぞ王妃様のご心中もお察しくださいませ。
王妃様お聞きくださいませ。
(ユン・ボギョン)何だ?騒がしい。
王様がこの中宮殿にお越しになられるとのお知らせでございます。
礼服を…。
礼服と飾り物をこれへ。
早く!ただいま。
今何と?王様が中宮殿に入られた?はい母上様。
私がこの目でしかと見届けました。
王妃もこれまでさぞつらい思いをしたでしょうがそのけなげな真心が王様の心をついに開かせたのでございましょう。
まことに不思議な事ですね。
えっ?厄受けの巫女を差し向けて以来万事がうまく行きだした。
さりとてその巫女の能力だけによるとは言い切れますまい。
常に王様のお体を案じてらっしゃる母上のお気持ちが天に通じたのですよ。
そばに置くだけで健やかになったうえに王妃との不仲まで解消されるとは…。
さすがチャン・ノギョンの跡継ぎです。
観象監に営みの日をいま一度選ばせよ。
ですがすでに決まった日がございますでしょう?王様のご容体によりこれまでの日取りはすべて無駄に終わったではありませんか。
今はその体調もいつになくよくさらには2人の仲もよくなってきておる。
こんな機会を逃す手はなかろう。
しかし天の気とその日の吉凶を考えると2人の相性が合う日はそう多くないはずです。
今や天は我らの味方。
1か月も待つ事はありますまい。
できるだけ早めるように致しましょう。
顔色がよくない。
何か心配事でもおありかな?いえ何も。
王様のお体の事以外に何の心配事がございましょう。
ただ…昨夜よく眠れなかったもので…。
昨夜王宮殿に参ったと聞いた。
申し訳ございません。
無礼を承知しつつ王様のお体が心配でつい…。
何をのぞき見しようとしたのだ?えっ?のぞき見などめっそうもございません。
昨夜そなたが何を見て何を聞いたか知らぬが余の寝所には誰も居なかった。
何か見たならそれは…。
観象監から遣わされた札だ。
1か月後であったな?何の事でございますか?王妃と余の営みの日だ。
その日までは互いに距離を置き心身を清めねばならぬ。
内医院と観象監からの指示だ。
心の声つまり王宮殿にはこれ以上足を運ぶなと申されますか?分かったな?心の声何をそんなに隠そうとなさるのですか?私の出入りを警戒なさるほど王様がお隠しになりたい事とは一体何なのです?心の声まさか…恋心?亡霊だけでは飽き足らず巫女まで心に秘めるおつもりですか?チョ尚宮。
はい王妃様。
寝所の女官から信頼できる者を探して。
しかし寝所の女官を何故に…。
使えそうな者を選べ。
毎晩王様に仕える厄受けの巫女についてその一挙手一投足を報告させるのだ。
王妃様!巫女ですと?
(陽明君)この顔をよ〜く見て思い出してくれ。
ついこの間私と来た女人だ。
全然記憶に無いかな?あ〜思い出しましたよ!おしとやかで品のある方だったのでてっきり両班のお嬢様かと。
巫女だったんですか。
その後また来なかったか?ええ。
多分あの日以来来てませんね。
そうか。
ちょっと我慢しろまずは医者に診てもらおう。
それとおじさんなんかじゃないからな!回想
(ナ・デギル)犯した罪が重かったので遠い…遠い地へと追いやりました。
回想ありがたいお言葉ですが今は安全な所におります。
回想
(ナ・デギル)名簿に名も無いのに巫女をかたって祭儀を行ったので捕らえたんですよ。
ウォルと申します。
心の声2人のうちどちらかが俺に嘘をついている。
どんな訳があって偽りを言っているのか…。
(チャンシル)おにいさん!えっ…お…おにいさん?ウフフ生きてたんだ!あ〜おいちょっと…ちょっと待て!あ〜?見たところ芸妓ではないようだな。
芸妓じゃなく巫女。
あの時は「竜宮の仙女」。
竜宮の仙女?「神秘の石」覚えてない?神秘の石…。
あ〜!何も言わなくてもすべてお見通しのあの子か!うんうん。
アハハハ。
そうかすっかり娘になったな。
危うく見逃すところだった。
元気だったか?うん。
神母様が引き取ってくれて今は正真正銘の巫女。
そいつはよかったな。
今…巫女と言ったよな?うん星宿庁の。
心の声巫女にとっては一番安全な場所だな。
それに都へも自由に出入りできる。
もしや星宿庁の巫女の中にウォルと名乗る者はいないか?ウォルなら…。
(ノギョン)あれほど口を慎めと言ったのに全く…。
口を縫いでもしなきゃ分からないの!?見た事聞いた事すべて胸にしまって一切口にしちゃダメと言ったでしょう!何かまた言いましたか?月だの太陽だの…またどこかで口走ってみなさい。
お嬢様に関する事をまた口にしたらもう許しません。
その場ですぐ八つ裂きにしてやる!知らないウォルなんて人。
初めて聞く。
頼むからよく考えてみてくれ。
知らない…知らないってば。
星宿庁にそんな人いない。
(巫女)もう…チャンシル!今行く。
早くしてよ。
いつまでおしゃべりしてるつもりなの?あ…おにいさん縁があったらまたね。
待った。
おい…。
心の声星宿庁でもないならどこにいるんだ?心の声ごめんねおにいさん。
本当に…本当にごめんなさい。
(ソル)お嬢様。
お嬢様。
お嬢様どうかしましたか?またあの夢ですか?しばらく見なかったのになぜ今になってまた…。
なんでだろう…。
今度も顔は見えなかったのですか?うん。
誰なのか見たかったのにな…。
あ〜…あともう少しのところだった。
心の声お嬢様。
お面の下の顔がそんなに気になりますか?毎晩そばでその方をお守りしてるのに…。
(鐘の音)
(鐘の音)強烈な抗議の手紙だったな。
余の事をお前がいかに恨んでいるのかがよく分かったわ。
恨んでなどおりません。
口ではそう言ってもあの文面は明らかに余をとがめたものだった。
間違った見方か?心からの諫言と自分本位の恨み言は全く違うものでございます。
恨みは無いがやはりとがめはしたという事か?私はただ…取るに足らない道ばたの石にもそこにある訳があるようにたとえ巫女でも王様の民として役目を果たしたいという決心を書いたまでです。
王たる者の徳が広く民にもたらされていないと叱り余の至らなさを悟らせたかった。
書き手の思いとは違って読み手の偏見と思い込みが募れば誤解が生じてしまいます。
あの文面をそう感じるのは王様自身に原因があるのではないかと。
ハハッつまり余は偏見が強く行間が読めぬ者ゆえ政も間違えているという事か?いえそうではなく…。
全く…おとなしく聞いておれば図に乗りおって。
お前は誰を相手に話していると思うか。
我はこの国朝鮮の…。
回想我はこの国朝鮮の…!控えておるか!はい王様何なりとお申しつけを。
どうにも息苦しい。
散策に出るから支度をせよ。
夜風で冷えますので散策は明日にされた方が…。
息苦しいと言ってるだろう!急いで支度を。
何を座っておるのだ?えっ?余の厄をもらい受けると言い張ったならなぜその役目を全うしようとせぬ?余の守り札だろう?ならついて参れ。
少し離れて参れ。
離れて参れと言ったのだ。
ウン。
そちも下がっておれ。
お前はそのままだ。
余の守り札ではないか。
もっと下がれ。
回想なあ離してくれ!ヨヌ…ヨヌ!ヨヌ!もしやここに…思い出と悲しみを閉じ込めてはおりませんか?この場所で涙を流されているのが王様ですか?一体…何を見たのだ?神力で見たのか?そうでございます。
ならばその神力で当ててみるがよい。
何をでございましょうか?これから余は何をすると思う?えっ…。
今日ヒョンソンが妙な事を言った。
さてお前はどう思う?余が巫女にすぎないお前をお前を抱けると思うか?何をなされます?
(ヒョンソン)おいみんな追うのだ!一体お前は何者なのだ?ウォルという名の巫女です。
違う。
お前はウォルではない。
では誰なのですか?名も無い巫女として生きていた私にウォルと…名付けられたのは王様です。
私を…。
本当に分からないのか?本当に会った事はないと言うのか?王様は私にどなたの面影をお探しなのですか?私を通してどなたをご覧になっているのですか?ヨヌ。
その方でしょうか?私がおそばでお守りする事をなぜ許されたのです?私がその方に似ているからでしょうか?でも私は…。
別人なのです。
もういい黙れ!己の身の程をわきまえよ。
余がそばに置けば心まで開いたと思っているのか!?お前はただの厄受けの巫女にすぎない。
それだけだ!お前が何故余を…。
お前が…お前ごときが一体なぜ!この私を!心の声なぜ惑わせる?余に近づくな。
その一線を勝手に越えてはならぬ。
今宵は独りで床につくゆえついてくるな。
ウンよ。
気付かれぬよう帰りを見守ってやれ。
それと寄ってもらいたい所がある。
回想余がそばに置けば心まで開いたと思っているのか!お前はただの厄受けの巫女にすぎない。
それだけだ!王様のおそばでお守りしている時間のはず。
まさか何かあったの?神母様。
私は…私は誰なんですか?両親に捨てられ道をさまよっていた私に神力を感じたから神母様が拾われたのですよね?なぜ急にそんな事を聞くの?ここ最近…しきりにおかしな光景が見えるんです。
王様の記憶を読み取っているはずなのに自分の事のように鮮烈に感じ混乱してしまって…。
それはまだ神力を自在に使えないゆえの錯覚でしょう。
そんな過去にこだわる事はよしなさい。
私が…その記憶の主のはずないですよね?どんなに似ていようともその方にはなれませんよね?
(物音)
(ヨム)誰だ!?ワッ!陽明君様!驚くじゃないですか!驚かそうとしたのだ。
えっ?なぜいつも塀からいらっしゃるんですか!?あ〜ほら…門より塀の方に慣れてしまってな。
それに今の時間は外出禁止だろ?見回りの兵をかわしてきたのだ。
ハハハさあ冷え込んできた。
中へ入って1杯やろう。
あっ!あっウンか!こんな夜更けにお前が一体何用だ!?いや驚いた。
全く気配なく突然現れおって。
俺と同じ塀を飛び越えてきたようだな。
遅い時間でしたので。
王命で来たのか?友としてか?儀賓様に明日宮殿に参られよとの王命でございます。
急にまた何故そんな命を出された?聞いても王様のお許しもなく話せるわけないな。
お伝えしましたのでこれにて失礼します。
もう戻るのか?おそばを離れてきましたから。
(ヨム)妹のヨヌが誕生日に作ってくれた物だ。
ならば妹君の字ですか?そうだ。
見事なお手並みでございます。
書画のみならず学問への造詣も。
女人に生まれたのが残念なほどだったよ。
それに思慮深く思いやりにあふれた妹だった。
なぜまた字の事など?いえただ…ちょっと目に入ったものですから。
そうか。
誰の使いだ?なぜ儀賓様の屋敷をのぞいていた?心の声女か?キム・ジェウンが女に関心を示すとはな。
実に珍しい。
こいつは天地がひっくり返るぞ。
妹の事で女とは違います。
何が違うのだ?とにかく女には変わりない。
そうおっしゃる陽明君様こそお好きな方がおられるとか。
あ〜ミナ王女から聞いたのだな。
まことなのですか?冗談とばかり思っていたのですがそうでしたか。
どんなお方なんです?さあな…どんな人なのか…。
よく分からんのだ。
えっ?お前は知ってたか?あれは8年前世子嬪が決まる前の晩俺はここの離れの塀を越えた。
回想なら一緒に来ないか?俺が王子の身分も陽明君の位もすべて放り出そう。
そしてお前をさらって逃げてやる。
するとお前の妹は何と答えたと思う?そんな…ざれ言が過ぎます。
揺るぎない決心を宿すその輝く目に俺はもう何も言えなかった。
陽明君様。
だが今は思う。
もしあの時俺が…。
自分の気持ちを笑ってごまかさなければ…。
自らを欺き心を偽って生きるなどとてもおつらくありませんか?もっと勇気を出し手を伸ばしていれば…。
いっそ思い切って連れて逃げていれば…。
今頃ヨヌは…。
俺のそばに…。
お嬢様まだ起きてたんですか?あなたこそ遅くまでどこへ?ケガしてる?何があったの?これは剣術の稽古をしてて間違ってかすっただけです。
ちょっと傷口を見せて。
あ…ほんとに平気ですってば。
服が破れただけで大した事ありません。
じゃあどこに行ってたのよ。
ちょっと…昔お仕えしていたお屋敷まで…。
よほどいい方たちだったのね。
昔の奉公先を訪ねるぐらいなら。
ええ。
とても優しい方たちでした。
人間以下の扱いだった私を人として見てくださり「ソル」というきれいな名前までくださった。
心の声お嬢様はそんな方だったんです。
回想俺たちは年々年を取っていくのに記憶にあるヨヌの姿は…変わらず13歳だ。
回想それにお兄様一度指した手は絶対に動かす事はできない。
そうとも教えてくださったはずです。
回想人の心も同じではありませんか?抱いてしまった思いは簡単には消せぬもの。
選考の結果がどうであれ私は世子様を欺く事はできません。
も…もののけか?人間か?お前は…。
そう私だよ。
こんな夜更けにどうした?ごめんねおにいさん。
私が悪かった。
悪かったって…何の事だ?おにいさんが捜している人…私が会わせてあげる。
おにいさんは私の命の恩人だもん。
受けた恩は返さなきゃならない。
たとえ八つ裂きにされても必ず返すから。
私が絶対に会わせるからそんなに思い詰めないで。
ね?回想どなたの面影をお探しなのですか?私を通してどなたをご覧になっているのですか?
(シン氏)もうお部屋にどうぞ。
あとは私一人で大丈夫ですから。
ダメですよ。
お母様がお元気になられるまで片ときもおそばを離れはしません。
おかげで気分はだいぶすぐれて参りました。
もう悲しんだりしませんから。
(戸が開く音)母上。
王女様もこちらでしたか。
私の事が心配で昨日から離れず居てくださってるの。
ご配慮ありがとうございます。
夫婦の間でそんな水くさい…。
宮中に参られるのですか?ええ…昨夜王命を受けまして。
なぜ今になっておっしゃるのです?早くに分かっていれば私もご一緒できたのに。
考えが及びませんでした。
この次はそのように致しましょう。
では行って参ります母上。
王様のご迷惑にならぬよう振る舞いに気を付けて。
置いてゆかれて怒っていらっしゃるのですか?怒っているという訳ではありません。
ただ不安なのです。
それはまた何が不安なのですか?つまり旦那様が宮中に参ると…。
すてき…。
師匠殿!すっかりご無沙汰でしたな。
こちらから願い出なければお顔すら見せてはくれないのですから。
王様。
まずご挨拶させてください。
どうぞお座りを。
挨拶など…。
いいか?すぐに茶を用意せよ。
師匠殿と楽しく2人きりで話をしたい。
誰も通すなよ。
皆も下がっておれ。
(ユン・スチャン)儀賓が宮殿にやって来ておる。
これはあってはならぬ事だ。
生涯慎ましく静かに余生を送る事が儀賓の定めではないか。
なぜ日の高いうちから王宮殿にまで入ったのだ?
(ハン・ジェギル)全くだ。
儀賓の座にある者は政治的な活動はもとより学問に関する行いですら許されないのが昔からの決まりだ。
こいつは危険だな。
女官たちの間でわが順位が下がる事になってしまった。
順位…とは?宮中における美男子の人気順位といえば雲剣の次はこの私だった。
なのにこれで大勢を乱されては一大事であろうが!そなたの人気などあったのか?
(シム・サン)これが万に一つ散らばっている学士たちを集めるための王様の企てなら…。
だがあのホ・ヨムは学士たちを扇動して回るような性格ではあるまい。
あの者は学士たちの象徴的な存在。
居るだけで学士たちが集まりだす存在になりかねません。
(ユン・デヒョン)ひょっとすると父のホ・ヨンジェをもしのぐ影響力があるかもしれん。
心の声ホ・ヨム…翼の折れた貴様がなぜ宮殿にやって来た?これは…何でしょうか?妹が残した…最後の手紙でございます。
過ぎた事ですので無き物にしようと思いましたが今更ながら宛名の方にお渡しするのが道理かと…。
これは確かにヨヌが私に残した手紙なのですね?そうでございます。
ヨヌが最後に…私に残した手紙。
妹が生涯夫と定めた御仁は王様だけです。
罪人が書いたものだとして燃やされる事になるとしても王様が燃やしてくださるなら…そうして頂けるならわが妹もあの世で喜ぶでありましょう。
ですが妹の事はこれでもうお忘れください。
王様のおそばにはすでに王妃様がおられます。
これ以上王妃様を孤独にさせてはなりませぬ。
王様がいつまでも妹の影から抜け出せずにいらっしゃるのは妹からしても決して望むところではないはずです。
これは私と妹からの切なる願い。
何とぞお聞き入れください。
王様。
皆が皆…。
忘れろとしか言わぬ。
儀賓様。
また時折お訪ねください。
王様は言葉になさりませんがいつもお会いしたがっておられます。
儀賓たる者がそう足しげく宮殿には来られまい。
どうかそなたが王様のそばでお仕えしてくれ。
あの儀賓様こそ王様にお仕えするにふさわしかった。
「世子様。
最後の力をもってこの手紙を残します。
ご迷惑かもしれません。
その前に永遠に届かないかもしれませぬがしたためます。
私はこの世を去りますが世子様にお会いできただけでとても幸せでした。
ですからご自分を責めないでください。
私の事は思い出の一つで結構です」。
「父上がじきに薬を持ってこられます。
そしたらもう永久に世子様とはお会いできません。
どうか私をお忘れになり私の分までお元気で。
永久に輝く名君になってください」。
ヨヌは余の健康を祈って…。
目を閉じる瞬間まで…。
力の限り手紙を書いてくれたのに…。
この私は…。
私という奴は…。
王様。
どれだけつらかったか…。
どれほど苦しかったか…。
達筆だったはずが…こんなに乱れて…。
ヒョンソン。
はい王様。
女官長に言って…文箱を持ってこさせてくれ。
なぜ…。
思い出せないのだ。
ヨヌの字が…思い出せない。
見なければ。
余にくれたあの手紙を…。
もう一度この目で。
王命…しかと承りました。
昨夜は散策から戻られた後厄受けの巫女にはご寝所に入るなと命じておられました。
散策?夜も遅いのに共に散策をしたというのか?あ…以前から何かお読みになった後散策なさる事はあって…。
ならば他に変わった事はなかったか?特には…あっ日中儀賓様が訪ねてこられた後なぜか王様はご機嫌を悪くされて突然文箱を持ってくるよう命じられました。
文箱?ええ何の変哲もない文箱でしたがふたには確か「雨」の文字が刻まれていました。
今…雨の文字と言ったか?ウン。
何でございましょう。
ウォルを…ウォルを連れてこい。
今すぐウォルを連れてくるのだ!俺を…覚えていないか?2014/09/14(日) 23:15〜00:15
NHK総合1・神戸
太陽を抱く月(10)「心揺さぶる文(ふみ)」[二][字]
初恋の女性を思い続ける王と、記憶を失った巫女(みこ)の切ない愛を描くファンタジー・ロマンス史劇。フォンはウォルを連れ思い出の場所へ。ウォルはヨヌではないのか?
詳細情報
番組内容
ウォルは再び厄受け巫女(みこ)としてフォンの就寝中に付き添うことに。起きてウォルを待っていたフォンは、自分の苦しみを鎮められるかと問う。そんな2人の様子を見ていた王妃ポギョンは、嫉妬に駆られる。その後、フォンはウォルからの手紙を受け取り、かつてのヨヌの手紙を思い出す。陽明君(ヤンミョングン)は、町でウォルを捜していた。そこに通りかかったチャンシルが、幼いときに会った陽明君を思い出し、声をかける。
出演者
【出演】ハン・ガイン…沢城みゆき,キム・スヒョン…新垣樽助,チョン・イル…小松史法,キム・ミンソ…渋谷はるか,ソン・ジェヒ…佐藤拓也,ソン・ジェリム…保村真,ナム・ボラ…小林由美子ほか
原作・脚本
【原作】チョン・ウングォル,【脚本】チン・スワン
監督・演出
【演出】キム・ドフン,イ・ソンジュン
制作
〜韓国 MBC/Pan Entertainment制作〜
ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ
ドラマ – 時代劇
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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