有名アーティストを次々に襲っている難聴
現在難聴者は世界に5億人
その数は10年後に9億人に増えるとも言われている
これまでは補聴器をつけることで聞く側が対処していた
その発想を逆転
話す側が難聴者を支援できるスピーカーが誕生した
碧海君どうですか今度は?聞こえる
特別音が大きいわけではないのになぜなのか?
開発したのは…
スピーカーに込めた思いは
難聴の祖母を手助けできなかった悔しさだった
孫が生まれる直前難聴を患った女性
わあよう聞こえるねまあ〜うれしいIhaveadream
電車内などでついボリュームを上げてしまい
大音量で音楽を聴くことで難聴のリスクが高まる
現在日本の難聴者は1400万人に上る
例えば病院のカウンターで…
「し・ん・さ・つ・け・ん!」
こんな場面に遭遇することも珍しくありませんよね
もっと難聴者に優しい世の中に
それが中石の夢だ
これは難聴者の聞こえ方を疑似体験できるソフト
では「佐藤さん」と「加藤さん」を聞き比べてみよう
まずは通常の聞こえ方
中等度難聴者にはこう聞こえる
声のボリュームを上げてみても…
かなり聞き取りづらい
大きく出てしまうとそのまま大きく入ってもっと聞こえなくなってしまうここはすごく僕が伝えたいところですね
くぐもって聞こえる難聴者にとって
大きな音は有効ではない
そこで中石は普通の音の大きさでも
難聴者が明瞭に聞き取れるスピーカーコミューンを開発
医療機関や学校などに導入され始めている
スエナガさん今日は朝ご飯食べてこられました?はい食べてきました
マイクに向かって普通に話せば
スピーカーから難聴者に明瞭な音声が届く
中石は難聴の子供たちにスピーカーを寄贈している
(拍手)
この日中石の訪問を心待ちにしていたのは
中等度から高度難聴の子供たち
碧海君は補聴器を外すとほとんど音が聞こえないという
補聴器を外しスピーカーに耳を傾ける
碧海君お母さんの声今度どうですか?・おお〜サッカーサッカー正解ですスイカスイカお母さん大好き
(一同が笑う)
恥ずかしくて言えなかったようだ
(スタッフ)いつも聞いてるお母さんの声と違う?違う
相手の声が聞こえるということは
それ以上の大きな意味を持つと中石は言う
聞こえてるちょっとね聞こえにくくなると話さなくなりますキャッチボールができなくなっていくんですねなので聞こえる環境を用意してみんなを幸せにするってことが僕の目標ですね
難聴の学生が苦労するのが英語のリスニング
特に子音が聞き取りづらいという
helphelpはいcd先生が言ったのは正解はcのhelp
(教師)dance
中石のスピーカーはこれを改善してくれる
WalkedWalkedはいabcd先生が言ったのはWalked正解ですね
通常のスピーカーと一体何が違うのか?
同じ音声を出力して比較実験をしてみることに
皆さんも聞き比べてください
(機械音)
(機械音)
測定の結果2つの音に明らかな違いが出た
青線の通常のスピーカーと比べ
赤線の中石のスピーカーは
子音に当たる1000ヘルツを境に
音の圧力が上がっている
比較的聞き取りにくい子音の部分に当たりますのでこの部分が大きく出ていることによってコミューンの方が音声が聞き取りやすくなっていると言えると思います
また通常のスピーカーは音が拡散してしまうが
中石のスピーカーは直進性が強く高い音圧をまっすぐに伝えるため
はっきりと聞こえるという
これを全国で最も多く導入している佐賀県
古川知事は世界で役立つと言う
事実高齢化で難聴者が増える中
アメリカでも注目されている
ここで皆さんの耳の健康診断
用意するのは電子体温計?
皆さんは日頃から耳の健康のための
正しいケアをしていますか?
手軽なチェックには電子体温計が最適
(タイマー終了)「ピピピピ」って音?
(タイマー終了)
この音が聞こえにくい場合は難聴の疑いあり
お医者さんに相談しましょう
耳かきのやりすぎは難聴の原因に
耳掃除は2〜3ヵ月に1回で十分なんだそうです
難聴予防のためにも耳をいたわり健康に保ちましょう
その夢の裏には祖母を手助けできなかった悔しさがあった
かつて中石は大手レコード会社で次世代スピーカーの開発をしていた
そこで出会ったのが音響工学のスペシャリスト武藤教授が開発した
100メートル先まで音を飛ばすことができるというスピーカー
ヒントにしたのはスズムシ
美しい音色を奏でる反った羽だ
その原理をプラスチック板で再現してくれた
(オルゴールの音)これが原音です
(オルゴールの音が大きくなる)
格段にクリアになった音
こうしてつくられた音が…
それで補聴器を外したらどうですかと言って外したら聞こえたっていう
中石は武藤教授の話に衝撃を受けた
もっと知りたいって思ったんですよねなぜこういうことが起きてるのか
難聴者でも聞こえるスピーカーを追求したい
強い思いの原動力になったのは亡き祖母
初孫だった中石をとてもかわいがってくれた
インコを飼ったんですよそのインコの名前が「真ちゃん」っていう名前で僕の名前なんですよ家の中で祖母と祖父が「真ちゃん」とずっと言ってるので愛されてるなというかうれしいなという思いをちっちゃいながらに感じてました
毎晩食卓で祖母の隣に座り
その日あった出来事を話すのが日課だった
ところがいつの頃からか
話しかけても返事が返ってこなくなった
すっかり耳が遠くなった祖母はふさぎがちになり
1人で食事をすることが増えていった
あのときに僕が聞こえにくいってことを理解してこういうふうに話してあげなきゃいけないってことをわかってれば無念ですよね
祖母のような人たちの力になりたい
中石は難聴者用スピーカーの開発をしたいと会社に訴えた
しかし返ってきたのは疑問の声
「なぜレコード会社が難聴者のためのスピーカーを作るんだ?」
やがて中石は大手レコード会社という地位を捨て夢を選んだ
起業して新たなスピーカー開発を始めた
これまでの音楽を聴くためのスピーカーに対し
目指したのは言葉を聞き取ることに特化したスピーカーだ
そこをとことん突き詰めて究極まで明瞭度を上げてやろうと思った部分はあります
ベースの技術はスズムシをヒントにした武藤教授の原理
さらに振動板に着目した
通常スピーカーの振動板は紙でできている
中石はもっと音を明瞭に出せる方法があるのではと考えた
世界のどこにもないスピーカーを目指し
様々な素材で試作を繰り返す
開発に協力してくれたエンジニアたちも
中石の言葉に気持ちを一つにした
そういうことだけをお話しされたんでそれならそれに応えてやろうという気持ちがフツフツと湧き上がったというのが正直なところですね
2年に及ぶ試行錯誤の末
中石はある素材を使った振動板にたどりついた
アルミ製の振動板を蜂の巣構造にすることで
人の声がよりクリアになることを発見したのだ
しかし過酷な状況はまだまだ続いたのです
中等度難聴者の春田さん
中石のスピーカーを使う前は
テレビを大音量にして見ていたという
しかし命からがら引き上げてきたその後もつらい現実が待っていましたでも全然クリアに聞こえます
ついに形になった夢のスピーカー
ところが実際に使ってもらうと大不評
(娘)《父さん覚えてる?》
(父)《なぁ覚えてるか?》《小さい頃あたし泣き虫で…》《お前いつもコロコロ笑ってて…》《父さんをしょっちゅう困らせた…》《毎日元気もらってた…》《生意気で憎たらしい子だった…》《オシャマで可愛らしい子だった…》《全然口利かない時期もあったね…》《お前のおしゃべりで家中明るくなった…》《でも父さんはいつも見守ってくれてた…》《なのに俺は仕事にかまけてた…》《あの頃のこと謝りたいよ…》《寂しい思いをさせてすまなかった…》《もっと素直に伝えられてたら…》《もっと素直に伝えられてたら…》これから親孝行するから。
もう一生分親孝行してくれた。
ライフステージに寄り添って
長く安心して使ってもらえるようにドコモは家族を応援し続けます
人の声がはっきりと聞き取れるスピーカーを
ようやく形にした中石
ところが寄せられたのは不満の声
スピーカーイコール大きい音で鳴るという認識が入ってしまっているのでいかにスピーカーっぽく見せないスピーカーにしなきゃいけないことが
いかにも大きな音が出そうでそばに置きたくない
難聴者たちは音ではなくデザインに抵抗を示した
中石はスピーカーの形状を一から見直した
一体どんなデザインにすれば受け入れてもらえるのか
来る日も来る日も考え続けた
途中で負けそうになるんですよいろんなハードルがいっぱい出てきてそれを会社のためにって思ってるとここまででいいかなというふうになりがちなんですよねでもお客さんのためにって思いがあればあるほど本物に近くなっていくんじゃないかなというのは感じてますね
やがて中石はひらめいた
形を変えるスピーカーっていうところに思いついたんですよね
使わないときは卵型のオブジェ
使うときもスピーカーらしからぬデザインで
心の壁を取り払った
こうしてコミューンは完成した
そのスピーカーで生きる希望を取り戻した…
つらい日々を送ってきた
突然の聴覚をなくしましたのでとってもつらかったですもう死んだ方がましと何度も思いましたよ
高度難聴者の聞こえ方を医学的に再現した音声がある
まずは通常の聞こえ方
それが西村さんのような高度難聴者の耳には…
絶望の中で出会ったのが中石のスピーカー
そして中石にとっては西村さんの姿が
亡き祖母のようにも思えた
あれがもう衝撃を受けましたやっぱりコミュニケーションとりたいんだと
難聴になったのは孫が生まれる1ヵ月前
そのため成人した現在まで
孫の本当の声を聞いたことがない
みんな家族たちの声はちゃんと肉声は残ってますよねでも孫はどんなのかはっきりはわかりません
この日初めて中石のスピーカーで孫の声を聞く
みー君の声ってあんな声だったんだドコモでは災害の発生に備えさまざまな取り組みを行っています。
日頃携帯は基地局との間で電波をやりとりして通信を行っています。
この基地局が災害時に機能しなくなった場合つながらなくなった複数のエリアをカバーできる大ゾーン基地局を全国100か所以上に設置しました。
また停電への備えとして自家発電設備や予備バッテリーを設置。
移動基地局もさらに増やすことでより広い範囲へ迅速に対応できるようにしています。
「災害用伝言板」「災害用音声お届けサービス」の提供「エリアメール」のさらなる活用などにも取り組んでいます。
災害に強い通信ネットワークを目指して。
スピーカーを使い初めて孫と話す西村さん
その様子を中石へ届けた
(呼び出し中)はいもしもしあッみー君?ばあちゃんようわあよう聞こえるねもうつけてるのね今までよりも聞こえるよ補聴器じゃない身につけてないよいやあ〜みー君の声って割れたように聞こえてたけど今は澄み切ってるよああそりゃよかったわあ〜うれしい何でも食べて活力つけないかんようんみー君大好きやけんこっちも大好きやありがとね元気でそっちも元気でねありがとさんみー君の声ってあんな声だったんだ小さいときからガラ声って思っとった心のモヤモヤ一番大事な子供なんですよすっきりした感じですああ…ありがとうございますいろんな難聴者の方に会えば会うほど聞こえたいんではなくてコミュニケーションしたいんですよねそのためには聞こえることが必要でもっともっとコミュニケーションしてもらう世界をつくりたいですね難聴の方がですね
一人でも多くの難聴者のために
コミュニケーションができる世界をつくりたい
中石の夢は本物だ
四半世紀リニア開発に携わってきた男に密着
初めて明かされる脅威のテクノロジーの裏側に
あのJAXAの最先端技術があった
世界の鉄道を変える夢の超特急その全貌を初公開
ナレーターは彼にバトンタッチ
2014/09/14(日) 18:30〜19:00
MBS毎日放送
夢の扉+[字]【向井理▽聞こえる!難聴助けるスピーカー】
英語が聞き取りやすい?! 初めて孫の声が聞こえた!聞き取りにくい音の壁をなくす技術者の挑戦 ナレーター/向井理
詳細情報
お知らせ
日本に1400万人、世界には、5億人いるとされる難聴者。これまでは、補聴器をつけるなど、聞く側の努力が求められた。その発想を逆転!話者の声に特化して、その周波数や音の反射などを研究し尽くし、難聴の人でもクリアに聞き取れる、画期的なスピーカーを開発したのが、“音のエンジニア”、中石真一路。中石のスピーカーで、「初めて孫の声が聞こえた・・」と涙する人も。
番組内容
『“音のバリアフリー”を実現し、会話のキャッチボールでみんなを幸せにしたい』話す側ができるサポート方法を追究して生み出されたこの技術に、世界も注目!大きな声を出さなくても、クリアに聞き取ることができる!そのヒントになったのは・・美しく鳴くあの昆虫!?
出演者
【ドリーム・メーカー】
ユニバーサル・サウンドデザイン 代表取締役 中石真一路(41歳)
【ナレーター】
向井理
音楽
【テーマソング】
「やさしい雨」
唄 小田和正(アリオラジャパン)
制作
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