ちびまる子ちゃん 2014.09.14

(ハマジ)うわっ!
(暴れん坊)今日からここは俺さまの陣地だ。
お前らは他の場所へ移れ。
(ハマジ・ブー太郎)うう…。
(ハマジ)あいつらどんどん縄張りを広げてるぞ。
(ブー太郎)早いとこどうにかしなきゃおいらたちの遊び場なくなるブー。
(ハマジ・ブー太郎)うう…。
(永沢)僕なんて弟を連れて公園で遊んでただけだぜ。
それなのに急に脅かされて殴られたんだ。
ひどいやつだよ!
(藤木)こんな弱虫で不幸な永沢君にまで暴力を振るうなんてひきょうだな。
君は僕の味方のふりをしてわりと失礼なことを言うね。
えっ…。
(まる子)《みんな隣の町の暴れん坊にやられてるね》《気を付けなきゃ怖いね》
(ブー太郎)隣町の小学校のやつですごいえばるやつがいてブー。
(ハマジ)うちのクラスでも何人もやられてるやつがいるんだ。
俺も昨日やられたし…。
そいつをやっつけてくださいブー!お願いします!大野君と杉山君しかあいつに勝てる人いません!
(大野)よし。
今日やってやる。
(杉山)そいつはどこに来るか分かるか?昨日はなみき公園に来たからきっと今日も来るブー。
なみき公園だな。
(山田)ニュースニュース。
ニュースだじょ!
(山田)大野君と杉山君が今日なみき公園で隣町の暴れん坊と決闘するよ!
(一同)えー!?決闘?
(まる子)ねえ今日さなみき公園行ってみようか。
(たまえ)また…。
まるちゃん物好きなんだから。
やめなよ怖いじゃん。
だって大野君と杉山君が悪者をやっつけるんだよ!あ〜スカッとするよ。
《そんなにスカッとすることを求めてるなんてまるちゃんストレスたまってるのかなぁ》とにかくあたしゃ見に行くよ。
あっ。
花輪君ちょっとあんたも見に行かない?
(花輪)僕は今日は巨人戦を…。
あんた!巨人戦なんてストレスたまるよ。
夏はケンカだよ。
悪者退治だ!スカッとしようよ。
ゴーゴー!暑苦しいな。
近寄らないでくれたまえ。
ただいま!決闘だ決闘だ。
悪者め覚悟しろー!お母さん今からちょっと決闘を見に行ってくるね。
(すみれ)そんな所へ行って巻き込まれたらどうするの。
よしなさい。
怖いでしょ。
ケガしたら大変だよ。
平気だもん。
まる子応援しに行くだけだもん。
ケガしないもん。
それに大野君と杉山君がいるんだよ。
(友蔵)《まる子よ行くがいい》《男同士の決闘をとくとその目で見るがよい》《じいは…じいは…草葉の陰から見てござるぞ》急げ急げ急げ。
ハァハァハァ…。
あらら。
まだ何も始まってないね。
よかった。
んっ?永沢と藤木だ。
まだ誰も来てないね。
早く来過ぎたのかな。
うん。
(永沢)退屈だから3人で何か遊んで待っていようぜ。
3人で何して遊ぶの?
(藤木)う〜ん…。
鬼ごっこは?
(永沢)うん。
いいね。
えっ鬼ごっこ?《たった3人で…》《やる前から面白くないよ。
どうにかしなきゃ》他のにしようよ。
しり取りとか探検ごっことかさ。
探検ごっこか。
それもいいね。
(永沢)じゃあ僕が隊長ってことでいいね?えっ…。
案外ちゃっかりしてるよねあの人。
うん。
永沢君は決して損をしないように計算して生きているんだ。
僕が損をしないように生きているって?
(まる子・藤木)えっ!
(永沢)今君たちそう言ったよね。
フッ。
僕はみんなからそんなふうに思われてたのか…。
損をするように生きていると思われてるよりずっといいよ。
《バカ!》もう探検ごっこなんかやる気しないな。
あ〜あ。
新しい友達が欲しいや…。
(暴れん坊)やい!そこのタマネギ野郎!
(3人)えっ?でっ出た!あいつだ!
(暴れん坊)ここは俺さまの陣地だと言ったはずだぞ。
まだ懲りてねえようだな。
(男の子たち)ヘヘヘヘ。
(暴れん坊)ヘッ。
今日は仲間も連れてる…。
(藤木)うっ。
もう駄目だ…。
(男の子たち)ヘヘー!ヘヘヘ。
(3人)うわっ!囲まれた!
(男の子)こいつらビビってるぜ。
ギャハハ。
小便チビってんじゃねえか?だっ誰か助けて…。
誰かー!あっさくら君たちだ。
隣町の生徒に絡まれてるんだな。
ちょっと止めてくれ。
行ってくる。
(ヒデじい)大丈夫でございますか?お坊ちゃま。
(花輪)すぐ片付くよ。
お気を付けて。
(3人の泣き声)助けてー誰かー!泣いても誰も来ないぜ。
バーカ。
ハハハ!
(3人の泣き声)あっ。
どうやら僕の出番じゃなさそうだな。
痛っ!ああ…。
(男の子)痛た…。
誰だ!?
(3人)あっ!今からてめえら皆殺しにするぜ!覚悟はできてるだろうな!大野君!杉山君!しゃらくせぇ。
たたきつぶしてやれ。
行け!
(男の子たち)おー!がっ頑張れー!
(男の子)食らえ!うっ!お前ら弱い者いじめばっかでホントのケンカしたことねえんだろ!ギャー!
(杉山)それ以上近づいたらこいつの腕折れるぜ。
やめろ〜。
(男の子)うう…。
(ヒデじい)お坊ちゃまもう出発してもよろしいんでしょうか?うん。
僕の出る幕じゃないよ。
出発してくれ。
巨人戦に遅れる。
かしこまりました。
では神宮球場へ参りましょう。
(ヒデじい)お坊ちゃまの武道で鍛えた数々の技が披露できなくて残念でございましたねぇ。
いいのさ。
武道はケンカで使うものじゃないからね。
《ご立派になられて…。
ヒデはうれしゅうございます》
(花輪)さくら君は巨人戦より今日はケンカを見に来いって言ってたのさ。
巨人戦はストレスがたまるからってね。
(ヒデじい)ホホホ。
相変わらず口が達者なお嬢さんですな。
痛え。
(男の子たち)うう…。
雑魚は片付いた。
次はあいつだ。
(杉山)おう。
チッチクショー。
親分そいつらめちゃ強いぜ。
(暴れん坊)ん〜!ヘッ。
縄跳びを振り回してる!危険だなぁ。
(暴れん坊)うおー!
(3人)ああ!あっ…。
あっ。
危ねえだろ。
もう少しで顔に当たるとこだったぜ。
気を付けろ。
(暴れん坊)うっうう…。
もうちょっとましなケンカしろよなボケ!うっ!うう…。
杉山。
適当でいいぞ。
くっだらねえ。
さすがだねぇ。
強いね2人とも。
大したことねえよ。
つまんねえケンカだったぜ。
もっと強いやつだと面白かったのにな。
余裕だなぁ。
あっ。
ところで永沢は?あれ?一緒にいなかったっけ?
そのころ永沢君は
ざまあみろ。
誰だ!
(暴れん坊)あっ逃げた!
(永沢)《ハハハ言ってやった言ってやった》《ざまあみろって言ってやったぞ》《ハァスカッとした》《今日の僕は最高にイカしてる気がするなぁ》《あした藤木君に言ったら驚くぞ》《「永沢君勇気あるね」なんてね》《アハハハ》
その夜
(ヒロシ)チクショー!負けた負けた。
お父さんケンカの話聞いてよ。
スカッとするよ。
(ヒロシ)うるせぇあっち行け!
そのころわざわざ神宮球場まで巨人戦を見に行った花輪君は
坊ちゃま。
また巨人が勝つこともありますよ。
さあ。
《さくら君。
君の言うとおりさ》《ストレスたまるよ。
ああ…》どのフルーツをキャッチするか当ててね。
よっ!ほっ!フフフ。
正解はメロン。
当たったかな?
この指輪は母が娘時代に安価で買ったものだが近年になりそれが意外と高価なものであると判明し突然大切にされ始めたという棚からぼた餅リングである
ホンットに奇麗だねぇ。
その指輪。
オパールっていうのよ。
こうして光に当てると色々な色が見えるよ。
夢みたいだねぇ。
ウフフフ。
お母さんの一番の宝物なんでしょ?一番の宝はまる子とお姉ちゃんだよ。
わぁホント!?アハーうれしい!当たり前でしょ。
フフ。
さっ。
大切な指輪しまっておきましょ。
そうそう。
大事にしなきゃ。
うちがもっと貧乏になって食べるにも困ったらあれを売ればいいから安心だね。
ホホホ。
そう簡単に現金にできないけどね。
ねえねえまる子がお嫁に行くときあの指輪ちょうだい。
う〜んどうしようかなぁ。
お姉ちゃんもいるし。
やだ。
やだやだ。
まる子にちょうだい!お姉ちゃんにやっちゃ駄目!ほら。
まる子ならこんなこともできるよ〜。
お姉ちゃんにはできないよ〜。
はいよ!はいよ!
こんなことできない方の娘にやりたいものだ
(花輪)フッ。
君たちは本物のダイヤモンドなんて見たことないだろうな。
その美しさといったら地上に迷い込んだ天使といったところさ。
想像できるかい?まる子だって宝石の美しさなんて知ってるもん。
何ていう宝石だい?ルビーかい?サファイアかい?よくぞ尋ねてくれたわね。
フフフフ。
聞いて驚いてちょうだいよ。
う〜ん…。
ネパールよ。
(丸尾)さくらさん。
あなたの今言ったネパールとはズバリ中央アジアのこの国のことでしょう。
えっ!?まっ間違えた。
えっと何だったかな…。
忘れちゃったよ。
もういいよベイビー。
レディーを困らすのは僕の趣味じゃないからね。
君にこれ以上恥をかかせたくない。
ホントにあるんだよ!あっ…。
ホントなのに…。
まるちゃん。
私はまるちゃんの言うこと信じるよ。
えっ?宝石見せてもらいたいな。
たまちゃん…。
うれしいよ。
あんただけが友達だよ。
今日遊びに行ってもいい?うん。
遊ぼう!じゃあお菓子持ってくよ。
こんにちは。
いらっしゃ〜い。
(たまえ)まるちゃん。
早く遊ぼう遊ぼう。
はいこれ。
お菓子。
えっ?あんた…。
色々気を使わせて悪いねぇ。
《まるちゃんってちょっとおばんくさい…》遊ぼう遊ぼう。
何するかね?奥さまごっこやろうか。
そうしようそうしよう。
あたしもたまちゃんもお金持ちの奥さまだね。
奥さまごっことは有閑マダムの日常を子供の視点で勝手に捉えた遊びである
奥さまだからお化粧しなくちゃね。
オーホッホッホ。
ホホホホ。
ねえちょっと奥さま。
うちの主人ってばすぐパンツ替えるの忘れるんですのよ。
どこも同じですわねぇ。
オホホホ嫌ですわ。
せっかく奥さまごっこをしても普段の生活水準が低いので会話も低俗である
うちの子なんておっちょこちょいで怠け者で仕方ないんざますのよ。
あら嘘ばっかり。
お宅さんはできるからうらやましいざます。
(たまえ・まる子)オホホホ。
あっ。
そうそう。
奥さまにちょっと見ていただきたい物があるんざますのよ。
あらあら何ざましょ。
楽しみざますわ。
これですの。
(たまえ)あら素晴らしい宝石だこと。
高かったでしょう?あらお恥ずかしい。
それ主人が香港で買ってきた安物ざますのよ。
ほんの500万円ざます。
オホホホ。
あ〜れ〜!奥さまもご主人におねだりして買ってもらいなさいよ。
そうしようかしら。
オホホホ。

(すみれ)まる子。
あっ!お母さんだ。
指輪隠して!まる子おやつよ。
あら3軒向こうの奥さま。
お宅のご主人のヒロシさんのんきそうでいいですわねぇ。
大きなお世話ざます。
おいしいざますねぇ。
ちょっと3軒隣の奥さま!もっとごちそうしてほしいざます。
もうないざますよ。
う〜んいけずぅざます。
あら大変。
子供をお迎えに行く時間ですわ。
あら。
うちなんてホームヘルパーのセバスチャンに全部任せっきりなので安心ですわ。
何者だそれは
(まる子・たまえ)オホホホ。
また遊ぼうね。
うん。
バイバーイ。
バイバーイ。
(すみれ)まる子部屋を片付けなさい。
は〜い。
一人で片付けるのよ。
う〜んいけずぅ。
憎いお方。
だいぶ派手に散らかしたねこりゃ。
ハァ…めんどくさいなぁ。
あっ。
お母さんの指輪早いとこしまっておかなくちゃ。
あ〜思い出してよかった。
確かこの辺に…。
あれ?ないぞ?おかしいな…。
あれ?え〜…。
ない。
ない…。
ない。
ない。
う〜ん…ない。
あ〜ない!ない…。
落ち着いて考えてみよう。
なくし物をしたときははさみに糸を巻きつけながら考えると思い出すって誰かに聞いたぞ。
誰がそんなまぬけなことを教えたのだろう
え〜っと…。
当然だがこの方法で紛失物が見つかったことはかつて一度もない
(すみれ)まる子。
はっ!何やってるの?お母さん…。
お母さんの一番大切なものはわが子だよね?そうだよ。
何で?あ〜よかった。
じゃあ二番目がなくなっても平気だよね。
えっ?いや参ったよ。
あの指輪で遊んでいたらなくなっちゃって…。
えっ!?
(すみれ)バカ!!
(頭をたたく音)痛てて…。
どうして指輪で遊んだりしたの!駄目でしょ!痛い痛い…。
もっとよく捜してみるのよ!そっちはよく見たの?ないよ。
(すみれ)お父さんもちょっと捜すの手伝って。
(ヒロシ)めんどくせえなぁ。
(ヒロシ)こんだけ捜してもないんじゃ諦めるしかないな。
そうだよ。
どうせ現金にはできないんでしょ?
(すみれ)何言ってるの!うっ…。
あんたが悪いのよ!ああ…。
(さきこ)あ〜あ。
私がお嫁に行くときもらいたかったのにな。
バカ。
んっ!違うよ。
あれはまる子がもらいたかったの!私よ。
何さ!何よ!こら!ない物でケンカするんじゃないの!
(まる子・さきこ)うっ…。
ハァ…。
(ヒロシ)お前そんながっかりするなよ。
そうだよ。
もっといいのお父さんに買ってもらいなよ。
バッバカ!お前が弁償しろ。
もう。
まる子なんか大っ嫌いよ。
えっ…。
待ってよお母さん。
ごめんね。
嫌いにならないで。
口も利いてくれない。
今のお母さんみたいな状態を「取り付く島がない」というのよ。
一つ利口になったよ。
ボキャブラリーを一つ一つ実体験により体得していくまる子
いつか身が持たなくなるであろう
お母さん。
まる子が大きくなったら偉くなってきっと指輪を返すよ。
出世払いってことで一つ手を打ってよ。
フンッ。
そういうことは偉くなる見込みがある子が言うのよ。

(戸の開く音)・
(たまえの母)こんばんは。
(まる子・すみれ)うん?誰か来たみたい。
あっ。
たまちゃんとおばさん。
まるちゃん…。
どうしたの?
(たまえの母)ええ実は…。
さっき指輪で遊んでいておばさんが来たとき一緒に隠したでしょ?それでポケットに入れたままうっかり帰っちゃったの。
家に帰ってびっくりしちゃった。
(すみれ・まる子)あっ!ごめんね。
(たまえの母)ホントに大切なものをどうもすみません。
これつまらないものですがおわびの印に。
あらいいんですよ。
一番いけないのはまる子なんですから。
(たまえの母)でも…。
また遊ぼう。
うん!
(たまえの母)どうもお邪魔しました。
(たまえ)さようなら。
(すみれ)あ〜よかった。
フフ。
アハハ。
フフフフ。
まる子もらったケーキ食べましょう。

(鼻歌)
まる子はあれほど子供が一番の宝だと言っていた母の豹変ぶりにあきれるやら悔しいやらで
いまさら涙が込み上げてきた
うう…。
それじゃ今日のキーワードを発表するね。
あと2週間。

(サザエ)サザエでございます。
・「お魚くわえたドラ猫」2014/09/14(日) 18:00〜18:30
関西テレビ1
ちびまる子ちゃん[字][多][デ]

「隣りの町のあばれん坊」の巻 
「おかあさんの宝物」の巻

詳細情報
番組内容
 わーん!隣町の悪ガキ共にからまれちゃった。誰かこいつらと決闘してやっつけて!お母さんの大切な指輪をなくしちゃって、早く見つけないともっと大変な目にあっちゃうんだよ。

 今回のちびまる子ちゃんは「隣りの町のあばれん坊」「おかあさんの宝物」の2本だよ。お楽しみにね。
出演者
まる子: TARAKO 
おじいちゃん: 島田敏 
お父さん: 屋良有作 
お母さん: 一龍斎貞友 
お姉ちゃん: 水谷優子
スタッフ
【原作】
さくらももこ 

【OP曲】
「おどるポンポコリン」 

【END曲】
「100万年の幸せ!!」 

【脚本】
さくらももこ 

【絵コンテ】
西山映一郎 
青木佐恵子 

【演出】
西山映一郎 
青木佐恵子 

【作画監督】
西山映一郎

ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32724(0x7FD4)
TransportStreamID:32724(0x7FD4)
ServiceID:2080(0x0820)
EventID:14658(0x3942)