(テーマ音楽)私が描いているのは盧山です。
中国を代表する詩人たちもこの自然をこよなく愛しました。
私の名前は冷諸忠。
町での仕事を辞め盧山に山荘を構えてもう10年になります。
それ以来山水画を描き続けています。
中国江西省にある盧山は古来より絶景の地として知られ多くの文人を魅了してきました。
盧山はかつて道教の仙人が暮らしたという神秘の山で1,400m級の峰々が南北30kmにわたって連なっています。
私の山荘はその盧山の中腹にあります。
私は盧山の雄大さ奇岩が織り成す激しい景観に魅せられました。
そして盧山はとても霊気のある山々だと感じています。
これは私が描いた山水画。
「盧山秋居図」と名付けました。
小さく描かれているのは私自身です。
盧山に溶け込み大自然と心一つになりたい願いを込めました。
人は自分の生き方を自然から学ぶことができると思うのです。
中国の文人たちも盧山の姿を山水画や詩に表してきました。
盧山を代表する五老峰は海抜1,358m。
唐代の詩人李白は五老峰をこよなく愛しここに住んだといいます。
李白は五老峰に朝日が昇った瞬間をこう詠みました。
「盧山東南の五老峰青天削りいだす金芙蓉」。
一たび朝日を浴びれば五老峰は金色の蓮の花のように輝くという意味です。
五老峰の切り立った5つの断崖。
金色に輝くその断崖は5人の仙人たちの姿をほうふつさせます。
李白はまた五老峰の東にある滝をこう詩に詠みました。
「飛流直下三千尺疑うらくはこれ銀河の九天より落つるかと」。
宇宙から天の川が落ちてきたような滝だという意味です。
私もこの滝に心打たれ山水画を描きました。
描き続けていると自分の存在を忘れてしまいます。
無心になれた時自然との会話ができる自分を感じるのです。
盧山を描く度に同じ場所でも感覚は違います。
自分の心境と盧山への認識は時間の変化によって変わるのです。
もう一度盧山を認識し発見することができます。
絵を描いて得られるのは虚心坦懐。
何のわだかまりもなく平らな心を持った謙虚な自分です。
かつての文人たちが雄大な盧山を前にした時の心がしのばれます。
2014/09/14(日) 04:25〜04:30
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「廬山国立公園〜中国〜」[字]
文人が愛した名峰 ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
詳細情報
番組内容
文人が愛した名峰 ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】松平定知
音楽
【テーマ音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:27712(0x6C40)