Crossroad <大城和恵> 2014.09.13

世界遺産登録以降ますます人気が高まる富士登山。
日本一の頂に挑む登山者の数は夏場だけでも30万人以上に上ります。
山は優しく穏やかなだけではありません。
登山ブームに沸くなか高山病や転落事故など山でのトラブルは増加する一方です。
そんななか登山者たちに救いの手を差し伸べる女性がいます。
日本人初の彼女の仕事が知られるようになったのはエベレストを80歳の最高齢で登頂した三浦雄一郎さんに同行したこと。
専属医として三浦さんを支えたのです。
山を安全に楽しんでほしい。
命と向き合う大城さんを追いました。
人の行く道は一本道とはかぎらない。
突然に岐路が現れ進路を選ぶことで旅路は続く。
この人はどんな道を歩むのだろう?標高8,848m。
世界の最高峰エベレスト。
山岳医に求められるのは過酷な条件下でも自力で山を登り下山できる技術と体力。
山岳地帯で起きる病気やケガに瞬時に対応できること。
不快感はない感じです。
はい。
水分不足はい。
はい。
お願いします。
ガブガブ。
大城さんは心臓に不安を抱える三浦さんのもしもの事態に備えました。
そして最高齢登頂を成功に導いたのです。
大城さんの仕事場は山だけではありません。
日頃は札幌市内の病院に勤務。
専門は循環器内科。
山と病院を行き来する生活です。
それでこれ買ってくれた。
登山者の安全を守るために大城さんは日本で初めての診療科目を開きました。
それは山岳外来。
登山者の心臓や肺などを検査。
その人に合った登山方法をアドバイスするのです。
山ではさまざまな病気を発症するリスクが高まります。
特に標高が高くなると酸素が薄くなり酸欠状態に陥ります。
そのため心臓にも大きな負担がかかり死に至るケースもあるのです。
登る前に500cc摂りましょう。
登ってるときは30分おきに水分摂らないと…。
だから先生の言うとおりやってたよ。
そのおかげで今まで無事できたわ。
よかった。
いや嬉しいわ。
本当?いや嬉しい。
あっさすが!模範的な患者さんですね。
病院での予防と山での実践。
その両面から登山者を守る大城さんは国からの要請を受けて北海道警察の山岳救助アドバイザーに就任しました。
この日は北海道最高峰旭岳での救助訓練。
勝手なこと言って…。
いいでしょうか?はいじゃあ…。
救助される登山者の視点に立つことで起こりうる事態も未然に防げるはず。
それが山岳医としての使命です。
大城さんのふるさとは長野市。
この日は他界した両親の墓参り。
山に登るようになったのは登山が趣味だった父と母の影響だったのかもしれません。
そして医師の道を選んだのも…。
「人の役に立つ大人になれ」それが両親の口癖でした。
25歳。
東京の病院で内科医としてスタートを切った大城さん。
多忙な日々の合間を縫って出かけたのが世界の名峰。
そこにはこれまで目にしたことのない圧倒的な世界が広がっていました。
しかし山の本当の恐ろしさを知ることになったのです。
6年前ヒマラヤで高山病を発症した登山者と遭遇。
そのとき医師としてできたことはほとんどありませんでした。
なんていうかそんな…気持でしたかね。
なんか自分は全然山のことは好きだけど山の専門的な医療のことを知らないんだなっていう無力感にさいなまれた大城さんは一念発起。
勤めていた病院を辞めて日本人初の国際山岳医の資格を取ったのです。
当時日本には山岳医の制度もなく自ら道を切り開かなければなりませんでした。
不安にかられる大城さんを励まし続けたのが姉の明江さんでした。
元気!マジでマジで。
大丈夫うん。
やだベタベタしてる。
明江さんは常に大城さんのいちばんの理解者でした。
たぶん自分ですべて100%やらなきゃいけないと思うからたまに行き詰まっちゃったりするんでしょうね。
それがすごいね言い方が上手でね…。
すみませんよろしくお願いします。
この日の患者は心臓に不安を抱えた79歳の登山愛好家。
それか徐々に徐々に進んでいってるかわからないんですけどね。
山を愛する大城さんにとってもつらい宣告でした。
むしゃくしゃする日だってあります。
今宵はいつになく華やいだ装い。
女47歳独身。
やってきたのは馴染みのイタリア料理店。
注がれるルビー色の1杯。
これが大城さんの至福のときです。
「私の生き方はこれでいいのかしら」。
なんて振り返ったりもします。
いやもうマジおいしいこれ。
そういう難しいことは聞かない。
8月中旬。
富士登山はピークを迎えていました。
1日平均6,000人を超える登山者に交じって大城さんの姿がありました。
登ってきたのは大城さんは毎年山岳医としてここで診察しています。
たった1人で山頂を目指す女性の姿が目に飛び込んできました。
今日どこまでですか?いや無理じゃ…無理か…。
お昼の?頂上まで?うん。
うん絶対無理!無理?あっそう。
富士山では今こうした弾丸登山による事故が増えています。
山小屋でひと休みして体調を整えてほしい。
大城さんはそうアドバイスしました。
最近は外国人も多い富士登山。
激しいめまいと呼吸困難を起こしたフランス人の男性には高山病の恐れが。
無理をすれば死にいたる病。
富士山は3,000mを超える山。
決して登りやすい山ではありません。
短時間で一気に頂上を目指すと酸素が薄くなることで体が高所に順応できず高山病を起こしやすくなるのです。
どう?ホント?はいちょっと。
下りればよくなるから早く下りちゃおう。
ご来光を拝もうという登山者たちが列を成していました。
その1人が突然倒れ救護所に担ぎ込まれてきました。
夜8時登山者が担ぎ込まれてきました。
山岳医としてただちに対応する大城さん。
友人とご来光を拝みに来たという30代の女性。
意識がもうろうとしています。
高山病と脱水症両方の恐れがあるためまず点滴で水分を補います。
じゃあ楽にしてね。
しばらくの間容体の変化をみることにしました。
高山病との違い?経過をみること8時間。
間もなくご来光の時を迎えようとしています。
女性は自力で歩けるまでに回復しました。
向かったのは救護所近くの展望台。
大城さんの治療で念願だったご来光を見ることができました。
そして再び。
あの人との挑戦の日々が始まろうとしていました。
三浦雄一郎さんの偉業達成の瞬間。
大城さんはベースキャンプで待機していました。
ただいま。
ありがとうありがとう。
あ〜おかえりなさい。
おかえりなさい待ってました。
ああよかった。
よかった…。
本当におめでとうございます。
もはや三浦さんとは医師と患者を超えた家族のような関係です。
それを三浦さんを見てて感じたんですよ。
嬉しい!本当嬉しい。
ありがとうございます。
2人は新たな山に挑戦することを誓いました。
今日も愛犬のハナと山道を散歩。
歳を重ねるたび山への愛着は募るばかりです。
山岳医という新たな道を切り開く大城和恵さん。
更なる高みを目指すあなたを応援します。
せっかく山岳医というのができたんであれば登山者に安全な登山を啓発していくと。
山岳医ってまだはっきり言って何の実績もないんですよ。
実績ないですよはっきり言って。
なのに山岳医山岳医って言うのであればやっぱりそういうふうに社会に役に立つことを積み上げて10年20年してあぁ山岳医っていうのは社会にとって意義があったなって思われるところを目指していかないと。
今有名になっても何の意味もないですからね。
2014/09/13(土) 22:30〜23:00
テレビ大阪1
Crossroad <大城和恵>[字]

登山者の安全を守る“山の専門医”大城和恵。この夏、富士山の救護所で奔走する現場に密着します。

詳細情報
出演者
【ナビゲーター】
原田泰造
番組内容
登山者の安全を守る“山の専門医”大城和恵。昨年、世界最高齢でのエベレスト登頂に挑んだ三浦雄一郎氏のチャレンジに山岳医として同行。2ヶ月間にわたり、三浦氏の成功を影で支え続けた。
そんな大城が、この夏向かったのは名峰・富士山。多くの登山者が訪れる一方で、けがや高山病などのトラブルも後を絶たないという富士山の救護所で奔走する現場に密着した。
番組概要
様々な分野で活躍する、毎回一人(一組)の“挑戦し続ける人”を紹介。彼らが新たなる挑戦に取り組む今の姿を追う。挑戦のきっかけになったもの、大切な人との出会い、成功、挫折、それを乗り越える発想のヒントは何からつかんだのか?そして、彼らのゴールとは?新たにどこへ向かおうとしているのか…。そんなCrossroad(人生の重大な岐路)に着目し、チャレンジし続ける人を応援する“応援ドキュメンタリー”。
ホームページ

http://www.tv-tokyo.co.jp/official/crossroad/

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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