あのクラシックの名曲をあなたのものに。
人生を豊かにしてくれる一曲を一緒に見つけませんか?「ららら♪クラシック」今回は…。
(交響曲第94番「驚愕」)「ビックリシンフォニー」という愛称でも親しまれている曲です。
一体どこがびっくりなの?作曲したのは「交響曲の父」と言われたハイドン。
偉大な音楽家だけど実は貴族のために仕事をする…苦労の多い宮仕え人生をびっくりアイデアで切り開いてきたんです。
「驚愕」の中にはみんなをびっくりさせるポイントがたくさん!ゲストのマギー審司さんも…。
アガシャーン!ガシャン!ってなってました。
今日はハイドンがたくさんのサプライズを詰め込んだ音楽をお届けします。
「ららら♪クラシック」今日はハイドンの「驚愕」をご紹介します。
とってもユーモアのある作品ですよね。
面白い作品ですね。
今回のゲストは手品師のマギー審司さんです。
あ!びっくりして耳がでっかくなっちゃった!
(笑い声)今日の曲にぴったりのゲストをお招きしました。
ありがとうございます。
よろしくお願いします。
マギーさんはクラシック音楽ってお聴きになったりします?やっぱりちょっと敷居が高いイメージがあって。
ただマジシャンの方って使ってる事が多かったり…。
そうですね。
最近は減りましたけどね。
だからそういった意味では何かこう手品ともつながりあるのかなって思う事もあるんですけどね。
今回の曲はねハイドンの「驚愕」という事でこのハイドンさんはご存じでしたか?勉強不足で…。
すみません。
いえいえいいんですよ。
「交響曲の父」と言われるぐらい音楽史的には非常に重要な作曲家なんですよね。
なんとハイドンは交響曲…。
師匠に似てますね言い方が。
(マギー司郎のモノマネで)交響曲はね知ってるのね。
今回ご紹介する…「ビックリシンフォニー」とも呼ばれたりするんですが。
気になりますね。
では何がびっくりなのかこの演奏をお聴き下さい。
何がびっくりなのか。
マギーさんまずは曲を聴いて下さい。
(交響曲第94番「驚愕」)分かりました?そう!この大音量が「ビックリシンフォニー」と言われるゆえんです。
楽譜上にはこんな指示があります。
冒頭第1バイオリンと第2バイオリンには「p弱く」。
しばらくはこの指示の下小さな音でメロディーが演奏されます。
9小節目になるとメロディーを弾くのは第1バイオリンだけになりこれまでより更に小さな音量となります。
そして16小節目突然あれがやってきます。
ティンパニーの力強い音。
更にこれまで演奏していなかった木管楽器や金管楽器も加わり全ての楽器で大音量をとどろかせるのです。
こんなユニークな交響曲を書いたのはオーストリアの作曲家…国内を中心に活動していましたが50歳を過ぎる頃にはハイドンの評判はヨーロッパ中に広く知れ渡っていました。
59歳の時ハイドンはロンドンで多くのコンサートを主催していた興行師ザロモンから新作の依頼を受けます。
ザロモンは絶大な人気を誇っていたハイドンをなんとかロンドンに呼び寄せたいと考えていたのです。
破格の条件を示されハイドンはロンドンでの演奏会に向けて早速作曲に取りかかりました。
当時ロンドンは優れた演奏家が集まるヨーロッパ有数の音楽都市でした。
この街でザロモンが率いていたオーケストラは当時としては大きな編成。
ハイドンはこの編成を最大限に生かしました。
「驚愕」の小さな音から大きな音に変わるインパクト。
それはロンドンの大きなオーケストラだからこそだったのです。
この曲は聴衆に強烈な印象を与え初演後直ちに「サプライズ」「驚愕」という愛称で呼ばれるようになったといいます。
ハイドンはロンドンで「驚愕」以外にも新たな交響曲を次々と発表します。
そのどれもが大成功。
こうしてハイドンの名声は不動のものとなったのです。
いやぁ面白いですね。
音を小さくしといて大きくするっていうこの差はちょっとうちのマジックと似てるなという感じはしましたね。
意外と普通の手品師はよくやりそうなマジックなんですが前半のユルいマジックのおかげですごく引き立つっていう。
なるほど。
例えば僕もともとは手品好きでちゃんとしたマジックをやってたんですよ。
見てもらってもいいですか?是非是非。
これね千円札なんです。
千円札を真ん中から半分に折るんですねこういう感じで。
でもう一回半分に折るんです。
どんどん小さく折って広げるだけですね。
広げるだけでこの千円札が…一万円札に。
あれ!?ほら。
この距離で。
千円札どこいっちゃったの?師匠に弟子入りしてから始めたのはですねこういう…。
ミカンですね。
普通のミカンです。
このミカンがなんと空中に浮くんです。
いいですかいきますよ。
ミカン見て下さい。
このミカンが空中に浮きます。
1…2…3!ほら!ミカンが少しずつ手から離れてきてなんと今完全にミカンが…。
すみません。
やっぱり横から見ると…。
これね今70cmか80cmしかない真横から見ていると強烈ですね。
匂いが立ちこめてきてしまったり…。
心の強さが半端じゃないです。
こういう手品をやっぱり最初のあのお金を使ったマジックやったあとにこういうちょっとボケたネタを入れるっていうのはうちの一門の色なのかなとは思うんですけどね。
でも冗談ではなく…そうですね。
緩急をつけて。
そうなんですよね。
マギーさんはハイドンのこの曲と一緒で人をびっくりさせるのが仕事じゃないですか。
なぜその…小さい頃からずっとお好きだったんですか?何をするにしてもちょっと驚かせたいっていうのがあって子供の頃ですね…うれしくて「ありがとう!」って言って袋開けたら箱開けたら中にポケットティッシュが全部詰まってたんです。
「これちょっとヒドいなぁ」って思ってたら「ちゃんと見たのか!?」って言われて「えっ?」ってこう中を見たら中にゲーム機が入ってたとか。
なるほどね〜!だからハイドンも楽しませる事をすごく一番のメインとして考えてたんじゃないかなっていうのはすごく感じますよね。
そもそもなぜハイドンは曲の中にサプライズを仕掛けたのでしょうか。
その答えを探るため彼の人生をたどってみましょう。
オーストリアの東部アイゼンシュタットにあるエステルハージ宮殿です。
ここはハイドンが30年近く過ごした場所です。
この地で一大勢力を誇った大貴族…ハイドンの才能を高く評価し長きにわたり彼に宮廷の楽団の責任者を任せました。
雇い主のエステルハージ侯は無類の音楽好き。
ハイドンはこの宮廷で作曲に追われる日々を過ごします。
毎日昼食の時間には侯爵の気分に合わせた曲。
そして週に2回は開かれるコンサートのための曲。
更には侯爵が自分で演奏するための曲。
侯爵の下で作曲活動を続けていたハイドンには一つのポリシーがありました。
そこでやっぱ一番意識しなければいけないのは彼らを飽きさせないという事が一番重要ではないかと思います。
やはり彼は技術者ですから自分の技術をフルに使って一番いい楽しませ方毎日毎日小さくても…「飽きさせない」というこだわり。
そのためにハイドンは楽器の音色の特徴や組み合わせによる音の効果などを研究し作曲の技術を磨いていきました。
彼はその成果を作品に反映させます。
ある曲ではこれまで伴奏が多かった楽器にメロディーを演奏させ聴衆の耳を惹きつけました。
また他の曲では音量の変化を工夫。
交響曲第45番「告別」は曲の終盤演奏者が一人一人演奏をやめ順番にその場から立ち去るユニークな演出で知られています。
楽器の音を一つ一つ減らしていく事で音の変化にアクセントをつけました。
エステルハージ侯のため創意工夫を凝らし膨大な数の作品を書き上げた宮廷生活の30年。
それは作曲家としての独創性を大いに高めた時間だったとハイドン自身も語っています。
いかがですか?面白いですね〜ハイドン。
すごいなんか人と違う事を常に考えてる方なんですね。
でもこれだけのたくさんの曲を作ったのはエステルハージ侯爵もともと音楽に深い理解があったという事でそれだけハイドンに対する要求も多かったからこそ…。
ある程度理解してくれないと結構斬新な事されてるから怒られる可能性もありますよね。
そうですね。
だから一般企業のようにこうして就業規則があったそうなんですね。
でもほんとにサラリーマンの中間管理職ですよね。
タイムカードをチェックして部下がケンカしてたら「ちょっと飲みに行こうや」って言って解きほぐすという。
ねぇ。
でも今…でもそこを審司さんとかがビシッと締めて「お前遅刻すんなよ」みたいな事はおっしゃってない?言えない…。
言えないというかなかなか…師匠はタバコとか吸わないんですよ。
で弟弟子とかが目の前で吸ってたら「師匠吸わないんだからやめなよ」って言いたい時あるんですけどでも師匠が「いいよいいよ」って言うんで注意できないじゃないですか。
そういうのはあるんですよね。
この放送を見たらものすごい弟子志願が来ますよ。
ほんとですか!?クラシックにまつわる素朴な疑問にお答えしま〜す!
(オーボエ)大勢で演奏するオーケストラでは同じ音を演奏しようとしても音の高さが微妙にずれてしまいがち。
そこで…でもなぜオーボエなのか?教えて下さるのは東京フィルハーモニー交響楽団の首席オーボエ奏者…基本的には…オーボエの音からチューニングが始まるのには楽器の構造が大きく関係していたんですね!番組ではクラシックにまつわる疑問・質問をお待ちしています。
今日の名曲はハイドンの「驚愕」。
冒頭から聴衆をびっくりさせる作品でした。
そこにはおよそ30年の宮廷生活で培われたハイドンの「飽きさせない」精神が息づいていました。
実は「驚愕」には冒頭の大音量の他にもいくつかのびっくり要素が隠されています。
作曲家の美濃さんが解説します!「ビックリシンフォニー」とも言われる「驚愕」のびっくりポイントといえばこちらです。
ホラー映画のバーッ!って出てくるのと同じパターンですよね。
もうやっぱりググッと…。
グッときますもんね。
それをね今日はご紹介したいと思います。
まずはこの部分をちょっと聴いて下さい。
どうでしょう違う部分は感じられました?さっきのが…。
明るい感じ。
今のは…。
おどろおどろしい感じですね。
暗い感じ。
ここは短調といってね暗い調になっているんですね。
この曲変奏曲になっていてやっと出てきた短調なので…こんなふうに…。
例えばこんなふうに短調の世界がしっかり完結するまで普通は表現をするんですけれどもハイドンは…なんかちょっと裏切られた感じしませんでした今?そうですね。
「あれ?」みたいなこれから聴くぞっていう時にもう終わっちゃったみたいな。
まずこの曲のメロディーのベース音というか伴奏部分左手に注目して聴いて頂きたいんですけれども。
いかがでしょう。
このように小節の頭にしっかりとベース音が入っていて重みがあるんですね。
さあしかし曲の後半でこんな所が出てきます。
また左手に注目して頂きたいと思います。
分かりました?今。
今のは分かりますよね。
うん。
どうなってました?
(笑い声)特にどこに来るかという打点ポイントを注目して頂きたい。
さっきは…。
小節の頭だったんですけど…。
今度はウラ打ちなんです。
ああ〜。
分かりますか?ウラに来てる感覚。
はい。
このウラ打ちが続くので…こんなふうに展開していきます。
分かります?ウラとオモテ2小節単位でこう気まぐれのようにコロコロコロコロ変化をしてくる。
これは混乱します。
すごいですね。
ウラになった時にも驚いてウラがあったらウラにだんだん慣れてくる手前でもうウラを裏切ってオモテに今度回りますのでびっくりポイントとしては非常にうまくいってる部分なんですが手拍子で今のウラとオモテのリズムをハイドンのメロディーに合わせて体感して頂きたいと。
まずどんなリズムかというと最初…タンタンタンタンタンタンターン。
(手拍子)ここからオモテです。
タンタンタンタンタンタン…。
(手拍子)はいウラ。
タンタンタンタン…。
(手拍子)いいですね。
じゃあすぐ合奏しますよ。
さんはい。
(手拍子)ウラじゃない。
あれ?これね難しいんです。
すごく難しいです。
(マギー美濃)タンタンタンタンターンタン。
(手拍子)オモテに来る。
タンタンタンタンタンタンタン。
(手拍子)こんなふうにして演奏家も裏切り聴き手も裏切りというびっくりポイントを随所に仕掛けているんですね。
先ほどの短調の事と一緒ですね。
急に短調になってすぐ長調になったりウラに回ったかと思えばオモテになったりという。
なるほどねぇ。
でも面白いです。
音楽知らなかったからこそちょっとそういうポイントが分かると今度聴き方が変わってくるんで聴いてみたいなって思いますもんね全部。
ほんとですね。
今いい言葉を頂いたのでではハイドンの「驚愕」第2楽章をお届けしましょう。
(拍手)すごい。
ほんとにクラシックって何となくしか見た事なかったんですけどこんなにしっかり見たの初めてかもしれないです。
ほんとに見てて楽器始めようかなって思うぐらい始めたいなって思うぐらいちょっと引き込まれたんで。
今日のこの曲とマギーさんがぴったりなんだよね。
人生そのものがなんか。
あと僕思ったんですけどあのびっくりの所を…バーンって来るじゃないですか。
そのあとにまたすごく優しいメロディーが続いてハイドンの音楽ってびっくりさせても嫌な気分にならないんですよね。
やっぱり全体を貫いてる品格というか上品さというかね。
マギーさんの師匠と一緒ですよ。
いやぁほんと不思議な力を持ってましたねうちの師匠みたいに。
「ビックリシンフォニー」と手品の共通点。
それは人を楽しませようという作り手の思いだったんですね。
「ららら♪クラシック」今日はこの辺で。
ごきげんよう。
さようなら。
2014/09/13(土) 21:30〜22:00
NHKEテレ1大阪
ららら♪クラシック「私はあなたを飽きさせない!〜ハイドンの“驚愕(がく)”〜」[字]
今回はハイドンの「驚愕(がく)」。聴衆をビックリさせるような仕掛け満載の曲!苦労の多い宮仕え人生のなか心掛けたハイドンのポリシーとは!?ゲストは手品師マギー審司
詳細情報
番組内容
今回の名曲はハイドンの「驚がく」。その名のとおり、この曲は聴衆をビックリさせるような仕掛けが満載!「交響曲の父」とも言われ、偉大な音楽家のひとりだが、実は貴族のために仕事をするサラリーマン。苦労の多い宮仕え人生のなか心掛けたハイドンのポリシーとは!?ゲストはサプライズ大好きの手品師マギー審司さん。実はマギー門下とハイドンは共通点が!?ハイドンのサプライズがたっぷり詰まった音楽をお届けする。
出演者
【ゲスト】マギー審司,【出演】指揮者…園田隆一郎,管弦楽…東京フィルハーモニー交響楽団,【司会】石田衣良,加羽沢美濃,【語り】服部伴蔵門
ジャンル :
音楽 – クラシック・オペラ
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
劇場/公演 – ダンス・バレエ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:26326(0x66D6)