くらし☆解説「火山に登るということは?」 2014.09.30

生字幕放送でお伝えします岩渕⇒「くらしきらり解説」です。
きょうのテーマはこちらです。
連日ニュースでもお伝えしているように、今月27日長野と岐阜の県境にある御嶽山で突然噴火が起きて大勢の人が巻き込まれました。
大勢の登山者が訪れる山の中には御嶽山と同じように活動中の火山がたくさんあります。
きょうはそうした火山に登る際の心構えなどについて考えます。
担当は柳澤伊佐男解説委員です。
柳澤さんこの御嶽山の噴火というのは本当に突然でしたね。
柳澤⇒変化を示すデータはありましたが、登山者にとっては突然の出来事でした。
まず御嶽山の位置を確認してみたいと思います。
長野県と岐阜県の県境にある御嶽山。
標高3067mの山で北アルプスの南端に位置します。
古くから富士山などと並ぶ信仰の山として知られています。
7合目付近まで車やバスで行けるため、日帰りでの登山が可能でして年間10万人以上の利用があると言われています。
人気の山なんですね。
今のシーズンは紅葉が見頃ですので、しかも登山者が多い土曜日に噴火したということで被害を大きくしました。
これまでも噴火したことはあるのでしょうか。
はい、今回の御嶽山の噴火は地下のマグマによって山の中の地下水が熱せられて起きる水蒸気噴火と呼ばれるタイプのものと考えられています。
こうしたタイプの噴火は昭和54年と平成3年に起きています。
また7年前の平成19年には火口近くで噴出した火山灰が確認されて、ごく小規模な噴火があったことが確認されています。
ということは活発な火山だということなんですね。
はい、御嶽山は実は昭和54年まで有史以来の記録が、噴火の記録がない山と言われていました。
そうした状態で山が噴火したことで死火山、休火山という定義が見直されるきっかけとなったんです。
火山の専門家や防災機関などで作る、火山噴火予知連絡会というのがありまして、おおむね過去1万年以内に噴火したり現在活発に噴気を上げたりしている全国110の火山を、活火山として認定しています。
御嶽山や富士山などもありますね。
その中で御嶽山は今後100年程度の間に噴火が発生し重点的な監視や観測を行う必要があるとされる47の火山常時観測火山と言われています。
その中に入っています。
御嶽山以外にも富士山や霧島山桜島などが含まれています。
このうち警戒が必要な範囲が火口周辺まで及ぶ可能性があるとして噴火警戒レベルが2以上になっている火山は九州の桜島、阿蘇山草津白根山や三宅島などがあります。
そのほか火山ガスの危険を避けるために山頂付近の立ち入りを禁止している山もあります。
この中には御嶽山のように登山者がたくさん訪れている山も少なくないんじゃないですか?重点的な観測が行われている47の火山の4割近くは日本百名山と呼ばれている山で、最近の登山ブームも手伝って多くの人が訪れています。
事前に噴火の予測はできないものですか?今回の噴火は水蒸気噴火と呼ばれるタイプのものと言われています。
火山防災の専門家は、地下のマグマが動けは火山性の微動や山そのものが膨張するといったものがありますが水蒸気噴火の場合は前兆が捉えにくく噴火を予想するのは難しいとされています。
24時間観測している47の火山の中には北海道の有珠山のように噴火が予測できたと言われるものもありますが、過去の噴火の経験やデータが少なくてはっきりとした予兆がつかめない火山もあるということです。
登るときには遭難や転落だけではなく噴火に遭う可能性を忘れてはいけません。
調べるには気象庁のホームページで情報を入手することが可能です。
ここには火山の情報に関する解説情報というのがあります。
火山活動が活発な山の状況を知らせるもので防災上警戒すべき点なども記されています。
最新の情報を見てみたいと思います。
このような内容です。
詳しく注意すべき情報がここに書いてあるんですね。
御嶽山のものです。
噴火警戒レベルが3で入山規制もされていますね。
これは一般の人でもアクセスできますので事前にチェックすることも可能です。
気象庁、火山、解説情報で検索すればいいということですね。
はい。
今回、登山中に実際に突然噴火が起きて火山灰が降ってきてしまった、ということがあったわけですけれどもどうしたらいいんでしょうか?今回のような噴火に遭遇したとき身を守るためにできることは噴石と火山灰を避けることです。
まず1つ目は噴石をよける。
当たらないように十分に注意を払ってできるだけ早く火口から遠ざかって物陰に逃げる。
そしてまたヘルメットなどがあれば、かぶることも重要ですね。
ヘルメットは滑落や転落をした際の安全対策にもなりますので、極力、荷物として持っていくべきだと思います。
必要なものですね。
実際に山を見て危ないと気付くことはありますか?白い噴気を上げているところは火山が活動をしている証拠になりますので火山に登るんだということを気にしてほしいと思います。
実際に火山灰が降ってきたらどうしたらいいですか。
大量の火山灰が降ってきた場合にはタオルなどで口を覆って空気があるスペースを作ることも大事です。
登山者の中にはとっさに背負っていた荷物などを頭にあげて噴石や火山灰から身を守ったと話す人もいました。
山小屋に避難して助かった方も大勢いらっしゃいましたね。
大勢が訪れる山では登山者の休憩や宿泊などのために山小屋などの施設が設けられています。
こうした施設には緊急時に一時的に逃げ込んだりする避難小屋としての役割もあります。
実際の御嶽山の登山地図です。
こうした登山地図やガイドブックには山小屋の場所が記されているものがあります。
山小屋の位置がありますね。
こうした山小屋が示されているものもありますので、登山計画を立てる際は何かあったときに逃げ込める場所などを把握しておくのも身を守るときには必要です。
事前に知っておくと違いますね。
火山に登るからにはヘルメットを用意するなど万全の準備をしたうえでいざというとき冷静な行動を取れるかどうかがみずからを守ることにつながります。
火山灰そのものに対してはどのようなものに注意すればいいですか?専門家によりますと気管支炎など呼吸器系の病気がある人は症状が悪化するおそれもあるということです。
ですから火山灰を吸い込んでしまいそうな状況にあるときはやはりマスクをするなどの対策をしたほうがいいと思います。
マスクも持って行ったほうがいいんですね、そのほか注意すべき点はどんなところでしょうか?火山灰は砂よりも硬くてとがった粒子がありますので目に入ると角膜を傷つけるというおそれがあります。
ですから目がちくちくするからといってこすってはいけないんです。
特にコンタクトレンズをしている人は注意が必要です。
眼鏡のほうがいいわけですね。
そうですね、目に入った場合は顔全体を水で洗って火山灰を落とすのが大事だと言われています。
ゴーグルなども心配な人は用意することも必要だと思います。
火山に登るということは事前の準備としっかりとした心構えが必要なわけですね。
山登りには遭難や転落など命に関わる出来事に遭う可能性が常につきまとっています。
火山に登る場合は噴火のおそれという危険な要素がさらに加わるわけですですからリスクが高くなることを十分理解して準備を万全に、しかも細心の注意を払って火山に登ってほしいと思います。
柳澤伊佐男解説委員でした。
この番組では皆さんからのご意見・ご質問を募集しています。
2014/09/30(火) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「火山に登るということは?」[字]

NHK解説委員…柳澤伊佐男,【司会】岩渕梢

詳細情報
出演者
【出演】NHK解説委員…柳澤伊佐男,【司会】岩渕梢

ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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