昭和19年11月24日武蔵野の軍需工場とその付近が攻撃され品川荏原杉並にも爆弾が落とされました。
(もも)お姉やん。
ついに東京が戦場となり命を奪われる危険を人々は身をもって知ったのです。
・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」被害はないか!?けが人はいないか!?
(英治)花子さん!
(旭)お〜い!よかった2人とも無事で!
(花子)お帰りなさい。
花子さん寝てなきゃ駄目だろ。
だって心配だったから。
ご覧のとおり僕らは無事です。
かよさんのお店も見てきたけど大丈夫だったよ。
そう…。
(戸が開く音)はい。
どうしたの?ねえ英治さん。
もし明日死んでしまうとしたら英治さんは何をする?どうしたんだよ急に。
今日防空壕の中で爆弾が落ちる音を聞いていて思ったの。
明日も生きているとは限らない。
今日が最後の日になるかもしれないって。
そうだな。
今日が人生最後の日だとしたら僕は花子さんが翻訳した本を読みたいな。
明日死んでしまうかもしれないのに?うん。
ほかには何にもしないで一日中読んでいたい。
英治さん…。
君は?私は…。
平和になる時を待っているのではなく今これが私のすべき事なのだ。
その思いに突き動かされ花子は久しぶりの翻訳に胸を高鳴らせていました。
「女の子はみすぼらしい古ぼけた手提げカバンを片手に持って…」。
「緑の…」。
「『もう迎えに来て下さらないのじゃないかと心配になってきたもんで…』」。
・もしもし。
・
(ふじ)はなけ。
あっおかあ。
どうしたの?美里ちゃんがいなくなっただよ。
てっ…美里が!?
(英治)花子さん!英治さん…。
美里がいなくなったって…。
ええ。
一人で甲府の家を出たみたいで…。
花子さん落ち着いて。
美里ちゃん!
(美里)お父様!お母様!美里!よかった。
(英治)美里。
ただいま帰りました!お母様がどれほど心配したと思ってるの!もも…。
ごめんなさい…。
どうして黙って勝手に帰ってきたりしたんだ?お母様がご病気だって聞いてずっと心配だったの。
それに東京に爆弾が落とされたってみんなが話してるの聞いて私じっとしていられないほど心配になって…。
ごめんなさい。
美里…。
東京は次またいつ空襲があるか分からないんだぞ。
それでもいいわ!私どうしてもお母様のそばにいたいの!
(英治)美里…。
私お父様やお母様と離れたくない!お願いします!美里。
お母様からも大切なお話があります。
大切な話?さっきもも叔母様が美里をたたいたのは美里の事心から心配していたからよ。
あのね美里…。
もも叔母様は美里の本当のお母様なの。
えっ?美里の本当のお母様とお父様はもも叔母様と旭叔父様なの。
本当の事だよ。
突然こんな話してごめんなさい。
本当は美里がもっと大人になってから話そうと思っていたわ。
でもそれではいけないと思い直したの。
戦争は今よりもっとひどくなるかもしれない。
空襲でいつ命を落とすかも分からない。
だから今のうちに美里にきちんと話をしようと思ったの。
美里。
よく聞いて。
お父様もお母様も美里を本当の子どもだと思っているわ。
美里を心から愛してる。
(英治)美里。
これからも僕らは家族だ。
美里。
(戸が開く音)・ごめんください。
はい。
かよ姉やんどうしたの?かよ…。
(雪乃)村岡花子さんですね。
はい。
(かよ)お姉やんに聞きたい事があって来たの。
村岡さんは英語の仕事をしていて敵国にもたくさんお友達がいると伺いまして。
お姉やん…隠れて変な事してないよね?え…ええ。
外国の友人たちはみんな帰国してもう連絡も取っていませんから。
それなら皆さんに納得してもらうために見てもらってもいいよね。
拝見させて頂きます。
あ…ちょっと…。
ここがお仕事部屋ですね。
村岡さん…。
敵性語の本をまだこんなにたくさんお持ちだったんですね。
お姉やんが英語の本を処分すればみんな納得してくれると思う。
そんな…。
・
(吉太郎)はな!上がるぞ!あっ兄やん大変なの!かよ姉やんが今婦人会の人たち連れてきて…。
それ聞いて来たんだ。
敵性語の本を持ってるなんて国賊です。
全くです。
空から爆弾を落として子どもだろうが年寄りだろうが誰かれ構わず殺すような鬼畜米英の本ですよ。
そんなものをまだ大切に持ってるなんて…。
この非国民。
だからこんな本は早く捨てろと言っただろう!兄やん…。
今すぐ敵性語の本を焼かせましょう。
ここにある本は自分が全部焼いて処分します。
いいな?はな。
兄やん…待って。
お願い…兄やんやめて!離せ。
兄やんやめて!離せ!やめて!駄目!
(吉太郎)はな!兄やん待って!兄やん?またああいう連中が来る。
密告者も多い。
こういうものを持っていたらスパイだと疑われるという事だ。
そんなに本が大事か?今の私には命よりも大切なもの。
理解できん。
俺はもう守ってやれん。
お姉やん…。
この原書と辞書だけは手元に残し花子は祈るような気持ちで翻訳を続けました。
学徒出陣で陸軍に入り訓練を受けていた純平が1年ぶりに帰ってきました。
(純平)ただいま帰りました!
(蓮子)まあ…純平!お帰りなさい!特別休暇がもらえましたので。
ごきげんよう。
さようなら。
生字幕放送でお伝えします2014/09/12(金) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(143)「生きている証」[解][字][デ]
花子(吉高由里子)ともも(土屋太鳳)は、帰って来た英治(鈴木亮平)や旭(金井勇太)と互いの無事を喜び合う。いつ死んでもおかしくないということを痛感した花子は…
詳細情報
番組内容
防空ごうから出てきた花子(吉高由里子)ともも(土屋太鳳)は、帰って来た英治(鈴木亮平)や旭(金井勇太)と互いの無事を喜び合う。いつ死んでもおかしくないということを痛感した花子は、その夜英治に、もし明日までの命だったとしたら何をするかと尋ねる。英治の答えに感じ入り、自分なら何をするだろうと考えた花子は、スコット(ハンナ・グレース)から託された『アン・オブ・グリン・ゲイブルズ』の原書を手にとる…
出演者
【出演】吉高由里子,鈴木亮平,室井滋,賀来賢人,黒木華,仲間由紀恵,金井勇太,土屋太鳳,三木理紗子,壇蜜,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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