ちょっと昔だが、テレビドラマとしては異例の2クールにわたって放送されていた「白い巨塔」というものがある。
これは何度もリメイクされていて、一番有名なのは、財前を田宮次郎が演じたものかと。
これは、小学生のころだと思うが、母親といっしょにリアルタイムで観ていたが、それはそれは凄かった。
ドラマの重厚感がハンパない。
渡辺岳夫のテーマソングも凄く好きだった。
最後は田宮次郎自身が放映中に自殺するという、なんともショッキングな幕切れであった。
このリメイクを唐沢寿行、江口洋介なんかの配役で行ったもののラストで登場した「財前から里見への手紙」なるものがネットに流布していたのは記憶に新しい。
里見へ
この手紙をもって僕の医師としての最後の仕事とする。
まず、僕の病態を解明するために、大河内教授に病理解剖をお願いしたい。
以下に、癌治療についての愚見を述べる。
癌の根治を考える際、第一選択はあくまで手術であるという考えは今も変わらない。
しかしながら、現実には僕自身の場合がそうであるように、
発見した時点で転移や播種をきたした進行症例がしばしば見受けられる。
その場合には、抗癌剤を含む全身治療が必要となるが、
残念ながら、未だ満足のいく成果には至っていない。
これからの癌治療の飛躍は、手術以外の治療法の発展にかかっている。
僕は、君がその一翼を担える数少ない医師であると信じている。
能力を持った者には、それを正しく行使する責務がある。
君には癌治療の発展に挑んでもらいたい。
遠くない未来に、癌による死がこの世からなくなることを信じている。
ひいては、僕の屍を病理解剖の後、君の研究材料の一石として役立てて欲しい。
「屍は生ける師なり」。
なお、自ら癌治療の第一線にある者が早期発見できず、
手術不能の癌で死すことを、心より恥じる。
財前五郎
対照的に医師二人を中心に展開されるドラマ。
医療界の腐食にメスを入れたという、かなり骨太な作品だ。
このドラマを見ていて思うが、どこだってそうなのではないのか。
例えばコンビニ業界、福祉業界、美容業界…そうなんだろうと思うわけである。
本来あるべき姿に政治が持ち込まれてしまったときに、もうそれは魑魅魍魎な世界となってしまう。
人間の浅ましさがこれでもかと、地獄絵図よろしく展開されてゆくのだ。
政治的側面が強調されてきたときに、あなたの職場の雰囲気は正常といえますか?
あなたがサービス残業で必死に働いているのと同じ時間、上の人間はどこかで酒池肉林を喰らっているのかもしれませぬ。
笑い話だ。