こんばんは「ハートネットTV」です。
今日は昨日に引き続きNHKハート展の入選作品をご紹介します。
NHKハート展は障害のある人が書いた詩にさまざまな分野で活躍する著名人がアート作品を寄せるという心と心のコラボレーションです。
スタジオには昨日に引き続き映画コメンテーターのLiLiCoさんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
昨日は本当に表現豊かな作品でしたけども。
いっぱい刺激になりました。
町の音とかも大事に毎日聞こうというふうに思いましたし元気になりました。
そうでしたね。
今日も個性豊かな作品が登場してきます。
早速ご紹介してまいります。
まずはこちらです。
神奈川県に住む…この詩を書いた松本さんですが電動車椅子を使っていまして長い時間活動し過ぎると床擦れが出来てしまうと。
ですから時には命にも関わるので必ず休まなくてはいけないという事なんですね。
でも誰にでも何かちょっと無理しようと思うと何かがそれとも誰かが何か気を遣ってちょっと抑えてねって自分もやっぱりたまに言われてるような感じがするんですよね。
だから一緒に共に生きていかなければいけないのでここはね。
そうですよね床擦れっていうと痛くてあんまり感じたくないものだと思うんですがこれからも一緒に生きていこうという事なんでしょうね。
そういう事です。
さあこの詩には「テルマエ・ロマエ」などの作品で知られる漫画家のヤマザキマリさんがこんな絵を描いて下さいました。
とてもかわいい絵ですね。
ハートが。
ハートの表情が目を見ると一個ずつが何かちゃんと見ていたりとか抱き締めてシャツをこうつかんでくれたりとか。
いい絵ですね。
愛があふれる作品でした。
さあ続いてはこちらです。
東京都に住む中学1年生…「ぼくは我が家で一番のカミナリだ。
すぐ怒ってしまう。
2番目がお父さん。
怒る数が多いし、口調がちょっとこわい。
でもぼくが一番のカミナリ様だ。
ナリを取ったら神様だ。
みんながおがむ神様だよ。
ナリを取ったら、ナリが取れたら神様なのに、ナリが取れないカミナリのぼく。
ナリを取って神様になりたいな」。
…という。
うまい!ねっ。
カミナリ様からナリを取ったら神様。
もうなんて面白い発想。
気付かなかった。
ねえ。
一度も考えた事ないですもん人生で。
すごい。
さあそのカミナリ様ではなくて神様になりたい泰旭くんどんな日常を送っているのでしょうか。
何秒くらいつかったんだろう。
今回詩を応募してくれた杉本泰旭くん中学1年生です。
あっ冷てえ〜!発達障害があり特別支援学級で学んでいる泰旭くん。
いつもパワフルに過ごしています。
(チャイム)
(泰旭)はい気を付け。
これから1時間目の歴史を始めます。
礼。
よろしくお願いします。
大好きな歴史の授業が始まりました。
(泰旭)はい。
はい何か御用ですか?歴史上の人物に強い興味を示す泰旭くん。
その幅広い知識には先生も舌を巻くほどです。
まだ成人してない男性の天皇や成人してても成人してなくても関係なく女性の天皇を支える役職。
(先生)おっよく覚えてるね。
詳しく年号を言われたりとかこうこうこういう事したんだよって言われるとやっぱり「あっそうなんだ」というのがこっちもありますしね。
そんな泰旭くんの今の課題は?「怒らない」事。
感情のコントロールが苦手なのです。
音楽の授業中。
その課題と向き合わなくてはならない出来事がありました。
突然授業とは関係ない事をしゃべり始めた泰旭くん。
(くしゃみ)
(笑い声)周りにいた先輩たちはその場を和ませようとして笑いました。
しかし泰旭くんはばかにされたと受け止めました。
演奏再開。
それでも笑った先輩への怒りは収まりません。
気持ちを抑えきれず先輩ににじり寄ります。
じゃあ繰り返しまで一回。
そのまま繰り返していけるとこまでいってみよう。
いくよ〜!なんとかこらえました。
発達障害には相手の気持ちを推測するのが苦手という特性が見られる事があります。
泰旭くんも笑われたという事実だけを受け取り怒ってしまったのです。
授業が終わったあと。
先輩の宇田くんが心配してやって来ました。
泰旭くんは謝りに来た先輩との会話を早々に切り上げると学校を後にしました。
どこ?見せてよ顔。
泰旭くんは自宅に着くなり音楽室での出来事を話し始めました。
言えなかったんか言いに行こうと思ったけど言えへんかったんかどっち?言いに行こうと思ったけど言わなかった。
言わなかったすばらしい。
泰旭くんの言葉にじっくりと耳を傾ける淑美さん。
遊びを怒ってしまうからなヤスがな。
淑美さんはこれまでも根気強く子育てに向き合ってきました。
泰旭くんは淑美さんたちが結婚10年目にして授かった待望の赤ちゃんでした。
1歳半を過ぎた頃から発達障害特有の行動が目につくようになります。
好きなものへのこだわりが強すぎたり。
集団の中でじっとしていられず動き回ったり。
大きくなるにつれ周りから冷たい目を向けられる事が増えていきました。
親がこんなんやからこんな子が育つねんって言われたり。
全然知らへん人にいきなり子どもの頭たたかれたり。
もう何か…もう気が狂ってるような言い方をされたりとか。
何かいてる事が。
お前がそこにいてる事が邪魔なんやみたいな事とか言われたりとか。
泰旭に障害があるのは私のせいだ。
自らを責める淑美さんに夫泰彦さんが言いました。
(淑美)泰旭がどうであれそれは泰旭やからと。
その言葉は私にとってはすごく大きくて。
あっそうや。
今いてんのが泰旭やから周りを見るとか本を見るとかじゃなくてこの子を見ようって。
好きだからでしょ基本はやっぱり。
(淑美)かわいいもんな。
かわいいですよね。
生まれた時からあの子がおなかに入った時からとにかくかわいかったんですよね。
やっぱりなんとか可能性があると思ってたんでそれを自分で親として信じてそこを伸ばしていけるのかどうか分からないですけど私自身が楽観的な性格もあるのでなんとかなるよと。
2人は泰旭くんが強いこだわりを示すものを使って子育てを始めました。
大好きな水遊びをしながら言葉の練習を。
何よりも夢中になっていた電車は色や文字を覚えるきっかけにしました。
押したら?し…しない。
送信したりぃや。
できる事を少しずつ増やしてきた泰旭くん。
両親にとって気がかりなのはコミュニケーションの問題です。
感情を抑えられない事も多く社会に出てうまく人間関係を築いていけるのか不安を感じています。
それは心配ですよねとにかく。
考え方自身を変えるのは難しいと思うんですがそういう経験からこういう事をされた場合にはこういうふうに対応していった方がいいよなとか。
そういうのを分かってもらうために日々家内なんかも言ってますし私も言ってますしその中でやっぱり人間感情的になる事はどうしてもあるのでその時にワッて怒ったりしますね。
ハート展に入選した詩はお父さんに対して泰旭くんが怒りを爆発させた時に生まれました。
(雷鳴)ちょっと今映さないで下さい。
お父さんだけ映しといて下さい。
大丈夫だよトイレ行って。
お父さんだけ映しといて下さい。
・「天下統一豊臣秀吉」みんなと仲良くするために淑美さんが考えたのがこの秀吉体操。
人の話を。
聞く。
はい耳耳。
聞く。
泰旭くんが強い憧れを持っているのが人の心をつかむ天才といわれた豊臣秀吉です。
淑美さんは事あるごとに秀吉を持ち出し周りの人たちと仲良くできる力を身につけてもらおうとしています。
どこへ行くの?あっ嫌やヤス。
1学期最後の日。
校庭に先輩たちとサッカーをする泰旭くんの姿がありました。
本当はサッカーは大の苦手。
それでも参加したのは…音楽の授業以来気まずい関係が続いていた先輩の宇田くんに声をかけてもらったからです。
(取材者)ヤスくんヤスくんヤスくん。
(宇田)ヤスくんヤスくん。
(取材者)仲良しなのね本当は。
あちち…。
タオル。
(取材者)あっ優しいんだ。
例えば?
(取材者)ヤスくん!ちょっまだまだまだ。
終わってない終わってない。
怒りん坊のカミナリ様ではなく神様になりたい。
負けた〜!泰旭くんが詩に託した願いです。
負けた!読んでる本のタイトルがもうねえ難しそう全然分からない。
すごいクレバーな子ですね。
「東大の」そしてまた「ディープな歴史」。
ディープな…ねえ歴史を知るってすごいですね。
お母さんがそれをうまく利用して秀吉という事を利用して泰旭くんにいろいろアドバイスをするという。
こういう性格だったんだよって。
だから本当に好きなものを伸ばしてあげてるっていうのがすごい伝わってきますよね。
でも今勉強しようと思ったのにもう分かってるのにってお父さんとたまに言い合いになるって言ってましたけどどこの家庭にでもある出来事だと。
私もいつもそうでしたしちょうどやろうと思ってる時に言われると。
そうですよね。
急にね。
何か言いたくなっちゃうんですけどすごくよかったのが客観的に自分を見られるところが冷静なんだなって思いましたね。
それでちょっとずつ大人の階段を上ればいいんじゃないかなと思います。
もちろん学生の時代も学生の中の社会ではあるんですがまた大人の社会がある訳ですから彼が大人になった時にどういう職業に就くのかすごく気になります。
だって発想が違いますもん。
発想がすばらしい。
カミナリ様がナリを取って神様。
偶然カミナリが鳴った。
そこでパッとひらめいた訳ですよ。
そうですよね。
鳥肌立ちますね。
この詩がありますけれども本当に表現が豊かで発想力も豊かで。
今の姿を見ると本当にこうリンクしてるという事がよく分かりますものね。
また友達と最後にサッカーをするのもちょっと苦手だけどせっかく誘ってくれたからって。
もう立派な大人ですよ。
やり取りもうまく。
ちょっとずつうまくやっているような気がしますしね。
この詩にアート作品を寄せて頂いたのが映像クリエイティブ集団KOO−KIさんなんですね。
このハート展初のアプリ作品という事で今日はこちらにタブレットを用意しました。
ちょっとLiLiCoさんに触ってみて頂きたいと思います。
これ今映っている映像が今同じ画面をこのように出していますので。
ちょっと音楽も鳴ってきました。
じゃあまずカミナリ様をちょっと触って下さい。
触っていいですか?触りました。
カミナリ様もう一度。
(おならの音)あっ。
ブッ。
もう一回。
アハハハハッ。
何回か押してみて下さいカミナリ様を。
(おならの音)おならが出て…。
ちょっとカミナリ様を…。
ああ爆発…。
カミナリ様をちょっとずらしてもらえますか?ずらす。
動かすとハートがこれね。
もう一回やってカミナリ様を押してみて下さい。
ほら。
あっえ〜すごい!おならちゃんがハートちゃんになってますよ。
ああこういうおならしたいなあ。
いいですよね。
そうだったら誰の前でやっても恥ずかしくないですよね。
そしてそして下の「カミナリサマ」の「ナリ」という所をちょっと押してもらえますか?「ナリ」。
あっあ〜!そうすると「カミナリサマ」がこのイラストが「カミサマ」に…。
「カミサマ」になっちゃいましたよ。
ユニークでしょう。
すごい面白いこれ。
うわ〜今後すごく変わるんじゃないですか?これが初だったけど今後こういうふうに作れるというのがみんな分かった上でいろいろ考えて下さると。
すご〜い。
やりたいこれ。
こういう作品。
え〜すごい。
ではこの作品を手がけたKOO−KIさんからもメッセージが届いています。
こちらご覧下さい。
はまっちゃった。
福岡を拠点に活動する…話題のCMや…。
僕強くなるから!仲間にしてよ!携帯アプリなどの開発で数々の賞を獲得しています。
今回初めて参加したハート展。
泰旭くんの詩にクリエーターとしての感性を刺激されたんだとか。
何か共通するものがあるなと感覚的に。
カミナリ様っていうのはいわゆるカミナリ様をみんなイメージすると思うんですけどそこから何かをちょっとポンと取るだけで全く違うものになるじゃないですか。
僕もその自分の作っている作品なんかでふだん見慣れているものをちょっと違う角度から見た時に全然違って見えるっていう驚きとか発見をすごく大切にして興味を持って作っている人間なのでそういうツボが近いのかなというふうに思いました。
実は泰旭くんKOO−KIの皆さんにお礼の手紙を書こうと思っていたそうです。
ただ今までうっかり忘れていたそうなのでこの機会に伝える事にしました。
「KOO−KIさんへ。
ぼくはKOO−KIさんが作ってくれたソフトが面白かったです。
楽しくてぼくはたくさんさわりました。
ありがとうございます。
ぼくはこの絵のカミナリさまがちょっと恐いけどかわいくて好きです。
もしかして友達はぼくのことをこの絵のカミナリさまと同じように見えているのかな。
ぼくは豊臣秀吉が大好きです。
木下藤吉郎から羽柴秀吉豊臣秀吉と変身する所をソフトに作ってほしいです」。
ああ面白い。
人それぞれいろんな個性があって当たり前だと思います。
なので自分の持っている個性というのを決して隠す必要はないかなと。
ちょっと年配のおじさんからのアドバイスでした。
いやこれからどんなコラボレーションが生まれるのか。
ちょっと難しい宿題ですけど。
でもスタートに立った訳ですからね。
一回きりで終わりじゃなくてこれからいろんなすてきな作品が生まれるんでしょうね。
今のメッセージがちょっと涙ぐんでしまいました。
すてきです。
そうですね。
最後になりましたけど泰旭くんこれからうれしい事まあ…つらい事怒りたい事たくさんあると思うんですけどね。
でもみんなそうだと思うんです。
毎日がバラ色っていう訳ではなくていろんな事があるけどその壁を乗り越えたらまた大きな人間になってますから。
頑張って下さい。
また何年か後に泰旭くん見てみたいですよね。
そうですよ。
どんなふうに成長したんでしょうか。
さあハート展2日間にわたってお届け致しました。
LiLiCoさんどうも…。
(2人)ありがとうございました。
(テーマ音楽)2014/09/11(木) 13:05〜13:35
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV NHKハート展(6)「神様がいいな」[解][字][再]
東京都に住む杉本泰旭くん(12歳・発達障害)の作品「神様がいいな」を紹介。映画コメンテーターのLiLiCoさんと味わう。アートはハート展初となるデジタル作品。
詳細情報
番組内容
東京都に住む杉本泰旭くん(12歳・発達障害)の作品「神様がいいな」を紹介。「相手の気持ちを想像しづらい」という泰旭くんは、ついつい怒りを爆発させてしまう「雷様」。そんな自分に悩む泰旭くんが、ふと思いついたのがこの作品。雷様から「なり」を取ると、神様になれる!その発想の素晴らしさに共感したデジタルクリエイティブ集団がハート展初のデジタルアートを提供。映画コメンテーターのLiLiCoさんと味わう。
出演者
【出演】LiLiCo,【司会】山田賢治
ジャンル :
福祉 – 障害者
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
趣味/教育 – 教育問題
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:24375(0x5F37)