こんばんは、心の叫びが記事タイトルのふくろくんです。
本日ご紹介するのは、嶋浩一郎さんの「企画力」。
企画の壁にぶつかっております
今のお仕事で企画をすることになりました。(わーい)
前職はデータメインだったのですが、今はとにかくアイデアを自分の中から搾り出すのが大事になっているお仕事をしております。
ドラフト書いたものの色々直すことになりタイムトンネルに逃げだしたい気分です。
今日は仕事帰りに本屋さんに寄りまして、ふくろこだわりの「薄くてカラフルな本」 を探していたところ「これだ!」とピンと来て買ってしまいました。
著者との縁に運命を感じて本を手に取ってしまった・・・
著者は嶋浩一郎さん。
嶋 浩一郎(しま こういちろう、1968年11月2日 - )は、日本のクリエイティブディレクター。博報堂ケトル共同CEO。
雑誌のケトル作られている方で、広告業界じゃあ相当有名なお偉方だそうです。
- 作者: 成海璃子,菊地成孔,早見あかり,星名美怜,伊賀大介,津田大介,大根仁,渋谷直角,ジミー大西,嶋浩一郎,正田真弘,青野千紘
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2014/04/15
- メディア: 大型本
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実はふくろくん勝手に嶋さんに縁を感じています。
戦略プランナーナイトというイベントで博報堂ケトルの方のディスカッションを聞き嶋さんの存在を知り、数週間後に「アドテック東京2014年 | デジタルマーケティングカンファレンス」という業界イベントで生嶋さんを目撃しました。
その中で「マルチスクリーン時代のクリエイティブ」というセッションがありまして、デイリーポータルZの林さんとLINEの谷口マサトさんとまったり消費者について語り合っておられました。
そしてそのまた数週間後にけいろーさん(id:ornith)が出ていたトークイベント鳥井弘文×下津曲浩×けいろー×タクスズキ 「ブログータン in B&B ~ぼくたちがブログでは絶対書けない話~ 」 の開催場所「Books and Beer」は嶋さんが経営されてるのだそうです。
これは運命感じずにはいられないよね!ちょろい男だ。
先ほどささっと読み終わったので、気になったところと実際に嶋さんが行われている企画アイデア作成法を少しピックアップしてご紹介します!
企画視点と企画脳の作り方(一部)
嶋さんによると、この本は”企画をする人のための本”で、”「企画とは新しいアイデアで人を動かし、誰かの課題を解決すること」と定義しています。
とてもふわっとした言い方ですが、それが、”すべての企画は「日常」から生まれる”という主張に繋がっているのだと思います。
この本の大部分は、その日常を読み解き企画を得る「視点」と、企画探索意識を持ち続ける「脳」の作り方のパターンを紹介するものとなっています。
ではふくろが気になったところをいくつか見てみましょう!
「社会の暗黙知の言語化」は承認を生み、人を動かし市場を生むことができる
見えないものを言語化して初めて社会に存在を認められ、スタイルや行動が顕在化します。
そしてそれは言語化でもあり、記号化でもありますが、結果的に人を巻き込み新しい市場と化すのです。例として、コギャル、鉄子、ちょい悪オヤジなどがありました。
潜在的な社会現象の言語化ができるということは確かに世の先を見ることができているということですから、そこから生まれるコンテンツというのは刺激的かつ共感される可能性が高いものであると考えられます。
気になったのが例えの中に「エビちゃんOL」という言葉が出てきましたが、流石にもう現代では使われなくなったのでしょうか・・・
同じ行動を繰り返す
一つのことを集中してみると、より具体的なものが見えてくるという考えですね。
ここの例えでは「毎日カレーを食べる」という行動が挙げられています。
同じものを食べ続けることで、シンプルな感想としての「味がいい感じ」から「ルーの食感がライスとマッチしているから美味い」へと、同じものを観察し続けたからこそ得られる具体的な表現を可能にし、そこから新しい視点が生まれます。
そしてそれは人々の心の奥にある”ヒダヒダ”に届き、共感を生むことができるのだそうです。
本の中では「神様はディテールに宿る」という言葉で表されていますが、なるほどなあと素直に感心してしまいました。
全部書く!全部貼る!
これは情報を俯瞰して見ることに重点が置かれています。
嶋さんは、ホワイトボード一面にアイデアが一つずつ書かれたA4紙を100枚以上貼り付けて、それを眺めながらコアアイデアとその部品となるアイデアたちに基づいて「全体のシナリオ」を作っていくやり方を取っているようです。
これによって情報×情報による掛け合わせのセンスをアップさせることができるようですね。
♪なんでもないようなことが大切だったと思う~ということでもあるようです。
ここからは嶋さんが行う企画アイデア作成法
同じ場所で打ち合わせをしない
こちらは先ほどの同じ行動を繰り返すにも通じています。
まず、「今月はカレー屋だけ」「今月は蕎麦屋さん」でしか打ち合わせを行わないと決めるのだそうです。そうやって各地のカレー屋さんを巡っているうちに企画に繋がる思わぬ発見を得ることができます。
いわゆる違う環境において考えをリフレッシュさせるようなやり方ですね。
しかし「蕎麦屋さんだけ」とかの業態縛りは楽しそうだなあ・・・
そのほかにも”手帳の上で情報を放牧する”という表現が不思議とほっこりしました。
嶋さんはアイデアを放置して熟成させ、読み返しでアイデアを得るために、本などで知らないことを見つけたらとにかく付箋を貼るそうです。
嶋さんは”情報は生き物で、一度か整理すると死んでしまいます”と言います。実は以前自分が書いたエントリと目的と同じではあるのですが、嶋さんは整理しながら俯瞰するのではなく、ぱらぱらーっととにかくアイデアのシャワーを浴びるのをスタイルとして確立しているそうです。
まとめの前のおまけ
アイデアといえば最近とあるツイッターbot(?)にハマッています。↓
ご当地ネタで「宮城においでよ ○○だから」みたいなことしか呟かないのですが、ネタの量が豊富なんですよね。おそらく完全手動です。
いやはや自力にしてはすごいアイデア量だなあと感心しています。
これは他の地方でも似たようなアカウントあるのでぜひ探してみてください。
まとめ
さて、少しでも参考になりましたでしょうか。しかし、いわゆる「企画本」というのは巷に大量にあふれているので、色んなメソッドを探してみるのも楽しそうですね。
企画視点や脳の他にも、一生懸命な人ほど陥りやすい「企画」のワナや、”JR盛岡駅でドッグフードをお土産として販売したら愛犬家の間でブームになった”などのトリビアが毎ページあるうえに、薄くて小さいので1000円ぐらいで買えてお得です。
真面目に何度も見返したくなる良いリファレンスブックだと思います。
それにしても「企画」のために今ほど紙のノートを肌身離さず持ち続けたいと思った日はありません。
・・・おや?
ふくろ