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堀込泰三堀込泰三  - ,  08:00 PM

過保護は今すぐやめよう。この危険な世界で我が子に自由を与える方法

過保護は今すぐやめよう。この危険な世界で我が子に自由を与える方法

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過保護な親が増えています。我が子が傷つけられることを恐れて、いつも近くで見張っていないと気が済まないのです。でも、子どもが育つためには、さまざまな体験が必要。親である私たちは、子どもの自由と保護のバランスに、どうやって折り合いを付けたらいいのでしょう?


子どもの保護も大切だが、生きる力を養うことも大切


私たちが子育てをしているこの世界は、どれぐらい危険なのでしょうか? 誘拐、性的虐待、学校での銃乱射事件、いじめなどのニュースは、実際の頻度に関係なく、常に私たちの目に飛び込んできます。

自分が子どものころよりも、今の方が危険だと思っている親は少なくありません。英国で行なわれたある調査では、なんと保護者の半数が、「安全が心配だから子どもを外で遊ばせていない」と答えたのです。

このように、過保護な親が増えています。先日、6歳の我が子を公園にひとりで行かせたいとご近所さんに言ったら、皆さん驚いている様子でした。「私たちが子どものころは1人で出歩いたものでしょう」と言ったら、「当時とは世界が違う」と真顔で言うのです。

でも、過保護は子どもの成長に悪影響を及ぼします。今の子どもは四六時中、資格を有する大人の監督のもとで、子ども向けに監修された遊びをしています。でも、ある研究によると、彼らに必要なのは自由であって、がちがちに決められた遊びではありません。大人に言われた通りに行動するよりも、自分たちで遊びを考えることが必要なのです。自力で問題を解決し、お友達との関係を構築し、大人の干渉がなくても行動を自制できるようになければならないのです。

言い換えると、子どもたちのことを考えるなら、私たちは過保護をやめなければなりません。世界が危険であっても、その世界に踏み出すことを許さなければなりません。

親として私たちがやるべき仕事は、彼らの保護だけではありません。彼らの生きる力を養うことも、私たちの仕事なのです。

大人になってからでは遅すぎます。子どもたちは今すぐに、生きる力を学ぶべき。そこで、過保護をやめて、子どもに自由を与えるための方法を紹介します。子どもたちの成長を思うなら、ぜひ参考にしてみてください。


可能性の低い危険を心配しすぎない


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子育てサイト「Babycenter」が、保護者の最大の懸念について調査したところ、1位になったのは「我が子がポテンシャルを出しきれないこと」でした。これは、きわめて曖昧で測定不能な不安です。一方、第2位はもっと具体的でドラマティックなものでした。多くの保護者が、子どもへの攻撃や誘拐を心配していることがわかったのです。

私もそうやって育てられたので、この恐怖は理解できます。私が育ったのは、牛乳パックにいつも尋ね人が印刷されているような時代。「知らない人について行ってはいけない」と毎日のように言われて育ちました。子どもの殺人や誘拐のニュースがあれば、母が必ず読みあげました。だから、10歳になるまでは、知らない大人は全員私のことを狙っているのだと思っていました。「店員が誘拐犯かもしれない」と、スーパーに入るのも怖かったのを覚えています。夕暮れ時には、近所を歩くのも怖かった。その時間帯に歩いている人は、全員が連続殺人犯に違いないと思っていたのです。私の子守りをしてくれていた家族のお父さんなど、知っている大人にさえ、恐怖を感じていました。

そんな私も親になり、自分の子どもは同じように育てないことを心に誓いました。我が子には、何もかもを怖がって生きるような人間になってほしくない。世の中の大半は信用できる人間であり、誘拐犯や殺人犯は、そこかしこにいるわけではないことを知ってほしいと思ったのです。

そこで私は決めました。「知らない人=危険」と教えるのではなく、通常の大人が子どもに接する方法と、普通ではない行動を察知する方法を教えることにしたのです。

最初に、信頼できる大人の見分け方を教えました。警察官か、いなければ子どもを連れたお母さんなど。

それで十分な誘拐対策ができていたかどうかは、私にはわかりません。でも、ラッキーなことに、それがわかるチャンスはほとんどないのです。なぜなら、そのような危険に娘が出会う確率は、限りなく低いのですから。

それよりも、交通事故でケガをする確率の方がずっと高い。

我が子が不審者に攻撃される確率は、雷に打たれる確率とそんなに変わりません。それに、私たちが子どものころよりも、その確率は下がっているそうです。

今の時代、世界は昔よりも危険というのは、根も葉もない噂だったのです

このように、私たち親を制限へと向かわせる恐怖には、実は何の根拠もありません。もちろん、絶対に起こらないことではありませんが、雷が落ちることを恐れて生活設計をしないのと同じで、心配に値することではないのです。


リスクへの対処法を教える


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恐怖が現実になることがほとんどないと知れば、不安はある程度収まるでしょう。もっと確率の高い恐怖はたくさんあります。公園での事故やいじめなどは、防ぎようがないのです。うんていで遊ぶ我が子を、どんなにそばに見守っていても、いつかは必ず落ちますよね。このような心配を止めるにはどうしたらいいのでしょう?

すべてをチャイルドプルーフにすることはできませんが、『Free-Range Kids: How to Raise Safe, Self-Reliant Children (Without Going Nuts with Worry) 』の著者Lenore Skenaskyさんは、「ワールドプルーフ」にすることはできると述べています。

子どもたちに、起こり得るシナリオへの対処スキルを教えるのです。それさえやっておけば、我が子が大きくなったとき、悪い事態の発生を恐れる必要はありません。たとえ発生しても、我が子なら対処できると信じられるからです。

子どもが小さいうちは、心配や過保護はしかたないというあなた。危険な状況への対処法なんて、高校生ぐらいになったら教えればいいと思うかもしれません。でも、私に言わせれば、年齢は関係ありません。本当に自由が必要なときまで待っていては、安全な環境で自由の練習をさせることができないのです。

子どもが何歳であれ、自由への対処法を教える始めるのは、今しかありません。

そこで、安全にリスクを経験させる方法を、いくつか紹介します。


ベビーは自由に動き回らせる。ベビープルーフをしない

自分の安心できるレベルで結構です。もし、コンセントからの感電が心配なら、あなたの安心のためにカバーを付けても構いません。でも、すべての机やタンスの角にパッドを付けたり、階段に柵を付けることは、必ずしも必要ではありません。それよりも、ストーブには触れないことや、階段では気を付けることなどを教えてください。早いうちにベビーが安全に動き回れるようになるほど、あなたの心配も晴れるでしょう。


歩き始めのころは、自力で遊具に登らせる

自分では登れないだろうと、子どもを手助けしてしまう親がたくさんいます。でも、私に言わせれば、自力で登らせる方がよっぽど安心。そもそも自力で登れないのに、どうやって安全に降りる方法を学べるのでしょうか。

私は、早いうちにルールを決めました。「助けなければ登れないような場所なら、まだそこで遊ぶには早い」と。そうすれば、子どもたちは自分自身の限界と能力を試すことができます。これをやっておけば、いつもそばにいて助けてやらなくても、自分で安全を確保できるようになるはずです。


幼児後期は、一人で遊ばせる

私は、娘が3歳のときから、庭での一人遊びをさせています。我が家の庭にはフェンスがあるので安心だったというのもありますが、いずれにしても、「1人でも外で遊べる」という自立心とプライドを与えてやることは素晴らしいことだと思います。


小学生は、学校やお買いものに友達と歩いて行かせる

大人の助けがなくても何かを手に入れることができたという経験は、子どもたちに自由とパワーの感覚をもたらします。近所のコンビニにジュースを買いに行くだけでも十分です。一緒に出掛けたときに、我が子に先導させて、行き方を知っていることを確認しておきます。そして、本人の心の準備ができたときに、挑戦させてやりましょう。


リスク回避による危険を知る


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我が子を事細かに監督して抑えつけておくことが安全だと思っていませんか? でも、探求の自由や問題解決の自由、退屈でいる自由を子どもから奪ってしまうと、その代償として失うものも少なくありません。

自立させることのメリットが理解できないのであれば、過保護によって起こり得る結果に目を向けてみてください。過保護による弊害には、こんなものがあります。


  • 公園で遊ぶ我が子をずっと見ていて、安全でないように思えることをするたびに注意していると、彼らは自分の直感よりも親の意見に頼るようになります。親がいつも物事の安全を判断しているので、子どもは自分の身体能力を試したり、自分の身体を信じることができません。つまり、できるかできないかを自分で判断できないため、親がいないときにケガをしやすくなってしまいます
  • 大人なしで出かける練習をさせないでいると、自分の意思で移動する方法や、迷ったときの対処法を学べません。将来、自分で出かけるようになったとき(運転免許を取ったときなど)、迷子になりやすくなるかもしれません。
  • 子どもの人間関係にいちいち口を出し、お友達とのケンカに介入していては、親の助けがないと社会的不和に対処できなくなってしまいます。大人になって人間関係の問題に出くわしたとき、仲介者が必要になってしまうでしょう。


確かに、世界は危険です。でも、その危険があなたの子を殺すことは、おそらくありません。どんなに世界が危険だろうと、過保護による危険の方がよっぽど現実的で、長い目で見ると子どもにとって有害であると私は思うのです。

我が子に自由を与えるのは怖いかもしれません。でも、やればやるほど、あなた自身も不安から解放されるのです。そのためにも、次の2つの質問を自問するといいでしょう。


  1. 我が子がもう安全にできることを知りつつ、まだやらせていないシンプルなことはないか? 今すぐ、やらせることができることはないか?
  2. 親が怖くてやらせてないけれど、子どもがやりたがっていることはないか? それをやらせることで想定される最悪の事態は何か? 安全な方法で練習させることはできないか?


リスクは、人生の一部です。子どもがやりたがっているけれど親が怖くてやらせていないことがあるなら、今すぐ挑戦させてあげましょう。きっと、想像以上に成長している我が子に驚くでしょう。


How to Give Your Kids Freedom in a Dangerous World|A Fine Parent

Lisa C. Baker(原文/訳:堀込泰三)

Image adapted from Svetlana Ivanova (Shutterstock) and Nemo (Pixabay). Photos by Gadgee Fadgee, Guian Bolisay, Scott Miller (Flickr).

 

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